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医療ICTモデルの革新に貢献する 統合ストレージ基盤を
徳島大学病院 医療ICTモデルの革新に貢献する 統合ストレージ基盤をEMCアイシロンで構築 大容量医療データの最適な保存・活用に寄与 ■ 課題 その 一 環として実 施されたのが、各種 医 療 データの受け皿となる統 合ストレージ基盤の 部分 最 適で構築されたシステム環 境 からの脱却を目指す 構築だ。病院 情報センターの副部長を務める 島井 健一郎氏は「紙ベースで業務が行われて いた時 代には、原 則として紙カルテはカルテ 徳島県の地域医療を支える中核病院として、 庫、レントゲンのフイルムはレントゲン庫に一 高度先進医療の提供や医療人材の育成活動を 括保管されていました。たとえ診療科が異なっ 展開する徳島大学病院。2015 年 9月には最新 ていたとしても、保管庫内に全ての情報が、そ 設備を備えた新外来診療棟をオープンするな の情 報の鮮度により適 宜 集 約され、適 正に管 ど、医療サービス向上に向けた取り組みを繰り 理されていたのです。デジタル化された現在の 広げている。 医療データにしても、本来はこれと同じことが また、医療業務にIC T をフル活用しているの 実現されていて然るべきで、各システムが個別 も同病院の大きな特長だ。電子カルテシステ にデータを抱えているような状況はどこかで変 ・ お客様名／徳島大学病院 ムや PAC S( 医用画像管理システム ) をはじめと えていかなくてはなりません」と説明する。 ・ 業 種／医療 する各種情報システムに加え、サーバ／デスク ・ 導入製品／EMC Isilon トップ仮想化基盤やタブレット端末など様々な ■ 主な課題 業務システムごとにサイロ化したインフラ環境の水平 インフラ設備を導入し、診療業務の円滑化、効 ■ 解決のアプローチ 率化に役立てている。 EMCアイシロンによる 統合を実施し、新たな医療ニーズへの迅速な対応や 特に近年注力しているのが、院内 IC Tインフ ICT リソースの有効活用、コスト削減などを推進して ラのデザインを刷 新する取り組みだ。個 別の いくこと。 業務システムごとにサイロ化した環境を改め、 ■ 成果 ネットワーク、サーバ／ストレージ階層、仮想化 もっとも、統 合ストレージ 基 盤 の 構 築にあ 基盤、業務アプリケーションといったレイヤー たっては、クリアすべき課題もあった。それは ごとに水平統合を実施。これにより新たな医療 年々増え続ける膨 大な医 療データを、いかに ニーズへの即応や運用保守性の向上、障害対応 効 率 的に保 存・活 用するかという点 だ。C T や の迅速化などを図ることを狙いとしている。 MR I 等の放 射 線画像診断用モダリティから出 EMC アイシロンによる統合ストレージ基盤を構築し、 データの鮮度や用途に応じた最適なデータ保管を実 現。優れたパフォーマンスを活かし快適なデータ活用 も可能に。 統合ストレージ基盤を構築 力される画像データは年々大容量化している 上に、循環器系診療、病理診断部門、内視鏡セ ンター、超音波センター、手術部などで発生す る高解像度の画像や動画データの管理も加わ りつつある。また、医学教育を担う大学病院で は、法的に定められた期間を超えた医療デー タの長期保管も行う必要がある。 こうした要件を満たせる製品として活用され ているのが、EMCのスケールアウトNAS「EMCア イシロン」だ。島井氏は「増大する大容量データ を確実に保存・管理するためには、ペタバイト級 のデータにも余裕で対応できるスケールアウト 対応ストレージであることが大前提。また、医 療業界での実績も豊富なアイシロンなら、ハー ドウェア面に気を遣い過ぎることなく、効率的 徳島大学病院 病 院 情 報センター 副部長 助教 島井 健一郎 氏 に安定的なサービス提供を実現できると期待し ました」と語る。製品選定の過程では他社製オ ブジェクトストレージなども候補に挙がったが、 こちらは構築・運用に工数や人材育成の手間が 掛かりすぎる点がネックとなったとのことだ。 CaseStudy 事例 具体的な製品としては、性能・容量のバラン 発生原因の特定・復旧といった対応から、自社 このように先 進的な 取り組みに挑み続ける スに優れた「Isilon X200」×6ノードと、ニアラ 製品に特化した内容に変わったことで、年間の 徳島大学 病院だが、その裏側には県内での共 イン・ストレージの「Isilon NL400」×5ノード 保守費用も約 1/10 に削減されました」と島井 同利活用や他地域の医療機関にも役立つよう を導入。頻繁に参照される検 査直後のデータ 氏は語る。 な新たな医療 ICT モデルを実現したいとの強い などは高速な X200 に、長期保管用のデータは X シリーズと N L シリーズによる階 層 化保 存 思いがある。島井氏は「医 療 業務 そのもの の NL400にと配置場所を変えることで、性能要件 も、データ保管コストの最適化に大きく貢献。 情報化が目的だった一昔前と異なり、現在では とコスト要件を両立させている。 島井氏は「たとえば病理画像バーチャルスライ 情報化された医療にさらにどう貢献していくの 同病院では、PAC S 、循環器動画管理システ ドについては、XとNLの両方で事前検証を行っ かが IC T に問われています。我々が情報基盤の ム、手術映像管理システムの 3 システムを皮切 た結果、NL の性能で十分との結論に達しまし アーキテクチャを抜本的に変えようとしている りに、アイシロンによる統合ストレージ基盤の た。これにより保管コストを抑えられただけで のも、それによってより柔軟で俊敏な環境が実 本稼動を開始。その後も病理画像バーチャルス なく、レスポンスも以前より格段に向上してい 現できると考えているから。今後も様々な取り ライドシステム、院内文書管理システム、消化 ます」と続ける。 組みを展開していきますので、幅広い業界での 器内科内視鏡手術映像保管システム、他病院か 実はこの病理画像バーチャルスライド、以前 知見を持つEMCの支援にも、大いに期待してい ら情報提供された放射線画像、その他検査画 は大容量静止画データのドラッグ＆ドロップ操 ます」と抱負を語った。 像や文書データ、病院内で稼働する各種業務シ 作後の読み込みに少し時間が掛かっていたた ステムのシステムログ、患者動態データ、システ め、画 面に「ロード中」という意のメッセージ ム利用者ログなど、多種多様なシステムのデー を表示していた。ところが NLシリーズに移行後 タを次々とアイシロン上に集約化している。 は、このメッセージが表示される前に操作後の 「これまでのシステム構築手法では、アプリ 目的の画像が表示されるようになり、表示され 「病院情報センターには当病院内だけでなく、 ケーションベンダーがサーバやストレージなど ているメッセージが不要になったとのことだ。 徳島県全域をカバーする医療データセンター のインフラ機器まで一括で担当する方法が一 さらに注目されるのが、ログデータを用いた としての役割を果たしていくことも求められる 般的でした。しかし現在では、統合ストレージ ビッグデータ分析・利活用への道が開けた点で と推察しています。アイシロンもその医療デー 基盤をはじめとする標準プラットフォームを病 ある。「たとえば、システムのアクセスログなど タセンターの基盤の一部として、さらにその効 院側で提供できますので、アプリケーションベ を分析することで、職員の利用状況や各病棟に 果を発揮してくれることと期待しています」 ンダーには自社のアプリケーションだけを持 おける季節変動などを可視化することができ ち込んでもらえばいい。これによりアプリケー ます。また、オーダーリングシステムなどのデー ションとインフラのライフサイクルを分離する タを用いて外来患者さんの動態分析を行えば、 ことができ、リソースの最適活用や運用管理の 受付から診療、支払いまでの一連の動線や、そ 効率化も図れます。その結果、5年先を見越して れぞれの場所で掛かる時間などを解析・シミュ 最初から大容量のリソースを確保するという従 レーションすることができます。こうした情報 来の調達手法も、変えていくことができると考 を活用すれば、診療 業務や病院施設のさらな えています」と島井氏は力強く語る。 る改善を図ることが可能。そこで現在では、も 〈お客様コメント〉 徳島大学病院 病院情報センター 副部長 助教 島井 健一郎 氏 う使わなくなってアーカイブや廃棄を行ってい た 各システムのログデー タも、全て 統 合スト ■ 成果 レージ基盤で収集するようにしています」と島 井氏は語る。もちろん、こうしたことができる 保守費用を約1/10に削減 ビッグデータ分析基盤としての活用も 視野に アイシロンによる統合ストレージ基盤の導入 のも、増え続ける大容量データを確実に保存で きるアイシロンがあればこそだ。 徳島大学病院におけるアプローチ：システムの水平統合 メリットも、着々と現れ始めている。個別のア プリケーションごとにハードウェアを用意する 必要がなくなったことで、リソースの利用効率 は大幅に向上。統 合ストレージ基盤や 仮 想化 基盤には、それぞれ監視サービスが組み込まれ ているため、障害発生時の原因切り分けなども スピーディに行えるようになった。 「アプリケーションに何らかの不具合が発生 した場合、従来はベンダーのエンジニアが駆け 付けて、システムのどこに問題があるのかを探 るところからのスタートでした。しかし現在で は、リモートから当該アプリケーションの稼働 状況をチェックしてもらうだけで済みます。こ うした環境が実現できたことで、あるシステム では保守内容がリモートメンテのみとなりまし た。従来の障害発生の連絡後、現地駆け付け、 EMCジャパン株式会社 〒151-0053 東京都渋谷区代々木 2-1-1 新宿マインズタワー http://japan.emc.com お問い合わせは http://japan.emc.com/contact/ ©Copyright 2016 EMC Corporation. All rights reserved. EMC、EMC2、EMCのロゴ、およびIsilonは、EMC Corporationの登録商標、または商標です。これらの商標は、日本または諸外国で商標登録等により、 適用法令で守られている場合があります。他のすべての名称ならびに製品についての商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。 UC1000-1 0/16