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28日
第7号
10月28日(水曜日)
クロスメディア・セッション(青少年向け)
午前中のクロスメディアセッションでは青少年向けのコンテンツの上映・プレゼンテーション
が行われました。「プラネット・スクール ウェブサイト」、「高校生のための生物学」、「デザイ
ンスカッド」などのウエブサイトが多く目立ちました。 また、ユーモラスなアニメーションで遺
伝学を楽しく教えるカナダのTV番組、CGによって生物学授業の実験室を再現した補助教
材ソフト、テレビ番組と連動したウェブゲームなどが紹介されました。その後の質疑応答で
は、ウェブとテレビ番組を連携させるなどクロスメディアでコンテンツを作る場合、「はじめか
らプランを練っておくことが大切」「政府との合同でプロジェクトを進め、教育効果を高めるた
め、学校・教師などに補助教材を作ってもらっています。」などの意見が出ました。
クロスメディア・セッション(福祉教育)
午後のクロスメディアセッションでは、社会問題・環境問題を取り
扱った作品が紹介されました。 JSL(日本手話で)コミュニケート
する子どもたち、障害で声を失いつつもオーケストラの指揮をす
る大学の先生、HIV/AIDSで親を失った子どもたちの就労問題
に焦点をあてたドキュメンタリー、そして 2500年以上前に作られ
た灌漑技術の紹介、環境問題を子どもに優しく伝えるテレビ番組
などです。
各作品上映の後、プレゼンターはそれぞれの思いを質疑応答で
伝えました。 「聴覚障害を抱える子どもがつかう手話と一般健常
者の使う言葉には隔たりがあり、子どもたちはその両方を使いこ
なさなければいけません。皆にとってより使いやすいコミュニケー
ションのあり方を考えていくことが今後の課題です。」「環境問題
を取り扱おうと思ったのは、今世界が置かれている状況について
知らせるだけでなく、問題を克服する方法は、先人たちの知恵に
あるかもしれないということを伝えたかったからです。」
WHO’S WHO:
審査委員部会リーダー
第1部会リーダー
第2部会リーダー
第3部会リーダー
幼児、児童向けカテゴリー
青少年向け、生涯教育カテゴリー
チャン・ライペン
アヴァ・
カーヴォネン
福祉教育カテゴリー、シリー
ズ番組部門(13歳~大人)、
企画部門
教育省 学習科学技術局
教育工学部 副部長
審査中のエピソード
第1部会のメンバーは、作品からリズミカル
な音楽がながれるたびに、皆で同じような動
きのダンスを始めます。同じ感覚を共有して
いるな、と思う瞬間です。あ、同じなのは音
譜ね!
教育コンテンツの今後の展望
新しいメディアとテクノロジーの操作が簡単
になり、子ども達が学習の積極的に参加で
きるようになりました。子どもたちが自分で、
あるいは他の子どもたちと、自分たちのた
めの教材を制作するという新しい可能性を
感じさせます。
日本賞についてのコメント
日本賞は、それぞれの子どもたちに学びと
成長の機会を与えるという重要なミッション
があると思います。それこそ、世界に誇る日
本賞の歴史であり、本質であると思います。
マッツ・ルンディン
リール ガールズ メディア 社長
審査中のエピソード
5カ国から集まった多様性のある審査員たち
で構成される第2部会。作品への評価もバラ
エティに富んでいます。そのため、議論は白熱
し、最終決断は大変です。
教育コンテンツの将来の展望
テクノロジーによって、さまざまなプラットフォ
ームで多くの知識や情報を共有することがで
きるようになりました。私自身は、母親として、
子どもは実社会を経験してほしいと思っていま
す。教育者にも、外にでて自然や現実社会に
接する大切さを子どもたちに伝えてほしいと思
います。
日本賞へのコメント
リアリティTVが放送業界の方向性を支配し、
多くのテレビ局が株主の利益を優先する時代
にあって、生涯教育の重要性を意識し、未来
に貢献する子どもたちの育成にかかわる日本
賞に拍手を送りたいと思います。
スウェーデン教育放送(UR)
エグゼクティブ・プロデューサー
審査中のエピソード
第3部会の私たちは、異なる3大陸から集まった、
異なる経歴をもつプロフェッショナル達なのに、こ
と優れた教育コンテンツに関しては、ほとんど共
通の認識を持っていることに驚きを隠せません。
教育コンテンツの今後の展望
社会はますます複雑になっているので、よく考え
られた高品質のメディアコンテンツは発展していく
必要があると思います。
コンテンツをどう届けるかについての技術的なプ
ラットフォームについても、より多様なバリエーショ
ンがでてくるでしょう。
日本賞についてのコメント
日本賞は、社会で教育コンテンツの意味や効果
を考え、議論するというユニークな機会です。
http://www.nhk.or.jp/jp-prize/index_j.html
バーゼル・カールスルーエ・フォーラム(BaKaFORUM)
バーゼル・カールスルーエ・フォーラムについて教えてください。
来年のフォーラムではアフリカに焦点をあてます。アフリカは来年、多くの国が独立100周年を迎えるので世界的な
注目を浴びています。
また、フォーラムは今年から、コンテンツ交換のためのプラットフォームを作るワークショップを開催します。自分の制
作したコンテンツを1つ提供すると、別のコンテンツを1つ受け取ることができるというものです。国際的価値のある作
品をお持ちの方、他のコンテンツと交換するということを考えてみてください。
日本賞との関係は?
バーゼル・カールスルーエ・フォーラムは、日本賞から影響を受けて企画部門を設けました。日本賞で初めて企画部
門を見た時、素晴らしいアイデアだと感銘を受けました。経済的な理由から高品質な作品を制作することのできない
国のプロデューサーの育成・援助は本当に必要なことです。
バーゼル・カールスルーエ・
フォーラム
プログラムマネージャー
マーカス・ニケル氏
参加者の声
台湾
スリランカ
13年間応募し続けて、
やっと、初めて、最終
選考で作品を紹介す
ることができました!
とてもうれしいです。
(Athula Batugahage
Pradeep Peiris,
テレビ局プロデュー
サー)
ナイジェリア
アメリカ
「青少年の抱える問題
とメディアの役割」の
ディスカッションが面
白かったです。 紹介
されたコンテンツは皆
示唆に富んでいて、オ
ンラインビデオストー
リーの可能性を強く感
じました。
(David Peth, 教育財
団プロデューサー)
今年初めて参加して、ウェブサイトを通
して教育するという技術がこんなにも進
んでいるのか、と感銘を受けました。
ナイジェリアに帰ったら、教育省に報告
しにいきたいと思っています。
(Ene Millicent Adubo, テレビ局プロデ
キューサー )
シリアスゲームがますます文化的に認められる
ように、取り上げ続けてもらいたいです。ノミ
ネート作品ごとのブースなどがあるといいです
ね。参加者同士の会話も深まり、仕事のコラボ
レーションもより現実的になると思います。
(佐藤隆善、アートディレクター、バーチャルヒー
ローズ)
日本賞で見たコンテンツ
に触発されて、制作者
にコンタクトしました。
私の関わっている政府
主導の科学情報伝達プ
ロジェクトに彼らを招くこ
とにしました。日本賞は
専門家と出会える素晴
らしい場所です。
(Gee-Chin Hou, 国立
大学研究所ディレク
ター)
ラトビア
シリアスゲームの企画部門
があったらいいと思いま
す!(Raimonds Udris/ 国
立図書館プログラマー)
日本賞で、テレビ番組と
ゲームを連携させる新し
いアイデアを思いつきまし
た。 帰って仲間と話合う
のが楽しみです。
(Bruno Ascuks / プロ
デューサー)
事務局長からのメッセージ
坂上 浩子
さかうえ ひろこ
日本賞事務局事務局長
今年の日本賞は、特にイベント全体がさまざまなメディアの交差点となるよう、事務局一同準備を
進めて来ました。と申しますのも、教育コンテンツの質の向上のために、コンテストとフォーラムが
補完し合いながら、情報交換やフレンドシップに役立つ、これが日本賞の目的であり、リニューアル
2年目となった今年はその正念場だからです。その結果、ゲーム・ウェブサイト・放送などのプロ
フェッショナルが出会って盛んな意見交換がなされ、コンテストとフォーラムは、まさにいたるところ
「ミート・ジ・エキスパーツ」となりました。参加された皆さん全員に心から感謝申し上げます。そして
世界のメディアと教育にかかわる人にとって、次の言葉が合言葉となることを願っています。
「また日本賞でお会いしましょう!!」
本日28日は、いよいよ授賞式!
グランプリ日本賞をはじめ、各賞受賞者が決定します。(16:00 – 18:30 )
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