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吉野町鳥獣被害防止計画

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吉野町鳥獣被害防止計画
計画作成年度
平成24年度
計画主体
奈良県吉野町
吉野町鳥獣被害防止計画
<連絡先>
担当部署名
吉野町まちづくり振興課
所在地
奈良県吉野郡吉野町大字上市80-1
電話番号
0746-32-3081
FAX番号
0746-32-8855
メールアドレス [email protected]
1.対象鳥獣の種類、被害防止計画の期間及び対象地域
対象鳥獣
イノシシ・ニホンジカ・ニホンザル・アライグマ・カワウ
計画期間
平成24年度~平成26年度
対象地域
吉野郡吉野町全域
2.鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に関する基本的な方針
(1)被害の現状(平成23年度)
鳥獣の種類
被害の現状
品目
被害数値
イノシシ
水稲、野菜
10ha
200万円
ニホンジカ
水稲、野菜
10ha
150万円
杉・桧
380ha
540万円
ニホンザル
果樹、野菜
被害実績があり、今後急速に被害
アライグマ
果樹、野菜
が拡大するおそれがある。
カワウ
アユ・アマゴ・コイ・フナ
1.5トン
500万円
(2)被害の傾向
○イノシシ
吉野町のほぼ全域で 水稲、野菜に対する被害が増加している。 圃場の踏み荒らし
や成熟した水稲の食害がある。また、3月から4月にかけては竹林でタケノコの食害が
ある。
○ニホンジカ
吉野町のほぼ全域で年間を通じて、農作物被害としては、田植え直後並びに成熟し
た水稲の食害があるほか、家庭菜園の被害等も増加している。また、植栽した杉・桧苗
の食害、広葉樹の新芽の食害、杉・桧の成木の皮剥ぎなど林業への被害も増加してい
る。
○ニホンザル
吉野町国栖地区・中荘地区において出没しておったが、最近では、竜門地区や中竜
門地区にまで、野菜や果樹へ被害を及ぼしている。
○アライグマ
収穫前のスイカやトウモロコシ、果物など、農作物の被害が多発している。今後、民家
や空家の屋根裏での繁殖等による生活環境被害にまで拡大するおそれがある。
○カワウ
主に吉野川、津風呂湖に飛来しており、アユ、アマゴ、コイ、フナが食害にあう被害が
増加している。
(3)被害の軽減目標
指標
現状値(平成24年度)
被害金額
1,390万円
被害面積
400ha
(4)従来講じてきた被害防止対策
従来講じてきた被害防止対策
捕獲等 有害鳥獣捕獲許可による有害鳥獣の捕
に関す 獲を猟友会に委託して実施。
る取組
イノシシに対しては、猟友会の協力の
下、銃器による捕獲を行うとともに、本町
が2基、当町協議会で6基の計8基の捕
獲檻を購入を行った。
目標値(平成26年度)
970万円
280ha
課 題
有害鳥獣による被害は増加
しているが、猟友会会員の減
少と高齢化が懸念されている
ため、若年層の狩猟者を育
成していく必要がある。
捕獲檻に関しては、効果的な
設置方法と捕獲後の処理方
法の確立が必要である。
ニホンジカに対しては、猟友会の協力
の下、銃器による捕獲を行った。
ニホンザルに対しては、猟友会の協力
の下、銃器等による追い払いを行うとと
もに、本町が4基、当町協議会で2基の
計6基の捕獲檻を購入し捕獲を行った。
アライグマに対しては、本町が捕獲檻
を 50 基購入し捕獲を行った。
【アライグマ防除計画の策定】
(農林水産省 22 近生第 310 号(産)
環近地野許第 110207002 号の確
認済み)
カワウに対しては、吉野漁業協同組
合・津風呂湖漁業協同組合による花火
等による追い払いを行った。
防護柵 鳥獣被害防止対策事業や中山間地域等 効果的な防護柵の設置方法
の設置 直接支払制度などを利用し被害圃場周 を周知し、集落が一体となっ
等に関 囲に侵入防止柵を設置。
て獣害対策を実施できる体
する取
制 を 整 備 し て い く 必 要が あ
組
る。
(5)今後の取組方針
鳥獣被害防止を図るため、「個体数調整」「被害防除」「生息環境管理」を重要課題と
定め総合的に対策を行う。
①個体数調整については下記の事項について対策を行う。
・ 捕獲機材の整備により、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザル、アライグマ被害の軽減
を行う。
・ 有害鳥獣捕獲員の高齢化等を考慮し、新規の狩猟免許取得を推進する。
・ 有害鳥獣駆除について、報奨金を出し、個体数調整を行い、イノシシ、ニホンジカ、
ニホンザル、カワウ被害の軽減を行う。
②被害防除については下記の事項について対策を行う。
・ 防護柵の整備に関する取組、追払い活動を行う。
・ 効果的な防護柵の設置方法を周知する。
・ 集落の農地全体を電気柵や金網柵等で囲う防除施設を推進し、効率的な防除施
設の設置を目指す。
③生息環境管理については下記の事項について対策を行う。
・ 放任果樹の除去を周知する。
・ 雑木林の刈払い等により里地、里山の整備を推進する。
3.対象鳥獣の捕獲等に関する事項
(1)対象鳥獣の捕獲体制
鳥獣被害対策実施隊は、猟友会吉野支部員の中から被害防止計画に基づく被害防
止施策の実施に積極的に取り組むことが見込まれる者を隊員に任命し、吉野町全域を
対象とした捕獲を実施する。
(2)その他捕獲に関する取組
年度
対象鳥獣 取組内容
24~26
イノシシ
ニホンジカ
猟友会との連携のもと、狩猟者の増加・育成を図る。
ニホンザル
アライグマ
(3)対象鳥獣の捕獲計画
捕獲計画数等の設定の考え方
○イノシシ
生息推定方法が確立されていないために、科学的根拠に基づいた捕獲計画数
を算出することが困難である。しかし、農地や集落付近に生息する個体を対象とし
て捕獲することは、被害の軽減効果があるため、近年の捕獲実績と被害状況等を
考慮して捕獲数を設定し、被害地域における捕獲を実施する。
○ニホンジカ
奈良県ニホンジカ特定鳥獣保護管理計画に基づき捕獲数を設定し、被害地域
における捕獲を実施する。
○ニホンザル
捕獲檻の設置による捕獲や銃器、花火等により追い払いを継続して実施する。
○アライグマ
特定外来種であり、地域から可能な限り排除するため出没の形跡があれば捕
獲檻の設置による捕獲を、吉野町アライグマ防除計画に基づき実施する。
○カワウ
銃器、花火等により追い払いを継続して実施する。
24年度
捕獲計画数等
25年度
26年度
イノシシ
150頭
150頭
150頭
ニホンジカ
320頭
310頭
310頭
ニホンザル
10頭
10頭
10頭
アライグマ
30頭
30頭
30頭
カワウ
-
-
-
対象鳥獣
捕獲等の取組内容
○イノシシ
奈良県イノシシ特定鳥獣保護管理計画に基づき、猟友会による有害鳥獣捕獲
を行う。捕獲実施時期は、原則として猟期を除く期間とし、被害届等に基づき効果
的と考えられる場所に捕獲檻等を設置し、捕獲目標数を達成する。
○ニホンジカ
奈良県ニホンジカ特定鳥獣保護管理計画に基づき、猟友会による有害鳥獣捕
獲を行う。捕獲実施時期は、年間を通じて設定し、被害届等に基づき効果的に捕
獲目標数を達成する。
○ニホンザル
自治会区長の被害・苦情の届けにより、効果的と考えられる場所に捕獲檻等を
設置しての捕獲や銃器等による捕獲、追い払いを実施する。
○アライグマ
被害が拡大するおそれがあり、特定外来種であることから、吉野町アライグマ
防除計画に基づき、箱わなを活用した捕獲を実施し、地域から可能な限り個体を
排除する。
○カワウ
銃器、花火等により追い払いを継続して実施する。
(4)許可権限委譲事項
対象地域
対象鳥獣
4.防護柵の設置その他の対象鳥獣の捕獲以外の被害防止施策に関する事項
(1)侵入防止柵の整備計画
対象鳥獣
整備内容
24年度
25年度
26年度
イノシシ
ニホンジカ
侵入防止柵
侵入防止柵
侵入防止柵
(電柵・メッシュ柵含む)
(電柵・メッシュ柵含む)
(電柵・メッシュ柵含む)
5,000m
5,000m
5,000m
(2)その他被害防止に関する取組
年度
対象鳥獣
24
25
26
取 組 内 容
イノシシ
ニホンジカ 放任果樹・農産物残渣を放置しないよう積極的な啓発
ニホンザル 活動を展開する。
アライグマ 銃器、花火等により追い払い活動を展開する。
カワウ
5.被害防止施策の実施体制に関する事項
(1)被害防止対策協議会に関する事項
被害防止対策協議会の名称 吉野町鳥獣被害防止対策協議会
構成機関の名称
役 割
吉野町
協議会の運営
被害軽減のための各種活動
専門家との調整
地元指導者の育成及び狩猟者の育成
有害鳥獣に係る情報の提供
奈良県南部農林振興事務所
奈良県猟友会吉野支部
有害鳥獣に係る情報の提供と助言指導
有害鳥獣捕獲・駆除の実施
狩猟技術の指導
奈良県農業協同組合
吉野営農経済センター
被害軽減のための各種活動
(2)関係機関に関する事項
関係機関の名称
吉野警察署 生活安全課
役割
鉄砲所持者に対する安全指導
鳥獣被害の情報提供と助言・指導
奈良県鳥獣害対策プロジェクト 鳥獣被害の情報提供と助言・指導
チーム
地元自治会
有害鳥獣に係る情報の連絡
地元住民への協力
吉野町農業委員会
吉野中央森林組合
吉野漁業協同組合吉野支部
津風呂湖漁業協同組合
農地における鳥獣被害の情報提供
山林における鳥獣被害の情報提供
吉野川等における鳥獣被害の情報提供
津風呂湖における鳥獣被害の情報提供
(3)鳥獣被害対策実施隊に関する事項
侵入防止柵の設置や被害調査、捕獲などの被害対策を任務とする鳥獣被害対策実
施隊は、猟友会吉野支部員の中から被害防止計画に基づく被害防止施策の実施に積
極的に取り組むことが見込まれる者(10名前後)を隊員に任命し、関係機関等との連携
を図り効果的な捕獲に取り組む。
(4)その他被害防止施策の実施体制に関する事項
捕獲の担い手・技術指導者の育成などにより、被害防止対策に係る人材の育成確
保。
6.捕獲等をした対象鳥獣の処理に関する事項
捕獲した対象鳥獣の処理については、捕獲現場での処理や埋葬、処理施設での焼却
や埋設が中心であるが、食肉等として活用できるものは、その利活用を検討していく。ま
た、必要であれば学術研究として研究機関等に提供する。
7.その他被害防止施策の実施に関し必要な事項
着実な被害軽減のためには、防護・捕獲・地域の環境整備の3本柱を基本として対策
が重要であり、地域住民が鳥獣害対策を実施していく体制づくりを目指す。特に、野生
鳥獣の習性等の学習を行い、地域住民自ら対策を実施していくきっかけを与える必要が
ある。
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