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分割版2 (PDF形式:489KB)

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分割版2 (PDF形式:489KB)
4. 医療費適正化の観点からみた分析 その1
●国保・後期患者における高額医療費使用者(すべて1,200万円以上)
合計53人
●国保における高額医療費使用者の特徴
①血友病/HIV感染や人工透析を含む複数の
合併症を有する特定疾病
②高額な薬剤や特定入院料(特定集中治療
室料)の利用
③高額な抗がん剤や輸血、骨髄移植など高度医
療を要する血液がん
④心筋梗塞、解離性大動脈瘤、心不全などの循
環器疾患が急激に悪化し高度救命処置を要した
者に大きく分類された。
●後期における高額医療費使用者の特徴
主に、複数の慢性疾患を有し、合併症(慢性腎
不全、脳梗塞、心筋梗塞)を発症しているものが
上位を占める。年齢層が高く、入院期間が長いの
も特徴。
予防ができるのは?
基礎疾患の適切な治療と管理により、急激な悪化による高度救命処置や頻回の入院は避けら
13
れる。重症化予防と専門的なケースマネジメントに重点をおく必要がある。
4. 医療費適正化の観点からみた分析 その2
●国保・後期の外来・入院レセプト数と医療費との関係
レセプト 国保全体(外来)に対する
人数累積
枚数
人数割合(%)
1-12枚
65.0
65.0%
13-24枚
28.0
93.0%
外来
25-36枚
5.9
98.9%
37枚以上
1.1
100.0%
国保全体(入院)に対する
人数累積
人数割合
1枚
47.0
47.0%
2枚
23.2
70.2%
入院
3枚
8.8
79.0%
3枚以上
21.0
100.0%
レセプト 後期全体(外来)に対する
後期高齢
人数累積
枚数
人数割合
1-12枚
41.2
41.2%
13-24枚
42.0
83.2%
外来
25-36枚
13.6
96.8%
37枚以上
3.2
100.0%
後期全体(入院)に対する
人数累積
人数割合
1枚
34.8
34.8%
2枚
24.2
59.0%
入院
3枚
11.9
70.9%
3枚以上
29.1
100.0%
国保
国保全体(外来)に対する
医療費の割合(%)
35.1
45.9
15.1
3.9
国保全体(入院)に対する
医療費の割合
15.0
16.7
10.9
57.4
後期全体(外来)に対する
医療費の割合
23.4
49.5
20.8
6.3
後期全体(入院)に対する
医療費の割合
9.7
14.3
11.5
64.5
医療費累積
35.1%
81.0%
96.1%
100.0%
医療費累積
15.0%
31.7%
42.6%
100.0%
平均月2‐3ヵ所
以上受診
年間3回以上/
月をまたぐ入院
を複数回
医療費累積
23.4%
72.9%
93.7%
100.0%
医療費累積
9.7%
24.0%
35.5%
100.0%
14
4. 医療費適正化の観点からみた分析 その3
●重複受診者の特徴
1年間レセプト枚数120枚以上(月平均10枚以上)18人
(最大:外来と調剤で219枚) ※レセプト枚数と医療費は正の相関
【国保】上位5名の全体の特徴として、すべての者が精神関連疾患を合併
・整形外科、皮膚科等専門医療機関が他科の傷病名の治療を行っていること
・類似した病名で複数の医療機関を受診していること
・1医療機関当たりの通院日数が多い。
【後期】 上位5名のうち、3人がうつや認知症を有する。
・精神疾患に対する内服薬服用による副作用と思われる症状もみられる。
・整形外科、皮膚科、泌尿器科等専門医療機関が他科の傷病名の治療を行っている
こと、類似した病名で複数医療機関を受診していることも国保患者と同様
・看護師による専門的なアセスメントと調整
・精神科と内科(総合診療)との連携、疾病・日常生活管理に社会資源の活用
・地域のリハビリ施設の設置・拡大
(特徴)一つ一つの症状に対して、専門科を受診しているのも特徴。
総合診療科(全身を診てもらえる内科)の必要性
15
(参考)医療費適正化の観点からみた分析 A市
●ジェネリック薬品に関する分析 (国保+後期)
1)A市におけるジェネリック医薬品の使用割合
A市における全使用医薬品の
先発薬,
総数量に対するジェネリック薬品が
39.7%
占める割合は60.3%
⇒ 厚労省の目標値 平成29年度中70%以上
使用率(%)
ジェネ
リック,
60.3%
ジェネリック
先発薬
2)ジェネリック薬品に変更することで削減が予測される費用
最大15億∼最小12億円が削減可能と見込まれる
?ジェネリックに切り替えてもなぜ、医療費が低減しないのか?
→降圧薬、血糖降下薬、脂質異常に対する薬剤等、まだ薬価の高
い新薬が好んで使用されている可能性
16
5.高度救命医療・在宅医療に関する分析
その1
●高度救命医療の利用状況(国保65歳以上+後期患者)
◎年齢別にみたレセプト枚数では、後期高齢者、中でも85歳以上の超
高齢者においても多くの者が、高度救命医療費を利用している。
◎年齢別にみた患者1人当たりの請求金額は、どの年齢でも100万
円を超えていた。高度医療=医療費高額
救命救急・特定集中治療室・ハイケアユニット
医療制度
/年齢
国保患者
65歳以上
後期患者
65-74歳以上
75-84歳以上
85歳以上
合計
総計
同じ年齢階級の全入院 同じ年齢階級の全入院
患者一人当たり
患者数に対する割合
医療費に対する割合
医療費(円)
(%)
(%)
7.8
11.8
2,197,871
11.7
9.8
9.3
9.7
9.2
11.2
13.0
7.9
10.9
11.1
2,058,574
2,161,394
1,440,735
1,892,654
17
5.高度救命医療に関する分析
●高度救命医療の利用者の傷病名
(65歳以上)
◎上位に、心不全、悪性新生物、心疾患、脳卒中、
呼吸不全、精神疾患等。
◎高齢化に伴い増加。ここに多くの医療費が使用され
る。在宅/外来での疾病管理・重症化予防・再入院予
防をどのように行うのかが鍵
◎これらの病名から、集中モニター管理、外科的
治療、輸血、人工透析や人工心肺装置、抗生
剤などの高額な処置、薬剤を使用し、中心静脈
栄養カテーテル、尿道カテーテル等を使用した集
中管理が必要と思われる疾患が並んでいる。
◎(次のスライド)医療機関でのカテーテル(膀
胱留置カテーテルや中心静脈カテーテルなど)の
感染症及びその予防のための抗菌薬の処方が多
い。
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
その2
傷病名(ICD10コードを集約)
心不全
悪性新生物
虚血性心疾患
脳卒中
呼吸不全
敗血症
精神疾患
骨折
急性循環不全
イレウス
消化管出血・穿孔
自己免疫疾患
大動脈瘤・解離
大動脈瘤・解離
出血性ショック
神経変性疾患
急性腎不全
ショック
薬剤性肝障害
外傷性くも膜下出血
急性硬膜下血腫
心原性ショック
外傷性脳出血
急性薬物中毒
外傷性血気胸
外傷性ショック
急性硬膜外血腫
アナフィラキシーショック
外傷性腹腔内出血
心肺停止
人数(人)
1,013
858
792
739
534
511
445
282
233
124
111
76
76
76
75
70
66
38
29
27
22
21
21
20
8
6
6
4
4
3 18
(参考)高度救命医療に関する分析
A県後期高齢
●平均請求点数の高い傷病名上位30位(レセプト100枚以上の傷病名のみ)
19
6. 心不全患者に関する分析(65歳以上) その1
※心不全(ICD-10のI50のみ集計)
(主病名か否かは問わない)を有する個人の医療費を
すべて集約した場合
年齢別にみた入院医療費の使用割合
●心不全を持つ者の外来医療費
約45億円で、外来医療費全体の14.6%を
占める。
●心不全を持つ者の入院医療費
約71億円で、入院医療費全体の25.5%を占める。
年齢別にみると、最も請求点数が高い年齢は、
「85歳以上」62.8%、次いで「75-84歳」36.4%、
「65-74歳」0.8%。
85歳以上
病床分類別にみた医療費使用状況
●病床機能分類からみた医療費
請求点数が高い区分は、
「急性期」36.8%、
「高度急性期」34.9%
「回復期」10.2%
⇒人工心肺、人工透析、集中管理、カテーテル治療
20
6. 心不全患者に関する分析(65歳以上) 資料
(出典:NIRA報告書「2025年度に向けた7つの目標 社会保障改革しか道はない」, p.24)
http://www.nira.or.jp/pdf/1501report.pdf
広島県心臓いきいき推進事業では、(広島大学病院のデータで)心不全患者に、心臓リハビリテーション
や疾病管理の強化、遠隔モニタリングによって入院回数、入院日数、診療報酬請求額も半減した。
•木原康樹、森山美知子、広島大学病院心不全センター、広島県心臓いきいき推進会議編著:心不全ケアチーム構築マニュア
ル:広島発・チームの作りかたと地域連携の道のり. メディカ出版
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6. 心不全患者に関する分析(65歳以上) その2
●心不全を持つ者の死亡の状況(参考値)
レセプトに転帰(死亡)の記載のある総死亡者1,530人のうち、
心不全患者の死亡割合は28.5%。
・このうち、85歳以上の超高齢者は61.2%をも占める。
・85歳以上の死亡者は多くが高度急性期、急性期病院で死亡している
注意)レセプトには、主治医か転帰を記載するが、記載漏れも多く参考値である。
●65歳以上年齢別にみた総入院死亡者の
うち、主病名に心不全をもつ者の割合
レセプト転帰「死亡」者数(人)
年齢
65-74歳
75-84歳
85歳以上
合計
心不全を傷病名
にもつ者の数
37
132
267
436
全死亡者数
208
514
808
1,530
心不全をもつ
患者の死亡
割合(%)
17.8
25.7
33.0
28.5
まとめると・・・
85歳以上では、慢性疾患の急性増悪や終末期において、「心不全」となると、高度急性期病
院に搬送され、高度医療、集中モニター管理、緊急透析等、様々な処置、高額薬剤の使用
を受けている。その結果として、後期の医療費が高騰化している状況があると推察される。
終末期医療を高度急性期病院に頼るのか、地域で終末期を支えるのか、本格的な議論が必要
22
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