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資料1 国内クレジット制度について(PDF形式:884KB)

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資料1 国内クレジット制度について(PDF形式:884KB)
資料1
国内クレジット(CDM)制度について
平成20年9月
経済産業省 産業技術環境局
製造業における中小企業等の排出量の概況(基準年度比)
<中小製造業等の排出状況(2006年確報値)>
約8100万t-CO2(総排出量の6.9%、製造業の17%)
<基準年度に対する削減率>
4.0%
2 0%
2.0%
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
-2.0%
1998
0.0%
-4.0%
-6.0%
-8.0%
-10.0%
大企業(製造業)*
それ以外の中小製造業等
*農林、水産、鉱業、建設業、食料品、パルプ紙板紙、化学繊維、石油製品、 化学、
ガラス製品、窯業土石、鉄鋼、非鉄地金、機械
1
中小企業の排出削減の必要性
<国や自治体が行うべき政策>(複数回答)
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
政策内容
代替エネルギー・再生可能エネルギーの開発・普及支援
森林の保全・都市緑化の推進
燃料電池や新型蓄電池などのエネルギー貯蔵手段の開発・普及支援
中小企業への環境問題に関する技術支援・人材育成
構成比
64.2%
54.4%
49.4%
32.7%
社数
6,676
5,658
5,132
3,395
途上国への技術支援・人材育成(廃棄物問題など)
国際的な温室効果ガス排出量取引の促進
サマータイムの導入
国内での温室効果ガス排出量取引の導入(企業ごとの排出量の割当等)
炭素税(環境税)の導入
炭素税(環境税)
導
排出権取引所の創設
29.0%
22.7%
19.9%
13.7%
12.6%
2.9%
3,018
2,359
2,072
1,423
1,308
,
300
<省エネ機器導入の課題>
有効回答企業1万396社
帝国データバンク景気動向調査/2008年6月
<従来の中小企業の排出削減支援策>
アンケート サンプル数1,160
件数
設備投資のための資金調達が難しい
422
情報が乏しく導入機器にどのようなものがあるかわからない
340
機器等の導入効果は定量的に把握できない
98
制度申請のための書類作成が煩雑で手続がしにくい
86
機器等の導入効果は定量的に把握できるが、効果が低い
83
その他
118
※平成18年度京都議定書関連調査より
1.中小企業へのCO2排出削減設備導入費補助
○補助率1/2で省エネ設備・技術の導入を支援。
・平成20年度予算額
673,666千円
・平成19年度予算額
・平成18年度予算額
・平成17年度予算額
399,000千円(補助対象27社)
350,000千円(補助対象17社)
700,000千円(補助対象40社)
2.中小企業への政策金融支援
○中小企業金融公庫、国民生活金融公庫による省エネ設備を
導入する中小企業への融資(平成10年度以降1,359件)
2
「国内クレジット(CDM)制度」について
「国内クレジット(CDM)制度」とは、大企業等の資金・技術により中小企業等(自主行動計画
に参加していないもの)が排出を削減した場合、当該大企業等がその削減量を自らの削減分
として自主行動計画等に反映させる仕組みであり、平成20年秋からの制度実施予定。
「中小企業等」
・大企業等の支援により、排出を削減
・国内クレジットを売却
国内クレジット
資金・
技術
協働︵共同︶事業
「大企業等」
・中小企業等に資金・技術を提供
・国内クレジットを購入
第三者認証機関
CO2削減量の認証
自主行動計画の
自主行動計画の
目標達成に活用
3
自主行動計画の定義
自主行動計画
の定義
−改定
−改定目標達成計画(
目標達成計画(平成20年3月28日)
平成20年3月28日)抜粋−
抜粋−
第3章 第2節 1.(1)① イ
A.産業部門(製造事業者等)の取組
(a) 産業界における自主行動計画の推進・強化
産業・エネルギー転換部門においては、1997年に日本経済団体連合会(日本経団連)が
率先して環境自主行動計画を策定し、2010年度の二酸化炭素排出量を1990年度比±0%
以下に抑制することを目標として掲げている。また、この日本経団連環境自主行動計画に加
えて、業務その他部門・運輸部門を含めた各部門について、日本経団連傘下の個別業種や
日本経団連に加盟していない個別業種が温室効果ガス排出削減計画を策定しており(以下
日本経団連に加盟していない個別業種が温室効果ガス排出削減計画を策定しており(以下、
これら個別業種単位の計画を「自主行動計画」という。)、産業・エネルギー転換部門の排出
量の約8割、全部門の約5割をカバーするに至っている。
2008年3月末時点で、産業部門においては50業種、業務その他部門においては32業種、
運輸部門においては17業種、エネルギー転換部門においては4業種が定量目標を持つ目標
を設定し、審議会等の評価・検証を受けている。
4
京都議定書目標達成計画上の自主行動
京都議定書目標達成計画上の自主行動計画
計画
産業部門
区分
自主行動計画策定
経団連参加業種
全61団体・企業
(民生業務・運輸部門を含む)
うち、
産業・エネ転換部門
35業種
(経団連目標である
±0%対象業種)
1
資:日本鉱業協会
2
資:石灰石鉱業協会
3
資:石油鉱業連盟
4
鉄:日本鉄鋼連盟
5
化:日本化学工業協会
6
化:石灰製造工業会
7
化:日本ゴム工業会
8
化:日本電線工業会
9
化:日本アルミニウム協会
10
化:日本伸銅協会
11
紙:日本製紙連合会
12
紙:セメント協会
13
紙:板硝子協会
14
紙:日本衛生設備機器工業会
15
電:電機・電子4団体
16
電:日本ベアリング工業会
17
電:日本産業機械工業会
18
電:日本工作機械工業会
19
自:日本自動車部品工業会
20
自:日本自動車工業会
21
自:日本自動車車体工業会
22
自:日本産業車両協会
23 財務:ビール酒造組合
24 厚労:日本製薬団体連合会 日本製薬工業協会
自主行動計画策定
経団連非参加業種
25
農水:日本乳業協会
26
農水:全国清涼飲料工業会
27
農水:精糖工業会
28
農水:製粉協会
29
国交: 日本建設業団体連合会・日本土木工業協会・建築業協会
30
国交:住宅生産団体連合会
31
国交:日本造船工業会
32
国交:日本鉄道車輌工業会
1
紙:日本染色協会
2
紙:日本ガラスびん協会
3
電:日本建設機械工業会
4
財務:日本たばこ産業株式会社
5
農水:日本スターチ・糖化工業会
6
農水:日本パン工業会
7
農水:日本ビート糖業協会
8
農水:日本冷凍食品協会
日本中小造船工業会
9
農水:日本植物油協会
10
農水:全日本菓子協会
11
農水:日本ハム・ソーセージ工業協同組合
12
農水:全日本コーヒー協会
13
農水:日本即席食品工業協会
14
農水:日本醤油協会
15
農水:日本缶詰協会
16
農水:全国マヨネーズ・ドレッシング類協会
17
国交:日本舶用工業会
18
国交:日本舟艇工業会
エネルギー転換部門
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
民生業務部門
資:電気事業連合会
資:石油連盟
資:日本ガス協会
流:日本チェーンストア協会
○
○
流:日本フランチャイズチェーン協会
流:日本百貨店協会
流:日本貿易会
資:日本LPガス協会
金融:全国銀行協会
金融:生命保険協会
金融:日本損害保険協会
国交:日本冷蔵倉庫協会
国交:日本ホテル協会
国交:日本船主協会
国交:全日本トラック協会
○
国交:定期航空協会
国交:日本内航海運組合総連合会
国交:日本民営鉄道協会
国交:JR東日本
国交:JR西日本
国交:JR東海
国交:JR貨物
国交:JR九州
国交:不動産協会
国交:JR北海道
総務:NTTグループ
国交:全国通運連盟
総務:KDDI
国交:JR四国
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
【凡例】 所属WG
資:資源エネルギーWG
化:化学・非鉄金属WG
電:電子・電機・産業機械等WG
鉄:鉄鋼WG
紙:製紙・板硝子・セメント等WG
自:自動車・自動車部品・自動車車体等WG
流:流通・サービスWG
【各省のフォローアップ状況】
経済産業省
資:特定規模電気事業者
○
流:大手家電流通懇談会
流:日本DIY協会
流:情報サービス産業協会
流:日本チェーンドラッグストア協会
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
運輸部門
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
改定目標達成計画上の削減効果の算定対象は、
全103業種のうち、政府による効果算定(平成20
年2月8日)以降に計画の新規策定や定性的目標
の定量化が政府の関係審議会等において確認さ
れた業種等を除いた、○を付した全85業種
(産業部門49業種、エネルギー転換部門3業種、
業務部門19業種、運輸部門14業種)
流:リース事業協会
○
○
○
○
○
環境:全国産業廃棄物連合会
環境:日本新聞協会
環境:全国ペット小売業協会
○
○
厚労:日本生活協同組合連合会
国交:日本旅客船協会
国交:全国乗用自動車連合会
国交:日本バス協会
国交:日本港運協会
○
○
○
39業種
環境省
3業種
金融庁
3業種
総務省
6業種
(NTTグループ、KDDIは業種としては
電気通信事業者協会に含まれる)
財務省
2業種
文部科学省
1業種
厚生労働省
2業種
農林水産省
17業種
国土交通省
30業種
総務:電気通信事業者協会
総務:テレコムサービス協会
総務:日本民間放送連盟
総務:日本放送協会
総務:日本ケーブルテレビ連盟
総務:衛星放送協会
文科:全私学連合
農水:日本加工食品卸協会
国交:日本倉庫協会
19
国交:国際観光旅館連盟
20
国交:日本観光旅館連盟
21
国交:日本自動車整備振興会連合会
○
○
5
近年における自主行動計画の抜本的強化【深掘(目標引き上げ)】
◆ 2007年度は、経済産業省の「評価・検証」の対象業種(39業種)のうち、
目標達成業種が25業種。そのうち21業種が目標引き上げ(うち7業種※は2年連続)。
2006年度は8業種が引き上げ。
《2007年度》 21業種
(1)化学、(2)電機・電子※、(3)製紙、(4)石油、(5)ガス、
(6)自動車、 (7)百貨店※、 (8)ゴム、(9)セメント、(10)鉱業、
((11)板ガラス、(12)コンビニエンスストア※、
)
( )
((13)石灰製造、
)
(14)スーパー※、(15)電線※、(16)染色※、 (17)ドラッグストア、
(18)衛生設備、(19)アルミ、(20)建設機械、(21)伸銅※
《2006年度》
8業種
合わせて
22業種
(1)電機・電子、(2)コンビニエンスストア、(3)ガラスびん、
(4)電線、(5)染色、(6)スーパー、(7)百貨店、(8)伸銅
→ 削減効果
: 約2,100万トン
(目標達成までの全体不足分の約6∼9割)
<内訳> ・ 産業部門
: 約1,900万トン
・ エネルギー転換部門: 約 230万トン
6
【業務部門等への拡大】 2007年度 各省庁所管業種の進捗
◆産構審・中環審合同会合等も活用し、自主行動計画の拡大・強化を各省庁横断的な課題として推進。
◆政府全体で、①計画の新規策定:10業種、②定性的目標の定量化:13業種、
③政府による厳格な評価・検証の実施:9業種、④目標引き上げ:35業種について措置。
凡例
◎:既に実行済(計画の新規策定、目標引き上げ等を措置済み)の業種。
△:公開の審議会等の場で政府として確認すれば措置済みとされる業種。
×:未措置の業種。
計画の新規策定
経産省
情報サービス◎ リース◎
家電量販店◎
特定規模電気事業者◎
大規模展示場×
環境省
新聞◎
産廃処理◎
警察庁
ぱちんこ△
ゲームセンター×
定性的目標の定量化
LPガス◎
商社◎
目標引き上げ
化学◎ 石油◎ セメント◎
建設機械◎ スーパーマーケット◎
コンビニエンスストア◎ 百貨店◎
等全21業種
ペット小売◎
証券△
生保◎
信用金庫△
金融庁
損保◎
信用組合△
銀行◎
損保◎
生保◎
ビール酒造◎
たばこ製造◎
民放◎ NHK◎ 衛星放送◎
テレコムサービス◎
ケーブルテレビ◎
電気通信事業◎
総務省
財務省
文科省
学校◎
厚労省
病院×
農水省
てんさい糖◎
国交省
政府による厳格な評価・検証の実施
製薬◎
コーヒー◎
生協◎
外食△
精糖◎
即席食品◎
倉庫◎ バス◎ タクシー◎
舟艇◎ 港運◎
トラック◎
タクシー◎
住宅生産◎
民営鉄道◎
等全12業種
7
国内クレジット制度における協働(共同)事業のイメージ①
○大企業等のCO2排出削減ノウハウを、移転効果の高い同業種(取引先等)企業等に展開
○取引企業の生産性向上など、クレジット以外のメリットを参加事業者間で共有
大企業等のCO2排出削減ノウハウ
中小企業
中小企業
中小企業
中小企業
同業種間のノウハウ移転効果、従来の取引関係を活用した省エネ事業
8
国内クレジット制度における協働(共同)事業のイメージ ②
○複数のサイトに対し、同様の排出削減技術を導入し、同様の手法でモニタリングを行う。
○規模のメリット、申請や審査等の事務コスト削減、統一モニタリングによるシステムコスト削減
を推進する。
同じモニタリング
手法
空調やモーターなど、同
一のCO2排出削減技術
を展開
サイトA
サイトB
サイトC
サイトD
ESCOなどを活用した小規模省エネ事業
9
国内クレジット制度における協働(共同)事業のイメージ③
○対象製品の省エネ性能向上によるCO2排出の削減量を可視化
○排出量削減量に比してコストが相対的に大きいこと、またモニタリング自体の困難等を解決
○課題1:製品の使用時間の設定/検証
○課題2:クレジットの配分及び資金負担の合意形成
省エネ製品工場
省エネ性能の
向上を定量化
小売店
ユーザー
省エネ製品
数千∼数万個に
よる省エネ
クレジット交付量=省エネ性能の向上分 × 製品の使用時間
10
国内クレジット制度の活用
国内
クレジット制度の活用範囲(例)
範囲(例)
いずれの自主行動計画にも参加していない主体の排出削減努力をクレジットとして認証し、自主行動
計画参加主体に移転する「国内クレジット制度」は、以下の例ように、産業部門のみならず、民生・運
輸部門などの多様な分野にも活用でき、国民運動に繋げられるものと考えられる。
∼農林分野∼
【例】園芸農家等における、化石燃料から森林バイオマスへの燃料転換による排出削減努力を自主行動計画
に反映。
∼運輸分野∼
運輸分野
【例】鉄道・海運への貨物輸送のモーダルシフトによる排出削減努力を自主行動計画に反映。
∼医療分野∼
【例】診療所等における排出削減努力を、病院等の自主行動計画に反映(「病診連携」)。
∼教育分野∼
【例】一部の私立学校等における排出削減努力を、自主行動計画に反映。
11
中小企業等CO2排出削減検討会
・趣旨
温室効果ガスの排出量を基準年比▲6%削減するという京都議定書目標達成のため、国内では環境先
進企業を中心に温室効果ガス削減に関する取組が進められている。他方、多くの中小企業等においては資
金調達や技術制約等の問題により、こうした取組が進んでいない。
こうした中で、本検討会では、我が国における厳格な第三者認証方法・体制の構築を前提に、自主行動計
画の目標達成を指向する大企業等からの資金・技術の提供を受けた中小企業等が実施するCO2削減プロ
ジェクトの実証実験等を行う。これにより、中小企業等の温室効果ガス削減のための、いわゆる「国内クレ
ジット」の創出・移転に関する制度、いわゆる「国内クレジット(CDM)制度」の整備も併せて検討する。
委員長 松
井
岩
魚
影
徳
榊
佐
冨
原
春
福
本
向
森
山
橋
上
間
住
山
田
隆
裕
芳
隆
嘉
龍
治
之
仁
太
宏
裕
原 康 寛
藤 文 廣
田 鏡 ニ
正一郎
田 五 穂
田 輝 夫
郷
尚
井 征 二
井 重 裕
田 健 司
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
日本商工会議所 特別顧問 中小企業政策 小委員長
社団法人 日本経済団体連合会 産業第三本部長
あずさサスティナビリティ株式会社代表取締役社長
東京電力株式会社 環境部長
社団法人 関西経済連合会
経済産業本部 経済・経営グループ次長
ZERI財団 パン・パシフィック代表部代表理事
財団法人 省エネルギーセンター 企画調査部長
東京ガス株式会社 環境部長
野村総合研究所 上級コンサルタント
ナットソース・ジャパン株式会社 執行役員
中間法人 日本OE協会 プロジェクト部会
国際協力銀行 特命審議役 環境ビジネス支援室長
株式会社 日本環境取引機構 代表取締役
松下電器産業株式会社環境本部環境審査グループ 参事
新日本製鐵株式会社 環境部長
12
「中小企業等CO2排出削減検討会」 検討
検討経緯
経緯((平成19年度)
□第1回
5月15日
検討会の趣旨・運営方法・スケジュール、制度のイメージ
□第2回
6月 1日
京都議定書目標達成計画の見直しについて、モデル事業の説明
□第3回
6月18日
関係業界からのモデル事業提案、制度的課題の抽出・検討
□第4回
7月 2日
モデル事業の決定
制度論点整理(案)及び論点に対する制度案の検討
□第5回
7月17日
中小企業等CO2排出量削減制度 論点整理(案)の検討
□第6回
8月 1日
中小企業等CO2排出量削減制度 論点整理
8月中
モデル事業での論点検証
□第7回
9月12日
モデル事業での論点検証結果
□第8回
10月19日
論点整理及びモデル事業の評価等(案)の検討
□第9回
11月 1日
論点整理及びモデル事業の評価等
□第10回 11月27日
既存制度との関係等
□第11回 12月 6日
とりまとめ
□平成20年1月23日
「『中小企業等CO2排出量削減制度』(いわゆる「国内CDM制度」)に関する
論点整理及びモデル事業の評価等」の決定・公表
13
「中小企業等CO2排出削減検討会」 モデル事業一覧
( 平成19年7月2日、第4回中小企業等排出削減検討会において決定)
プロジェクト名
所在地
担当
プロジェクト概要
プロジェクト
資金総額
(千円)
投資回収
年数
CO2
削減量
(tCO2/年)
(削減率)
【業務部門】
業務用建物における熱源転換
東京都
東京電力
株式会社
事務所建物の空調熱源設備を燃焼式から高
効率ヒートポンプに変更
119,028
約16年
98
(50%)
【産業部門】
A重油から天然ガスへの燃料転換
茨城県
東京ガス株
式会社
業者が所有するボイラ等を更新し、燃料をA
重油から天然ガスに転換
34,300
2.9年
719
(22%)
【産業部門】
ガラス工業総合省エネルギー事業
京都府
松下電工
株式会社
ガラス製品製造工場において、ガラス炉を蓄
ガラス製品製造工場において
ガラス炉を蓄
熱式バーナーに更新し、放出していた熱エネ
ルギーを塗装焼付炉に活用
93 104
93,104
3 5年
3.5年
11,205
205
(25%)
【産業部門】
工場省エネルギープロジェクト
三重県
株式会社
山武
以下の省エネ施策を行う。
①コンプレッサへの省エネ制御の導入
②クリーンルームへの省エネ制御の導入
③パッケージ空調機室外機への水噴霧装置
の導入
④高効率照明器具の導入
⑤屋根断熱の採用
⑥モニタリングシステムの導入
35,720
6年
①89
②23
③34
④33
⑤48
計227
(9%)
14
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理
1.本制度の基本的性格・特徴
(制度設計の基本的考え方)
2.中小企業政策としての位置付け
(その他の中小企業関連施策等との関係)
3.「国内クレジット」の認証制度・手続等の構築
(「京都クレジット」に関する「小規模CDM」との比較・整合)
4.「国内クレジット」の第三者認証機関、管理体制の在り方
5.「国内クレジット」の移転、「自主行動計画」等における評価など
15
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理 ①
1.本制度の基本的性格・特徴(制度設計の基本的考え方)
(1)追加・新規性(追加的に新たな選択肢等を与えるものであること)
●地球温暖化防止に貢献し得るために「新規に追加されるべき一つの施策(候補)」
(2)自主性(参加事業者の合意形成に基づくものであること)
●「自主的に」排出削減を図ろうとする「志の高い」参加事業者が「任意に」参加
●「参加事業者等の自主性」と「これら関係者の合意形成」が尊重
(3)厳格性(国際制度との比較・整合を念頭に置いたものであること)
●認証制度・手続等について、「京都クレジット」の取扱いと遜色のない、整合性の採れた
「一定の厳格性」が必要
(4)有効性(「クレジット」という手法の採用により、目的達成に一層貢献しや
すいものとなること)
●大企業側の自主行動計画における明確な評価として「見える化」
●本制度の創設・普及を通じて、中小企業等の排出削減が一層促進される「拡がり」
16
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理 ②
2.中小企業政策としての位置付け(その他の中小企業関連施策等との関係)
(1)中小企業政策としての「追加・新規性」
●本制度の検討によって、既存・新規に関わらず「その他の中小企業関連施策等」の意義は
一切損ねられるものではない。
(2)その他の中小企業関連施策等との関係
●CO2排出削減に寄与する設備機器の導入に対して、予算補助するかはケ
排出削減に寄与する設備機器の導入に対して、予算補助するかはケースバイケース。
スバイケ ス。
−「国内クレジット」による経済的インセンティブのみでは当該事業が成立しない場合に限り、
最小限の予算補助を行うことを検討。
●CO2削減量の審査・認証を行う人材の育成など、本制度の運用基盤の構築には支援が可能。
(3)「中小企業等」の定義
●中小企業基本法上の「中小企業」に、必ずしも厳格に限定する必要はない。
●「自主行動計画」において位置付けられていない排出削減事業者全てが、対象となり得る。
17
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理 ③
3.「国内クレジット」の認証制度・手続等の構築(「京都クレジット」に関する「小規模
CDM」との比較・整合)
(1)「小規模CDM」との比較・整合
● 「国内クレジット」の認証のための制度・手続等については、
「京都クレジット」に関する「小規模CDM」に可能な限り準じたものとする。
(2)可能な限りの手続簡素化の徹底
●参加事業者に対する一定の「利便性」を確保することが重要
●本制度上の重要分野における機器や技術を適正に評価した上で予め指定し、
それを採用した場合の削減量の目安を示すべく「ガイドライン」等を整備
●審査・認証を行う人材を多数育成すること等により、手続の簡素化等を徹底
これにより、コスト低減を図っていくことが必要
18
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理 ④
4.「国内クレジット」の第三者認証機関、管理体制の在り方
(1)「第三者認証機関」の在り方
●本機関については、高度に専門的な知識・知見を有する民間の有識者から構成される会議体とし、
意志決定を行う委員会と、その事務執行を行う事務局を置くことが望まれる
(2)「国内クレジット」の管理体制・システム
●移転円滑化のための参加事業者間の情報共有・マッチングを推進する仕組み
●「国内クレジット」の登録簿等による管理体制・システムの整備が必要
当該体制・システムについては、
①「国内クレジット」の流通実態が、当面は、中小企業等と大企業等の間の相対での移転中心
②本制度を可能な限り、早急に開始させる必要があることから、
●「京都クレジット」における割当量口座簿等に準じた「大規模なシステム」ではなく、
可能な限り簡便なものとすべき
●例えば、中小企業等の排出削減事業者と、これに資金・技術的支援を行う事業者が
協働(共同)で事業計画を策定・申請し、その認可を受けるといった仕組みも一案
19
中小企業等CO2排出量削減制度 主な論点整理 ⑤
5.「国内クレジット」の移転、「自主行動計画」等における評価など
(1)「国内クレジット」の「自主行動計画」上の取扱い
●自主行動計画の目標未達分の補完を図るとの目的で「国内クレジット」を購入する場合、
現行の「京都クレジット」と全く同様の位置付け
(2)京都議定書との関係
●京都議定書上のAAU(Assigned Amount Unit)との整合性・互換性を確保すべきとの意見
●しかし、「国内クレジット」の法的な位置付け、京都議定書との関係等について、
それを政府(NEDO)の買取りの対象とするか否かも含め、当面は考え方の整理等を行うことが必要
20
「国内クレジット」制度及び既存制度との関係
協働(共同)事業計画
支援事業者(所)
排出削減事業者(所)
・排出削減事業者(所)を
支援し、「国内クレジット」の
移転を受ける事業者(所)
・温対法・省エネ法の
対象事業所
支援事業者(所)以外の
現に排出削減を行う事業者(所)
いわゆる「大企業等」
いわゆる「中小企業等」
資金・技術
協力など
所属する業種の
「自主行動計画」を
構成する事業者(所)
いずれの
「自主行動計画」をも
構成しない事業者(所)
いずれかの「自主行動計画」
を構成する事業者(所)
連携等により一定の価値を
生み出す事業者(所)〕
第三者
認証機関
CO2排出削減量
省エネルギー量
CO2排出削減量
<排出削減量等の反映>
「大企業等」の
「自主行動計画」
に反映
「温対法」
(算定・報告・公表制度)
省エネルギー量
「省エネ法」
(定期報告制度)
21
『中小企業等
中小企業等CO2
排出量削減制度」(いわゆる「国内CDM
制度」))に関する
CO2排出量削減制度」(いわゆる「国内
CDM制度」
論点整理及びモデル事業の評価等
論点整理及びモデル事業の評価等』に対する意見募集の結果について
に対する意見募集の結果について
『「中小企業等CO2排出削減制度」(いわゆる「国内CDM制度」)に関する論点整理及びモデル
事業の評価等(案)』について、平成19年12月11日から同25日まで、意見募集(パブリックコメン
ト)を行ったところ、39件(14団体・個人)の意見提出があった。
主な意見については、以下例示を参照。
パブリックコメントに寄せられた意見(例示)
○「本制度は参加者の自主性に基づく制度であり、強制力を持たないことが名言されていることには、賛成。
制度開始後に、大企業側に支援を義務づけるような強制力を発生させ、当初の制度の目的を見失うことの
ないよう、留意して欲しい。
○京都クレジットの取扱いと遜色のない、整合性の採れたものとするのであれば、厳格な審査・認証手続きが
必要だが、中小企業の削減を進めるためには、審査・認証手続きを簡素化すべき。また、検証費用は最小
限に抑える必要がある。
○本制度は早期実施が望まれる。実現化され運用されれば、その範囲は「中小企業」にとどまらず
「地方自治体」や「大学」や「研究所」等にも展開可能。
等
22
「京都議定書目標達成計画の評価・見直しに関する最終報告」(平成20年2月28日)抜粋
(産業構造審議会・中央環境審議会合同会合)
Ⅲ 京都議定書目標達成計画の見直しに向けた対策・施策の強化
2.対策・施策の強化の内容
(1)対策の具体的内容が定まっている対策
①エネルギー起源二酸化炭素の対策・施策
<産業・エネルギー転換部門関連>
(中小企業の排出削減対策の推進)
【約170万t-CO2】
(前略)
中小企業における排出削減対策の強化のため、中小企業の排出削減設備導入について、資金面の公的支
援を一層充実する。
また 大企業等の技術 資金等を提供して中小企業等(いずれの自主行動計画にも参加していない企業とし
また、大企業等の技術・資金等を提供して中小企業等(いずれの自主行動計画にも参加していない企業とし
て、中堅企業・大企業も含む。)が行った温室効果ガス排出抑制のための取組による排出削減量を認証し、自
主行動計画等の目標達成のために活用できる仕組みを構築する。
その際、参加事業者が自主的に取り組むことを前提としつつ、我が国全体での排出削減につながるよう、排
出削減量の認証に当たっては、民間有識者からなる第三者認証機関が京都メカニズムクレジットに適用され
る簡便な認証方法に倣った基準により認証を行うことにより、一定の厳格性及び追加性を確保するとともに、
中小企業等の利便性確保の観点から手続の簡素化等を行う。
さらに、既存の関連制度(温対法の算定・報告・公表制度や省エネ法の定期報告制度)との連携・整合性の
とれた制度とする。
なお、本制度の運用に当たっては、中小企業等がこの仕組みの下で得られる収入のみでは事業が成立しな
い場合に限り、設備導入補助等既存の中小企業支援策を最小限受けることができるようにする。
また、創出された「国内クレジット」の管理体制・システムについては、例えば中小企業等と大企業等が協働
(共同)で事業計画を策定、申請し、その認可を受けるといった仕組みなど、可能な限り簡便なものとする。
23
京都議定書目標達成計画(平成20年3月28日改定)の概要
目標達成のための対策と施策
※上記最終報告より効果を算定(対策間の重複整理後)
1. 温室効果ガスの排出削減、吸収等に関する対策・施策
温室効果ガスの排出抑制・吸収量の目標
(1) 温室効果ガスの排出削減対策・施策
2010年度の排出量の目安(注)
【主な追加対策の例】
自主行動計画の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約2,130万t-CO2
基準年
百万t-CO2
総排出量比
住宅・建築物の省エネ性能の向上・・・・・・・・・・約200万t-CO2
トップランナー機器等の対策・・・・・・・・・・・・・・・約130万t-CO2
エネルギー起源CO2
1,076∼1,089
+1.3%∼+2.3%
工場・事業場の省エネ対策の徹底・・・・・・・・・・約300万t-CO2
産業部門
424∼428
-4.6%∼-4.3%
自動車の燃費の改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約350万t-CO2
業務その他部門
208∼210
+3.4%∼+3.6%
中小企業の排出削減対策の推進・・・・・・・・・・・約182万t-CO2
都市緑化、廃棄物・代替フロン等3ガス等の対策
家庭部門
138∼141
+0.9%∼+1.1%
・・・約360万t-CO2
運輸部門
240∼243
+1.8%∼+2.0%
(2) 温室効果ガス吸収源対策・施策
エネルギー転換部門
ネルギ 転換部門
66
-0.1%%
間伐等の森林整備 美しい森林づくり推進国民運動の展開
間伐等の森林整備、美しい森林づくり推進国民運動の展開
2. 横断的施策
排出量の算定・報告・公表制度
国民運動の展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約100万t-CO2
以下、速やかに検討すべき課題
国内排出量取引制度
環境税
深夜化するライフスタイル・ワークスタイルの見直し
サマータイムの導入
非エネルギー起源CO2、CH4、N2O
代替フロン等3ガス
温室効果ガス排出量
132
-1.5%
31
-1.6%
1,239∼1,252
-1.8%∼-0.8%
(注)排出量の目安としては、対策が想定される最大の効果を上げた場合と、想
定される最小の場合を設けている。当然ながら対策効果が最大となる場合
を目指すものであるが、最小の場合でも京都議定書の目標を達成できるよ
う目安を設けている。
温室効果ガスの削減に吸収源対策、京都メカニズムを
含め、京都議定書の6%削減約束の確実な達成を図る
目標達成計画の進捗管理
毎年、6月頃及び年末に各対策の進捗状況を厳格に点検
さらに、2009年度には第1約束期間全体の排出量見通し
を示し、総合的に評価
必要に応じ、機動的に計画を改定し、対策・施
策を追加・強化
24
改定「京都議定書目標達成計画」抜粋 (平成20年3月28日閣議決定)
−中小企業の排出削減対策の推進−
第3章 目標達成のための対策と施策
イ.部門別(産業・民生・運輸部門等)の対策・施策
○中小企業の排出削減対策の推進
(削減効果182万t-CO2)
(前略)大企業等の技術・資金等を提供して中小企業等(いずれの自主行動計画にも参加していない企業として、中堅
企業・大企業も含む。)が行った温室効果ガス排出抑制のための取組による排出削減量を認証し、自主行動計画等の
目標達成のために活用する仕組みを構築し、その目標引き上げ等を促していく。
その際、参加事業者が自主的に取り組むことを前提としつつ、我が国全体での排出削減につながるよう、排出削減
量の認証に当たっては、民間有識者からなる第三者認証機関が京都メカニズムクレジットに適用される簡便な認証方
法に倣った基準により認証を行うことにより、一定の厳格性及び追加性を確保するとともに、中小企業等の利便性確
保の観点から手続の簡素化等を行う。
さらに、既存の関連制度(地球温暖化対策推進法の算定・報告・公表制度や省エネルギー法の定期報告制度)との
連携・整合性のとれた制度とする。
なお、本制度の運用に当たっては、中小企業等がこの仕組みの下で得られる収入のみでは事業が成立しない場合
に限り、設備導入補助等既存の中小企業支援策を最小限受けることができるようにする。
また、創出された「国内クレジット」の管理体制・システムについては、例えば中小企業等と大企業等が協働(共同)で
事業計画を策定、申請し、その認可を受けるといった仕組みなど、可能な限り簡便なものとする。
「成長力強化への早期実施策」(4月4日経済対策閣僚会議決定)(抜粋)
○市場・金融を活用した低炭素社会の構築
・自主参加型国内排出量取引制度への参加促進、金融商品取引所等による排出量取引市場の開設のための制度整
備など市場メカニズムの活用を進めるほか、大企業等の技術・資金等により中小企業等の排出削減を進める「国内
クレジット」制度の構築に向けて取り組む(4月より順次実施)。
25
改正温対法、省エネ法における関連条文
●地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律
(平成20年 3月7日閣議決定)
(この法律の施行に当たっての配慮)
第四十二条の二 環境大臣及び経済産業大臣は、この法律の施行に当たっては、京都議定書第三条の規
定に基づく約束を履行するために事業者が自主的に行う算定割当量の取得及び国の管理口座への移転、
事業者が行う他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与する取組を促進するよう適切な配慮をするも
のとする。
●エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律
(平成20年 3月4日閣議決定)
(この法律の施行に当たっての配慮)
第八十四条の二 経済産業大臣は、この法律の施行に当たっては、我が国全体のエネルギーの使用の合
理化を図るために事業者が自主的に行う技術の提供、助言、事業の連携等による他の者のエネルギーの
使用の合理化の促進に寄与する取組を促進するよう適切な配慮をするものとする。
26
国内クレジット推進協議会① 概要
1.目的(国内クレジット推進協議会規約より抜粋)
協議会は2008年3月28日に閣議決定された「京都議定書目標達成計画」において記載されている
「大企業等の技術・資金等を提供して中小企業等が行った温室効果ガス排出抑制のための取組
による排出削減量を認証し、自主行動計画等の目標達成のために活用する仕組み」、いわゆる
「国内CDM制度」の社会的認知度を高め、制度の設立を支援しその普及を図っていくことを目的
とする。
2.設立
発起人総会を、4月18日に開催。設立総会兼第1回協議会を、6月27日に開催。
第2回協議会を、8月26日に開催。
3.会員
電力、ガス、自動車、電機、商社、金融機関の他、地方自治体、経済団体等、幅広い企業・団体
が参加。8月14日時点での参加企業・団体数は162。
(協議会代表会社は日本商工会議所及び、日本政策投資銀行)
4.活動基本方針
(1)本制度上のプロジェクト創出
(2)本制度の普及・促進
(3)会員に向けた本制度に関連する情報提供
等
27
国内クレジット推進協議会②
発起人名簿
【発起人代表】 中村利雄
日本商工会議所 専務理事
小島康壽
日本政策投資銀行 理事
【発 起 人】 青木宏道
新日本製鐵株式会社 執行役員
井熊 均
株式会社日本総合研究所 執行役員 創発戦略センター所長
猪野博行
東京電力株式会社 常務取締役
魚住隆太
あずさサスティナビリティ株式会社 代表取締役社長
大鶴英嗣
松下電器産業株式会社 取締役
奥田真弥
社団法人関西経済連合会 専務理事
小野里光博 東京工業品取引所 理事
工藤尚武
名古屋商工会議所 専務理事
久保哲也
株式会社三井住友銀行 常務執行役員
斉藤清文
株式会社山武 取締役 執行役員専務
齊藤秀久
丸紅株式会社 執行役員 金融・物流・情報・新機能部門長
榊原康寛
ZERI財団 パン・パシフィック代表部 代表理事
静 正樹
株式会社東京証券取引所グループ 執行役
篠崎良夫
株式会社ローソン 執行役員 CSR推進ステーションディレクター
髙橋庸夫
ナットソース・ジャパン株式会社 代表取締役
永松惠一
社団法人日本経済団体連合会 常務理事
灘本正博
大阪商工会議所 専務理事
葉山稔樹
トヨタ自動車株式会社 常務役員
星 文雄
国際協力銀行 理事
前田忠昭
東京ガス株式会社 代表取締役 副社長執行役員
向井征二
株式会社日本環境取引機構 代表取締役
村田光司
独立行政法人中小企業基盤整備機構 理事
森谷 賢
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 参事
(五十音順)
28
国内クレジット推進協議会③ 業種別加入状況
1 電力
東京電力他
13
2 ガス
東京ガス他
5
3 自動車
トヨタ自動車他
3
4 鉄鋼
新日本製鐵他
1
5 石油・化学
新日本石油他
9
6 電機・電子
松下電器産業他
9
7 その他製造業
三浦工業他
8
8 環境ビジネス(排出権仲介、リサイクル等)
日本環境取引機構他
9 小売
ローソン他
22
1
10 建設・住宅
清水建設他
12
11 銀行・証券・保険・リース
日本政策投資銀行他
21
12 商社
三菱商事他
丸紅他
10
13 法律事務所・会計事務所
あずさサスティナビリティ他
14 シンクタンク・コンサルティングファーム
日本総合研究所他
12
15 その他サービス
日本駐車場開発他
19
16 独立行政法人・経済団体
日本商工会議所、ZERI財団他
5
17 地方自治体
千代田区、北本市、柏市、大阪府、福井県、兵庫県、福岡県他
大阪府、兵庫県、福岡県、柏市、北本市、千代田区他
9
合
計
4
162
29
来年度国内クレジット(CDM)制度関係概算要求
※括弧内は前年度予算額
1.国内クレジット(CDM)制度の着実な実施
○京都議定書制度運営事業
【一般会計:20.0億円(新規)】
「国内クレジット(CDM)制度」の着実な実施を図るため、以下の事業を行う。
①中小企業等の実施する排出削減対策のソフト面での支援事業(排出削減計画の無料診断等)
②第三者認証機関の運営、審査人の管理・養成等、制度運営にかかる事業
③中小企業を主たる対象としたセミナー開催等、普及・啓蒙事業
2.中小企業の排出削減設備導入支援
○温室効果ガス排出削減支援事業
【特別会計:10.0億円(6.7億円】
排出削減のため先導的な設備投資を行う中小企業を対象に、設備導入にかかる費用を補助率1/2で支援を行う。
30
福田ビジョン 「低炭素社会・日本」をめざして(6
「低炭素社会・日本」をめざして(6月9
9日))
●国全体を低炭素化へ動かす仕組み
(排出量取引)
環境問題の解決には政府の役割も大きいことではありますが、あくまでも排出削減の実際の担い手は民
間であることを考えるならば、CO2に取引価格を付け、市場メカニズムをフルに活用し、技術開発や削減
努力を誘導していくという方法を積極的に活用していく必要がございます。
こうした手法のひとつとして、EUでも、2005年から域内排出量取引制度が始まっていますが、我が国とし
ても、いつまでも制度の問題点を洗い出すというのに時間と労力を費やすのではなく、むしろ、より効果的
なルールを提案するくらいの積極的な姿勢に転ずるべきだというのが私の考えです。
そのため、今年の秋には、できるだけ多くの業種・企業に参加してもらい、
排出量取引の国内統合市場の試行的実施、すなわち実験を開始する
こととします。
それは、自ら経験してこそ、排出量取引のルール作りに説得力ある意見を言うことができるからでありま
す。その際、実際に削減努力や技術開発に繋がる実効性あるルールを、そしてまた、マネーゲームが排
除される、健全な、実需に基づいたマーケットを作っていくことが重要であると思います。
ここでの経験を活かしながら、本格導入する場合に必要となる条件、制度設計上の課題などを明らかに
したいと考えております。技術とモノ作りが中心の日本の産業に見合った制度はどうあるべきか、その点
はしっかりと考えてまいります。
日本の特色を活かせる設計をこの面において行い、国際的なルールづくりの場でもリーダーシップを発
揮してまいります。
31
「ポスト京都」における我が国の産業分野を中心とした対策について
∼地球温暖化対応のための経済的手法研究会中間報告
∼地球温暖化対応のための経済的手法研究会中間報告(7
(7月25
25日))①∼
●排出量取引の国内統合市場の試行的実施①
国内排出量取引制度については、2013年以降の「ポスト京都」に向けて仮に本格的
に導入するための検討が必要となった場合であっても、その前提となる諸条件、制度設計上
の課題などを引き続き検証していく必要がある。
また、「福田ビジョン」において述べられている「今秋に多くの業種・企業が参加」する
ことを前提とすれば、具体的には、本試行的実施については、自主行動計画制度の
枠組みとの整合性を図りつつ、今秋にも制度創設を予定している「国内クレジット(CDM)
制度」等の活用を図っていく必要がある。
32
「ポスト京都」における我が国の産業分野を中心とした対策について
∼地球温暖化対応のための経済的手法研究会中間報告
∼地球温暖化対応のための経済的手法研究会中間報告(7
(7月25
25日))②∼
●試行的実施に際しての具体的論点や方向性②
1.個々の企業等による自主目標の設定
個々の企業等について、原単位改善又は総量削減の目標を、自ら努力して達成すべき目標(自主目標)として設定する。
また、自主行動計画制度上は、業界団体単位で目標を設定しているが、個々の企業等の目標は設定されてない場合が
多い。こうした中で、個々の企業等の目標と自主行動計画における業界団体の目標との関係を整理する必要がある。
2.クレジットの種別、国内統合市場の在り方
具体的に取引されるクレジットの種類としては、(1)京都メカニズムクレジットに加え、(2)国内(中小)CDMクレジット、
(3)企業が自主宣言した原単位改善等の目標を超過達成して削減した分を第三者機関が認証したクレジット、等とする。
また、国内クレジット(CDM)制度に加え、自主参加型(自主キャップ)制度(JVETS)などについて、第三者認証機関の
創設等により、それぞれの認証基準等の整合性を図り、制度の統合化を図る必要がある。
3.企業の参加
本枠組みは、企業の自主性を尊重し、個々の企業等の参加は任意とする。「国内クレジット推進協議会」等を通じて、
できるだけ多くの業種・企業の参加を促していく。
4.市場の基盤整備
既存の取引所組織等の協力を得つつ、国内クレジット等の時価会計処理の円滑化を含め、市場の活性化に寄与する
「共通の価格指標」の提供等を図る。
また、国内クレジット等の償却を円滑に行うための税務処理の明確化や、京都メカニズムクレジットの取引を本邦におけ
る外国法人にも可能とすべく、国別登録簿制度の改善を図る。
33
低炭素社会づくり行動計画(7月29日) (今後の検討スケジュール等)
Ⅲ 国全体を低炭素化へ動かす仕組み
あらゆる部門の排出削減を進めるため、二酸化炭素に価格をつけ、市場メカニズムを活用するとと
もに、二酸化炭素排出に関する情報提供を促進する。
1 排出量取引
本年秋に、できるだけ多くの業種・企業に参加してもらい、排出量取引の国内統合市場の試行的
実施を開始する。
その具体的な仕組みについては、京都議定書目標達成計画や、同計画に位置付けられている自
主行動計画との整合性も考慮しつつ、参加企業等が排出量や原単位についての目標を設定し、そ
の目標を達成するに当たり各種の排出枠・クレジットの売買を活用できる仕組みを軸に、既存の制
度や企画中の制度を活用しつつ、できるだけ多くの業種・企業に参加してもらうことを念頭に、制度
設計を進めることとする。目標設定の方法、取引対象とする排出枠・クレジットの種類、排出量のモ
ニタリング・検証方法等の検討課題について、関係省庁から成る検討チームにおいて、2008年9
月中を目途に試行的実施の設計の検討を進め、10月を目途に試行的実施を開始する。
この試行的実施の経験をいかしながら、排出量取引を本格導入する場合に必要となる条件、制度
設計上の課題などを明らかにしていく。
34
「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」の検討体制
目的
総理の「『低炭素社会・日本』を目指して」の中で、今秋に開始が予定されている「試行的実施」に関し、下記事項について、政府内の検討
等を内閣官房、経済産業省及び、環境省が中心となって合同で進め、政府一体として「試行的実施」を推進することを目的とする。
◎「試行的実施」の設計の決定
◎「試行的実施」の運営
検討チーム(7月14日設置)
◎メンバー
・日下 内閣官房参与(チーム長)
・西村 内閣官房参与
・内閣官房内閣審議官
・経済産業省産業技術環境局長
・環境省地球環境局長
・外務省地球規模課題審議官
・国土交通省総合政策局長
・農林水産省大臣官房技術総括審議官
・金融庁総務企画局長
◎事務局
内閣官房副長官補室
※経済産業省大臣官房参事官、環境省地球環境局
地球温暖化対策課市場メカニズム室が協力。
運営方法
◎検討チームは、内閣官房副長官
補室が、経済産業省と環境省の協
力を得て運営。
◎「試行的実施」の設計に関する検
討は検討チームにて行う。検討チー
ムで検討した後、「地球温暖化問題
に関する懇談会」の政策手法分科
会に報告した上で、公表。
◎作業グループ
検討チームの下に、課室長級の作業グループを設置。
メンバーは以下の通り。
・内閣官房 内閣参事官(環境担当)
・内閣官房 内閣参事官(経済産業担当)
・経産省 大臣官房参事官
・環境省 地球環境局 総務課長
地球環境局 地球温暖化対策課 市場メカニズム室長
・外務省 国際協力局 気候変動室長
・国交省 総合政策局 環境政策課長
・農水省 大臣官房 環境バイオマス政策課 地球環境対策室長
・林野庁 森林整備部研究・保全課 森林吸収源情報管理官
・金融庁 総務企画局 信用制度参事官
検討課題
◎「試行的実施」の設計
・参加方法、参加企業等の目標設定方法
・取引対象とするクレジットの種類
・制度インフラ(モニタリング・報告・検証等)
・実施期間等
他
◎「試行的実施」の運営
・参加者の募集
・参加者についての目標設定
・制度インフラの整備・運用
他
検討スケジュール
7月中
「試行的実施」の設計のアウトラ
インを決定
9月中
「試行的実施」の設計の詳細を
決定
10月中 「試行的実施」の開始
※参加企業の募集をもって開
始とする。
35
「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」検討における論点
論 点
「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」の検討における主な論点は以下の通り。
1.対象ガス
6.試行的実施における排出削減目標の達成に
充当できる排出枠・クレジット
2.排出削減目標の設定主体
7.新たに導入する設定方法による排出枠の交
付及び取引
3.排出削減目標の設定方法
8.排出枠・クレジットと自主行動計画との関係
4.原単位目標を選択した企業等における
活動量の扱い
9.取引への参加主体
5.排出削減目標の設定年度
10.制度のインフラ
36
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