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顧客ニーズを追い続けて95年、 昨夏には加工場の

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顧客ニーズを追い続けて95年、 昨夏には加工場の
卸売・小売
㈱アキラ水産
〒810-0072 福岡市中央区長浜3-11-3-711
TEL. 092-711-6601 FAX. 092-715-3293
http://www.akirasuisan.co.jp
顧客ニーズを追い続けて95年、
昨夏には加工場の衛生管理をさらに強化
95年前に多くの市民に愛された「明市場」がルーツのアキラ水産。
仲卸に転向後もいち早く顧客ニーズを取り込み、量販店対応から加工
にも進出。地場トップを走り続けている。昨夏には加工工場を大幅リ
ニューアル。魚食普及にも力を入れる。
昨年リニューアルした人気商品の「アキラの鯛茶」
(未販売)
機もあり、鮮度が売りの
「プレミアム
プレミアム干物セットとオリジナル明太子の
「あきらめんたい」
干物」シリーズなどを製造している。
徹底された衛生環境と加工技術は業
界内外で評価されており、全国大手
来店客がごった返す「明市場」。今のにぎわい(左頁写真)と変わらな
い。中央左に立っているのは創業者で安部社長の祖父・栄次郎氏
ルーツは柳橋連合市場の
前身「明市場」
店」
へと発展した。
スーパーなどからの引き合いや取引
が増えている。
安部社長が常日頃から言っている
変わらない顧客ニーズへの対応
のが“魚食普及”
。同社も仲卸業であ
毎月第2土曜日の朝9時。長浜魚
戦争で「明百貨店」を閉めた後、父
に、また食べやすいように、量販店
市場内にあるアキラ水産の売場に、
の篤助氏が天神で営んでいた大型鮮
対応や加工への進出など業容を変化
旬の魚がたくさん入った約300個の
魚店を経て、1960年に仲卸業に転
させてきた。前述の「市民感謝デー」
発砲スチロール箱が積まれる。それ
向。この頃から安部社長による舵取
も主催団体である福岡魚食普及推進
を求めて500人以上の人々が列をつ
りが始まった。
協議会の会長として、広く市民に魚
くり、スタッフの威勢の良い掛け声
安部社長は当時から顧客ニーズを
をもっと知ってもらおうとしている
に合わせて品定めが始まる。恒例と
敏感に察知していく。すぐにでも
ものだ。
なった魚市場開放イベント「市民感
りながら、魚を食べてもらうため
「スーパーの時代がやってくる」とし
福岡の食に欠かせない新鮮な魚。
謝デー」
でのひとコマだ。
て、量販店向けの品揃えに変更。売
そのすばらしさをこれからも伝えて
こ れ と 同 じ 光 景 が95年 前 に も
上げを拡大させていった。
いく。
あった。場所は現在の柳橋連合市場。
その後、2000年代に入ってから
アキラ水産のルーツ「明市場」だ。店
は、小売店の加工作業の軽減のため
は連日多くの人でごった返し、喧騒
に自社の専用工場を市場内に設置
の中でスコップですくった魚を客の
し、魚をさばいておろす1次加工、2
風呂敷に移す。
「はい。○○銭!」
と言
次加工に次いで、洗浄やパッキング
われた客は代金を払い風呂敷を受け
までを施す3次加工までを手掛ける
取る。店内は魚を入れていた箱だけ
ようになる。
が空箱となって瞬く間に積みあがっ
ていく。
加工場大幅リニューアル
「明市場」を創業したのは、現在の
昨年8月には、その専用工場を大
安部泰宏アキラ水産社長の祖父・栄
幅にリニューアル。同社は06年に
次郎氏と伯父の明氏、父の篤助氏の
鮮魚仲卸としてISO9001を全国で
3人。手頃な値段で新鮮な魚が手に
初めて認証取得するなど衛生管理に
入ることが評判を呼び、店は大盛況
力を入れてきたが、今回新しくなっ
だった。この頃から薄利多売を信条
た工場ではその衛生管理をさらに強
にし、魚を売った後の空き箱が増え
化。菌の混入を防ぐための入室前の
る様から“箱儲け”
(箱の分だけの儲
エアシャワーや、殺菌効果のある空
け)
とされ、今でもアキラ水産の伝統
気清浄装置を備えて完全に他と間仕
になっている。
切りした「包装加工室」などを設置。
「明市場」はその後、呉服から食料
殺菌しながらわずか数時間で1000
品までさまざまな品を扱う「明百貨
枚を乾かせる最新の冷風干物用乾燥
Profile
安部 泰宏 社長
あべ・やすひろ/福岡市出身。1939年3月29日生
まれの75歳。福岡大学付属大濠高校卒。趣味はゴ
ルフ。全国水産物卸組合連合会副会長。九州地区
水産物卸組合連合会会長。福岡市鮮魚仲卸協同組
合理事長。福岡魚食普及推進協議会会長。福岡商
工会議所議員。地場経済界に広く交流があり、04
年7月から福岡城西ロータリークラブ会長。05年4
月に藍綬褒章、11年6月に旭日雙光章を受章した
創
業
設
立
資 本 金
事業内容
年
商
代 表 者
従 業 員
関連会社
DATA
1918年(大正7年)
1947年4月
2,000万円
(福岡市中央卸売市場)鮮魚仲卸
全般 90億円(グループ)
安部泰宏
約90人(グループ)
㈱コウトク水産、㈱一心、㈱安部水産、
㈱アキラ・トータルプランニング
市場開放の「市民感謝デー」で魚を求める多くの客でにぎわうアキラ水産の売場
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