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小単元「わたしたちのくらしと政治のはたらき」

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小単元「わたしたちのくらしと政治のはたらき」
第6学年社会科
-単元「わたしたちのくらしと政治」―
小単元「わたしたちのくらしと政治のはたらき」
1
単元名
「わたしたちのくらしと政治の働き」〈17時間〉
(1) 「わたしたちのくらしと政治のはたらき」〈12時間〉
(2) 「わたしたちのくらしを守る日本国憲法」〈 5時間〉
2
小単元の目標
地方公共団体や国の政治の具体的な働きについて調べ、政治は国民生活の安定と向上を図るために
大切な働きをしていること、現在の我が国の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいている
ことについて考え、表現することができる。
3
小単元の評価規準
社会的事象への
関心・意欲・態度
社会的な
思考・判断
わたしたちのくらし
わたしたちのくらしと
政治のかかわりに興味・関 と政治とのかかわりか
心をもち、意欲的に政治の ら学習問題を見いだ
働きを調べて考え、表現し し、政治の働きの意味
を考えることができ
ようとする。
・
「練馬区では、わたしたち る。
の税金はどのようなこと ・具体的な政治の働きを
調べることをとおし
に使われているのか。
」に
て、政治は国民生活の
ついて予想を立て、進ん
安定と向上を図るた
で調査・取材を行い、政
めに大切な働きをし
治の働きの意味を考え、
ていること、現在の我
表現しようとする。
が国の民主政治は日
・裁判員制度の具体的な仕
本国憲法の基本的な
組みを調べ、調べた事実
考え方に基づいてい
をもとに、裁判員制度の
ることについて考え
意義や背景をとらえよう
ることができる。
とする。
4
観察・資料活用
の技能・表現
社会的事象について
知識・理解
わたしたちのく
らしと政治とのか
かわりを調査・取
材したり、基礎的
資料を効果的に活
用したりして、調
べた過程や結果を
目的に応じた方法
で表現することが
できる。
・調べて分かった事
実と感じたこと・
考えたことを整
理して調べ、分か
りやすく表現す
ることができる。
国民生活の安定と向
上を図るために、政治
は大切な働きをしてい
ることが分かる。
・我が国の民主政治は
日本国憲法の基本的
な考え方に基づいて
いることが分かる。
・
「基本的人権の尊重」
の意味や選挙・納税の
働きについて分かる。
・国会の働きと関連付け
て内閣と裁判所の働
きをとらえ、三権相互
の関連が分かる。
新学習指導要領との関連
本小単元は、学習指導要領(平成 20 年3月告示)第 6 学年内容(2)ア及び内容の取扱いイに基
づくものである。
<内容(2)>
我が国の政治の働きについて、次のことを調査したり資料を活用したりして調べ、国民主権と
関連付けて政治は国民政治の安定と向上を図るために大切な働きをしていること、現在の我が国
の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいていることを考えるようにする。
ア 日本国憲法は、国家の理想、天皇の地位、国民としての権利及び義務など国家や国民生活の
基本を定めていること。
(内容の取扱い)
イ 国会などの議会政治や選挙の意味、国会と内閣と裁判所の三権相互の関連、国民の司法参加、
租税の役割などについても取り扱うようにすること。
【「小学校学習指導要領解説 社会編」p92】
「国民の司法参加」については、国民が裁判に参加する裁判員制度を取上げ、法律に基づいて行
われる裁判と国民とのかかわりについて関心をもつようにする。
上記の内容を踏まえ、本小単元において、次の3点を単元構成の基本的な視点として設定した。
第一点目は、
「日本国憲法の基本的な考え方に基づく政治の働き」を、第二点目は、
「国民主権と関
連付けて三権相互の働き」を、第三点目は「国民としての権利の視点から選挙の意味や国民の司法参
加を、国民の義務としての視点から租税の役割」をとらえるようにした。
この基本的な視点を踏まえ、日本国憲法の基本的な考え方に基づき、政治の働きが営まれているこ
とを「①具体的な調査・取材活動によって考える」、
「②国民としての権利及び義務(例:選挙権、納
税の義務)について、その意味を考える」、
「③裁判員制度を国民主権との関連から調べ、自分のかか
わり方を考える」ことができるように単元構成を設定した。
5
「法」に関する教育との関連
(1) 「『法』に関する教育を通して育てたい児童像」との関連
① 「『法』に対する興味・関心」
自分たちのくらしは、生涯をとおして政治と深くかかわっていることや法に基づく政治の具体
的な働きを進んで調べて考え、表現し、法やきまりを身近なものに感じる。
② 「『法』に対する知識・理解」
自分たちのくらしは、法に基づく国や地方公共団体の政治の具体的な働きにより、生活の安定
と向上が図られていることが分かる。
③ 「『法』に基づく社会に参画する態度」
自分たちのくらしが地方公共団体や国の政治の働きと深くかかわっていることを進んで調べ
て考え、国民の権利と義務を主体的にとらえようとする。
(2)
「法」に関する教育を通して育てたい児童像をはぐくむ視点
① 「『法』に対する興味・関心」をはぐくむ視点
「練馬区では、わたしたちの税金はどのようなことに使われているのだろうか。」という学習
問題を設定し、調査・取材活動を設定した。具体的な調査・取材活動により、私たちは生まれて
から死ぬまで、よりたくさんの公的サービスを受けていること、またこのサービスが日本国憲法
「基本的人権の尊重」の精神に基づくものであることを実感的にとらえることにより、法を身近
なものとしてとらえさせ、「法に対す興味・関心」をはぐくんでいくことができる。
② 「『法』に対する知識・理解」をはぐくむ視点
具体的な健康医療事業、高齢者や障害者のための福祉事業の調べ活動を通して、政治の仕組み
や日本国憲法「基本的人権の尊重」について実感的にとらえることにより、くらしとのかかわり
から法を理解させ、「法に対する知識・理解」をはぐくんでいくことができる。
「三権の働き」及び「三権相互の関連」について、調べて分かったことを「図表化やキーワー
ド化するなど、分かりやすく表現し、筋道を立てて説明する」場面を意図的・計画的に設定する
ことにより、
「法に対する知識・理解」をはぐくんでいくことができる。
③ 「『法』に基づく社会に参画する態度」をはぐくむ視点
政治の具体的な働きや仕組みを調べ、その調べた事実に基づき、
「なぜ税金を納めるのか」
「選
挙に行くことは、国民の権利か義務か」
「なぜ裁判員制度ができたのか」
「裁判員制度とどのよう
にかかわっていくか」を考え、話し合う場を設定することにより、「法に基づく社会に参画する
態度」の基礎をはぐくんでいくことができる。
6
指導計画(※○数字は時間を示す。)
ねらい
①国の予算編成
において、多く
の社会保障費が
占められている
★「法」に関する教育との関連
○主な学習活動
・学習内容
○来年度の国の予算編成の記事
□主な資料 ☆指導上の留意点 ●評価
□新聞記事「事業仕分け」:写真
から気付いたことを話し合う。 ☆「事業仕分け」の記事から、国の予算(税
・「事業仕分け」というものをテ
レビのニュースで見た。
金の使われ方)に興味・関心をもつことが
できるようにする。
「事業仕分け」に深入
気
こ と に 気 付 き 、 ・予算に組まれている事業の検討。
付
「練馬区では、
く
わたしたちの税 ・仕分け人は国会議員、一般の人。
・必要かどうか検討。
りしないよう児童の発言が途切れたとこ
ろで補足説明する。(話し合いの観点:目的、
内容、方法)
金はどのような ・みんなの税金を大切に使うため。 □「税金のはなし」
★「税金はだれが、どこに、なぜ納めるの
ことに使われて ○税金について振り返る。
か。」という視点から話し合えるようにす
る。
い る の だ ろ う ○みんなの税金(国の予算)は、
か。」という学習
どんなことに使われているの □平成 21 年度一般歳出概算表:項目から提
示していく。
問題をつかむこ
か(どのようなことに最も多く使わ
とができる。
☆予算項目、予算額に深入りしないようにす
れているのか)話し合う。
・道路やダムをつくるため。
る。最も予算額が多いのは、社会保障費(例
・環境にいい車を買う資金援助
示し具体的に説明)であることを知らせる。
●新聞記事、概算表、話し合いをもとにして、
・教育に関すること?
学習問題をつかむことができる。
(思・判)
・社会保障費って何?
(健康医療や高齢者・障害者のため
つ
か
□写真、パンフレット等
の福祉政策、子育て支援事業等)
練馬区では、わたしたちの税金はどのようなことに使われているのだろうか。
む ②予想(理由)
○学習問題に対し、予想を立てる。
を立て調べる計 ・つい最近、交差点に点字ブロッ
画を立てること
クができたけれど、これって税
ができる。
金かな。
る計画を立てることができる。
(関・意・態)
・区役所や福祉施設への調査・取
材、パンフレットを集める。
○調べて考え、表現(話し合い→
て考え、表現し、
政治の働きがわ
たしたちのくら
しと深くかかわ
っており、生活
の安定・向上に
役立っているこ
とが分かる。
□参考となる児童の調べ方・調べた内容
☆参考となる児童の調べ方などを紹介し追
究意欲を喚起する。
「◎調べて分かった事実→
◇事実から感じたこと・考えたこと→△疑問・その
発表)し合う。
他」等の視点から調べたことを整理する。
ように使われて
いるのか、調べ
を立てることができるようにする。
●既習事項や生活経験をもとに、予想を立て調べ
・△△公園もそうかな。
③④税金がどの
☆既習事項や前時、生活経験をゆさぶり、予想
〈学習問題〉練馬区では、わたしたちの税金はどのようなこ
とに使われているのだろうか。
誕生
①集めたパン
フレットを
貼る等。
②…………。
③………….。
入学
①……….。
②どんなことに
税金が使われ
ていたか。
③………..。
就職
①…………..。
②…………..。
③どのような
願い、意図が
あるのか。
老後
①…………..。
②…………..。
③……………。
○私たち生まれてから死ぬまでずっと政治とか
かわっているなんてびっくりした。私たちの生
活に役立つことに税金が使われている。
●でも、これらの税金の使い道はどのようにして
決めるのかな?
日本国憲法『基本的人権の尊重』にもとづく!
★憲法の三原則の一つである
基本的人権の尊重「だれもが
生まれながらにしてもっている、
人間らしく生きる権利」の理念
に基づいた施策であることを
とらえさせる。
●調べて分かった事実と事実か
ら感じたことや考えたことを
明確にして表現する。
(技・表)
●くらしと政治が密接にかかわ
っており、わたしたちの生活
の安定と向上に役立ってい
ることが分かる。(知・理)
⑤「税金の使い
追
道は、どのよう
究
にして決まる
す
か。」について分
る
かる。
○税金の使い道は、どのようにして ★憲法との関連において、国民の義務とし
決まるのか、予想を立て調べる。
ての納税の義務についてとらえさせる。
その際、
「なぜ税金
税金の使い道は、どのようにしてきまるのだろう!
を納める必要がある
~大泉福祉センターの建設~
国民や会社
を納めるのか、納
める必要があるの
公共施設
公的サービス
わたしたちが収めた税金
か。」について話し
合うようにする。
★前時の調べ活動を
国・都・区の収入
国・区の支出
話し合って決定
区議会
ま
と
執行する
人権の尊重」とい
区役所
う理念に基づき、
※
大泉福祉センターの建設費用の一部には国のお
金が使われていました
め
・区議会:予算(税金)の使い道
る
のために税金が使
振り返らせる。
・区役所:議会で決まったことを
執行する。
●区議会で話し合って税金の使い道が決定さ
れることが分かる。
(知・理)
願いを実現するため、国にはどのような仕組みがあるのだろうか。
○「国にはどのような仕組みがある □国会審議の様子、国会議事堂(写真)
か
む
人々の願いの実現
われていることを
を話し合って決定する。
つ
振り返り、
「基本的
⑥「国にはどのよ
のか。
」について、生活経験を基 ☆社会科見学を想起できるようにする。
うな仕組みがあ
に話し合い、予想を立てる。
□8月の選挙結果と投票率
るのか。」につい ・区議会の働きに当たるのが国会。 ★なぜ選挙権があるのか、選挙の大切さに
追
て、予想を立て、 ・この間、衆議委員選挙が行われ
究
調べて考え表現
す
し、国家・内閣・ ・内閣総理大臣がかわった。
る
裁判所の働きに ・国民審査もあった。
ついて分かる。
集や教科書で調べる。
件後の状況等の
日
本
ある。
国
・たくさんの証拠が
取り調べられ、裁
込んでいる。
・審理の回数が多
く、間隔もあき、
長期化すること
がある。
⑦「わたしたち
憲 法
判官が多く読み
☆裁判所の働きにおいては、詳細に入り込
○国会、内閣、裁判所の働きを資料
に至る経緯や事
象とすることが
●三権の基本的な働きが分かる。(知・理)
「選挙権」について話し合う。
点)の他に、事件
て広く審理の対
えられるようにする。
○国民の権利と義務の観点から □ビデオ「みんな知ってる?裁判のしくみ」
いるところ(争
事実関係につい
★日本国憲法に基づいて三権の働きをとら
た。
(これまでの)
裁判
・事件で真に争って
ついて話し合えるようにする。
むのではなく、従来の裁判の様子及び課
題についてとらえられるようにする。
【国会】
・国会や衆議院と参議院からなり、国民による選挙によって選ばれる。
・内閣総理大臣を選ぶ、内閣を信任しないことを決める。
(衆議院)
・国の法律を話し合って決める。 ・国の予算を話し合って決める。
・裁判官を裁判する。
【裁判所】
・争いごとを解決したり、罪
のあるなしを決めたりす
る。
・国会が決めた法律や内閣が
行う政治が憲法に違反して
いないか判断する。
【内閣】
・内閣総理大臣は、各省などの長である国務大臣
を任命して、内閣を組織し、政治を行う。
・法律案や予算案をつくって国会に提出する。
・外国と条約を結ぶ。
・国会が決めた法律や予算をもとに、実際に政治
を行う。
○調べたことをもとに、国会・内閣・ ★わたしたち(国民主権)との関連から、
国民と三権がど
のようにかかわ
っているのか。」
ま
について分か
と
る。
選挙・世論・国民審査についてとらえる
裁判所の関係を図に表現する。
内閣総理大臣
を選ぶ、内閣を
信任しないこ
とを決める。
国
会
する
裁判官を裁く
裁判所をつく
る
め
法律が違
反してい
ないか判
断する
国 民
る
わたしたちとのかか
わり:
「みんなの意見」
☆関係図に
する。
□新聞記事「平成 21
わたしたちとの
かかわり:
「選挙」
衆議院を解散
する、国会を
召集する
ことができるように
わたしたちとのかか
わり:
「国民審査」?
最高裁判所長官を指名、裁判官の任命
おける相互
関連を示す
内
閣
裁判所
政治が違反していないか判断する。
「→」意図的
に提示して
いく。
年8月総選挙」
【国民】
・議員を選挙で選
ぶ。
・内閣支持率アン
ケート、マスメ
ディア
・国民審査
☆三権相互のかかわりを上記のように図化
国民の司法参加
してとらえられるようにする。
裁判員制度
●国会、内閣、裁判所の基本的な働きが分かる。
(知・理)
国民と裁判所とのかかわりは、国民審査だけだろうか。
裁判員制度とはどのような制度なのだろうか!
○新聞記事を提示し、「裁判員制
★従来の裁判を想起させる。
⑧平成 21 年 5 月
度」で何だろう?
つ
から裁判員制度
・新聞で裁判に国民が参加するって書いてあった。
か
に興味・関心を
・テレビで裁判員は抽選で選ばれるって聞いた。
む
もち進んで調べ
る。
○裁判員制度について予想を立
□新聞記事「裁判員制度」
☆予想・調べる観点を明確にする。(どのよ
て、調べる。
うな人がどのように選ばれ、どのような裁
判に参加し、どのような仕事をするのか。)
□
裁判員制度とはどのような制度なのだろうか!
調査項目
どのような人が・どのように選ばれ?
どのような裁判を
どのようなことをするのか
ex:なぜ 20 歳以上なのか。→
ex:なぜ重大 な事件
ex:なぜ評決にまで参加する
なのか。
のか。→
ⅰ予想(理由)
ⅱ調べた事実
ⅲ事実からの
疑問→考え
→
ex.どうしてこのような裁判員制度ができたのか。
※調査項目は、すべて調査するのではなく、重点化を図る。
○調べた事実をまとめ、事実から ●観点にしたがって調べた内容をワークシー
追
⑨調べた内容を
の疑問、疑問に対する自分なりの
究
事実、事実から
考えをワークシートに表現する。
す
の疑問、疑問に ・どのような人がどのように選ば
る
対する自分なり
れるのか。それはなぜか。
の考えという観 ・どのような裁判を行うのか。そ
点からワークシ
れはなぜか。
トに分かりやすく表現する。(技・表)
☆調べたことを自分のことばで表現できる
ようにする。
□政府広報、裁判員制度 Q&A、裁判員制度
についての新聞記事、インタビュー結果
☆調べた事実を図表化、キーワード化するなど
ー ト に 表 現 す ・なぜ評決まで参加するのか。そ
して、分かりやすく表現し、筋道を立てて説
る。
明することができるようにする。
⑩⑪※本時裁判
員制度とはどの
れはなぜか。
裁判員制度とは、どのような制度なのか!
ような制度なの
か、発表会による
追
話し合いや調べ
究
たことをもとに、
す
裁判員制度が導
る
入された理由に
ついて話し合い、
どのような人がどのように選ばれ
調べ
・キーワードで表現
た
事実
疑問
て自分なりの考
どのようなことをするのか。
・
・キーワード等で表現
・
□
どうして、このような裁判員制度が
できたのだろうか?
資料をもとに、裁
判員制度につい
どのような裁判を
発表会
◇自分の考え1
◇資料から分かったこと
◇自分の考え2
◆資料から感じ・考えたこと
裁判員制度とどのようにか
かわていくか!
えをもつ。
「これまでの裁判は,検察官や弁
護士,裁判官という法律の専門家
が中心となって行われてきました。
丁寧で慎重な検討がされ,またその
結果詳しい判決が書かれることによ
って高い評価を受けてきたと思って
います。
しかし,その反面,専門的な正確
さを重視する余り審理や判決が国
民にとって理解しにくいものであった
り,一部の事件とはいえ,審理に長
期間を要する事件があったりして,
そのため,刑事裁判は近寄りがた
いという印象を与えてきた面もあっ
たと考えられます。また,現在,多く
の国では刑事裁判に直接国民が関
わる制度が設けられており,国民の
司法への理解を深める上で大きな
役割を果たしています。
そこで,この度の司法制度改革の
中で,国民の司法参加の制度の導
入が検討され,裁判官と国民から選
ばれた裁判員が,それぞれの知識
経験を生かしつつ一緒に判断する
こと(これを「裁判員と裁判官の協
働」と呼んでいます。)により,より国
民の理解しやすい裁判を実現する
ことができるとの考えのもとに裁判
員制度が提案されたのです。 」
○「裁判員制度とは、どのような
制度なのか!」発表会を行う。
・目的の確認
・発表→質疑応答→話し合い
★補助発問「裁判員制度は国民の権利か・
義務か!」
○調べたことを自分のことばで表現すること
ができるようにする。
・調べた事実(分かったこと) ★「調べた事実」
「事実に対する自分の考え
・事実から思ったこと(疑問等)
や疑問」という過程を経ることにより、
・質疑応答
事実認識に基づいた議論ができるように
・
「どうして、このような裁判員
する。
制度ができたのだろうか?」
○資料を提示「裁判員制度導入に
理由」提示する。
○資料を読み解く。
・資料から分かったこと
・資料から考えたこと・感じた
こと
○「自分は裁判員制度とどのように
☆裁判員制度導入の理由を自分の考えと比
較できるようにする。
□「裁判員制度導入の理由」(文書資料)
●自分の考えを根拠に即して分かりやすく説
明する。(思・判)
☆裁判員制度とどのようにかかわっていく
か、自分なりの考えをワークシートに表
現するよう助言する。
ま
かかわっていくか」といったか □「裁判員制度の体験者の声」
と
かわり方について、今までの学 ●裁判員制度についての自分の考えをもつこ
め
⑫わたしたちの
る
くらしと政治の
かかわりを振り
返る。
習を基に、考え、話し合う。
○今までの学習を振り返り、「わ
たしたちのくらしと法に基づく
政治の働き」と自分たちのくら
しについて概念マップにまと
める。
とができる。
(思・判)
●今までの学習過程を振り返り、概念マップ
にまとめることができる。
(知・理)
□「『わたしたちのくらしと政治の働き』ワークシート集」
□第1時から第 11 時までの板書記録(模造紙)
7
本時の学習
(11/12 時)
(1) ねらい
裁判員制度について調べたことをもとに、裁判員制度導入の理由について考え、司法の働きや
国民の司法参加についての関心を深める。
(2) 本時の展開
○主な学習活動・内容
○今日の学習のめあてを確かめる。
□資料 ☆指導上の留意点 ●評価
☆掲示物(学習過程)により、前時を振り返
ることができるよ
どうして、このような裁判員制度ができたのだろうか?
うにする。
□児童が調べた事実(パネル掲示)
○学習問題の確認をする。[学習問題]
裁判員制度とは!(事実)
○「どうして、このような裁判員制度ができたの
□どんな人がどのように選ばれ?
だろうか。」について自分の考えを発表する。
□どのような裁判を?
・今まで国民に分かりづらかった。
□どのようなことをするのか?
・国民が理解しやすい裁判を目指しているため。
○自分の考えと比較しながら、友達の発表をきく。 ☆学習問題を解決しようとする際、調べた事
実を基に考えることができるようにする。
ワークシート・板書計画
「どうして、このような裁判員制度ができたのだろうか!」
◇自分の考え
◇自分の考えⅱ
◇友達の考え
□資料から分かったこと
□資料から考えたこと・感じたこと
裁判員制度とどのようにかかわっていく!
○資料「裁判員制度導入の理由」の提示
・裁判官と国民から選ばれた裁判員が、それぞ
れ知識、経験を生かしつつ一緒に判断するこ
とにより、国民が理解しやすい裁判を実現す
る。
・迅速に行う。
・国民の視点、感覚を反映し、裁判に対する信
頼を高める。
○「裁判員制度に自分なりにどのようにかかわっ
ていくか」考え、話し合う。
・ワークシートに自分の考えを表現する。
☆「~だから、~である。」というように根拠
をもって、説明ができるようにする。
●「なぜ裁判員制度ができたのか。」について
自分なりに考え、筋道を立てて説明すること
ができる。(思・判)
□「裁判員制度を導入した理由」(文書資料)
●資料から分かったこと、考え・感じたことを
ワークシートに表現することができる。
(知・理)
□「裁判員制度の体験者の声」
☆補助発問「裁判員制度は国民の権利か・義
務か」
●「裁判員制度に自分なりにどのようにかかわ
っていくか。」自分なりの考えをもつことが
できる。 (関・意・態)
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