Comments
Description
Transcript
4 ILCSC-MAC
リニアコライダー加速器関係報告、H18 年 9 月分 (Oct.2, 2006) 今月後半は重要な2つの国際的会議が KEK で行なわれ、この機会を利用した小会合も多く開かれた。 1 会議 • 9 月 12-14 日、釜山大学で RFGun に関する拠点セミナー。5 名参加。 • 9 月 20-22 日、KEK において ILCSC-MAC の会合 • 9 月 22-24 日、KEK において RDR Management Board、S2 Task Force, R&D Board、Design-Cost Board, Main Linac Area System など GDE 関係の多数の会合 • 9 月 25-28 日、KEK において TTC(TESLA Technology Collaboration) の会合 • 9 月 27-28 日、Rutherford において、陽電子のワークショップ。KEK より 1 名出席。 • 9 月 28-29 日、Cornell 大において、減衰リング開発に関する会合。KEK より 3 名出席。 • 今後の会議予定としては ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ 2 10 月 1-5 日、イタリアピサにおいて RF 電子銃の会合、1 名参加。 10 月 9-11 日、Caltech において RDR Management Board の会合、2 名参加。 10 月 10 日前後に、フランス Annecy で ATF2 の final doublet 架台などの会合。KEK から 4 名参加。 10 月 19-20 日、フランス Orsay 研究所において小交差角 BDS の光学・磁石に関するの会合、1 名参加。 11 月 6-10 日、スペイン Valencia において第 3 回 ILC Workshop。LC Group から 20 名余参加。 ATF 関係 • ATF のウィグラーを取り外した。まもなく IHEP のマグネットを計 6 台両直線部に入れる。Alignment 開始。 3 STF 関係 35MV/m 空胴 • 8 月末に第 4 空胴の第 1 回縦試験を行なった。加速勾配は 17.1MV/m が最大で、第 4 セル赤道部に発熱が観 測された。このセルの電界の強いモード(π, 7π/9, 6π/9, 4π/9)はこの発熱がクェンチの原因になっている。 • 再冷却後の第 2 回縦試験を行なったが、勾配は 14.1MV/m で、前回悪かった。(第 1 セル赤道部で発熱) • 発熱箇所の内面観察を行なうため、次回測定時までに、温度センサーの取付けを改良した治具を製作する。 • これまでの 35MV/m 各空胴の最高勾配を整理すると、第 1 19.2、第 2 20.3、第 3 21.5、第 4 17.1 MV/m で ある。 4 ILCSC-MAC これは ILCSC(議長黒川氏)が GDE の設計を review するために組織した委員会で、3 月にメンバーが指名され 4 月 6-7 日に第 1 回が FNAL で開かれた。今回は第 2 回で、9 月 20-22 日に KEK で開催された。初日は、前回の 報告に対する GDE 側の回答、現設計の overview、コスト評価の現状、Conventional Facility(施設)の設計、減 衰リングなどの GDE 側のプレゼン、2 日目は空胴の現状と開発計画のプレゼン、午後は委員会がいくつかのテー マに関して GDE メンバーを呼んで discussion があった。最終日は委員会の報告草稿を簡単な紹介で、正式報告は 後日 ILCSC 宛に出されるはずである。 委員会が GDE の方針・設計を異なる見解を示したのは、主に以下の点である。 • GDE 設計では運転上の flexibility をもたせるために幅のある ‘parameter space’ を設定しているが、MAC は最適のもの 1 つに絞るべきだという考えである。 1 • 上記に関連して、バンチ圧縮器の第 2 段階部分は省くべきである。 • 電流を下げて費用を節約する案には賛成しない。 • Front-to-end simulation の報告がほしい(次回)。 • 浅いトンネルで建設費を節約する可能性も考えるべきである。 • 減衰リング ◦ ◦ ◦ ◦ 初期アラインメント許容値を厳しくせよ(BPM resolution, corrector capacity のため) RF 電圧を下げる努力をせよ。(microwave instability の調査) 電子雲効果の実験による確認が必要。Solenoid の coupling に注意。 Beam pipe が細いので、真空関係の問題に注意。 • R&D coordination は、アメリカ以外に対しては不透明である。 次回の MAC は、来年 1 月 10-12 日にイギリス Daresbury で開かれる。 5 TTC Meeting TESLA Collaboration は、2004 年 8 月の ICFA の超伝導選択に伴い、特定のプロジェ クト TESLA から離れて、より広い範囲をカ バーするために、同年秋に TESLA Technology Collaboratio (TTC) と改称した。KEK は 2005 年 3 月に加盟した。TTC の会合は 1 年に 1-2 回のペースで開かれてきており、 今回初めてアジアで開かれた。この Collaboration はリニアーコライダーだけのため ではなく、一般に超伝導加速技術全体にわ たるものである。最大の応用が ILC である ため、必然的にその関係の報告が多いが、 FEL, ERL, Proron Driver などに関する議 論もある。 会合は、XFEL, SNS, ILC などのプロジェクト、TTF, SMTF, STF などの試験施設、研究所の報告、空胴技術 の現状報告などの plenary で始まった。その後、5 つの Working Group のセッションが 2 日間にわたってあった。 WG1 Input coupler WG2 Tuner WG3 R&D efforts on EP parameters WG4 Operational experience WG5 CW operation of SC linacs (prototypes & plans for future FEL’s) 最終日は WG の報告、および会期中にあった Collaboration Borad と Technical Borad の報告があった。その後、 Assembly hall の KEKB crab 空胴、AR 東空胴施設・STF・工作センターの見学があった。 会合の web page は http://lcdev.kek.jp/TTC/ である。 スライドは https://indico.desy.de/conferenceDisplay.py?confId=92 から download できる。 Collaboration Board 議長はこれまで DESY 所長の Albrecht Wagner であったが、これから 2 年の任期で Cornell 大の Maury Tigner が勤める。これにともなって組織の改編があるみこみ。次回の会合は来年 3-4 月に FNAL で 開催。 6 その他 • 9 月 11 日、東京の学士会館分館で、LC 研究会の合同分科会。 2