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CHEMσ 『HERAPY
CHEMσ VOL.{7NO。4 Josamycinに 『HERAPY 721 関 す る臨 床 的 な らび に 実 験 的 研 究 岩 沢 武 彦 ・木 戸 勉 札幌逓信病院耳鼻咽喉科 1緒 言 を ま と め た も の で あ る。 II基 上 気 道感 染 症 か らの 分 離 細 菌 は,現 在 グ ラム陰 性 桿 菌 以外 にブ ドウ球 菌,溶 血 性 レ ンサ 球 菌,肺 炎 球 菌 な ど の グ ラム陽性 球 菌 が 主 と して 検 出 され るが,後2者 はなお 1)抗 菌 力 試 験:被 礎 的 検 討 検 菌 株 と し て は,化 漏 中 よ り分 離 同 定 し たcoagulase陽 膿性 中耳 炎 耳 性 ブ ド ウ 球 菌40株 比較的 薬 剤耐 性 が低 率 で あ る の に 反 し,病 原 性 ブ ドウ球 (他 に 標 準StaPh.aureus209P株,寺 菌は,起 炎 菌 と して も病 巣 よ り多 く分 離 同定 さ れ,し か 溶 血 性 レ ン サ 球 菌7株 も各種 薬 剤 に 強 い抵 抗 性 を示 す傾 向 に あ り,臨 床 的 に 耐 菌30株,変 性 ブ ドウ球 菌 の 治療 対 策 の 問題 は,は な は だ 重要 視 され 菌 を 寒 天 平 板 希 釈 法 に よ り抗 菌 力 を 測 定 し た 。 接 種 菌 は, てい る。 各 菌 株 をTrypt(ンsoybroth18時 抗生 物 質 開 発 の 動 向 は,近 年 ま こ とに め ざま しい 進 歩 発展 を と げ,相?い で 既存 の 抗生 物 質 の 合 成誘 導 体 の 成 1081白 島 株)病 な ど の グ ラム陽 性 球 菌 お よ び緑 膿 形 菌3株,大 腸 菌3株 な ど の グ ラ ム陰性 桿 間 増 菌培 養 の菌 液 金 耳 量 を 各 種 抗 生 物 質 の 最 高 濃 度100mcg/m1と し て 順 次 倍 数 希 釈 に よ り0.19mcg/mlを 最低 濃 度 と し 功,あ る いは ま つ た く新 しい 抗生 物 質 の 発 見登 場 に よ り た 希 釈 系 列 の 薬 剤 を 混 和 し たheartinfusionagarに 感染 症 治療 に さ らに 強 力 な 武 器 が 与 え られ た が,し か し 接 種 後,37℃24時 まつた く新 しい 抗 生 物 質 の 出 現 は 少 な くな りつ つ あ るの minimalinhibitoryconcentration(MIC)を が現 状 で あ る。 そ の菌 株 の感 受 性 値 と し た。 新 抗生 物 質Josamycin(JM>は,1964年 梅沢浜夫博 JMの 間 培 養 後,そ の 最小 発 育 阻 止 濃 度 求 め, 抗 菌 力 試 験 の 比 較 抗 生 物 質 に は,Erythromycin 士,大 薗 卓 博 士 らに よ り高 知 県 長 岡 郡 本 山 の土 壌 か ら発 (EM),Leucomycin(LM),Oleandomycin(OLM), 見分 離 されたStrePtomンcesnarbonensisの1新 Spiramycin(SPM),Lincomycin(LCM),Penicillin 変種で あるStrePtemycesnarbonensisvar.ブosamツceticusか G(PC-G),Streptomycin(SM),Kanamycin(KM), ら産生 され,主 と して グ ラム陽 性 球 菌 に抗 菌 力 を 示 す Tetracycline(TC),Chloramphenicol(CP),Cephar- macrolide系 ◎1idine(CER)な JMの に属 す る本 邦 産 の新 抗 生 物 質 で あ る。 理 化 学 的 性 状 は,無 色 針 状 結 晶 で,融 点 は130 ∼133℃ で あ る 。分 子 量 は800∼865で,溶 解度 は メタ てJMと 表1に ど の11種 類の常用抗生物質を採択 し の比 較 検討 を行 な つ た。 掲 示 し た ご と く,前 述 の 実験 方 法 に した が い 化 ノー ル,エ タ ノー ル,ア セ トン,ク ロ ロホ ル ム に 易 溶, 膿 性 中 耳 炎 耳 漏 分 離li)coagulase陽 酸性水 に きわ め て よ く溶 解 す る。 に 対 す るJMと JMの 急性 毒 性 は,経 口投 与 で 塩 基LD507000mg/kg 以上(マ ウ ス,ラ ッ ト),ア スパ ラギ ン酸 塩 で の 静脈 内 投与で,LD50299mglkg(マ ウ ス),LDse328mg/kg (ラ ッ ト)を 示 す と い わ れ る 。 性 ブ ドウ 球 菌40株 他 のmacrolide系 抗 生 物 質5種 著者 らは,今 回本 抗 生物 質 に つ い て 抗 菌 力 試 験,吸 収, 菌 力 の 比 較 で は,JMがO.39∼3.12mcg/mlと25-100 mcglmlと に2峰 性 のMICの り 感 受 性 が や や 劣 る が,他 分 布 が み られ,EMよ のmacrolide系 抗 生物 質 と 抗 生 物 質 と のMICの 比 較 で も か な り良 好 な 感 受 性 を 示 し た 。さ ら に,表3に 2に 掲 示 し た ご と く,他 の6種 掲示 副作 用 に関 して 検討 を 行 な つ た の で,そ の 成 績 の 概 要 を し た ご と く,溶 血 性 レ ン サ 球 菌7株 に,ほ 報告 した い 。 mcg/mlで 膿 菌,変 第16回 類 の抗 は 同 等 な い し は そ れ を 上 廻 る 抗 菌 力 を 示 し た 。 ま た,表 排泄,体 内分 布 な ど の 基礎 的 な らび に 臨 床 的 試 験 成 績 と な お,本 稿 は,Josamycinが 巣 由来 の 日大 石 山 俊 次 教 授 主 催 の 日本 化 学療 法 学 会 総 会 の シ ン ポ ジ ウ ム と して と りあ げ られ,基 礎 的 な らび に 臨 床 的 検 討 が 加 え られ た 席 上,著 者 が 耳鼻 咽 喉 科 領 域 の成 績 を 担 当 した 際 のデ ー タ 発 育 が 阻 止 さ れ た が,緑 と ん ど が0・19 形 菌,大 菌 な ど の 一 連 の グ ラ ム 陰 性 桿 菌 に は100mcg/mlで さ れ ず 感 受 性 を 示 さ な か つ た 。 図1,2,3,4に し た ご と く,JMとEM,LM,OLM,SPMと 交 叉 耐 性 を 示 す傾 向 が認 め ら れ た。 腸 阻止 掲 示 は 多少 CHEMOTHERAPY 722 表1中 耳 炎 耳 漏 分 離 のcoagulase陽 MAYf969 性 ブ ド ウ 球 菌40株 に 対 す るmaerelide系 抗生剤 との抗菌力の比較 (plateagardilutionmethod) minimalinhibitoryconcentration(mcg/ml) drugs 1 1 ≦0.19 1 ﹁▲ 一 - ( ﹂ 7ξ 孟4 9臼 ーム 1 &砂 4 9御 LCM 9 ¶ム SPM 7 5 {⊥ 5 4 0 9β ウ習 2 OLM 0.39 ¶ゐ LM 0.78 -よ ー 7 ︽ U 9一 2 EM 1.56 2 6 3.12 6.25 5 1 8 JM 12.5 25 1占 50 4 ≧100 8 6 2 7 1 ゐ.aureus209P'1.56mcg/ml 〃TERAs削MA:1.56mcg/ml 表2中 耳 炎 耳 漏 分 離 のcoagulase陽 性 ブ ド ウ球 菌40株 に対 す る他 抗 生 剤 と の抗 菌 力 の 比 較 (plateagardilutionmethod) minimalinh三bit◎ryconcentration(mcg/m1) drugs ≧100 JM 50 8 25 1.56 0、78 0。39 7 9 4 1 Qり 7曜 ー▲ 嘘⊥ 7夢 4 9μ - AU 1 ー ハ ◎ 7 1 11 1 4 表3病 ≦0.19 3 3 9U - CER 3.12 0σ 18・ 5 CP 7・ 1 30 1 16 TC ー 2 KM 噸 よ 7 2 25 1 13 SM 6.25 5 5 PC-G 6 12.5 巣 分 離 の 各 種 細 菌 のJMに 3 3 3 15 対 す る感 受 性 分 布 (plateagardilutionmethod>(mcglml) N◎.of organlsms ≧100 strams 12.5 6.25 3 あ 中濃度 健 常 成 人(肝,腎 6 機 能 検 査 値正 常)お の 血 中 濃 度 測 定 成 績 は,JM400mg内 mcg/mlでpeakに 術 例 に つ い て 組i織内濃 度,貯 留 液 中移 行 度 測定 と平 行 し 時 間 後O.12mcg/ml,6時 てJMの 度 と な り,8時 間,6時 血 中 濃 度 を 測 定 した 。 本 測 定 方 法 は,JM400 間,8時 ン球 菌S8株 bioassyに 表4,図5に ≦0.19 1・ … 1 よ び 口蓋 扁 桃 肥 大 症,咽 頭 扁 桃 肥 大 症,慢 性 副 鼻 澗 炎 手 mg,800mg(crossover)内 0.78 Qり Q9 ゴ5 ◎り 、Pプoteusvulgaプ 3・・2ド56 O 3 AU 3 Pseud.aeruginosa 2)血 25 7渾 5〃8以hemolyti`us E.ω 50 服 後1時 間,2時 間,4時 間 ご と に経 時 的 に採 血 を行 な い,溶 た,表5,図6に レ を 検 定 菌 とす る鳥 居 ・川 上 氏 重 層 法 に よ る よ り測定 した 。 掲 示 した ご と く,健 常 成 人3例(平 mcglml,4時 服1時 間 後O.57 間 後0.35mcg/ml,4 間 後0.03mcglm1で 痕跡程 間 後 に は ま つ た く測 定 し え な か つ た 。 ま 掲 示 し た ご と く,JM800mg内 時 間 後1.71mcg/m1でpeakに mcg/mlで,8時 均 値) 達 し,2時 間 後o.42mcg/mlと 達 し,2時 服1 間 後,1.12 な り,6時 間 後 に は 測 定 し え ず,400mg投 と ほ とん ど同 様 な消 長 傾 向 が 認 め られ た 。 間 後0.04 与時 CHEMOTHERAPY VOL.{7NO.4 723 図1crossresistance 図4crossresistance Stmph.aecreus40strains(JM・EM) Staψh,aureecs40strains(JM-SPM) (mcg/mD (rncg/ml> ≧100 ≧100 50 50 '25 25 12.5 12.5 6.25 6.25 JM 3。12 JM 3。12 1.56 1,56 0.78 0。78 0.39 0。39 <0.19 ≦0.19 <0.190.39G.781。563.126.25ユ2.52550>1◎O EM(⑳cg/ml> ≦0.190.390.78L563.126.2512。52550≧100 SPM(mcg/mD 図2crossresistance 5妙 ん.aureus40strains(JM・LM) (mcg/mD ≧100 表4JMの 血 中 濃 度(400mgP。o.) (健 常 成 人3例) 50 「 25 serumleve1(mcg/m1) body No. age case weight 12.5 53.7kg 0.47 O.38 IO.11 0 60 0.47 0.2 0.11 0 41.5 0.78 0.47 0.14 0.09 O・5710・35 O.03 0.12 ∩V average 0.78 0 1.56 M.0. 1h 2hrs 0 つe JM M.H. F F F 2 3.12 ◎) 4 5 1 99 9創 1 S.H, 6.25. 4hrsi6hrslShr sex 0 0.39 図5JM400mg内 ≦0.19 ≦0.190隔390.781.563.126.2512.52550≧100 LM(mcg/孤1> mcg/ml L◎ 図3αossresistance o.9 ゐ.aureus40strains(JM-OM) Case 8 0 &砂 服後 の血 中濃 度 サ (mcg/鵬1) S.H. 7 0 ≧100 の M.H. 6 0 4 0 ゆ 3 0 り 6,25 average ロ 12.5 H.0. 5 ◎ 25 の 煽〇一θ⑩額θ蕉ΦO緩OO ◎ 50 JM 2 0 つ 3.12 ユ 0 ロ ユ.56 0,78 8 1246 0.39 timeinhOUrs ≦0.19 3)尿 ≦0.190.390.78 1.563.126.2512.52550≧IGO OM(mcg/ml) mg内 中 排 渡 濃 度:健 常 成 人3例(平 服 後 採血 と同 時 に2時 間,4時 間 ま で の 排尿 を 蓄尿 させ,こ れ を10倍 均 値),JM800 間,6時 間,8時 希 釈 を行 な い血 CHEMOTHERAPY 724 表5JMの MAY1969 洞 内 貯 留 液 中 に はJM800mg内 血 中 濃 度(800m」9P.o.) serumlevel(mcg/m1> 1b。dy 5)臓 lagesexl No.lcasel S.H.19 ウ臼 M.H.24 QJ M.O.25 0 S3.7kglO.S310.i2 6・1・.・ 41.513.61.85 0 ・.4 0.67 0 0.6 0.13 「 mg/kgを と して 使 用 し,JM40 ラ ッ ト大 腿 筋 肉 内 に注 射 後30分,1時 間,2 時 間 ご と に 放血 致 死 させ,血 液 採 取 と と も に肝,腎,心,肺, 脾 臓 の各 臓 器 を 摘 出 し,そ の19量 1 average 器 組織 内 濃 度:臓 器 内移 行 濃 度 測 定 は,健 常100 9前 後 の 呑竜 系 ラ ッ ト3匹1群 iweight・h/hτslhrs}6hτslhrs (V (V A U ーム F F F 【 服 例 で は移 行 を認 め え なか つ た 。 を 乳 鉢 でemulsion 化 させ,こ れ を燐 酸buffer(pH7.0)で5倍 1・・7・i・ ・i21・ ・421…4{・ 希 釈 して24 時 間 氷 庫 保 存 後,そ の 遠 沈 上 清 を 重 層 法 に よ り測定 を行 図6JM800mg,400mg内 服 後 の血 中 濃 度 な つ た。 ま た,手 術 例 に つ い て は,JM400mg,800mg (健 常3例 平 均 値 の比 較) 内 服1時 間 後 に手 術 時 摘 出 した 口蓋 扁 桃,咽 meg/ml 顎 洞 粘 膜 組 織 の各19宛 頭 扁桃,上 に つ いて 同様 操 作 で 重層 法 に よ 2.5 り測 定 した 。 CrGSSover 表7に 8GOmgp.◎. 2.0 掲 示 した ご と く,健 常 ラ ッ ト40mg/kg筋 の 各臓 器 内 移 行 度 は,筋 400ragP.o. 注30分 二〇刷禰"﹄9鍔ωO崖OO 5 1 表7JMの 注後 後 に 各 臓 器 内濃 度は 臓 器内濃度 rat40mg/kgi.m。(三 匹 平 均 値) 0 1 concentration(mcg/ml) organ・ 1/2hr 肝 腎 肺 心 脾 0.5 8 ユ246 timeinhOUrs 1hr 1.05 0.64 5.85 1.51 清 1.21 8.65 2.86 5.91 血 0.45 21.1 53.8 0.93 40.5 51.8 中濃 度 測 定 時 と同 様 に重 層 法 に よ り尿 中 排 泄 膿 度 を 測 定 2hrs O.38 13.1 O.18 0.19 し,尿 中 総 回 収 率 を 算 定 し た。 表6に 掲 示 した ご と く,JM800mg内 の尿 中 総 排 泄 量 は,184mgの 3.5%の 服8時 間 ま で peakに 数 値 を 示 し,総 回 収 率 は 達 した 。 血 清 濃 度 は,低 脾 臓 に 著 し く高 くみ られ,つ 結果をえた。 か つ た が,と い で 腎,心,肝 くに肺, 臓 の順 序で 移 行 が 認 め られ た 。 表6JMの 尿 中排 泄 と 回収 率(8COmgP、o.) (健 常 成 人) l caseIagesex No. urinaryexcretionhrs. body wdight 、1。. 1. 15 M 63.4kg 2【s・ H. 19 F 53.7 31M. Y. 23 F 60 Recovery (mg) (%) 132.1 3.2 ・-212-4}4-616-8 Total 110 9.08.2 70 250 6.2 86 4.7 O.98 0.68 5.3 1.0 77.9 1.37 342,3 5.93 1 average 4)貯 JM800mg内 ・・3・3}33・714・8212・ 留 液 中移 行 濃 度 二慢 性 上 顎 洞 炎手 徳 例 に つ い て, 服1時 間 後,手 術 中上 顎 洞 内貯 留 液 を 採 取 して 重 層 法 に よ り測 定 した 。 表8に 掲 示 し た ご と く,手 術 時 採 取 し た陳 旧性 の 上 顎 表8,9に 掲 示 し た ご と く,JM内 摘 出 し た 口 蓋 扁 桃5例(800エng)平 で,血 清 濃 度 が1.11mcg/ml,咽 は,0・31mcg!9で,血 3.5 ・2)・84 服1時 間 後,手 術時 均 値 は,0.2mcg/9 頭 扁 桃3例(400rng) 清 濃 度 が0・88mcg/ml,上 顎 洞 粘膜 CHEMO了IHERAPY VOL.17NO。4 表8JM内 725 服手術例 の血清,組 織 貯留液移行度 の相関(2時 body No. age case 髄 材紹JM投 sex weight -凸 K.K. M 28 24 37 〃 M 23 5 1。5 〃 0.12 0 58 〃 1,65 0 81 〃 0.8 0 400 i咽 頭 ㍊ 〃 48 〃 55.3 〃 52 〃 1.4 2。6 〃 1。1 0.16 〃 0.1 0 〃 1。4 0.75 〃 1.85 0.5 〃 0。42 0 〃 0.22 0 〃 0.3 0 表10JMの O.2 0.88 0.31 800 0.85 0.5 男 \_ 急性腺窩性 扁桃 炎 急性化膿性 中耳炎 慢性化膿性 中耳炎 鼻 ・ 耳 痴 扁 桃 周囲 膿蕩 急性 副鼻洞炎 14 1 1 III臨 床 成 4 1 毒口 の数値 を示 した。 女 りσ 清 濃 度o。85π}cg/m1 \ \ 臨床診断 使用対象 別 4 3 1.11 400 _性 、触 6 Qg R) 800 度 移行が み られ,各 摘 出組 織 内濃 度 は血 清 濃 度 の%値 前後 新macrolide系 0 間 後) 血清灘 騰 膿 (mcg/ml)1(mcg/9) 8例(800mg)は,0.5mcg/9で,血 0.29 0 1 5 口蓋 扁 桃 0.5 〃 ) ) ) ) ) ) ) ) : = 二 = 41.5 〃 F 5 2 66.4 〃 2 2 〃 M 6 2 6 -▲ 〃 5 2 〃F 9 3 4 5 噌ユ ー 60.8 0.44 0.29 ( ( ( ( ( ( ( ( 46.5 2.05 〃 800 〃 7 3 〃M 5 2 60 例 数J膿 押 (mcg/ml) 60 膜 粘 洞 顎 上 4 2 3 1 H I K S O N K U 0 1 2 雪⊥ ¶▲ 1 M A S S M H S H 9 F (mcg/9) L5 澄U 雪■ 戸0 〃 (mcg/ml) 0.5 ハU 4 Gり 〃 貯留液濃度 800 ΩU -▲ PO n6 S I S ワ尋 Y H N 塵U 〃 組織内濃度 0.6 服 手 術 例 の 血 清,組 織 内 濃 度(2時 咽頭 扁 桃 上顎洞粘膜 (mg) 血清濃度 〃 〃 \ \ 検査材料 糧 口蓋 扁 桃 60.3kg 〃 F 〃 ﹂4 H Y M 09 M M S 9臼 表9JM内 間後) 23 23 46例 績 抗 生 物 質Josamycinを 耳 鼻 咽喉 科 15分 間行 な い,急 性 副 鼻 洞 炎 例 に は,1日1回0.5ml 領域 にお け る代表 的 な感 染症 に対 して経 口 的 な らび に 局 宛 鼻 内 ネ ブ ラ イザ ー 噴 霧 に 使 用 し,急 性 炎 例 に は局 所 的 所的に使 用 した結 果,良 好 な 治療 効 果 を お さめ え た の で, 使 用 に 加 え 本 剤 の 経二 口 投 与 を 行 な い 治療 成績 を検 討 し た。 その臨 床成 績 の概 要 を 述 べ る。 な お,本 剤 の 治 療 効 果 を 検 討 す る関 係 上 他 薬 剤 と の併 用 1)投 与 対 象.表10に 掲 示 した ご と く,病 巣 よ り主 として グ ラム 陽性 球 菌 を 分 離 した 急 性 腺 窩 性 扁 桃 炎14 は一切行なわなかつた。 3)臨 床 効 果 の 判 定 基 準:JM投 与 に よ る臨 床 効果 の 例,急 性 化 膿 性 中 耳 炎4例,慢 性 化 膿 性 中 耳 炎9例,鼻 `耳 廊7例 ,扁 桃 周 囲 膿 瘍1例,急 性 副 鼻 洞 炎1例,総 判 定 基 準 は,一 応,便 宜 的 に 著 効,有 効,無 効 お よ び不 計46例(男23例,女23例)をJMの 区 分 して 治 療 効 果 を判 定 した 。 す な わ ち,急 性 感染 性 疾 2)投 与 方 法=JMの 投 与 対 象 と した 。 経 口的 投 与 は,成 人1日3∼4 明 の4段 階 に分 類 を 行 な い,さ らに 急 性 と慢性 疾患 とに 患 の著 効 ㈹ は,JM投 与5日 以 内に,全 身 状 態 回 復 し, 回SOO・-1,200mg,小 児20mg/kgの 割 合 で 服 用 させ た。 『 また ,局 所 的 使 用 は,あ らか じ めJM10mg/ml溶 解液 を 局 所 の疹 痛,発 赤,浮 腫,腫 脹,排 膿,菌 培 養 陰牲 な ど 調整 し,本 溶 解 液 を 化 膿 性 中耳 炎 例 に は外 耳 道,鼓 室 内 日以 内 に 消失 治癒 した も の,無 効(一):治療 開 始 後 治癒 傾 の分泌物 を 十 分 清 拭 後,1日1回0.5ml宛 向 の まつ た く認 め られ な かつ た も の,不 明:治 療 中 止 ま 点 耳耳 浴 を の主 病 変 が消 退 治癒 し た もの,有 効(+)・同 様 状 態 が20 CHEMOTHERAPY 726 た は 治療 経 過 観 察 不 明 瞭 な もの,ま た,と 性 中耳 炎 に つ い て は著 効 ㈲lJM溶 くに慢 性 化 膿 解 液 使 用 後10日 以 MAY贋969, に 外 耳 道 清 拭後JM10mg/kg溶 耳 耳 浴 を3∼9回(日)行 解 点 耳 液0・5mlの な つ た 結 果,耳 点 痛,耳 漏 流 出, 内 に耳 漏 消 失,菌 培 養 陰 牲,鼓 室 粘 膜 腫 脹,肉 芽 組 織 消 菌 消 失 な ど の主 症 状 は,有 効 例 で2∼6臼 退 治癒 した もの,有 効 ㈹:同 様状 態 が3週 以 内 に消 失 治 快 消 失 した 。 さ らに,外 耳 道 乾 燥,鼓 膜 の発 赤,穿 孔な 癒 した もの,無 効0:JM局 所 使 用 開 始 後 ま つ た く治 癒 ど は,5--10日 平 均8日 で 消 退 治 癒 した 。 耳漏 中 より 傾 向 の 認 め られ なか つ た も の,不 明;治 療 中 止 また は 治 StaPh.aureecs,StrePt.hemelyticusを 療 経 過 観 察 不 明 瞭 な も の と して臨 床 効 果 を 区 分 判 定 した 。 本症 の 臨 床 効 果 は,4例 4)治 療成績 i)急 性 腺 窩 性 扁 桃 炎:表11に 疾 患24例 効1例 掲 示 した ご と く,本 に対 してJMを1日3・-4回400・-sOomg内 平 均3日 で軽 分 離 同定 した。 の う ち著 効1例,有 効2例,無 とな つ た 。 iii)慢 性 化 膿 性 中耳 炎:表12に 掲 示 し た ご と く,本 疾 患9例 に 対 してJM10mg/ml溶 解 点 耳 液0.5mlを 服 させ,咽 喉 痛,発 熱,扁 桃 膿栓 子 な どの 主 症 状 が2∼ 1日1回 4日 平 均2日 で 軽 快 消失 した 。 さ らに,篇 桃 発 赤,菌 (日)行 な つ た 。 有 効 例 で は,耳 漏,菌 消 失 な どの 主症状 失 は4∼8日 平 均4日 で消 退 治癒 した 。 対 象24例 消 のう 分 離 同定 し た。 臨 床 効 果 は,JM投 う ち著 効21例,有 効3例 与24例 の の結果をえた。 ii)急 性 化 膿 性 中耳 炎:表12に 疾 患4例 し た 。 本症 の 臨 床 効 果 は,9例 内 服 と 同時 表11急 離 同 定 し,無 効 例 はStaPh.aureus+Proteusと 6.25 1,2 <0、19 0.8 0。8 〃 0。8 0.6 〃 0,8 〃 0.8 5〃 ψ 乙hemolン 5彪 助 。aureus 〃 〃 〃 nogroth 』, 〃 StrePt.hemolyticus 』 ノ 〃 >O.19 >0.19 6.0 4。8 3.2 3,2 3.2 1.8 4.8 効果 1.6 0.8 5 4,0 4 8 十 井 什 朴 + 昔 什 朴 什 什 什 什 什 StreP乙hemolyti`us 。 6.0 治療 什 粋 井 什 昔 什 什 什 +什 M.F 〃 分 の混合 副作 用 M.K. 1.2 4.8 日数 4 5 4 5 7 4 4 4 4 5 4 5 4 H.Y. 1.2 治癒 5 5 5 4 4 4 5 4 7 4 H。N. 1.2 〃 2 2 3 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 K.Y. 曳劇 塑日 劉幣 2 2 3 2 2 2 2 2 3 2 S.1. M.S. Stript.hemolyticus 法 6 4 2 4 8 6 4 4 4 8 6 2 6 1 a a 2 4 L 2.a Z 4 L 3 L K.C. (mcg/ml) 与 状 失) 症 日 主消( 投 2 4 4 3 6 2 3 3 2 4 2 4 2 M.N. 菌 4 5 5 4 4 4 4 3 6 2 M.Y. 離 効4 性腺窩性扁桃 炎の治療成績 8 6 8 8 8 8 8 8 2 2 8 8 8 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 M.0. M M M F F M M M F M M F M M K.S. 34 10 36 15 22 24 66 26 30 3 6 34 37 44 2 1 3 1 4 5 7 1 8 1 9 2 0 2 1 2 2 2 3 2 4 1 1 6 1 1 K.H. 30 分 sex F M F M M M F F F F M.U. age 2 1 4 6 9 6 9 0 6 6 2 4 3 4 2 2 3 1 3 1 S O S A S SN O K S T 焦 M L 凡 猛 旺 肱 3 T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 case 間 で消退 感染 例であつた。 MIC No. 平 均16日 の う ち有 効5例,無 例 で あ つ た 。 耳 漏 中 よ りStaPh.aecreus,Proteusを 掲 示 した ご と く,本 に対 して400∼800mg1日2∼4回 平 均5日 で 軽 快 消 失 した 。 外 耳 道,鼓 室 内乾 燥 し,肉 芽 消 失 な どに は14∼20日 ち21例 の 扁 桃 膿 栓 子 か らStrePt.hemolyticus,Stmph. aureusを が4∼7日 外 耳 道,鼓 室 内清 拭 後 点 耳 耳 浴 の み を8∼25回 CHEMOTHERAPY VOL.17NO.4 表12JMの No. age case 臨床診 断 sex 菌 成 15 H.T. 53 F 〃 〃 掲 示 した ご と く,400∼800mg 平均2日 を検出 した。 臨 床 効 果 は,投 与7例 全 例 著 効 を 示 した 。 3.12 5)臨 床 効果:以 上 の 治療 成 績 か らJMの 表 に掲 示 した ご と く,投与 対 象46例 一治療効果 \ 78 ¶ユ ー凸 解 液0・5m1(10 Qゾ 7 鶏髪i 計 4 葱鶴 不明 4 2 慢性化膿性 中耳 炎 鼻 ・耳 痴i 鰍 4 急性腺窩性扁桃炎1 急性化 膿性 中耳 炎i 一 計129!・215い146例 行なつた。中 治 効 率41例(89%) 分 離 同 定 した 。 鼻 内, 頬部瘍 痛,中 鼻 道 よ りの 排 膿,菌 培 養 陰 性 な どの 主 症 状 有 効12例,無 は4日 で 軽 快 消 失 し,鼻 粘 膜 発 赤,レ 線 洞 陰 影 な ど は12 例89%の 日で消 退 治 癒 し有 効 で あつ た 。 疾患別治療効果 著効 酬 \ 、 臨床診断'\ 治 療 効 果 は, の うち著 効29例, -ゐ 内服 させ,JM溶 鼻 内 ネ ブ ライ ザ ー 噴 霧1日1回 表13JMの \ 十 〃 霊上 掲 示 した ごと く,本 症 例 鼻道膿 汁 よ りStaPh.aureusを 〃 ーム 消退が8日 で治 癒 し有 効 で あ つ た。 にJM800mg1日3回 >100 5 分 離 した 。 咽 頭 痛,発 熱,排 膿 な どが4 日で軽 快 消失 し,菌 培 養 陰 性 と な り,切 開 創 癒 合,発 赤 mg/m1)を 3.12 >100 2 掲 示 した ご と く,膿 瘍 切 内 服 させ,切 開 膿 よ りStrePt・ vi)急 性 副 鼻 洞 炎:表12に 24 3 hemolyticusを 〃 41i5 1 桃 周 囲 膿 瘍:表12に 15 1 2 v)扁 〃 0.78 >100 で軽 快 消 失 し,4∼5 日平均4日 で 治 癒 した 。 耳 漏 中 よ り全 例Stmph.aecreus 開後JM1,200mg1日3回 0.78 〃 内服 で,疹 痛,腫 脹,排 膿,菌 培 養 陰性 な どの主症 状 が,2∼3日 十 十 Staph.aureus 14 十 〃 5 十 n◎groth 十 十 18 14 20 ? ? ? 〃 10 5 2 9 1 Staph.aureus 6 3 5 9μ 2 4 2 nogroth 〃 2.4 6 1 0 4 〃 3.6 3.6 6 5 7 ? ? ? プeecs 〃 〃 十 4 1 9 4 iv)鼻 ・耳 痴:表12に Stapゐ.磁 〃 12 8 1 0 2 F M F M M M 5 3 S S A U O S M S S T H K 17 18 19 20 21 22 Proteusvulgaris 4 9乙 M 十 ? StrePt.aasreus 8 8 耳浴 一 StaPh.aureus 一 慢性化 膿 性 中耳炎 一 M 一 21 0.4 一 U.S. 4 12 1、2 一 14 9 8.4 9 5 Stropム 乃8〃多o砂漉 駕5 0.4 315 ? 〃 10 4 F 1.2 4 〃 15 1日2∼4回 4 〃 〃 S.T. 20 5 〃 7 6.0 ウ臼 りσ り南 - 〃 13 T.0. 4 5 Stmph.aUTeus 1.2 什 ? 0 6 φ 09 1 hemo!ツticecs 急性化膿 性中耳炎 2 F,1. M.M. StrePt. 5 6 RV F 1・21 〃 3 7 2 1・21 〃 5 R.K、 2 2 10 2 1・2i 2 F 2 1.2 〃 浴 口浴 耳 経耳 28 2 l:li 〃 4 4 2. 2 〃 3.12 〃 M,M. 4 a 3.12 〃 ロラ [ 口浴 ブザ 経耳 経ネイ 9 F F F -▲ -■ 49 2 6 1. 3 〃 〃 瑠薩 6 L 痴 〃 輌 2 降 ・… 〃 鼻 漏 ・ ・8i Staph.aerreus 扁桃 膿 周囲 瘍 急性 副鼻 洞炎 1.S. 績 (MICmcg/m1)疑 輪 〃 8 16 療 3 痴 離 治 2 3 M F F M F F M 35 9 42 37 21 34 47 W I K T S K E M T M S H F T 1 2 3 4 5 6 7 耳 分 727 JMの 効5例 で,i著 効,有 効 例 を 合 算 す る と41 好 結 果 を え た。 分 離 菌 別 治 療 効 果 は,表14に 掲 示 した ご と く, CHEMOTHERAPY 728 StaPh.aureusが 著 効8例,有 Pt.hemolツticusは 効4例,無 著 効18例,有 MAY196g 効3例,Stre- 図7(そ の2) 効6例,StaPh.au- (G.P.T.) (G.0.T.〉 reecs+StrePt.hemolyticusは 有 効1例,StrePt.aurettS +Proteecsvulgarisの 混 合 感 染1例 菌 培 養 陰 性 例 は,著 効3例,有 表14JMの は無効例で あつた。 効1例,無 効1例 だ つ た。 分離菌別 治療 効果 60 6 50 5 40 4 30 3 20 2 10 1 \ \ 塗療効果 著効 分離菌\ ハ b プeus 不明 計 3 ﹂4 2 ﹂ 4 負V 1 StrePt.ゐemolyticus 無効 ρ◎ 1▲ n◎ 8如 助.aureus StaPh.磁 有効 、 1 StrePt.ゐe〃zelyti`us 1 投与前 むほミミ投与 後 投 与前 投与後 ーMS.(1.2g×5days) StaPh.aureus Proteusて,ulgaris 3 nogroth 計 29 12 作 用:JM投 与46例 局 所 的 投 与 を 行 なつ た 際,と 1 ◎■ ■ 一一一■OH .S.(0,8g×4days) -LA.(O.89×4days) 1 5 -MK(0、89×4days) 0 5 46例 ・図8腎 機 能(P.S.P .) % 70 6)副 1 1 に対 して 経 口 的 な らび に くに 臨 床 的 に 副 作 用 と考 え min, られ る症 状 の 禿 現 は ま つ た く認 め られ な か つ た 。 さ らに,JM内 にJM投 min. 服 時 の臨 床 的 副 作 用 の発 現 の観 察 以外 与4例 に つ い てJM投 60 min. 与 前 後 の肝 機 能,腎 機 能,血 清 電解 質 な どの 臨 床 生 化 学 的 検 査 値 の変 動 お よ び 50 聴 力検 査 所 見 に お よ ぼ す 影 響 につ いて 検 討 を行 な つ た 。 図7,8,9に 掲 示 した ご と く,JM内 服4∼5日 の肝 機 能(Z.T.T.,T.T.T.,G.O.T.,G.P.T.),腎 能(P.S.P,),血 い ず れ もJM投 後 清 電 解 質(Na,Ca,Cl,K)所 見 で は, 30 与 前 後 の比 較 で,正 常 値 以 内 の変 動 を 示 し,病 的 数 値 は認 め られ ず,5日 以内の短期間投与で は 何 ら悪 影 響 を お よ ぼ さ な か つ た 。 ま た,4例 のJM投 内 の 変 動 で,図10,11に 20 与 10 前 後 の 聴 力 検 査 所 見 で は,気 導,骨 導 値 と も に15DB以 ず れ もJM投 40 機 掲 示 した ご と く2症 例 は,い 与 前 後 の 気 導 値 のcurveを 示 し,5日 以 投与前 投与後 内 の 投 与 で 聴 力 に は影 響 は認 め られ な か つ た 。 図7(そ の1)JMの 肝 機 能 に お よ ぼ す影 響 U U Qソ (Z。T.T.) 図9(そ (T.T.T。) O ・ 4 1 16◎ 8 血 清 電 解 質 に お よ ぼ す影 響 (Na) /1 mEqA の1)JMの } 3.5 150 7 3.0 6 2.5 5 2.0 4 1.5 110 3 1.0 100 投与前 投与後 140 1 投与前 投与後 130 … 120 5 投与前 投与後 投与前 投与後 謡 CHEMO'「HERAPY VOL.雪7NO.4 図9(そ 729 の2) 総 括 な ら び に考 按 耐 性 ブ ドウ球 菌 を 初 め とす る グ ラ ム陽性 球菌 感 染 症 に (Cl) mEq (K) mEqA 認 す る抗 生 物 質 療 法 は,従 来 のPC,TC,CPな broadspectrumantibioticsの どの 使 用 に よ り,た か い 治 130 6 120 5 110 4 100 3 go 2 い るが,TCほ 80 1 ギ ー,ア ナ フ イ ラキ シー シ ョ ッ クの発 現 は まれ で,一 般 療 効 果 が 認 め られ て きた 反 面,耐 性 獲得,菌 交 代 現 象, ア レル ギ ー な どの 副 次 的現 象 の発 生 が憂 慮 され て い る。 しか し,macrolide系 抗 生 物 質 は,使 用 時 の 副 症 状 と して,比 較 的 軽 度 の 胃腸 障 害,肝 障 害 な どが 報 告 され て ど強 くな く,またPCに み られ るア レル に他 剤 に比 し低 毒 性 で あ る。 な お,耐 性 ブ ドウ球 菌 に対 投 与 前 投 与 後 むなミ -M.S.(1.2g×5days) 投与後 投 与 前 o-一 一 一・ ●H.S.(0.8gX4days) △F-一一一61 .A.(1.2gX4days) ●一 して もEMな ど は,感 受 性 を 有 し,他 剤 との併 用 も可 能 で あ り,臨 床 的 にす ぐれ た 治 療 効 果 が え られ て い る。 JMは,数 ●M.K.(O.8g×4days) 少 ないmacrolide系 本 邦 で 発 見 され,第16回 の 新 抗 生 物 質 と して 日本 化学 療 法学 会 総会 の シ ン ポ ジ ウ ムで,そ の 細 菌 学 的,薬 理学 的,吸 収,排 泄,体 図10AUDIOGRAMOFH、S.,26才,♂ 内分 布,副 作 用 な らび に 臨 床 治験 成 績 につ いて 基 礎,臨 一 右投与前 ひ一 一一一〇 右 投 与4日 後 翼一 ゴ 左 投 与 前X-一 一一 一 一x左 投 与4日 後 ユ2525050080◎1000150◎2{〕OG30004◎0◎6000800010000 幽20-20 床 各 分 野 で 活 発 な 討 議 が 行 な わ れ,macrolide系 質 と して の 役割 が厳 正 に 評価 され た。 一般 に ,EMを 含 め たmacrolide系 -10-10 抗 生物 抗 生 物 質 は,病 原 性 ブ ドウ球菌 に対 して,し だ いに 耐 性 獲 得 の度 合 が た ua1010 か ま りつ つ あ る事 実 は諸 家 の報 告 で も肯 定 しえ る。 JMの 球 菌40株 着5050 に対 して,寒 Patternが 7070 性 ブ ドウ 天 平板 希 釈 法 で,0.39∼3.12 mcg/mlと25--100mcg/mlと 1126。60 9 抗 菌 力 は,耳 漏 分 離iのcoagulase陽 に2峰 認 め られ た 。JMと の 他 の抗 生 物 質 は,EMよ 性 のMICの 他macrolide系 およびそ り感 受性 が や や 劣 る が,そ の 他 の抗 生 剤 と は 同等 も し くは それ を 上 廻 る抗 菌 力 を 示 し 125250500800ユ00G三50020◎03000400060◎08◎0◎1◎ た 。 しか し,明 らか にEM耐 ◎OQ 性 ブ ドウ球 菌 の うち に は, CC:C2GIS2C3G3C`G4CsG5C6E6 JMに J。samycin1,20◎mg×4daysP.o. 感 受 性 を 示 す 菌 株 が 認 め られ た こ とは,今 後 耐性 ブ ドウ球 菌 感 染 症 の治 療 上,JMを 図11AUDIOGRAMOFM。S.,34才,♀ "一"一"一一tu一 っ 右 投 与5日 後 x左 後 投 与5日 300◎40◎060GO8◎GOIGOOO ハ U ーム 嚇 =鴛 系4剤 0 2 蜘 125250 一 右投与前 漁 翼左投与 前 50080010◎0150◎2000 O ll職 。 AV ー ハU ウU 翻 ハU 3 (V 4↑ 靴1 O P ◎ ハ︾ ハ 0 :: A U 7﹂ ︽) AV ハU R︾ 9 AU 1 蓼 重、 器 125250 CCi 6◎00800010000 5GO80010001500200◎30004000 C2GIS2C8G3C6G4C5 Jesamycin1,200翼 第1次 選 択抗 生 剤 と して 考 慮 す べ きで あ ろ う。 な お,JMは,他macrolide G5csEe 羽gX5daysp.o。 と多 少 交 叉 耐性 を 有 す る傾 向 が あ る。 ま た,溶 血 性 レ ンサ 球 菌 は,O.19mcg/mlで 止 され た。JMは,病 発育が阻 原性 ブ ドウ球 菌,溶 血 性 レ ンサ球 菌 を 含 め た グ ラ ム陽性 球 菌 に 強 い抗 菌 力 を有 す る抗 生 物 質 と して使 用 され よ う。 しか し,JMは,緑 ず れ も100mcg/m1で 膿 菌,変 形菌,大 腸 菌 な ど に はい 発 育 が阻 止 さ れず,グ ラム陰 性 桿 菌 類 に は ま つ た く抗 菌 力 は認 め られ な い。 JM内 服 時 の 血 中濃 度 の時 間 的 消 長 は,測 定 法 や 検 定 菌 に よ り多 少 数 値 が 相 違 す る よ うで あ るが,重 層 法(溶 レ ン球 菌S8株)で は 健 常 成 人3例 の 場 合,JM内 服1 時 間 後 にpeakに 達 した 。 す な わ ち,3例 のcrossover に よ り400mg内 服 で0.57mcg/mlと (400mg:O・e3mcg/ml,800mgO.04mcg/ml)に な り,6時 間後 は血 CHEMOTHERAPY 730 中 に 痕 跡 程 度 を認 め た に す ぎ ず,8時 間 後には血中に証 明 しえ な か つ た 。 こ の 血 中 消 長 時 間 か らJMは,臨 に 投 与 す る場 合,6時 床例 間 間 隔 投 与 に よ り,有 効 血 中 濃 度 尿 中 排 泄濃 度 は,健 800mg内 な り,尿 中 総 回 低 率 で あ り,他 のmacrelide系 と同 様 に,JMは かつ 聴 力 検 査 所 見 で も正 常 値 以 内 の 変 動 で,何 を悪 影響 は認 め られ な か つ た。 しか し,副 作 用 につ い て は,既 述 抗 生 剤 は比 較 的 副作 用 の発生 は少 な い が,大 量,長 期 間 投 与 す る場 合 に は,と 常 成 人3例 の 平 均 で,JM 服 後 の 尿 中排 泄 量 が184mgと 収 率 は3.5%の ど の臨 床生 化 学 的 検 査 所 見 に は 病 的 数 値 の 変 動 はな く, し た ご と くmacrolide系 を 維 持 させ る必 要 が あ ろ う。 JMの MAY1969 慎 重 な 態 度 で観 察,追 跡 す る必 要 が あ ろ う。 結 抗生剤 腎 か らの 排 泄 は きわ め て 少 な い よ うに 新macro1ide系 論 抗 生 物 質Josamycinに 関 して,基 礎 的 な らび に臨 床 的 に 検 討 を 行 なつ た結 果,つ 思 わ れ る。 慢性 上 顎 洞 炎 貯 留 液 中 へ のJM移 うぜん ぎ の ごと き結 論 を え た。 行 度 は,JM800m9 内 服1時 間 後 の手 術 時 採 取 した 貯 留 液 は,新 鮮 な 炎症 巣 1)抗 の膿 汁 で な く陳 旧性 で あ り,し か も上 顎 洞壁 は 血管 に 乏 球 菌40株 し い骨 に 囲続 され て い る関 係 か らか ま つ た く移 行 は 認 め と25∼100mcg/瓜1と られ な か つ た 。 性 株 に も感 受 性 が 認 め られ た 。 病 巣 分 離 の 溶 血性 レンサ JMの 臓 器 組 織 内 濃 度 は,健 常 ラ ッ ト40mg/kg筋 で,各 臓 器 内 濃 度 は30分 に 比 し,と 後 にpeakに 注 達 し,血 清 濃 度 網 内皮系臓器に高 い 分 布 が 認 あ られ る こ と が特 徴 的 とい え よ う。 ま た,1時 清0.88mcg/m1),咽 (血清o.88mcg/ml),上 mcg/ml)の 数 値 が え られ た。JMの す る 内服1時 は0。19mcg/m1で 発 育 が 阻 止 され,緑 膿菌30 腸 菌3株 は,い ず れ も100mcg/ml 清0.85 服1時 中 濃 度:健 常 成 人(3例 間後 に お い て 各 摘 出組 織 内濃 度 は,血 達 清 達 し,6時 3)尿 示 し,6時 中排 泄:健 常成 人(3例 平 均)JM800mg内 組 織 内 に も十 分 移 行 す る。 率 は3.5%で 与 の 臨床 治 療 成 績 に関 して は,耳 鼻 咽喉 科領 域 に対 して,本 剤 の 経 口 的, 4)臓 で,30分 間後 間 後 に は 測定 しえ な か った。 8時 間 まで の尿 中総 排 泄 量 は,184mgと JM投 間後 痕 跡 程 度 とな り,800mg(crossover} で は1時 間 後1.71mcg/m1でpeakを 濃 度 の 約 渥 値 前 後 で あ つ た が,扁 桃 あ る い は上 顎 洞粘 膜 に お け る代 表 的 な 感 染 症46例 抗生 平 均)JM400mg内 間 後O.57mcg/mlでpeakに O.04mcg/mlで,8時 血 中濃 度 がpeakに のmacrolide系 剤 と 多 少 交 叉 耐 性 を有 す る。 0.03mcg/m1で 頭 扁 桃0.31mcg!9 顎 洞 粘 膜o.5mcg/9(血 性 ブ ドウ に2峰 性 分 布 が み られ,EM耐 株,変 形 菌3株,大 2)血 間 後 の手 術 例 の 組 織 内 濃 度 の 比 較 で,口 蓋 扁 桃0.2mcg19(血 球 菌6株 漏 分 離 のCoagulase陽 に対 してJMのMICは,o。39∼3・12mcg/ml で 阻 止 さ れ な か つ た 。JMは,他 くに 肺,脾 臓 に著 し く高 く,つ い で 腎,心, 肝 臓 の 順 序 で 認 め られ た 。JMは,細 菌 力 試 験:耳 服 な り,総 回収 あ った 。 器 組 織 内 濃 度:健 常 ラ ッ トJM40mg/kg筋 後 に 各臓 器 内 濃 度 はpeakに 注 達 し,と くに血 局 所 的使 用 に よ り臨 床 効 果 を検 討 し た結 果,感 染 病 巣 か 清 に 比 し,肺,脾 ら主 と して 病 原 性 ブ ドウ球 菌,溶 順 序 で あ つ た 。 ま た,手 術 時 摘 出 の 口蓋 扁 桃,咽 頭 扁 桃, レ ン球 菌 な どの グ ラ ム 臓 に 高 く分 布 し,つ い で 腎,心,肝 の 陽性 球 菌 を 分 離 同 定 し た症 例 に選 択 的 に 投 与 を 行 な い, 上 顎 洞粘 膜 組 織 へ は 血 清 濃 度 の%値 前 後 の 移 行 が認 め ら 起 炎 菌 がJMに れ た。 感 受 性 を示 した症 例 に 有 効 例 が 多 く認 め られ た 。 す なわ ち,JM投 例,有 効12例,無 与 対象46例 の う ち著 効29 効5例 で,そ の 治 効 率 は著 効,有 効 例 を 合 算 し た41例89%の 好 成 績 が え られ た こ と は注 5)臨 床 使 用 成 績:グ ラム陽 性 球 菌 を 分 離 同 定 した耳 鼻 咽 喉 科 領 域 の代 表 的 感 染症46例 に 対 してJMの 的,局 所 的 投 与 に よ り著 効29例,有 効12例,無 経口 効5 目に 値 す る。 ま た,無 効 例 は,起 炎 菌 が 高 度 耐 性 ブ ドウ 例 の 結 果 をえ た 。著 効,有 効 例 を 合 算 す る と 治効 率 は41 球 菌,な 例89%の い しグ ラ ム陰性 桿 菌 と の混 合 感 染 例 で あ つ た 。 本 治療 成 績 の 結 果 か らJMは,臨 JMに 床 的 に使 用 した場 合, 感 受 性 を 示 す ブ ドウ球 菌 を始 め と す る グ ラム 陽性 6>副 好 成 績 を お さめ た 。 作 用=臨 床 的 にJMの 経 口的,局 所的 投 与 によ り と くに 副作 用 の 発 現 は な か つ た 。 ま た,JM投 与1週 球 菌 を 検 出 した 耳 鼻 咽 喉 科 領 域 の上 気 道 感 染 症 を 含 め た 間 以 内 で は肝 機 能,腎 機 能,血 清 電解 質 な らび に聴 力検 感 染 症 に対 してEMな 査 所 見 に は何 ら悪 影 響 は 認 め られ な か つ た 。 ど と と も に,と うぜ ん第1次 選 択 抗 生 剤 と して 使 用 され て よ い と考 え る。 JM投 本 稿 の要 旨 は,第16回 与 時 の 副 作 用 に 関 して は,臨 床 的 に 経 口 的 な ら び に局 所 的 投 与 に 際 して,と 1968)シ くに副 作 用 と考 え られ る症 状 の発 現 は ま つ た く経 験 し な か つ た 。 な お,JM1週 間 以 内 の短 期 間 投 与 で は,肝 機 能,腎 機 能,血 清 電 解 質 な 参 1)河 日本 化 学 療 法 学 会 総 会(東 京 ンポ ジ ウ ム 「ジ ョサ マ イ シ ン」 で 演 述 した 。 考 文 献 盛 勇造:マ ク ロ ラ イ ド系 抗 生 物 質 の 役 割,内 科, 11(5):838,1963 VOL. 17 NO. 4 2)岩 CHEMOTHERAPY 3)シ 沢 武 彦:耳 鼻 咽 喉 科 領 域 に おけ る病 原 性 ブ ドウ球 CLINICAL AND EXPERIMENTAL TAKEHIKO Clinic IWASAWA of Otorhinolaryngology, ン ポ ジ ウ ム 「ジョ サ マ イ シ ン」,第16回 日本 化 学 療 法 学 会 総 会,1968 菌 の薬 剤 耐性 に 関 す る知 見,耳 鼻 咽 喉 科,38(8): 875,1966 THE 731 & Sapporo STUDIES TSUTOMU ON JOSAMYCIN KIDO Telecommunication Hospital We have recently obtained the result described below through the clinical and experimental studies on josamycin. 1) The minimal inhibitory concentration of josamycin was measured by an agar plate dilution method. Josamycin inhibited the growth of 40 strains of coagulase positive Staphylococcus aureus at 0.39-3.12 mcg/ml and 25-100 mcg/ml. 2) The blood level of josamycin was deterrhined in 3 adult cases. The maximal level reached 1.71 mcg/ml on the average one hour after a single oral administration of 800 mg, and the level was still 0.04 mcg/ml in 6 hours after the administration. 3) The urinary excretion of josamycin was studied in 3 adult cases. The average urinary recovery was 184 mg in the first 8 hours by a single oral administration of 800 mg, and the rate of urinary recovery was extremely low ranging in 3.2-5.93 %. 4) Recognizable amount of josamycin was not detected in the pus collected from a case of maxillary sinuitis operation who was given an 800 mg oral dose. 5) The tissue concentration in rats given oral josamycin was found the highest in lungs, and lower in spleen, kidneys, heart and liver in order. 6) In the clinical test of josamycin in otorhinolaryngological infections, it was found that the results were good in 41 cases of 46 (89%) by oral administration of 400-1200 mg per day or by local application of 10 mg/ml solution. 7) Josamycin showed no side effect at all in oral and local medication.