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小売り店の売り上げ数に関する統計的分析
小売り店の売り上げ数に関する統計的分析 2010SE256 梅村澪矢 指導教員:松田眞一 1 ルと店舗を比較した. はじめに 私の実家は,卸売り業を営んでおりタオルを小売り店に クラスター分析 6 40 卸している.そこでタオルの種類の中でどのようなものが 売れていて,小売り店の店舗がどれほどの売れ行きで変化 30 を示すか疑問を感じた.繊維業界のことはほとんどわから ないが分析結果から少しでもなにか私の将来に役に立つこ Height データについて 10 2 20 とがあるか知りたくてこのテーマにした. 0 データは 2011 年 4 月 1 日∼2013 年 3 月 31 日までの 2 店Dループ 店Bループ 店Cループ 店Fループ 店Gループ 店Dミニ 店Aループ 店Eループ 店Aミニ 店Cハンカチ 店Eハンカチ 店Gハンカチ 店Dハンカチ 店Aハンカチ 店Bハンカチ 店Cミニ 店Bミニ 店Gミニ 店Eミニ 店Fハンカチ 店F安フェイス 店A安バス 店C安バス 店D安バス 店F安バス 店Fフェイス 店Cフェイス 店Eフェイス 店Eバス 店B安バス 店Dバス 店Gバス 店Dフェイス 店Fバス 店B安フェイス 店C安フェイス 店Bフェイス 店Bバス 店Aバス 店A安フェイス 店G安バス 店Aフェイス 店Gフェイス 店Fハンド 店Dハンド 店Aハンド 店Gハンド 店D安ハンド 店B安ハンド 店Bハンド 店Eハンド 店Fミニ 店Cハンド 店Cバス 店E安ハンド 店G安ハンド 店E安フェイス 店D安フェイス 店G安フェイス 店E安バス 店C安ハンド 店A安ハンド 店F安ハンド 年分で,1 年分を 52 週に分けて小売り店 7 店分の 9 種類 のタオルの売り上げた個数のデータを用いた.比較タオル は一般的なハンドタオル,フェイスタオル,バスタオル, ミニタオル,ハンカチ,ループタオル,安いハンドタオル, 安いフェイスタオル,安いバスタオルの 9 種類で,小売り dVVV hclust (*, "ward") 店は売れ行きの多い 4 店舗と少し売れ行きの劣っている 3 図 1 2012 年度 クラスター分析 店舗の 7 店舗である. 3 データ収集方法 データの収集方法については,毎週小売り店から送られ てくる売り上げ数のデータを用いて収集した. 4 分析方法 主成分分析である. (荒木 [1],金 [2],永田・棟近 [3] 参照) 分析手順 1. 標準化を行うために,売り上げた個数の 63 個の平均 を出した. 2. 売り上げた個数を平均で割って標準化した. つ,2 つにさらに分けた. から引いた. 5. 引いたあとのデータから個数の平均を割って標準化 した. 6. 標準化したデータの移動平均を出した. 7. 2 年分の移動平均のデータをクラスター分析のウォー ド法で試してみて,1 番分かりやすい形になったので 用いた. 8. 2 年分の移動平均のデータを主成分分析で試した. 9. 主成分得点の結果をもとにクラスター分析を行い群分 けした. 10. クラスター分析と主成分分析の結果から 2 年分のタオ 第一群 第一群はループタオル,ハンカチ,ミニタオルで年明け と新学期あたりに売れている群 • 第一 A 群はループタオルの群で 4 月の春から冬が始 まるまでほとんど売れておらず,2 月 3 月の春先によ く売れている群. • 第一 B 群はハンカチの群で 2 月 3 月の春先に売れ始 めて 4 月まで売れている.5 月 6 月から売れ行きは落 ち 9 月の夏場まで売れていない.10 月の秋から売れ 3. 標準化したデータで平均をとり全平均を出した. 4. その全平均を 63 個の平均にかけて,売り上げた個数 2012 年度クラスター分析群分け テンドログラムの左から 3 群に分け,それぞれ 3 つ,3 6.2 使用した分析方法は移動平均を使ったクラスター分析と 5 6.1 行きは少しあがり平均的に売れている群. • 第一 C 群はミニタオルの群で 4 月から売れ行きは落 ち,夏場はほとんど売れていない.11 月から売れ始め 12 月が一番売れている群. 6.3 第二群 第二群はフェイスタオル,バスタオル,安いフェイスタ オル,安いバスタオルで 4 月の春から夏にかけて売れてい る.秋から冬にかけて売れ行きは下がっていて,右下がり の群. • 第二 A 群は安いバスタオルの群で 4 月から売れ行き は上がり,6 月にものすごく売れている群. • 第二 B 群は主にバスタオルの群で 4 月から売れ行き は上がり,6 月によく売れている.7 月から売れ行き は下がっていき,11 月から 3 月まで平均を下回ってい る群. 第 1 主成分は夏に売れている商品と冬に売れている商品 の比較の軸である.正の方向にはフェイスタオル,バスタ • 第二 C 群は主にフェイスタオル,安いフェイスタオル の群で 4 月から売れ行きは上がり,6 月から 9 月まで 売れている群 10 月から売れ行きは下がっていき,春 先の 2 月 3 月はほとんど売れていない群 オル,安いフェイスタオル,安いバスタオルがある.負の 方向にはループタオル,ミニタオルがある. 第 2 主成分は正の値は冬から夏の終わり頃にかけて売れ ている商品で構成されている.負の値は夏の終わり頃から 冬にかけて売れている商品で構成されている.よってこの 6.4 第三群 軸は,春・秋に売れるか夏に売れるかの軸である. 第三群はハンドタオル,安いハンドタオルの群で 2 月 3 7.2 月の春先と 4 月と 7 月から 9 月の夏場に売れている.波は 緩やかだが W 型になっている群.だが第一群や第二群と 違いものすごく売れていたり売れていないわけではない. • 第三 A 群はハンドタオルの群で特徴がなく波の緩や かで平均的に売れている群. 主成分得点の結果を店とタオルの行列形式に直しクラス ター分析を用いることで,タオルの特徴や店の関係性が掴 めた.タオルはフェイスタオル,バスタオル,安いフェイ スタオル,安いバスタオルなど夏に売れている商品とミニ タオル,ループタオルなど冬に売れている商品があると考 • 第三 B 群は安いハンドタオルの群でハンドタオルの 群と似ているが少し夏に多く売れている群. 6.5 主成分分析の考察 えられる.ショッピングセンターの中にある店舗とそうで ない店舗に分かれる群もあることから小売り店専用の商品 だけ売られている店より,ショッピングセンターで買い物 クラスター分析考察 のついでにタオルを買われていく人がいるということが分 2 年分のデータをクラスター分析で行うことによって分 析結果からタオルによる強弱が大きいが,店舗による影響 かった.他にも売り場や規模など少し関係していることが 考えられる. もあり,比較することでよりタオルの種類の売れ行きなど が分かった.年変動を消したデータを用いたのでタオルの 8 まとめ 特徴が掴めた.タオルひとつひとつに特徴があり,ハンド 標準化して平均移動を使った 2 年分のデータをクラス タオルと安いハンドタオルのように爆発的ではないが売れ ター分析と主成分分析で行ったところタオルの関係性や店 ている群,フェイスタオル,バスタオル,安いフェイスタ の関係性が分かった.2 年間のデータなのでこれが正しい オル,安いバスタオルなど夏場にたくさん売れる群,ルー と言えるのか分からないが大体の形は見えた.店の影響も プタオルなど冬に爆発的に売れる群,ミニタオル,ハンカ 多少はあるがタオルによる影響が大きく,タオルひとつひ チなど冬によく売れる群などさまざまな種類がある.この とつに特徴があり夏に売れる商品や冬に売れる商品などさ ようなタオルの特徴を最大限に活かすために商品を扱って まざまな種類がある.このようなタオルの特徴を最大限に いかなければならない. 活かすために商品を扱っていかなければならないと思っ た.他にも小売り店専用の商品中心で売られている店より 主成分分析 ショッピングセンターで買い物のついでにタオルを買われ 4 7 ていく人もいること.売り場や規模などの影響があること 店Bミニ 店Aミニ 店B安フェイス 店Gループ 店Dミニ などが関係していることが分かった. 2 店C安フェイス 店Cフェイス 店B安バス 店Dバス 店Bバス 店Dフェイス 店Bフェイス 店Cバス 店F安フェイス 店Dループ店Cハンド 店Eフェイス 店Fループ 店Eミニ 店A安バス 店Gミニ 店Fフェイス 店Fバス 店C安バス 店Bループ 店Eループ 店Cミニ 店A安フェイス 店Aループ 店Fハンド 店Gバス 店Cハンカチ 店Bハンカチ 店G安バス 店Fミニ 店Bハンド 店Dハンド 店Aフェイス 店Aハンカチ 店B安ハンド 店F安バス 店Cループ 店Gフェイス 店G安フェイス 店E安フェイス 店Gハンカチ 店Gハンド 店Aハンド 店Eハンド 店Dハンカチ 店E安バス 店D安ハンド 店F安ハンド 店Eバス 店Aバス 店D安フェイス 店Eハンカチ 店D安バス おわりに -2 -4 VVVVV$scores[, 2] 0 9 売れる時期が異なる商品もあるので,この結果を参考に 時期に合わせて準備もしなければならない.そうすれば 無駄なコストや在庫の余り方など経費削減に役に立つと 店A安ハンド 考えられる.今後の課題は,小売り店が売れるように知識 -6 店Fハンカチ 店C安ハンド などたくさんのことを増やしていかなくてはいけないと -8 思った. 店E安ハンド 店G安ハンド -5 0 参考文献 5 VVVVV$scores[, 1] 図 2 第 1 主成分−第 2 主成分の主成分得点 7.1 2012 年度主成分意味づけ 本研究において累積寄与率 50% 以上の第 2 主成分まで とするを適用することにした. [1] 荒木孝治: 『R と R コマンダーではじめる多変量解析』 . 日科技連出版社,2007. [2] 金 明哲:『R によるデータサイエンス:データ解析の 基礎から最新手法まで』.森北出版社,2007. [3] 永田 靖・棟近雅彦: 『多変量解析法入門』 ,初版.サイ エンス社,2001.