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岩手県警察における次世代育成支援及び 女性職員の活躍のための行動

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岩手県警察における次世代育成支援及び 女性職員の活躍のための行動
岩手県警察における次世代育成支援及び
女性職員の活躍のための行動計画
(平成28年3月)
岩
手
県
警
察
本
部
Ⅰ
総論
1
計画の趣旨
県警察では、平成17年4月に施行された次世代育成支援対策推進法に基づき、少子化
対策を目的として、「岩手県警察次世代育成支援行動計画」を策定し、次世代を担う子ども
たちを健やかに育てられる環境整備のための取組を進めてきました。
平成27年9月に施行された女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下「女
性活躍推進法」という。)は、急速な少子高齢化、国民の需要の多様化等に対応していくた
めに、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性がその個性と能力を充
分に発揮して職業生活において活躍することを目的としているところ、県警察には、すべて
の職員が仕事と家庭を両立しながら、持てる実力を十分に発揮してキャリア形成できる豊か
で活力ある組織の実現が求められています。
平成27年4月現在の県警察における女性職員の割合は、警察官7.0%、一般職員34.8%
であり、警察官については、平成34年度当初に職員定数に対する割合を10%に引き上げる
ことを目標に、採用を進めています。
女性職員はもちろん全ての職員が責任と誇りを持って生き生きと働けるよう、また子育て
や介護をしながらでも活躍できる職場にするためには、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・
バランス)を図ることが重要であり、そのための取組として、仕事と家庭の両立のための環
境整備や、能率的な組織運営が必要となります。
この計画は、育成支援対策推進法と女性活躍推進法の趣旨に則り、育児・介護等につい
て家族の一員としての役割を円滑に果たしつつ、仕事と家庭を両立し、有能で意欲のある
人材を活躍させる行動計画として岩手県警察職員を対象に策定したものです。
2
計画の期間
平成28年4月1日から平成33年3月31日までの5年間
この行動計画は、少なくとも年に1回(数値目標については取組期間毎)進捗状況
を把握・検証し、必要に応じて見直しを行うこととしています。
- 1 -
Ⅱ
具体的な取組内容
1
職員の意識改革
○
全職員が健康で豊かな人生を歩むことができ、また子育てや介護等の事情で勤務に
制約のある職員が、仕事と家庭の両立に悩んだり、両立支援制度の利用に引け目を感じ
たりせずにすむよう、職員の意識改革を推進します。
○
幹部職員が参加する会議等を通じて、働き方に対するこれまでの価値観を変える必要
があることや、幹部職員は率先して休暇を取得するよう呼びかけます。
○
職場優先の環境や固定的な性別役割分担意識等の是正について、情報提供や意識
啓発を行います。
○
ワーク・ライフ・バランスの推進に資するような効率的な業務運営や良好な職場
環境づくりに向けてとられた行動については、人事評価において適切に評価を行い
ます。
2
仕事改革
(1)
超過勤務の縮減
○
職員個々の総労働時間の短縮、健康保持及び公務能率の向上を図るため、超過
勤務は、恒常的なものではなく臨時又は緊急の必要性がある場合の例外的な勤務
であることを浸透させ、超過勤務の縮減を推進します。
○
定時退庁日を設定し、幹部職員による定時退庁の率先垂範を行います。
○
職員の勤務状況を的確に把握・管理し、特定の職員に業務の偏りがないように
業務の平準化を図ります。
(2)
業務の合理化
○
あらゆる事務について、事務処理そのものの廃止を含め、抜本的な見直しを進
めるなど業務の合理化を進めます。
○
新たな施策等を実施する場合には、目的、効果及び必要性等について十分検討
するとともに、既存の施策等との関係を整理して実施します。
- 2 -
3
女性警察官の採用拡大
○
女性警察官の職員定数に対する比率を、平成34年度当初に10%とすることを目標に
採用を拡大します。
○
女性警察官の採用に当たっては、多様な媒体を活用した採用活動を通じて活躍状況
等を広く公表するなど、優秀な人材の確保に努めます。
4
女性職員の登用拡大
○
管理職員は、女性職員の意欲と能力の把握に努めつつ、職務の付与に当たっては適
切な指導及び育成を行うとともに、付与後においては必要な支援を適切に行います。
○
意欲と能力のある女性職員の登用に向けて、性別による役割分担意識を排し、公正な
人事評価に基づく適材適所の人事配置を行うなどして人材の活用を図ります。
○
非常勤職員、臨時職員を含む全ての女性職員のための相談窓口「ひめかみハート
フルネット」制度を周知し、浸透を図ります。
○
警察施設への女性用施設の拡充を図ります。
○
女性用被服・装備の更なる改善を図ります。
5
子育て・介護に従事する職員のキャリア形成支援
○
育児休業や介護休暇を取得する職員、または今後取得することが想定される職
員に対して、
・
キャリアプラン教養の実施
・
育児休業から復帰して活躍する職員の体験紹介
・
育児経験を有する職員との意見交換の場の設置
・
仕事と育児の両立支援制度の活用に関するアドバイス
などを行い、キャリア形成の支援や仕事と家庭の両立に関する不安の解消に努め、
円滑な職場復帰を支援します。
○
上位の職に就くために必要な任用科への入校は、部下職員を指導し、自信を持
って職務にあたる上で重要であることから、家庭と入校の狭間で悩む職員には、
必要な助言を行うとともに、配偶者が警察職員である場合には、当該期間に配偶
- 3 -
者が育児休業等を取得できるよう働きかけを行います。
○
子育てや介護に従事する職員に対し、一律に深夜勤務を免除したり、土日祝日の配
置・勤務等の対象から外すことなく、本人の意思を確認し、将来のキャリア形成に必要
な職務の経験を積ませるよう留意します。
6
職員の仕事と子育て・介護等の両立支援
(1)
妊娠中及び出産後における配慮
○
母性保護及び母性健康管理の観点から設けられている特別休暇等の制度、出産
費用の給付等の経済的支援措置について、周知徹底を図ります。
○
女性職員を部下に持つ職員、特に外部活動等で身体に負担がかかる業務に従事
する女性職員の上司・同僚に対しては、妊娠中の母体の不安定な健康状態につい
て資料を配付し、母体の安全確保に配慮します。
(2)
男性の家庭参加の促進
○
配偶者のあるすべての男性職員が取得可能な、子どもが生まれた時の配偶者出
産休暇(3日)、育児参加休暇(5日)、子の看護休暇の特別休暇、年次休暇の取
得を促進するため、休暇制度に関する資料の電子掲示板への掲示、機関誌への掲
載等により幹部職員を始め全職員への周知徹底を図ります。
○
男性も育児休業等を取得できることを周知し、幹部職員から対象職員に必要な
期間の休暇等の取得を働きかけるとともに、取得後のキャリア形成について助言
を行います。
○
前記休暇・休業の取得を促し、男性職員が当たり前に家庭参加が出来る職場風
土を醸成します。
注
ここにいう「家庭参加」とは、家庭における家事全般への協力・参加を示し、 日常的な
家事、子どもの学校・地域行事、家族の看護・介護等をいいます。
- 4 -
【数値目標】
前記の取組を通じて、該当する全男性職員が、配偶者出産休暇、育児参加休暇を
連続して5日以上取得する割合を50%とすることを目指します。
平成27年
注
25.6%
→
平成32年
50.0%
岩手県警察の平成27年の取得率25.6%のおよそ2倍を目標としたものです。
【数値目標】
前記の取組を通じて、該当する全男性職員が配偶者出産休暇又は育児参加休暇を
1日以上取得することを目指します。
平成27年
(3)
72.0%
→
平成32年
100%
子どもを預けて働く職員への情報提供等
○
職員が勤務する市町村の保育施設等に関する情報を収集し、電子掲示板への掲
示や資料の個別配付による情報提供を行います。
○
子育てをする職員が保育施設を利用する際の経済的支援について検討を行いま
す。
(4)
休暇取得の促進
○
夏期及び冬期における休暇について、取得日数を設定し、休暇取得計画表を作
成するなどして幹部職員が休暇取得を働きかけ、自らも率先して休暇を取得する
など、計画的な連続休暇の取得促進を図ります。
○
子どもの看護休暇や子どもの予防接種実施日等における特別休暇の取得につい
て、幹部職員を始め全職員への周知徹底を図るとともに、その取得を希望する職
員が気兼ねなく取得できる雰囲気の醸成を図ります。
○
年次休暇の計画的な取得促進のため、誕生記念日や地域・家族行事、自己研鑽、
心身のリフレッシュと健康増進等を目的としたリフレッシュ休暇制度の周知を図
り、効果的な推進に努めます。
- 5 -
【数値目標】
前記の取組を通じて、年次休暇平均取得日数を10日とすることを目指します。
平成27年
7.3日
→
平成32年
10日
注 職員に与えられる1年の年次休暇日数20日のうち半分の10日を目標としたものです。
(5)
人事異動及び宿舎の貸与における配慮
○
人事異動に当たっては、可能な範囲で職員の子育ての状況に配慮します。
○
宿舎の入居者を決定する場合は、子育て中であるなどの家庭の事情等に配慮し
ます。
(6)
ハラスメントの根絶
○
セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント等、各種ハラスメント防
止のための研修会等の開催を推進します。
○
ハラスメント防止に関する資料の各所属への配布、電子掲示板への掲示、機関
誌への掲載等により、非常勤職員、臨時職員を含む全職員への周知徹底を図りま
す。
7
その他の次世代育成支援対策に関する事項
(1)
子育てバリアフリー
○
外部からの来庁者の多い庁舎において、乳幼児と一緒に安心して利用できるト
イレやベビーベッドの設置等を計画的に行います。
○
子どもを連れた人が気兼ねなく来庁できるよう、親切な応接対応等のソフト面
でのバリアフリーの取組を推進します。
(2)
子ども・子育てに関する地域貢献活動
○
幼稚園、小中学校等に積極的に働きかけ等を行い、非行防止教室、薬物乱用防
止教室、交通安全教室等を実施します。
(3)
子どもとふれあう機会の充実
○
幼稚園、小中学校等から依頼される職場見学に積極的に対応するなど、次代を
担う子どもたちの育成に貢献していきます。
- 6 -
Ⅲ
終わりに
警察の業務が多様かつ広範なものとなっている中、警察機能の最大限の発揮に向けて
環境を整え、高い規律と士気を有する「県民の期待と信頼に応える力強い警察」を確立
するためには、業務の合理化・効率化はもちろん、職員のワーク・ライフ・バランスの
確立が重要となっています。
家族が相互の協力と社会の支援の下に、育児、介護等にあたりながらも、個人の能力を
十分に発揮し、活躍できる職場となるよう、組織を挙げて一丸となって取り組んでいく
とともに、職員一人一人もこの計画の内容が自分自身に関わることと捉え、働き方の意
識改革、業務の合理化・効率化をはじめとする職場における仕事改革を実践していきま
しょう。
- 7 -
【平成28年5月】
警察官 女性7.0%
男性93.0%
事務職員
女性34.8%
男性65.2%
非常勤職員
女性63.3%
男性36.7%
臨時職員
女性90.9%
0%
20%
警視正
警察官
所属長
事務職員
警部
0.0%
調査官級
0.0%
課長補佐級
6.7%
20%
60%
取得率
女性警察官
女性一般職員
100%
100%
0.0%
係長
管理的地位にある職員
48.1%
3.7%
警察官
80%
事務職員
女性54.6%
0%
100%
20%
40%
男性45.4%
60%
平均取得期間
取得率
0.0%
0.0%
男性警察官
男性一般職員
取得率
配偶者出産休暇
育児参加休暇
配偶者出産休暇、育児参加休暇を連続して5日以上取得した職員
男性82.1%
女性17.9%
平均取得期間
1年11ヶ月
1年1ヶ月
100%
管理的地位にある職員
2.3%
男性40%
40%
80%
警部補
男性84.6%
女性60%
0%
60%
0.5%
4.2%
警察官 女性15.3%
事務職員
40%
警視
0.0%
男性9.1%
70.4%
19.2%
25.6%
対象年
7.3日 H27年中
8.8日 H26年度中
11.2日 H27年中
100%
女性職員は100%
取得しています。
男性職員はこれか
らですね。
2.3日
2.6日
るために取得できる休暇
平均取得日数
80%
平均取得日数
〇 配偶者出産休暇(3日間取得可能)・・・配偶者の出産に伴う入退院の付添い等のために取得できる休暇
〇 育児参加休暇(5日間取得可能)・・・配偶者の産前産後期間中に、出産に係る子又は未就学児を養育す
警察官・事務職員
非常勤職員
臨時職員
岩手県警察で
は、平成34年
までに、女性
警察官の割合
を10%まで上
げることを目標
にしています。
職員の年次休暇の
平均取得日数を10日
にすることを目標とし
ています。
男性職員が配偶者出
産休暇又は育児参加
休暇を1日以上取得
する割合を100%、連
続して5日以上の休
暇を取得する割合を
50%にすることを目標
にしています。
※ 女性活躍推進法第17条に基づく、職業選択情報として公表しています。
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