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福山記念病院広報誌 2015.SEP.No21
福山記念病院 広報誌 「医 和 チームワーク」 2015.SEP.No21 Photo by Dr.Mineura (鞆の浦港の灯篭) 医療法人 紅萌 会 福 山記念 病院 ■これからの薬剤師の役割 医療技術部長 薬剤科長 西 塚 亨 最近、ニュース等で「かかりつけ薬局」や残薬という言葉をよく耳にされていることと思います。現在では、 薬の種類や使い方などを書いた「院外処方箋」を発行する病院や診療所が増えています。当院においても、特別 な場合を除いて外来患者さんは院外薬局で薬をお渡ししております。これは「医薬分業」というシステムで、 国(厚生労働省)が積極的に推進している制度です。医師の診察を受けた際に、病院で薬をもらう代わりに、 その処方箋を持って街の「保険薬局」で薬をもらう制度のことを言います。そこで「医薬分業」を、より上手に 利用して頂くために「かかりつけ薬局」をお決めになることをおすすめします。「かかりつけ薬局」のメリット は、どの病院を受診しても処方箋を持ち込める特定の薬局をつくることで、患者さん個人の服薬状況を一元管理 でき、 「残薬」 (薬の飲み残し)や薬の重複使用を未然に防ぐことが出来ることです。また、顔見知りの薬剤師を つくることで気軽に健康相談や市販の医薬品についても相談できます。現在、国の政策で「かかりつけ薬局」の 普及が推進されています。これからの薬剤師は地域医療に密着し、住民の健康づくりや病気の予防など健康情報 に貢献すべき役割を担っています。 なお、当院では病棟ごとに薬剤師を配置しておりますので、担当の薬剤師が医師、看護師などの他のスタッフと 連携し、患者さんごとに服薬管理を行っています。入院中行っていた服薬ケアや服薬上の注意点などは薬剤 サマリーとしてまとめたものを「お薬手帳」に添付し、退院後、主治医や院外薬局の薬剤師に対して服薬支援の 継続に役立てています。入院から在宅へ、一人ひとりの患者さんに対する薬物治療の個別最適化を念頭に、 シームレス(継ぎ目のない)な薬剤サービスを通じて社会貢献を果たすことが求められており、私どももこれか らますます社会のニーズに応じた薬剤サービスの向上に努めてまいります。 特集:新任医師のご紹介 Try to know everything of something, and something of ◆新任のご挨拶 everything (Henry Peter Brougham, 英 国 政 治 家 外科医 松 坂 知 恒 1778-1868)何か(専門)についてすべてを、すべ 皆様はじめまして。平成 27 年 6 月 1 日から常勤の て(専門外)について何かを知るよう努めよ。 外科医師としてお世話になっている松坂知恒(まつ 事象を正確に知るには専門にとどまらずに多方面 さか からの検討が大切です。 ちこう)と申します。広島市で生まれ育った もので、福山での勤務は今回初めてです。広島市か 皆さんなら、現在の仕事のなかに自分に合う専門性 ら新幹線で通勤いたしております。昭和 59 年に広島 を見つけ、 自分の工夫で広がりと深さを経験し続け 大学を卒業し、以後 15 年間外科勤務医として働いて たら、必ずや自分の専門が持てます。獲得した専門 まいりました。その後思うところがあり、平成 11 年 は、専門外へも関心を持つことで、さらに広がり から 16 年間広島市の市議会議員として政治の立場 深まる相乗効果を引き起こすことにもなります。 から医療を見つめてまいりました。広島市の医療 私は、これまでの専門で得たものを活かし、専門を 行政の進歩にわずかではありすがお役に立てたと 超えて、新しい未知の分野に挑戦していきたいと 感じております。この度は 16 年ぶりに医療現場へ 思っています。専門は英語で"specialty" あるいは 復帰し、地域の方々のお役に少しでも立つことがで "expertise"です。人とは同じでなくとも自分の目の きればと日々の診療に取り組んでおります。今後と 前のことを着実に一歩一歩経験することではない もご指導の程よろしくお願い申し上げます。 でしょうか。 これからもよろしくお願いします。 医療法人 紅萌 会 福 山記念 病院 (第 2 診察室 松坂医師) (第 4 診察室 峯浦医師) ◆私の専門分野 脳神経外科医 峯 浦 一 喜 2015 年 4 月から脳神経外科医としてお世話に ◆私の専門分野 脳神経内科医 高 宮 資 宜 なっています。 平成 27 年 4 月より毎月第 2、4 土曜日に赴任させて 私の専門は、最悪性脳腫瘍である神経膠腫(グリ 頂いております、神経内科医の高宮と申します。 オーマ)における診断治療の向上です。長年にわた 神経内科領域の疾患は脳卒中や認知症、パーキン る臨床経験と研究の継続で、 超早期特異的診断法と ソン病などの神経変性疾患、脳炎、髄膜炎、末梢 腫瘍個別化治療など私なりに、ささやかな結論に 神経障害、頭痛、てんかん…等々、多岐にわたりま 辿り着きました。専門性の追求で病理学、生化学、 す。なかでも認知症に関しては、世界的に類を見な 生理学のほか、放射線生物学、分子生物学、さらに い超高齢化社会に突入した本邦において、急激な は心理学など多くを学び、 広がりと深さの両面から 患者数の増加が大きな社会問題となっており、その 進行度を実感できました。専門で得たことは他の 対策が急務とされております。福山市中心部に位置 疾患や領域に自在に応用可能でもありました。 する」福山記念病院を基幹病院として、多くの関連 介護施設を有する紅萌会に求められる地域医療の ◆デイケア夏祭り 役割は、今後益々増加の一途を辿ると予想されます。 そして必然的に需要が増えるであろう認知症患者さ 通所リハビリテーション科 黒 木 研 碁 んに対する診療に従事する事で、少しでも福山市の 平成 27 年 8 月 24 日にデイケアにて夏祭りを開催致 地域医療に貢献できればと考えております。まだま しました。 出来るだけ多くの方にお楽しみいただけ だ経験が足りない若輩者でありますが、皆様の期待 るように、 毎年、 曜日を変えて実施致しております。 に応えるべく尽力して参りますので、ご指導ご鞭撻 今回は、夏祭り定番の「風船釣り」 「射的」 「ビンゴ の程、何卒宜しくお願い申し上げます。 ゲーム」「スイカ割り」を行いました。ビンゴゲー ムでは空くじ無しで景品をお持ち帰りいただき、 大変好評でした。 (第 3 診察室 高宮医師) (2Fデイルームにて) ◆チャレンジ・ウィークふくやま ◆編集後記 平成 27 年 7 月 25 日に親睦会にて食事会を開催しま 「チャレンジ・ウィークふくやま」とは、公立中学 校2年生を対象として、 生徒にしっかりとした勤労 観や職業観を身に付けさせるための 「キャリア教育」 の一環として、当院にもお声掛け頂き「地域ができ る教育活動」としてお引き受け致しました。各病棟 やデイケアを見学し、患者さんともコミュニケーショ ンをとる中ではじめは戸惑いが見受けられましたが 「患者さんと話せるようになって楽しかった」「お礼 を言ってもらえて嬉しかった」という声がきかれ、 した。多職種の職員が参加し、あっという間の数時 間でとても楽しい時間を過ごすことができました。 ここ数年間は新人歓迎会と忘年会が主体となって いましたが、今年度は食事会の他にも、秋には親睦 旅行も計画されています。このように親睦会の企画 行事を通じ、患者さん中心の医療の実現を目指して 多職種が連携をはかる絆づくりになればと思います。 忙しい日常業務の中で計画を立てて下さる親睦会 委員のみなさんに感謝したいと思います。 他者を援助する事の大切さや、やりがいを感じてもら えたようで、貴重な体験の場となりました。入院患者 さんもかわいい生徒の言葉がけに、いつもはなかなか 見られない満面な笑顔でした。 (親睦会委員) (4 病棟レクリエーション) ◆診療科目 内科(循環器・消化器・肝臓・糖尿病・漢方) 外科(消化器・肛門)・リハビリテーション科 脳神経外科 ・ 整形外科 ・ 形成外科 ◆当院で可能な検査 ・レントゲン・CT・MRI・胃大腸内視鏡・心電図・脈波図 ・嚥下造影検査・呼吸機能検査・エコー(心臓・腹部・頚動脈) ※各種健診及び 2 次健診 ※訪問診療・訪問リハビリ・訪問看護も積極的に行っています。 産業医についてもお気軽にお問い合わせ下さい。 ◆診察日 月曜日 ◆診療担当医一覧 ~ 土曜日 ◆診療受付時間 午前 8:30 ~ 午後 12:15 午後 2:30 ~ 午後 5:45 ※救急の場合はこの限りではありません。 ◆アクセス 福山市港町1丁目15-30 TEL:084-922-0998 FAX:084-922-0169 http://www.kbk-group.or.jp/