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~ 中条で暮らすアーティスト、ルーシーとギャビーの記録です ~

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~ 中条で暮らすアーティスト、ルーシーとギャビーの記録です ~
~ 中条で暮らすアーティスト、ルーシーとギャビーの記録です ~
その5(~10 月 26 日:いよいよ作品展示会)
10 月 19 日(水)
ルーシーたちから中条支所の O 主幹へリクエストがあり、3人は一緒に創作活動の
素材を調達に。ギャビーは、前に廃材をいただいた中条の工務店さんにコンパネを買い
に。‥のつもりが、「古くて汚いもので十分です」と言ったら、ぴったりのものを工務
店の方が無料でくださったそう。ありがとうございます。
一方、ルーシーは竹の葉っぱをご所望。
「最初、
(英語のために)何が欲しいのかさっ
ぱり分からなくてさ」と O 主幹。ようやく心が通じあって、竹の葉っぱを調達するた
めに山へ。こっそり5~6本の竹(もともと倒れていたもの)を切り出してきたとのこ
と。どんな作品ができるんだろう。
10 月 21 日(金)
中条の家から見える北アルプスに、うっすら雪がかかったらしく、それを見たギャビ
ー、とっても喜んでいる。これから急速に変わっていく外の景色、楽しみだろうなあ。
今日は中条高校のマラソン大会(?)らしく、ふたりの家の前を高校生がたくさん走っ
ていて、
「小川村まで行くんだ」と教えてもらった。それを聞いたルーシーとギャビー、
「うそでしょ、ここから5、6キロはあるよね~」と驚いていたが、ふたりとも、自転
車で平気な顔で小川村のお店まで行ってしまうし、それすら、私たちからしたらすごい
と思うのだけれど‥
右)高校生たちに「ガンバッテ!」と声をかけて
いたギャビー。その手には、先日つくったけれど
食べきれず、冷凍していた「おやき」が。
創作活動の進み具合を見るため、ギャビーのお宅へ。大きなオシャレな箱がどーんと
部屋の真ん中に。よく見ると、先日、中条の K さんからいただいたという古い木戸な
どが使われている。来週からの展示会用につくり始めた新作で、「クマ」と関連のある
ものだとか。また、床には、以前から作っていた「虫倉山」のオブジェがたくさん。カ
ラフルで、とてもかわいい。
その後、ルーシーとお買い物に。彼女は、展示会で作品を展示するためのグッズをた
くさん購入。あわせて、虫眼鏡2つと、黒い厚手の布も。「これ、何に使うの?」と聞
いたら、展示会場にでっかいカメラを作るんだそう!どんなできあがりになるのかな。
皆さん、ぜひ 26 日からの展示会でお確かめください。
左上)これがギャビーの新作。クマとどう関係があるのか‥。
右上)いつも笑顔、のルーシーも追い込み。
10 月 24 日(月)
展示会のため、今日から作品の搬入開始。中条支所の O 主幹はこの日、中条と長野
市芸術館とを朝から3回往復。足を向けて寝られません‥。
この日、ひどく朝は冷え込み、大丈夫?ときいたら、ギャビーは「ボトルにお湯を入
れて、抱いて寝ているからオーケー」とのこと。あとで当課の A ちゃんが実物を見た
ところ、ドイツから持ってきた湯たんぽ(ゴム製の水枕のようなもの)と判明。
とはいえ、さすがにそろそろ暖房器具の出番かなあ。
左)お昼はふたりとも大好物の
ラーメン。
「イギリスにもあるけど、味が
違う!」とルーシー。
この日は「もやしラーメン、
チャーシュー抜き」を注文。
帰りぎわ、話題が雪のことになった。ドイツ(ベルリン)は降っても 10 センチ弱、
イギリスは「舞う程度で、朝に雪が降ってたら『劇場みたい!ワオ!って感じ』」とル
ーシー。中条ではこんなに積もるよ、と O 主幹が手で示すと、ふたりとも驚く。ギャ
ビーが「(そんなに雪が積もって)冬のあいだ、クマはどうしているの?」ときくので、
「木のウロに入ったり、ほら穴に入ったりして冬眠するよ」というと、
「そうなんだ!」
と言う。日本では常識のようになっているけれど、ドイツでは知られていないのかなあ。
展示会の成功を祈りつつ、中条へ帰るふたりと「またね~」とお別れ。
左上)展示には虫ピンを使います。
「細くて曲がっちゃう」と、真剣にピンを打つルーシー。
右上)この日、ギャビーから二十日大根をもらう。家のミニ畑で収穫できたのだそう。
もったいなくて食べられない‥。
10 月 25 日(火)
この日も午後、3時間ほど準備作業。ふだん元気なルーシーたちにも、彼女たちの送
り迎えをしてくださるO主幹にも、さすがに疲労の色が。
明日からの会期、ぶじ始まりますよう。
左)機織り機(はたおりき)に縦糸を通す
ギャビー。縦糸は 107 本あり、けっこう
時間がかかる。当課のAちゃんが午後
いっぱい、お手伝い。
10 月 26 日(水)
きのうも準備を進め、いよいよ展示会がスタート。
お昼時間、オープニングセレモニーを行う。
「(テープカットは)初めてだからワクワ
クする!」とルーシー。この事業に最初から関わっていただいた木村仁先生(芸術家)
にもご臨席をいただく。
その後、通訳を交えて、ふたりによる作品紹介。多くの皆さんにおいでいただいた。
いわゆるモダンアートを見る機会は(人にもよるが)そう多くはないと思うし、「分
からない」で終わってしまいがちだけど、見た人が、どんなことでもいいから、
「何か」
を感じらればいいなあなんて、この事業に携わっていた私は思う。
ふたりの「中条アーティスト・イン・レジデンス 作品展示会」は長野市芸術館・展
示サロン(長野市役所第一庁舎1階)にて、会期は今月 31 日(月)までです。時間は
午前 10 時から午後5時(最終日は午後4時)まで、入場は無料です。
ルーシーは 30 日(日)と 31 日(月)、ギャビーは 29 日(土)と 31 日(月)
、そ
れぞれ在廊予定です。
ぜひ、ふたりの「成果」を、ご覧にいらしてください!
左上)「イギリスやドイツでは見たことがない」というテープカット。
右上)ピンホールカメラで撮った作品の説明をするルーシー(右)。
「もっと緊張するかと思った
けど、意外と平気だったわ」とのこと。
左上)作品「クマ観察所」について話すギャビー。ぜひ実物の「観察所」をご覧ください!
右上)虫倉山のオブジェはギャビー作。
「好きなものをお持ち帰りください」とあるけれど、皆
さん、どれをお持ち帰りするか真剣に悩んでいます。
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