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症状観察用語集
症状観察用語集 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( Terminology for cage-side observation in animals ) Code 局 所 的 症 状 解 M 眼・眼球 Eye, Eyeball, Bulbi, Globe M 01 眼瞼腫脹 眼球周囲の 腫脹 Swelling of lid margin Swelling of orbit M 02 眼瞼浮腫 M 03 眼瞼縁の発赤 M 04 眼瞼縁の びらん 瞼の明らかに膨れた状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Palpebral edema -------- 過 剰 な 水 分 貯 留 に よ る 瞼 の 腫 脹 ( と き に 水 疱 あ Blepharedema るいはブクブクと腫れたような外観を呈すること がある)状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Erythema of lid margin - 瞼 の 縁 の 炎 症 等 に よ る 充 血 お よ び 発 赤 ( と き に 発疹があることがある)。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Erosion of lid margin -- 瞼 の 縁 が 侵 食 さ れ 、 浅 い 潰 瘍 状 に な っ た 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 眼瞼閉鎖状態 M 05 眼瞼脱色 M 06 眼瞼下垂 M 07 半眼・・・ M 08 閉瞼 閉眼 眼瞼閉鎖 M 09 眼瞼癒着 眼球癒着 説 程度 Palpebral closure ------ 眼 瞼 の 閉 鎖 状 態 に 総 称 的 に 用 い る 。 ま た 、 神 経毒性スクリーニング検査においてランク化し て ( Eyelid wide open, Ptosis, Eyelid completely shut) 用 い ら れ る こ と も あ る 。 Depigmentation of ------ 眼 瞼 周 囲 の 色 素 が な く な り 、 白 色 に な る 状 態 。 eyelid マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Ptosis ----------------- 上 眼 瞼 が 下 が り 、 眼 が 十 分 に 開 い て お ら ず 、 眼 瞼を一旦開けてもすぐ閉じる状態。動眼神経ある いは顔面神経が麻痺し、上眼瞼の挙筋の麻痺によ る麻痺性下垂と上眼瞼挙筋の発育欠陥、眼球陥没 、腫瘍、血腫等による機械的下垂がある。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 ・ Incomplete eyelid ------ 眼 を 半 分 し か 開 い て い な い 状 態 。 ・ opening 麻薬中毒の状態でみられる。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Lid closure ------------ 眼 瞼 を 刺 激 す る か 、 体 を 手 で 触 れ る と 開 眼 す る Eyelid closure・ が、再び閉じようとする状態。軽度の自律神経、 Closing eyelids・ 中枢神経系の抑制の場合におきる。 Closed eyelid ・ マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル Symblepharon ----------- 眼 瞼 が 癒 着 に よ っ て 開 か な い 状 態 。 ま た は 眼 瞼 の眼球への癒着した状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル - 1 - Code 局 M 10 開瞼不全 開瞼遅延 M 11 眼瞼痙攣・ M 12 M 13 M 14 M 15 M 16 M 17 M 18 M 19 M 20 M 21 所 的 症 状 解 説 Fused eyelid ----------- 正 常 の 開 瞼 予 定 日 に 眼 瞼 が 開 い て い な い 状 態 。 Retarded eyelid opening マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル ・ Blepharospasm ---------- 眼 輪 筋 ま た は 眼 瞼 輪 筋 の 痙 攣 に よ っ て 不 随 意 に 眼瞼がまばたきする状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 眼瞼反射の Loss of eyelid reflex -- 睫 毛 ま た は 眼 瞼 に 触 れ る と 瞬 き ( 閉 眼 ) す る 反 消失 射が消失する状態。 睫 毛 反 射 の Loss of eyelash reflex 消失 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 結膜腫脹 ・ Swelling ------------ 結 膜 が 明 ら か に 膨 れ た 状 態 。 ・ of conjunctiva マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 結膜浮腫 Chemosis --------------- 結 膜 の 過 剰 な 水 分 貯 留 に よ る 角 膜 周 囲 に 生 じ る Chemosis of 腫脹(ときに水疱を伴うことがある)。 conjunctiva マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 結膜充血 Conjunctival injection - 結 膜 が 血 管 拡 張 に よ り 充 血 し た 状 態 。 Hyperemic conjunctiva マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 結膜出血 Conjunctival ----------- 結 膜 に 血 管 か ら の 出 血 が 認 め ら れ る 状 態 。 hemorrhage マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 結膜貧血 Conjunctival anemia ---- 結 膜 が 貧 血 に よ り 正 常 よ り 蒼 白 に な っ た 状 態 。 結膜蒼白 Anemia conjunctiva マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 瞬膜腫脹 Swelling of ------------ 瞬 膜 ( 第 三 眼 瞼 ) が 明 ら か に 膨 れ て い る 状 態 。 ・ nictating membrane Swelling of nictitating membrane ウサギ、イヌ 程 度 瞬膜露出 Exposure of --------- 瞬 膜 は 通 常 内 眼 角 に あ る が 、 こ れ が 炎 症 や 腫 瘍 nictating membrane・ 、肥大等によって眼に覆い被ぶさるようになっ状 態。 ウサギ、イヌ 程 度 瞬 膜 弛 緩 ・ Relaxation of ------ 瞬 膜 が 弛 緩 し 、 明 ら か に 眼 球 の 一 部 を 覆 っ て い nictating membrane る状態。 Relaxed nictating membrane ウサギ、イヌ 程 度 流涙 Lacrimation ------------ 過 剰 な 透 明 あ る い は 有 色 涙 の 流 出 の こ と で 、 眼 が潤んでいる(正常状態でも眼は潤んでおり、判 定に注意する)、あるいは眼の周囲が濡れている 状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 、 色 、 色 調 、 性 状 - 2 - Code 局 M 22 紅涙 色素涙 M 23 眼脂 眼漏 M 24 眼球突出 M 25 眼球膨大 眼球腫大 M 26 眼球脱臼 M 27 眼球陥没 眼球陥入 M 28 眼球萎縮 眼球癆 M 29 眼球乾燥 M 30 眼球破裂 M 31 眼球混濁 M 32 眼球変色 眼褪色 眼球貧血 M 33 眼球出血 M 34 眼球振盪 M 35 強膜の充血 所 的 症 状 解 説 Reddish tear ---------- 眼 瞼 に 赤 色 あ る い は 黒 色 の 排 出 物 が 流 出 あ る い Chromodacryorrhea は付着している状態。紅涙はハ−ダ−腺の分泌物 に含まれるポルフィリンが光に反応して赤色を呈 することに起因する。「血涙」とも呼ばれるが血 液ではない。自律神経異常、ストレスによって生 じる。 マウス、ラット 程 度 Eye discharge ---------- 眼 や 眼 の 周 囲 に 付 着 し て い る 「 目 や に 」 で 、 漿 Ocular discharge 液性と膿性がある。眼球および眼粘膜の損傷、腫 Gum of eyelid 瘍、異物、局所の感染による刺激等によりおきる。 ・ マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 、 性 状 Exophthalmos------------ 眼 球 が 異 常 に 突 出 し て い る 状 態 。 眼 窩 内 容 の 増 Ophthalmocele 大、外眼筋緊張の減退および断裂、自律神経異常、 眼窩や周辺部の循環異常によっておきる。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Enlarged globe --------- 眼 球 が 異 常 に 膨 隆 し 、 突 出 し て い る 状 態 。 Enlargement of 眼球の増大(出血、炎症、腫瘍)によっておきる。 eyeball マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Luxation of eyeball ---- 眼 球 突 出 の 程 度 が 大 で あ り 、 眼 球 の 赤 道 部 以 上 が眼瞼部外に脱出している状態。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Enophthalmos ----------- 眼 球 が 異 常 に 眼 窩 の 内 方 に 偏 位 し て い る 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Phthisis bulbi --------- 眼 球 が 明 ら か に 萎 縮 あ る い は 軟 化 し た 状 態 。 Phthisis of eyeball マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Dry eye ---------------- 眼 球 表 面 が 乾 い た 状 態 。 Xerophthalmia マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Rupture of globe ------- 眼 球 が 破 裂 し た 状 態 。 Ophthalmorrhexis マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル・ Opacity of eyeball ----- 透 明 で あ る べ き 眼 球 が 混 濁 し た 状 態 。 硝 子 体 混 Opacitas 濁 ( Opacitas corporis vitrei) や 水 晶 体 混 濁 の 判別しにくい場合に一般的に用いることがある。 マウス、ラット 程 度 Discoloration of ------- 一 見 し て 眼 の 赤 色 が 褪 色 な い し 暗 赤 色 を 呈 し て eyeball いる状態(ときに、一見して眼の色調が被験物質 Anemic eyeball によって変色した状態も言う)。 マウス、ラット、ウサギ 程 度 、 色 、 色 調 Hemophthalmia ----------- 眼 球 内 に 血 液 が 滲 出 し た 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Nystagmus -------------- 眼 球 の 不 随 意 な 速 い 運 動 ( 水 平 、 垂 直 、 回 転 お よびその合併) マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Scleral congestion ----- 強 膜 ( 白 眼 ) 部 分 が び 漫 性 に 充 血 し た 状 態 。 ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 - 3 - Code 局 M 36 強膜の出血 M 37 角膜混濁 所 的 症 状 解 説 Scleral hemorrhage ----- 強 膜 部 分 に 点 状 あ る い は 斑 状 に 出 血 し た 状 態 。 ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 Corneal opacity -------- 角 膜 の 混 濁 状 態 に 総 称 的 に 用 い る 。 ( ラ ン ク 付 け あ る い は 以 下 の a-dの よ う に 分 類 し て 用 い る こ と がある) マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 「角膜混濁」 M 38 M 39 M 40 M 41 M 42 M 43 M 44 M 45 M 46 M 47 M 48 M 49 M 50 a.角 膜 白 斑 Corneal leukoma -------- 角 膜 実 質 、 深 層 の 病 的 変 化 に 引 き 続 き 、 角 膜 に 瘢痕混濁が残り、混濁が塊状で透視できない状態。 ウサギ、イヌ、サル b.角 膜 斑 Macula of cornea ------- 上 記 の 場 合 で 、 混 濁 が 薄 く て 透 視 で き る 状 態 。 Corneal spot ウサギ、イヌ、サル c.角 膜 片 雲 Nubecula cornea -------- 上 記 の 場 合 で 、 混 濁 が 薄 く 、 虹 彩 の 絞 り も 透 視 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ Corneal nubecula・ できる状態。 Nebula of cornea ウサギ、イヌ、サル 程 度 d.角 膜 浮 腫 Corneal edema ---------- 角 膜 が 異 常 に 過 剰 の 水 分 で 膨 れ て ( 肥 厚 ) い る 状態で、水泡、混濁を伴うことがある。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 角膜びらん Corneal erosion -------- 角 膜 の 上 皮 部 分 が 侵 食 さ れ 、 浅 い 潰 瘍 状 の 状 態 。 角膜上皮の Corneal epithelial ひどくなると角膜潰瘍になる。フルオレッセン点 欠損 loss 眼で染色して観察。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 角 膜 血 管 新 生 Corneal ---------------- 角 膜 に 周 囲 か ら 血 管 が 新 生 侵 入 し て い る 状 態 。 vascularization マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 パンヌス Pannus ----------------- 角 膜 の 表 面 を 覆 う 肉 芽 組 織 の 膜 ( 血 管 が 進 入 し ていることがある)。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 角 膜 反 射 消 失 ・ Loss of corneal reflex - 角 膜 を 触 っ て も 眼 瞼 を 閉 じ な い 状 態 。 神 経 筋 、 知覚神経障害が生じた場合に起こる。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 虹彩癒着 Synechia --------------- 虹 彩 が 角 膜 の 裏 面 に 癒 着 ( 前 癒 着 ) 、 ま た は 虹彩前癒着 Anterior synechia 水晶体に癒着(後癒着)した状態。 虹彩後癒着 Posterior synechia マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 虹彩腫脹 Iris swelling ---------- 虹 彩 が 異 常 に 膨 れ て い る 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 虹彩充血 Iris congestion -------- 虹 彩 血 管 が 拡 張 し て 充 血 し て い る 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 虹彩出血 Iris hemorrhage -------- 虹 彩 か ら 出 血 す る こ と 。 出 血 が 起 き る と 赤 色 斑 前房出血 Hyphema を呈し、時に前房下部に流下することがある。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 瞳孔不同 Anisocoria ------------- 左 右 の 瞳 孔 径 が 不 同 の 状 態 。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 - 4 - Code M 51 M 52 M 53 M 54 M 55 局 所 的 症 状 解 説 瞳 孔 反 射 消 失 ・ Loss of pupillary ------ 光 を 当 て て も 瞳 孔 の 収 縮 が 認 め ら れ な い 状 態 。 reflex マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 散瞳 Mydriasis -------------- 光 の 有 無 に 関 係 し な い 瞳 孔 の 散 大 で 、 光 を 当 て Pupillary dilation ても完全には縮瞳せず、瞳孔が開いた状態。交感 神経興奮などで起こる。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 縮瞳 Miosis ----------------- 光 の 有 無 に 関 係 し な い 瞳 孔 の 極 度 に 縮 小 し た 状 態。副交感神経興奮等でおきる。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 水晶体脱臼 Lens luxation ---------- 水 晶 体 が 正 常 の 位 置 か ら ず れ た 状 態 。 水晶体変位 Ectopia lentis 水晶体転位 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 白内障 Cataract ----------- 水 晶 体 の 混 濁 し た 状 態 。 組 織 学 的 に は 水 晶 体 上 水晶体混濁 Lens opacity 皮および水晶体線維の変性が認められる。ラット では動物室の照明の影響により白内障がみられる ことがある。 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル 程 度 - 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