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2015 年 第 4 号 2015 年 1 月 30 日 ( 通巻 第 1089 号 ) 赤十字国際ニュース 日本赤十字社 国際部 東京都港区芝大門 1-1-3 TEL 03-3437-7087 / FAX 03-3435-8509 E-mail:[email protected] http://www.jrc.or.jp/ ■エボラ出血熱対応に関する説明会:日赤と MSF 日本で初コラボ 日本赤十字社(以下、日赤)は 1 月 17 日、 国際赤十字からの派遣要請に対応できる人 材を確保するため、日赤本社(東京都港区) で西アフリカにおけるエボラ出血熱対応に 関する説明会を、国境なき医師団日本(以 下、MSF 日本)の協力により開催しました。 日赤の 15 病院から医師、看護師ら 36 人が 参加しました。 説明会で防護服(PPE)の着用を体験する参 加者©日本赤十字社 エボラ出血熱は現在、西アフリカで流行 が続いていますが、世界で初めて感染事例 が報告されたのは 1976 年、現在の南スー ダンといわれています。これまで長い間、 エボラ対応に取り組んできた MSF には治 療などに関するノウハウが蓄積されてお り、国際赤十字も MSF から技術指導を受け、 連携しながら西アフリカでの活動を展開 しています。そのような背景を受け、この 日赤と MSF 日本が初めて連携して説明会を実 施©国境なき医師団日本 たび日本でも、日赤の医療従事者が現地で 安全を保ちながら活躍できるよう、MSF 日 本から、現地における対応の際の注意事項 や技術指導の協力を受けることが実現しました。 今回の西アフリカでの流行でエボラ出血 熱に感染し亡くなった方は約 8810 人、感染 者は約 2 万 2000 人(1 月 28 日:WHO) 。国際 赤十字は流行国で現地ボランティア約 6000 人を動員し、エボラに対する正しい知識の普 及や現地の風習に配慮した遺体の正しい埋 葬にあたっているほか、これまでに外国人医 療スタッフ約 200 人を派遣してきました。 体験風景©国境なき医師団日本 ■現地で苦しむ患者さんを一人でも多く救うため、団体を超えた連携を 説明会で講師を務めた MSF 日本 副会長の加藤寛幸医師は、「MSF の ためとか、赤十字のためというので はなく、エボラで苦しんでいる患者 さんのために、これからも連携を深 めていくことを期待したい」と今回 の協力を歓迎する意向を表明され ました。 また、参加者からは、「知らない 加藤医師に指導を受ける参加者 ©国境なき医師団日本 ことによる無理解のために、本来で きるはずのことができないと痛感 しました。正しい知識を得て、正しい対応をすることの重要性を知るうえでも、とても よい機会でした」「正しい知識を持つことで偏見・誤解が解消され、ルールを正しく徹 底することで、あらゆるリスクを低減できると学びました。実技訓練では、防護服を着 用した活動の制限の多さを実感しより実際のイメージができました」などの感想が寄せ られました。 今回のコラボレーションは、団体を超えた連携を通じて、国際的な人道危機に対応で きるより効果的な人材育成の取り組みにおいては、大きな一歩となりました。 ★日赤のさまざまな情報を配信中です!公式アカウントをぜひご登録ください★ Facebook:日本赤十字社 Twitter: 日本赤十字社@JRCS_PR