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会議録(平成21年3月5日掲載)

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会議録(平成21年3月5日掲載)
会
議
記
会
議
名
称
北海道国民保護協議会
開
催
日
時
平成21年2月6日(金)
開
催
場
所
札幌市中央区北1条西6丁目
ホテル札幌ガーデンパレス
会 長 :( 北 海 道 副 知 事
出
席
者
等
録
2階「丹頂」
山本邦彦が職務を代理)
委員:53名中、出席者47名(代理出席38名)
※出席者名等は別添のとおり
会
議
議
題
1
国民保護のしくみと北海道国民保護計画の概要について
2
北海道国民保護計画の変更案について
会
発 言 者 等
議
概
要
発
言
内
容
等
【開会】
司
会
者
定刻になりましたので、ただ今から「平成20年度北海道国民保
( 北 海 道 総 務 部 危 護協議会」を開催いたします。
機管理監)
今日はあいにくの天候の中、ご出席をいただきましてたいへんあ
りがとうございます。
私は今日の協議会の司会進行を務めさせていただきます北海道危
機管理監の伊東でございます。どうか宜しくお願いをいたします。
はじめに、北海道国民保護協議会会長の職務代理でございます山
本副知事からご挨拶申し上げます。
【開会挨拶】
副
知
事
副知事の山本でございます。
本来会長であります高橋知事が、この場で皆様にご挨拶申し上げ
るべきところでございますが所用がございました。
私の方から知事に代わりまして、まず、お礼のご挨拶を申し上げ
たいと存じます。
ま ず 、皆 様 に は 、た い へ ん お 忙 し い 中 を 本 席 ご 出 席 を 賜 り ま し た 。
改めてお礼申し上げる次第でございます。
また、日ごろから、道の防災対策、あるいは国民保護をはじめ、
道政全般にわたりまして、格別のご理解、ご協力をいただいてござ
います。厚くお礼申し上げたいと存じます。
昨年7月に、ご案内のように22か国の首脳、7つの国際機関の
代表が参加していただいた過去最大規模の北海道洞爺湖サミットが
開催された訳でございます。
私共、このサミットの開催期間中に、テロなどの発生があっては
な ら な い 、と い う こ と で た い へ ん 危 惧 を し て い た 訳 で ご ざ い ま す が 、
-1-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
そうした事態が生じなかったことは警備当局をはじめ関係機関の皆
様のたいへんなるご尽力によるものであろうかと、改めて心から感
謝を申し上げたいと存じます。
一方で、世界的に多くのテロ事案が発生しているということも否
めない事実でございます。昨年11月には、インドのムンバイで、
日本人1人の方を含む約200名の方が死亡し、300名以上の方
が負傷するという、たいへんいたましい事案が発生している訳でご
ざいます。
わ が 国 に 対 す る 本 格 的 な 侵 略 事 態 、そ の 可 能 性 は 低 下 し て い る と 、
このように認識されているようでありますがNBCテロなどにつき
ましては今後とも十分注意を払っていかなければならないとこのよ
うにも考えてございます。
「国民保護法」の目的は、武力攻撃とこういった事態などに対し
まして国民の皆さんの生命、身体そして財産を保護し、国民生活に
及ぼす影響を最小にするために、国全体として、万全の態勢を整備
することにあろうかと存じます。
この度、その国民保護の基本となります国の「基本指針」が変更
をされました。
そうしたことを受けまして、北海道国民保護計画も変更する必要
が生じた訳でございます。そうした経緯で、この本日の協議会を開
催させていただいた次第でございます。
北海道の計画の変更につきましては、これはしくみ上、北海道知
事から当協議会に対しまして、諮問されている訳でございます。従
いまして、皆様と共にご審議をいただきまして、答申を決定いただ
ければとこのように考えてございます。
また、本日は、北海道防衛局の二又企画部長様から、我が国周辺
の軍事情勢につきまして、情報提供をいただくことになっておりま
す。どうかよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
ま た 、冒 頭 申 し 上 げ ま し た よ う に 、当 協 議 会 の 会 長 で あ る 知 事 が 、
出席できませんでしたので、私が、会長の職務代理ということで、
この協議会、務めさせていただきたいと思いますのでどうかよろし
くお願い申し上げます。
委員の皆様には、それぞれのお立場から忌憚のないご意見をいた
だきますようにお願い申し上げまして、開会にあたりましてのご挨
拶とさせていただきます。
本日はどうかよろしくお願い申し上げます。
-2-
発 言 者 等
司
会
者
発
言
内
容
等
それでは、早速ですけれども、本日の議事に移らせていただきま
( 北 海 道 総 務 部 危 す。
機管理監)
初 め に 議 事 (1)で ご ざ い ま す が 、 こ の 機 会 に 、 そ も そ も 国 民 保 護
とは一体どういったことなのかということについて、改めて理解を
深めていただこうということで「国民保護のしくみと北海道国民保
護計画の概要について」事務局から説明をさせます。
【国民保護のしくみと北海道国民保護計画の概要について】
事
務
局
北海道総務部危機対策局参事の七田でございます。よろしくお願
( 北 海 道 総 務 部 危 いいたします。
機対策局参事)
国民保護のしくみと、道の国民保護計画の概要について、説明さ
せていただきます。
国民保護につきましては、日頃、あまりなじみのない方も多いと
思いますので、失礼とは存じますけれども、おさらいと申しますか
確認の意味で、国民保護のしくみと道の計画の概要についてご説明
させていただきます。
はじめに、国民保護のしくみについて、消防庁が作成いたしまし
た10分程度の映像がございますので、それをご覧いただきたいと
存じます。なお、恐れ入りますが、スクリーン側の席の皆様には、
後ろを向いてご覧いただきたいと思います。よろしくお願いいたし
ます。
( D V D 「 国 民 保 護 の し く み 」)
国民保護のしくみ
映像をご覧いただきましたけれども、引き続き、国民保護のしく
みと道の計画の概要について説明させていただきます。座って説明
させていただきます。
資料1をご覧いただきたいと存じます。
資 料 1「 国 民 保 護 の し く み と 北 海 道 国 民 保 護 計 画 の 概 要 に つ い て 」
を、お手元にお配りしております。
資料の3ページ、4ページ、5ページ、ここまでは、ただいまご
覧いただきました映像と同じ内容でございまして、説明を省略させ
ていただきます。
資料1の6ページをご覧ください。
国の基本指針と、各機関が策定する計画の関係が図で示されてお
ります。
まず、政府は、武力攻撃事態等に備えて、国民の保護のための措
-3-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
置の実施に関する基本的な方針であります「国民の保護に関する基
本指針」を定めておりまして、この基本指針に基づきまして、各省
庁と都道府県は「国民保護計画」を定め、指定公共機関は「国民保
護業務計画」を定めております。
また、都道府県の国民保護計画に基づき、市町村は「国民保護計
画」を定めております。指定地方公共機関は「国民保護業務計画」
を定めているところでございます。
北海道について申しますと、道の計画は平成18年1月に策定い
たしましたが、市町村の計画については、平成19年6月に、
180市町村の全てで策定が完了しております。
ま た 、指 定 地 方 公 共 機 関 に つ き ま し て は 、2 7 機 関 ご ざ い ま す が 、
昨年の11月をもって、全ての機関で計画の策定が終わっておりま
す。
北海道国民保護計画の概要
次 に 、北 海 道 国 民 保 護 計 画 の 概 要 に つ い て 、ご 説 明 を い た し ま す 。
資料は、同じく資料1、引き続き道の計画の概要の資料となって
おります。9ページをご覧いただきたいと思います。
道の計画の構成は第1編から第5編まで、五つの編で構成されて
おります。
第1編は「総論」でございます。
第 2 編 「 平 素 か ら の 備 え や 予 防 」、 第 3 編 の 「 武 力 攻 撃 事 態 等 へ
の 対 処 」、 第 4 編 「 復 旧 等 」、 こ の 三 つ の 編 は 武 力 攻 撃 事 態 お よ び
武力攻撃予測事態、合わせて、武力攻撃事態等と言っておりますけ
れども、この武力攻撃事態等に関する規定でございます。
第5編は、大規模テロなど緊急対処事態に関する規定でございま
すけれども、基本的には武力攻撃事態等に関する規定を準用するこ
とにしております。
各 編 の 内 容 に つ き ま し て は 、1 0 ペ ー ジ 以 降 に 記 載 し て お り ま す 。
10ページの「第1編
総論」では、計画の目的、留意事項につ
いての基本方針、各機関の責務や業務などについて規定しておりま
す。
1 1 ペ ー ジ の「 第 2 編
平 素 か ら の 備 え や 予 防 」で は 、組 織 体 制 、
避難や救援の備え、研修や訓練などについて規定しております。
12ページ「第3編
武力攻撃事態等への対処」では、対策本部
の設置、警報、避難の指示、救援など、武力攻撃事態の発生に伴っ
て実施する様々な措置について規定しております。
なお、13ページには、第3編のうち、第4章の「警報及び避難
-4-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
の指示等」の概要を載せております。
同じように、15ページには、第6章「安否情報の収集・提供」
に関すること、16ページには、第7章「武力攻撃災害への対処」
ということについて、少し内容を載せさせていただいております。
17ページの第4編でございますが、道が管理する施設、設備が
被害を受けた場合の復旧と、国民保護措置に要した費用の扱いにつ
いて規定しております。
最 後 の 1 8 ペ ー ジ で す が「 第 5 編
緊 急 対 処 事 態 へ の 対 処 」で は 、
事態の想定でありますとか、武力攻撃事態等に準じて対処すること
などを規定しております。
以上、簡単でございますが、国民保護のしくみと北海道国民保護
計画の概要についての説明を終わらせていただきます。
司
会
者
た だ い ま の 説 明 に つ い て 、ご 質 問 な ど は ご ざ い ま せ ん で し ょ う か 。
( 北 海 道 総 務 部 危 特 に な い よ う で ご ざ い ま す の で 、 続 き ま し て 、 議 事 (2)「 北 海 道 国
機管理監)
民保護計画の変更について」でございます。資料2にございますよ
うに、知事から、当協議会に対して諮問がございました。その計画
の変更内容について、事務局から説明をさせます。
事
務
局
北海道国民保護計画の変更案について説明させていただきます。
(北海道総務部危
変更案の全文につきましては、お手元の資料のうちファイルに綴
機対策局参事)
ったものでございますけれども、大冊でございますので、資料3の
「北海道国民保護計画の変更の概要」と資料4の「新旧対照表」に
よってご説明をいたします。
変更の概要による説明
まず、資料3の「北海道国民保護計画の変更の概要」をご覧いた
だきたいと存じます。
今回変更しようとする内容を一覧で記載しております。
整 理 番 号 の 1 は 、「 現 地 調 整 所 」 に 関 す る 規 定 の 新 設 で ご ざ い ま
す 。こ れ は 、道 の 計 画 の 拠 り 所 と な っ て お り ま す 、国 の「 基 本 指 針 」
が、昨年の10月に変更されたことを受たものでございます。現地
調整所に関しましては、これまで国の基本指針には規定されており
ま せ ん で し た け れ ど も 、 先 の 変 更 に お き ま し て 、「 市 町 村 長 又 は 都
道府県知事は、現場において必要があると認めるときは、現地調整
所を速やかに設置し、現地関係機関の間の連絡調整を図る」という
ことが指針の中に新たに規定されたところでございます。
道の計画にも、現地調整所に関する規定を追加しようとするもの
-5-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
でございます。
整 理 番 号 2 は 、「 合 同 対 策 協 議 会 」 に 関 す る 規 定 の 新 設 で ご ざ い
ます。1の「現地調整所」と同様に、国の基本指針の変更に伴うも
のでございます。
先 の 基 本 指 針 の 変 更 に お き ま し て 、「 国 の 現 地 対 策 本 部 長 は 、 情
報を交換し、相互に協力するため、必要に応じ、現地対策本部と関
係地方公共団体の国民保護対策本部等による『武力攻撃事態等合同
対 策 協 議 会 』 を 開 催 す る 。」 と い う 規 定 が 新 設 さ れ た ま し た 。 道 の
計画にも関係する規定を追加しようとするものでございます。
整 理 番 号 3 は 、「 安 否 情 報 シ ス テ ム 」 に 関 す る 規 定 の 追 加 で ご ざ
います。
この安否情報システムは、武力攻撃事態等において、死亡又は負
傷した住民や、避難した住民についての安否の情報を収集し、照会
があった場合に回答できるようにするためのものでございまして、
地方自治情報センターが運営する「総合情報ネットワーク」によっ
て、市町村、都道府県、国を繋いでいく、というシステムでござい
ます。
昨年4月にこのシステムの運用が開始されまして、国の基本指針
においても、従来、効率的なシステムの検討というような表現だっ
たものが、システムの適切な運用、充実という趣旨に変更されまし
たので、道の計画においても、このシステムを利用していくという
旨の規定を追加しようということでございます。
整理番号4は、他の都府県や道内市町村との相互応援協定につい
て、災害の場合だけでなく、国民保護法上の事態においても適用で
きるように修正をしたこと、また、災害や国民保護法上の事態にお
ける物資の供給について、食品販売事業者等と協定を締結したこと
による変更でございます。
整理番号5は、道の「国民保護対策本部」の組織の変更でござい
ます。
整理番号6から9は、それぞれ、指定地方公共機関の名称変更、
道のホームページのアドレスの変更、誤記の修正、図の修正であり
ます。いずれも軽微な変更でございまして、協議会への諮問事項で
はございませんけれども、併せて説明させていただいております。
今後の変更手続きにつきましては、軽微な変更は別といたしまし
て 、本 日 答 申 を い た だ い た 上 で 、内 閣 総 理 大 臣 に 変 更 の 協 議 を 行 い 、
閣議において異議ない旨決定をいただいて、それを受けて道として
変更の決定を行うという流れとなっております。
-6-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
な お 、国 に お い て 、都 道 府 県 計 画 の 変 更 に つ い て 閣 議 に 諮 る の は 、
3月を予定していると聞いております。
以上が今回の変更案の概略でございます。具体的な修文につきま
しては、資料4の「新旧対照表」によってご説明して参ります。
新旧対照表による説明
資料4「新旧対照表」をご覧ください。まず1ページの「現地調
整所」に係る変更でございます。
道 の 対 策 本 部 に 関 す る 規 定 の 中 に 「( 6 ) 現 地 調 整 所 の 設 置 」 と
して、国民保護措置を市町村の区域を越えて実施する必要があるな
ど、市町村が現地調整所を設置することが困難であると認められる
ときは、知事が設置する、という旨の規定を追加しようとするもの
でございます。
ま た 、 国 の 対 策 本 部 等 と の 連 携 に 関 し ま し て 、「( 5 ) 市 町 村 等
の現地調整所との連携」としまして、市町村等により現地調整所が
設置された場合には、道は職員を派遣して情報の共有、活動の調整
を行う、といった旨の規定を追加するものでございます。
次に、同じく1ページ下段の「合同対策協議会」に関する変更で
す け れ ど も 、 国 の 対 策 本 部 等 と の 連 携 に 関 し ま し て 、「( 3 ) 武 力
攻撃事態等合同対策協議会との連携」としまして、知事等は、国の
現地対策本部長が開催する合同対策協議会に職員を派遣して必要な
連携を図り、それぞれの機関が実施する国民保護措置について協力
する、といった旨の規定を追加するものでございます。
2 ペ ー ジ は 、「 安 否 情 報 シ ス テ ム 」 に 関 す る 変 更 で ご ざ い ま す 。
あらたに「1
安否情報システムの利用」としまして、安否情報の
収集、提供には、このシステムを利用する、ということと、事態の
状況により利用できない場合には、電子メール、FAXその他の方
法 に よ り 報 告 を 行 う 旨 の 規 定 を 設 け る も の で ご ざ い ま す 。「 3
務大臣への報告」は、変更前は「2
総
総務大臣への報告」ですが、
この項目につきましては、変更前のただし書き部分が、変更後は、
「1
安否情報システムの利用」の項に書き込まれましたので、重
複する部分を削除するということでございます。
次に、3ページですが、他の都府県との相互応援協定に関する変
更でありまして、3箇所の記述を変更しようとするものでございま
す。災害発生時の都道府県間の相互応援協定につきましては、従前
から全国47都道府県間の協定と、北海道・東北の8つの道県の協
定があったところでございますけれども、平成19年に、国民保護
法上の事態にも適用できるようにこれを修正しまして、再締結いた
-7-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
しましたことから、今回、具体的な協定名を挙げて記述を変更する
ものでございます。
4 ペ ー ジ で す が 、「 市 町 村 と の 連 携 」 に 関 し て も 、 同 じ で ご ざ い
まして、昨年6月に、道内市町村との相互応援協定を、国民保護法
上の事態にも適用できるように修正して再締結しましたことから、
同様に記述を変更するものでございます。
同じく4ページの「指定公共機関等との連携」に関してですけれ
ども、道とコンビニエンスストアなど食品販売事業者等との間で、
平成18年度以降、国民保護も対象にした物資の供給等に関する協
定 が 、多 数 締 結 さ れ て き て お り ま す の で 、こ れ を 反 映 し て お り ま す 。
5ページは、道の対策本部の組織の変更であります。国民保護措
置を総括する総務部危機対策局は、これまで総務班に属しておりま
したが、本部機能を強化するため、これを「危機管理班」として独
立させるとともに、危機対策局が抜けた後の総務班の役割について
新たに記述したものでございます。なお、この組織の変更は、北海
道災害対策本部の組織の例に倣って変更しようとするものでござい
ます。
6ページ以降は軽微な変更でございます。
6ページは、東日本海フェリーさんの社名の変更、それから道の
ホームページのアドレスの変更、それから、北海道地方非常通信協
議会の名称の記載についての変更でございます。
7ページは、図の修正でございまして、見づらくて申し訳ござい
ませんが、上の北海道地図では、渡島と檜山の支庁の境界を修正し
ております。
下の図では、鉄道の廃止、それから高速道路、自動車専用道路が
伸びているということを反映して修正しております。
最後の8ページですが、これも図の外の注意書きの修正ですけれ
ども、室蘭・青森間のフェリー航路が廃止されたということで、修
正しております。
以上が、今回変更しようとする内容でございますが、本日の協議
会に先立ちまして1月27日に幹事会を開催いたしまして、変更を
予定している内容についてご説明をし、ご意見をいただいたところ
でございます。
幹事の皆さんからは、諮問の対象となる事項については、特に意
見はございませんでしたが、軽微な変更の部分については、何点か
ご指摘をいただきましたので、そのご指摘の部分を追加して、今回
ご説明させていただきました。
以上で、北海道国民保護計画の変更案についての説明を終わらせ
-8-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
ていただきます。よろしくお願いしたします。
司
会
者
ただいまの説明につきまして、ご意見・ご質問などがございまし
( 北 海 道 総 務 部 危 たらお願いします。
機管理監)
すでに幹事会を開いて色々ご議論をいただいているものではござ
いますけれども、改めてこの場でご意見ございましたらお願いした
いと思います。
特にないようでございますので、お諮りをしたいと思います。知
事から諮問のございました「北海道国民保護計画変更案」につきま
して、これを適当であると認めて、お手元の資料6のとおり、北海
道知事に対して答申をすることでよろしいでしょうか。
(異議なしの声)
ありがとうございます。ご異議なしということでございまして、
資料6のとおり答申することを決定いたします。
以上をもちまして、本日予定した議事は終了する訳でございます
けれども、この機会ですので、全体を通じて何かご質問・ご意見な
どがありましたらお願いしたいと思います。
(なしの声)
特にないようでございますので、次に、次第4の情報提供に移ら
せ て い た だ き た い と 思 い ま す 。「 国 際 軍 事 情 勢 」 と 題 し ま し て 、 北
海道防衛局の二又企画部長に情報提供をお願いしてございますので
よろしくお願いしたいと思います。
【情報提供】
北海道防衛局
こんにちは。ただいま紹介いただきました、防衛省の北海道防衛
局で企画部長をやっております二又知彦と申します。本日はよろし
くお願いいたします。
また、国民保護協議会の場でお話できる機会を与えていただきま
してありがとうございます。
それでは、話を始める前に北海道防衛局について、少しだけ紹介
させていただきたいと思います。
北海道防衛局は、一昨年の9月に発足してございます。元々は、
防衛施設庁の札幌防衛施設局がその前身です。
主な任務といたしましては、防衛省の地方の拠点の一つとして、
自衛隊や米軍と、地域の方々や地方公共団体との間のパイプ役を主
-9-
発 言 者 等
発
言
内
容
等
な任務としてございます。
具体的には、自衛隊・米軍が活動するには、どうしても、演習場
や飛行場が必要不可欠です。しかし、これらの施設というものが周
辺地域に影響を及ぼしますので、周辺地域との調和を図る為に障害
を防止したり、防音工事を行ったりということをやっております。
そして、自衛隊・米軍が支障なく通常の訓練や任務を遂行できるよ
うに、理解と支援を得られる為の活動などを実施してございます。
それでは、本日の情報提供ということですけども、話の内容とし
ましては、日本周辺を中心に、国際軍事情勢ということでお話させ
ていただきたいと思います。その際には、防衛省・自衛隊として何
が安全保障上の問題点なのか、どういう認識を持っているのか、そ
して、それぞれの事象の背景なり事情についてご説明させていただ
きたいと思います。
まず、この年表です。あまり通常こういった事象が載った年表は
見ないかも知れませんけれども、この年表は、2004年から始ま
っ て ご ざ い ま す 。何 故 、2 0 0 4 年 な の か 、と い う こ と で す け ど も 、
カ ッ コ で 「 1 6 大 綱 」、 我 々 は こ れ を 「 ヒ ト ロ ク 大 綱 」 と 言 っ て
おりますけれども、これは防衛計画の大綱のことでありまして、日
本の防衛を達成する為の基本方針ですとか、防衛力の役割、意義と
いうものを記述してございます。
例えば、自衛隊につきましては、陸上自衛隊でいいますと、総数
が14万8千人とか、日本全国で陸上自衛隊は8個師団6個旅団体
制にするとかが規定されておりまして、さらに具体的には戦車とか
護衛艦、戦闘機の数なども規定されています。そして、弾道ミサイ
ル防衛の方針についても書かれておりまして、現在、それを見直そ
うとしております。そういった意味で2004年以降となっており
ます。
2004年から始まっておりますけども、この前にどういう事象
があったかといいますと、日本の関係でいいますと2001年4月
に小泉内閣が成立してございます。世界的な動きとして一番大きい
のは、2001年9月11日に、先ほど映像もございましたように
同時多発テロが発生しております。
まず、2004年ですけれども、基本的にはテロ、イラク、アフ
ガンというのが世界的に大きな動きというか重大な関心を呼んでご
ざいます。そして、日本周辺では、中国原子力潜水艦による我が国
領海内潜没航行事案発生と書いておりますけれども、南西諸島近海
の我が国領海内で中国の潜水艦が浮上せずに領海に入ってきたとい
う事案でして、この時、海上自衛隊に二度目の海上警備行動が発令
- 10 -
発 言 者 等
発
言
内
容
等
されています。一度目は、1999年能登半島沖の北朝鮮の不審船
事案で初めて発令されまして、この時が二度目です。
その他で言いますと、一番右では、核問題として、パキスタンに
カーン博士という核の専門家がおりまして、パキスタン政府として
初めて、カーン博士を通じて核技術が外に流れたということを公式
に認めております。ただ、政府は関与していないというスタンスで
認めているということがありました。
2004年は、一般的にはアテネオリンピックが開催された年で
もあります。
続いて2005年では、ここではイラン問題が出てございます。
イランでは新しい大統領が就任しまして「IAEA理事会がイラン
の保障措置協定違反を認定」とありますけれども、IAEAという
のは、国際原子力機関のことでありまして、設立された趣旨は原子
力の平和利用を促進して軍事転用を防ぐということの為に作られた
国際機関です。ここではイランが秘密裏に核の関連施設を建設して
いたというのが明らかになっております。イランの反体制派が暴露
したという経緯がありますけれども、イラン政府としては、平和利
用 だ と い う こ と を 主 張 し て お り ま す 。そ の 後 、数 々 の 交 渉 が 行 わ れ 、
イランに対する制裁措置が発動されておりますけれども、イランは
核開発を未だに続けているという状況です。
そして、2006年、イランの核開発は引き続き重要なんですけ
れども、2006年としましては、日本周辺における大きな話とし
て、北朝鮮の核と弾道ミサイルの件がありました。
2007年で言いますと、中国が衛星破壊実験、他の国に何も警
告せずに実施したという事案がございました。
ま た 、「 プ ー チ ン 大 統 領 が 遠 距 離 航 空 部 隊 の 戦 闘 当 直 飛 行 再 開 に
言及」とありますけれども、ロシアの戦略爆撃機、これは核兵器搭
載の大型の爆撃機と思っていただければ良いのですけれども、その
哨戒飛行を開始したというものです。現在、核兵器は搭載していな
いということですけれども、そういうことを始めたと。何故そうい
うことを言い出したのかといいますと、米ソの冷戦時代に核戦略の
一環として、アメリカもロシアも、常に戦略爆撃機に核兵器を搭載
しまして24時間飛び続けていたということがございます。何故そ
ういう物騒なことをやるのかと言いますと、先に地上の航空基地が
攻撃されて破壊されても、飛んでいれば報復の攻撃に出られるとい
うことで、これが核抑止戦略の一つの背景でございます。
続きまして、2008年、テロ、イラク、アフガンは引き続きで
すけれども、2008年には、日本の近くで言いますと、韓国、ロ
- 11 -
発 言 者 等
発
言
内
容
等
シア、台湾で指導者が替わっておりますし、アメリカでも大統領選
挙が行われたという年でもありました。
続きまして「アメリカの軍事力と経済力」ということで、まずア
メリカが書かれております。何故アメリカなのかということであり
ます。軍事情勢に入る前に、アメリカ、日本の安全保障、軍事面で
どうやって日本の安全保障を確保するのかということで、一つは自
衛隊の存在、もう一つは日米安保。この二本柱で日本の安全保障を
達成するということであります。
日本とアメリカには安保条約がございまして、アメリカは日本を
防衛する義務が規定されており、米軍は日本に駐留するということ
になっております。日本を攻撃することはイコール、アメリカを攻
撃するということで、抑止力という言葉をよく使いますけれども、
日本の安全を確保してございます。
そして、訓練された自衛隊と米軍、それが例えば日米共同訓練を
行って、さらに日米安保の信頼性を高めて抑止力を向上させるとい
う表現ができると思います。
グラフは、国防支出の主要国、主要地域の推移ですけれども、左
が冷戦時代の1979年、右が冷戦後です。冷戦時代は、やはり米
ソが双璧だったのが、今はアメリカが非常に高く、ロシアが低下し
ているという状況です。
下のグラフは、GDPの推移でございますけれども、いずれも日
本を「1」として見た場合にこういった推移があります。日本から
見るとロシアを除けば非常に周りが高くなっているという状況であ
ります。
次に、世界の軍事費上位国の表です。2001年から2007年
までですけれども、常にアメリカがトップで、2007年、200
6年では、イラク、アフガニスタン問題がございますけれども、全
世界の軍事費の半分近くがアメリカだという状況です。
中国は、2007年は3番目、2006年が4番目ということで
数字的には上がってきております。
日本はどうなのかということで、非常に評価が難しいところがご
ざいますけれども、日本の特徴の一つとして、日本の防衛費の半分
近くは人件費になっているという特徴がございます。
次にこの表は、最近の地域別のテロの発生件数を書いてございま
す 。基 本 的 に 、テ ロ の 圧 倒 的 多 数 は 中 東 地 域 で 発 生 し て お り ま し て 、
さらに中東地域の中でもイラクとアフガニスタンで8割以上という
状況になってございます。また、世界的に見た場合、減少している
傾向にはないという状況です。
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発 言 者 等
発
言
内
容
等
テロの一つの特徴ということで、テロを実行する者を我々は非国
家主体という言い方をします。国家ではないという意味ですけれど
も、国家ではないことにどういう側面があるのかと言いますと、国
であれば、国土があって国民がいて、基本的には統治する主体があ
るということですけど、テロリストやテロ集団にはそういうものは
ございません。従って、非常に、見えない、見えにくいという特徴
がございます。当たり前ですけども、テロ集団と条約を結ぶとか、
テロとの間の外交というのは成り立たない訳でありまして、だから
といって、テロは単なる犯罪だと言うこともできない。テロのこう
した点が、国際社会におきまして、非常に大きな問題になっており
ます。
続きまして、テロと並んで、今懸念されておりますのが、核兵器
の拡散です。核兵器を、化学兵器、生物兵器と合わせて「大量破壊
兵 器 」 と い う 言 い 方 も し ま す 。 核 兵 器 の 拡 散 状 況 と し て 、「 核 保 有
国」黒字で書いているのがアメリカ、イギリス、フランス、中国、
ロ シ ア で す 。「 N P T 条 約 ( 核 拡 散 防 止 条 約 )」 と い う の が ご ざ い
まして、この条約には日本も入っておりますけれども、この五ヶ国
は、国連安保理の常任理事国とピタリと一致します。条約では、こ
の五ヶ国は核保有国として認められており、それ以外の国に核が拡
散 す る の を 防 止 し よ う と い う 条 約 で す 。ま た 、事 実 上 の「 核 保 有 国 」
といわれておりますのが、インド、パキスタン、イスラエルで、こ
の三ヶ国はNPT条約には入っておりません。
そして、北朝鮮とイランの二ヶ国が「懸念国」として非常に問題
となっています。
ご参考として、これまでに核兵器、核開発を放棄した国もありま
して、最近開発放棄したのはリビアです。その他では南アフリカ、
ウクライナ、スイスといった国が放棄した例です。
それと、先程テロリストのことで「見えない」という話を申し上
げましたけれども、もう一つ「国家ではない」ということで、テロ
リストに核兵器なり生物兵器、化学兵器が流出するというのが最大
の懸念です。テロ集団の場合、国家と比較して大量破壊兵器を使う
ことに対してハードルが非常に低いと認識しております。どんな国
家であっても、このようなものを使った場合には、国土があって国
民があってということなので、世界からの報復を考えざるを得ない
のですけれども、テロ集団はそういったことを考える余地が少ない
ということで非常に懸念されてるところであります。
続きまして「弾道ミサイル」です。核兵器とセットで論じられる
のが弾道ミサイルです。弾道ミサイルに核兵器を搭載するというこ
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発 言 者 等
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等
とで、運搬手段として使う弾道ミサイルの拡散ということも懸念さ
れています。これは、今までの拡散状況を図に示したものでして、
それぞれの国の関係、政治的思惑、影響力の行使といったようなこ
とで、このような拡散状況になっています。
次に、世界の主な紛争・対立地域を、30挙げています。紛争と
いいますと、アフリカとか中東地域を思い浮かべる方が多いかと思
いますけども、アジアは数的には、領土紛争を含めまして非常に問
題がある紛争対立地域になっている状況です。お時間があるときに
見ていただければと思います。
続 き ま し て 、 環 境 問 題 と の 関 係 で す け れ ど も 、 CO2 の 問 題 な ど も
ございまして気候変動による問題点を例示しております。
災害が増えたとか、気候問題では大規模な人口移動などがありま
すけれども、気候変動によって干ばつになって砂漠化し、例えば遊
牧民がそこで遊牧できなくなった。ダルフール紛争の遠因だと書い
てございますけれども、遊牧できなくなって定住農業を営む所へ移
動し衝突が起きるといった事例もございます。
続きまして「日本のシーレーンと周辺の海賊発生状況」の図の白
い線が日本のシーレーンです。これまで海賊事案が起こった所や、
未遂事件が書かれております。今、一番問題となっている所はアデ
ン湾、このソマリアですね。ここは「アフリカの角」と言われてお
りますけれども、ここで海賊事案が多発しております。
ただ、海賊については、元々マラッカ海峡とかシンガポール海峡
でも起こっていたのですけれども、このアデン湾などの海賊は、例
え話で言いますと、今までが泥棒だとすれば、ここはロケット砲と
か機関銃で重武装した武装集団がいわば船ごと誘拐するような凶悪
な事案が起こっていることと、また数が増えていることで、今、世
界的に大問題となっております。
次は件数です。先程言いましたマラッカ海峡では減少傾向ですけ
れども、アデン湾近くでは、内容も非常に凶悪である上に数も急増
しているということで、今、大問題となっております。
続 き ま し て 、「 日 本 周 辺 の 安 全 保 障 環 境 」 と い う こ と で 、 日 本 の
周 辺 状 況 は 、ど ん な 兵 器 が あ る の か 、ど う い う 事 案 が 発 生 し た の か 、
領土紛争はどこだという事を書いております。ここで第一列島線、
第二列島線とありますけれども、これは、中国からの見方でして、
第二列島線は、ここグアムまで伸びていますけれども、基本的に中
国は、台湾問題を考えた場合に第二列島線まで、昔の言葉で言いま
すと制海圏、制空圏のようなものを目標としているということでご
ざいます。
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次に「中国の情勢認識と国防政策」ですが、これは昨年末、中国
は「国防白書」を出しておりまして、その中で中国として国際情勢
をどう認識するのかいうのが上にございます。内容としては経済問
題ですとか環境問題、食糧、エネルギー問題等があるという中にあ
っ て 、軍 は ど う い っ た 国 防 政 策 を と っ て い く の か を 定 め て お り ま す 。
基本的なところですと、核戦略は防御ということだけども引き続き
持つとか、平和にも貢献するといったことが書いてあります。
そして、軍近代化戦略ということで、近代化と言ってますから、
近代化がまだまだ足りないという認識だと思うんですけども、その
中で情報化、特にITや情報化には非常に力を入れているという状
況です。中国も危機と戦争の抑止を重視と言っております。
次 に「 中 国 の 国 防 費 」の 推 移 で し て 、左 側 は 公 表 さ れ た 国 防 費 で 、
こ れ だ け を 見 て も 、こ の 2 0 年 で 1 9 倍 に な っ て お り ま す 。そ し て 、
いつも問題視されるのは、公表された国防費以外にも、通常であれ
ば国防費にカウントされるものが入っていないことと、透明性がな
いということを指摘されております。実際の国防費はこの2~3倍
じゃないかと言われております。
次に「中国の軍事力近代化の方向性」ですけれども、一言で言い
ますと、陸、海、空、第二砲兵、第二砲兵と言いますのは核ミサイ
ルですけれども、これで近代化を図るということで、宇宙とサイバ
ーを非常に重視していることがポイントです。
続きまして「中国軍近代化の動向」陸・海・空と核ミサイルいず
れも、一言で言いますと「量から質へ」ということであります。お
時間あれば見ていただければと思います。
次 は 「 中 国 の 弾 道 ミ サ イ ル の 種 類 」 で あ り ま す け れ ど も 、「 ミ サ
イ ル 性 能 の 向 上 」の 所 で「 固 体 燃 料 化 」と い う の が ご ざ い ま す 。「 固
体 燃 料 化 」は ど う い う こ と か と い い ま す と 、こ う い っ た ミ サ イ ル は 、
ロケットと同じで固体燃料と液体燃料がありまして、液体燃料の場
合は発射直前に燃料を注入しなければいけないという技術的な特性
があります。このことは、軍事的にどういうことかと言いますと、
撃とうと思ってもすぐ撃てずに時間がかかるという問題と、燃料を
注入する間に攻撃される可能性が高まるということで、固体燃料化
を北朝鮮などでも非常に進めているという状況です。
続いて「車載化」とあります。車載化というのは、左の真ん中当
たりに大陸間弾道ミサイルとあります。これは中国のICBMです
けれども、こういった形で車に搭載するということです。普通、ロ
ケットの場合は固定基地で発射台があった方が安定するんですけれ
ども、軍事的には、固定すると場所が分かって攻撃されるという脆
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弱性がありますので、車に積んで移動できるようにして、残存性と
言いますけれども、生き残る可能性を上げるといったことを進めて
おります。
続きまして、ロシアです。ロシアは、プーチン大統領が出てきた
時がそうなんですけれども、基本的に強い国家というのを全面に出
して支持を得てきたという背景がございます。それで経済成長を遂
げるんだと。今後の戦略ですけれども、それを踏まえて、核戦力と
通常兵器は質の向上を図るというのがロシアの目標だということ
で、これを議会で発言しております。
次は「ロシアの国防予算」の推移ですけれども、確実に伸びてお
ります。この棒グラフが国防予算で、黄色が対GDP費ですけれど
も、これは一定ということで、経済成長に歩調を合わせて、ロシア
の防衛費は増加しているという状況です。
続きまして「ロシアの軍事力の動向」ですが、基本的な発想とし
て は 中 国 と 同 じ よ う な こ と で 「 量 か ら 質 」、 特 に 陸 軍 の 数 を 相 当 減
らして能力を高めるという方向に向かっております。
続きまして「極東ロシア軍の状況」ですけれども、数は減ってお
りますけれども、近年のロシアの経済を基盤にしまして、防衛省の
今の認識としましては、冷戦終結後、極東ロシア軍の活動はずっと
低下傾向にあったけれども、近年は底を打って上昇傾向に転じてい
ると評価しております。
続 き ま し て 、 近 隣 で 北 朝 鮮 で す 。 北 朝 鮮 は 、「 先 軍 政 治 」 と か 、
「 強 盛 大 国 」、 強 く 盛 ん な と い う 意 味 で す け れ ど も 、 こ れ を 目 標 と
して、基本的に軍事第一優先です。
例えば、総人口の5%が現役の軍人といった数になっています。
装備は古めなんですけども、北朝鮮の特徴としましては、特殊部隊
約10万人と書いてありますけれども、この特殊部隊は、秘密裏に
敵地に潜入して、まずは情報収集に始まって、破壊活動とかゲリラ
戦をやるというこの特殊部隊が約10万人の規模とされています。
ちなみに陸上自衛隊全てでも、今15万人はおりませんのでこの数
の多さはわかると思います。
そして、核開発の他に、既に化学剤、生物兵器は持っていると言
われております。特にこの化学剤につきましては、多めの推測では
2,500~5,000tという数字も出ております。
次は「朝鮮半島の軍事情勢」ということで38度線を境に、合計
150万人が対峙しているという、世界的に見ても非常に緊張度の
高い所で、厳しい対立状況が継続しているという状況です。
北朝鮮による核開発の現状では、北朝鮮の目標として「小型化」
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容
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です。核弾頭小型化というのは最終的にはミサイルの頭の部分に搭
載しなければいけませんので、その為の小型化を進めているという
状況です。
小型化の他には、先程言いましたとおり、今は液体燃料方式です
から、固体燃料方式の開発を行っているという状況と考えられてお
ります。
これは「北朝鮮の保有する弾道ミサイルの射程」で、北朝鮮を中
心にどこまで届くかという図です。
この中で一番長いのは、6,000キロで、アメリカで言うとア
ラスカに届くという状況です。
次 は 、 ち ょ っ と 変 わ っ た 話 に な り ま す け ど 、「 ア ジ ア 太 平 洋 地 域
に お け る 主 な 多 国 間 の 枠 組 み 」と い う こ と で 、国 防 当 局 と し て 増 強 、
増強ではなくて、信頼関係をどう深めるのかということで各種多国
間の対話、交流などが行われているというものです。
次は、日本の防衛省・自衛隊がやっている「防衛交流」と言いま
すけども、上は大臣クラスから、部隊レベルまでの交流をやって、
相互理解を深め、不測事態が起こるのを未然に防止しようという趣
旨で行っております。例えば、中国海軍の船が日本に来たり海上自
衛隊の護衛艦が中国を訪問したりといったようなことを行ってま
す。
面白い資料があったので入れておりますけれども、直接軍事情勢
とは関係ございません。イギリスのBBCが行った「各国の印象」
でして、一言で言いますと、日本に対しては世界全体では肯定的な
評価が多いということ、ちなみにアメリカには肯定的な人よりも否
定的な人の方が2008年までは上回っているという状況で、大統
領がオバマ大統領になってどうなるかというのは興味のある所では
あります。
日本の好感度は、先程非常に良いと言いましたけれども、韓国と
中国では日本の評価は低いということです。
それと面白いと思ったのは、日本の自国の評価は、低い数字が出
ておりまして、これと好対照なのが、中国の自国評価は非常に高い
数字になっております。
最後に海賊の話をさせていただきますと、これは具体例ですけれ
ども、日本の船が海賊の被害に遭ったり、被害に遭いそうになった
二つの話でございます。一昨年の10月にはドーヴァル海運という
会 社 の パ ナ マ 船 籍 の「 ゴ ー ル デ ン ノ リ 」が シ ー ジ ャ ッ ク さ れ ま し た 。
この時はアメリカ海軍に助けてもらって事なきを得たということで
あります。
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発 言 者 等
発
言
内
容
等
上は、昨年4月に、日本郵船のタンカー「高山」がロケット砲で
攻撃を受けました。この時は近傍にいたドイツ海軍が搭載のヘリコ
プターを急行させて救助されたという事案が起こっています。
こ れ は 、「 海 賊 に 対 す る 国 際 社 会 の 対 応 」 と い う こ と で 、 色 ん な
国が対策を行っているという状況の図です。ここもそれぞれの国際
機 関 ま で は い か な い ん で す け れ ど も 、そ れ ぞ れ の 国 の 活 動 事 例 で す 。
そして今、最もポイントなのは、海上自衛隊を海賊対策で出すのか
出さないのかということで、その論点をご紹介したいと思います。
まず一つ目は、現行法であれば海上自衛隊は、自衛隊法に規定さ
れております海上警備行動を基に出なければいけないので、基本的
に は 日 本 国 内 の 警 察 業 務 に 淵 源 の あ る 行 為 で す の で 、保 護 対 象 が「 日
本の関係するもの」ということになって参ります。
ですから、例えば、国連の人道支援物資が輸送されていると、こ
れも海賊のターゲットになっていますけれども、それを守れないと
か、日本の船が外国に守ってもらっているけれども海上自衛隊は他
国の船を守ることができない。これで良いのだろうかというのが一
つの論点。
もう一つは、武器使用の問題です。
警察業務と基本的に同じですから、例示しますと、正当防衛と緊急
避難などでしか武器が使えないということで、使うとしても、危害
を与えることができませんので警告射撃のみ。これで相手が武装し
た海賊集団、武装集団に対して、そのような武器使用で防護という
任務が達成できるのかということが論点になってございまして、防
衛省としては、やはり新しい法律で対応するのが原則だろうという
ことを言ってございます。
私の話は以上でございます。ご静聴どうもありがとうございまし
た。
【閉会】
司
会
者
ありがとうございました。安全保障を巡って、世界の状況、そし
( 北 海 道 総 務 部 危 てとりわけ我が国周辺の状況ということで、なかなか普段接するこ
機管理監)
とのできない貴重な情報でございました。本当にありがとうござい
ました。
この機会に、ほかにどなたか情報提供していただける方がいらっ
しゃいましたらお願いをしたいと思います。
(なしの声)
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発 言 者 等
発
言
内
容
等
特にないようでございますので、それでは次第の「5
その他」
でございます。
私どもからは特にございませんが、皆様方からこの機会に何かご
ざいましたらお願いをしたいと思います。
これについても特にございませんか。
(なしの声)
ないようでございますので、これで、用意した議題はお終いでご
ざいます。閉会に当たりまして、山本副知事から一言ご挨拶申し上
げます。
副
知
事
本日は「北海道国民保護計画」の変更案につきましてご検討賜り
ました、知事への答申を決定いただきましたので、早速手続きに入
らせていただきたいと思います。誠にありがとうございます。
また、防衛局の二又企画部長様には、たいへん詳しい情報をご提
供賜りました。ありがとうございます。
本日ご承認いただきました計画の変更につきましては、まず国に
対して正式に協議を行うことになります。3月に閣議決定が予定さ
れてございますので、その手続きを経た上で、道として決定をする
ことになります。
また、新年度からは、この度の道の計画の変更を各市町村の国民
保護計画に反映していただく手続きを取らせていただきたいと思っ
ております。
道といたしましては、万一の事態が発生した場合には、変更後の
計画に基づきまして、関係機関との連携を強めるなどして、しっか
りと対応して参りたいとこのように考えてございます。
委員の皆様は、たいへんお忙しい中を、今日の協議会にご出席を
いただきましてご審議を賜りましたことを改めて感謝を申し上げま
す。
また、これからもこの国民保護計画の遂行にあたりまして、ご協
力を賜りますことをお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただ
きます。ありがとうございました。
司
会
者
以 上 を も ち ま し て 、「 平 成 2 0 年 度 北 海 道 国 民 保 護 協 議 会 」 を 閉
( 北 海 道 総 務 部 危 会いたします。
機管理監)
今日は、本当に皆様、ありがとうございました。
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