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錦之助よ、永遠なれ!

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錦之助よ、永遠なれ!
 ★時代劇の至宝 中村錦之助=萬屋錦之介 十七回忌 錦之助よ、永遠なれ!
11/16
(土)
弥太郎笠
17
祇園祭☆
9 : 45
11 : 45
清水港の名物男 遠州森の石松
14 : 30
16 : 30
11 : 40
9 : 55
16 : 00
12 : 15
10 : 25 16 : 10
18 : 20
★トークショー 13 : 30 ∼
20 : 20(終映 21 : 55) 丘 さとみさん(女優) 17 : 40
★トークショー 15 : 00 ∼
21 : 00(終映 22 : 30) 尾形伸之介さん(俳優・殺陣師)、井上泰治さん(映画監督)
17 : 55 ★トークショー 15 : 10 ∼
20 : 55(終映 22 : 30) 島 英津夫さん(錦之助子息)、高岡正昭さん(馬担当) 17 : 45
★トークショー 15 : 05 ∼
21 : 05(終映 22 : 30) 円山榮子さん(女優)、松風はる美さん(女優)
(日)
18
若き日の次郎長 東海の顔役
(月)
19
海の若人★
ゆうれい船 前・後篇
(火)
20
殿さま弥次喜多 怪談道中
10 : 05
宮本武蔵 般若坂の決斗
9 : 55
14 : 50
18 : 45
(水)
21
一心太助 男の中の男一匹
12 : 05
17 : 00
20 : 55(終映 22 : 30) 二代目 中村錦之助さん(歌舞伎俳優)
花と龍
独眼竜政宗
11 : 30
14 : 15
笛吹童子 第一部・二部・三部
11 : 45
16 : 05
★トークショー 13 : 50 ∼
冷飯とおさんとちゃん★
(金) 丹下左膳 飛燕居合斬り
23
親鸞★
(土・祝) 美男城
24
続 親鸞★
(日) 源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽の蝶
9 : 50
16 : 00 19 : 25
★トークショー 13 : 15 ∼
17 : 45 21 : 10(終映 22 : 40) 宮園純子さん(女優)
11 : 35 17 : 40
★トークショー 14 : 55 ∼
15 : 55 21 : 00(終映 22 : 30) 入江若葉さん(女優)、金子吉延さん(元・子役)
12 : 00 17 : 35
★トークショー 16 : 35 ∼
10 : 15
14 : 50
20 : 25(終映 22 : 00) 成澤昌茂さん(脚本家)
10 : 35
12 : 30
16 : 00
17 : 50
★トークショー 15 : 00 ∼
20 : 20(終映 22 : 00) 北沢典子さん(女優)
(木)
22
25
(月)
浪花の恋の物語
反逆兒
9 : 45
9 : 40
11 : 40
14 : 40 18 : 45
16 : 40
★トークショー 13 : 40 ∼
20 : 45(終映 22 : 35) 有馬稲子さん(女優)
※プリントによっては 映像や音声の状態が悪い場合があります。※上映開始 30 分以降の入場はご遠慮いただいております。
☆=京都府所蔵フィルム ★=東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵フィルム
錦之助映画ファンの会の本(発行:エコール・セザム)
時代劇の至宝・萬屋錦之介
十三回忌に
映画人たちが寄せた
オマージュの数々……
大スターの偉業を称える
ファン待望の錦之助本!
口絵・本文中に写真約 70 枚掲載。
詳細なフィルモグラフィと年譜。
2009 年 3 月 10 日発行
A5 判並製・150 頁 定価 1,050 円
★時代劇の至宝 中村錦之助=萬屋錦之介 十七回忌
錦之助よ、永遠なれ!
2013 年 11 月 16 日(土)∼ 25 日(月)
【ご入場料金】(2 本立て上映。入替なし)
一般:1,300 円 学生:1,200 円
友の会・シニア:1,000 円
ラスト 1 本:800 円
20 作品一挙上映
笛吹童子(三部作)/ 海の若人 / ゆうれい船(前・後篇)/ 清水港の名物男 遠州森の石松 / 殿
さま弥次喜多 怪談道中 / 美男城 / 独眼竜政宗 / 浪花の恋の物語 / 一心太助 男の中の男
一匹 / 弥太郎笠 / 親鸞 / 続 親鸞 / 若き日の次郎長 東海の顔役 / 反逆兒 / 源氏九郎颯爽
記 秘剣揚羽の蝶 / 宮本武蔵 般若坂の決斗 / 冷飯とおさんとちゃん / 花と龍 / 丹下左膳
飛燕居合斬り / 祇園祭
★トークゲスト 丘さとみ / 尾形伸之介 / 井上泰治 / 島英津夫 / 高岡正昭 /
円山榮子 / 松風はる美 / 二代目中村錦之助 / 宮園純子 / 入江若葉 / 金子吉延 /
成澤昌茂 / 北沢典子 / 有馬稲子(出演順)
2011 年から毎年発行されている錦之助映画ファンの会の機関紙
「青春二十一」。錦之助映画祭りでのトークショーの記録、関係者
へのインタビュー、錦之助映画論など。各巻とも定価 1,050 円
(錦之助映画ファンの会 藤井秀男 著)
★「中村錦之助伝 上巻」
を 11 月中旬に発行予定です。
★各書籍は当館にてご購入いただけます。
豊島区東池袋 1-43-5 マルハン池袋ビル 3F
池袋東口徒歩 3 分 TEL:03-3971-9422
http://www.shin-bungeiza.com
twitter アカウント : shin_bungeiza
豊島区東池袋 1-43-5 マルハン池袋ビル 3F
池袋東口徒歩 3 分 TEL:03-3971-9422
時代劇の至宝 中村錦之助=萬屋錦之介 十七回忌
錦之助よ、永遠なれ!
*表紙の写真および上に使用したポートレート写真の著作権は東映にあります。
(1960/ 東映)白黒・シネスコ 96 分
11 弥太郎笠
16
[ 監 ] 萩原遼 [ 原 ] 北村寿夫 [ 脚 ] 小川正 [ 撮 ]
[ 監 ] 瑞穂春海 [ 脚 ] 舟橋和郎 [ 撮 ] 佐藤
錦之助映画ファンの会寄贈プリント
般若坂の決斗
男の中の男一匹
独眼竜政宗(1959/ 東映)カラー・シネスコ 87 分
[ 監 ] 山下耕作 [ 原 ] 火野葦平 [ 脚 ] 田坂啓
[ 監 ] 河野寿一 [ 脚 ] 高岩肇 [ 撮 ] 坪井誠
[ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 鈴木静一
[ 共 ] 佐久間良子、大川恵子、岡田英次、
浪花千栄子、大河内傳次郎、月形龍之介
束の間の安らぎに心惹かれながらも自らの
道を進む伊達政宗。月形・大河内との共演、
優秀なスタッフとの出会いで素質を磨いた
錦之助は、自己の鍛練で心の芝居を追究し
数々の作品を輝かせる。
[ 撮 ] 古谷伸 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 三木稔
[ 共 ] 佐久間良子、田村高廣、淡路恵子、
宮園純子、小松方正、佐藤慶、月形龍之介
広い天地を求めて故郷をあとにした金五
郎が一介の沖仲士から玉井組を結成する
まで。端正な山下演出に錦之助の男気あ
るキャラクターが生かされる。マンと菊
の花の二重露光撮影が印象に残る。
©1958 東映
錦之助映画ファンの会寄贈プリント
11
25
©1959 東映
©1965 東映
冷飯とおさんとちゃん(1965/ 東映)カラー・シネスコ 178 分
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵フィルム
[ 撮 ] 飯村雅彦 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 佐藤勝
[ 共 ] 入江若葉、木暮実千代、千秋実、三田
佳子、新珠三千代、森光子、渡辺美佐子
ヒーローでなく、誠実に生きる三人の人間
を錦之助が心を込めて演じる。名匠田坂
が時代劇の王城・東映京都に来たのは錦之
助と仕事をする為。生きる事は決して無意
味ではないと見る者に思わせる作品。
親鸞
©1965 東映
(1960 / 東映)カラー・シネスコ 147 分
[ 監 ] 田坂具隆 [ 原 ] 吉川英治 [ 脚 ] 成澤昌茂
[ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 桂長四郎 [ 音 ] 伊福部昭
[ 共 ] 中村賀津雄、千秋実、吉川博子、木暮
実千代、丘さとみ、岡田英次、大河内傳次郎
形骸化していない本来の仏陀の教えを光
明と求めさまよう親鸞は、人の子として
の悩みにもがき苦しむ。田坂演出で人間
親鸞に挑む錦之助。弟子をあたたかく静
かに見守る大河内慈円の眼差しが深い。
続 親鸞
[ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 桂長四郎 [ 音 ] 伊福部昭
[ 共 ] 中村賀津雄、千秋実、吉川博子、木暮
実千代、岡田英次、大河内傳次郎、月形龍之介
門跡の地位を捨て、一沙弥として法然の
門を叩いた親鸞は、玉日を伴侶とし、如
何なる障害にも怯まず不退転の決意で共
に道を進む。月形の法然は厳かで、その
一語一語は心からの慈愛に満ちている。
浪花の恋の物語
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵フィルム
©1960 東映
©1959 東映
飛燕居合斬り(1966/ 東映)カラー・シネスコ 91 分
[ 監・脚 ] 五社英雄 [ 原 ] 林不忘 [ 脚 ] 田坂
啓 [ 撮 ] 吉田貞次 [ 美 ] 塚本隆治 [ 音 ] 津島
利章 [ 共 ] 淡路恵子、入江若葉、金子吉延、
藤岡琢也、木村功、河津清三郎、大友柳太朗
錦之助が左膳像をいかに演じたかと、左
の立廻りが見どころ。五社時代劇の面白
さが満載。情婦お藤に対し、萩乃は左膳
のクレメンタイン嬢として描かれる。中村
錦之助時代の最後の東映劇場用映画。
美男城
©1966 東映
[ 監 ] 佐々木康 [ 原 ] 柴田錬三郎 [ 脚 ] 成澤昌茂
[ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 鈴木静一
[ 共 ] 植木基晴、丘さとみ、大川恵子、櫻町弘子、
徳大寺伸、薄田研二、原健策、山形勲、柳永二郎
御堂主馬之介は裏切者と蔑まれる父の真実
の姿と己が出生の秘密を知る。如何なる悲
運にも屈せず、それを克服して押し戻す力、
振り払う勇気を持つキャラクターは、錦之
助の中に備わったものだ。
源氏九郎颯爽記
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵フィルム
©1960 東映
(1959/ 東映)カラー・シネスコ 105 分
[ 監 ] 内田吐夢 [ 原 ] 近松門左衛門 [ 脚 ] 成澤
昌茂 [ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 富永三郎
[ 共 ] 有馬稲子、千秋実、花園ひろみ、浪花
千栄子、進藤英太郎、田中絹代、片岡千恵蔵
ふとした出会いがきっかけで二つの孤独な
魂が寄り添い純愛へと昇華する。内田監督
言うところの心理的立廻りを錦之助は見事
に演じ、千惠蔵近松の情を写した筆によって
「冥土の飛脚」が生まれる。
丹下左膳
(1959 / 東映)カラー・シネスコ 93 分
(1960 / 東映)カラー・シネスコ 127 分
[ 監 ] 田坂具隆 [ 原 ] 吉川英治 [ 脚 ] 成澤昌茂
24
(1959 / 東映)カラー・シネスコ 94 分
井川徳道 [ 音 ] 鈴木静一 [ 共 ] 月形龍之介、
中原ひとみ、山形勲、堺駿二、丘さとみ、
花房錦一、進藤英太郎、大河内傳次郎
親友沢島の演出で錦之助の地の江戸っ子
キャラを活かした太助が登場。古武士・
月形彦左との出会いが、虚構の映画にか
つてない心の通い合いを生む。一作から
三作に至る家光の演技的成長は驚異。
11
)
)
©1962 東映
錦之助映画ファンの会寄贈プリント
(
(
尚之 [ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 小杉
太一郎 [ 共 ] 入江若葉、江原真二郎、丘さとみ、
木村功、浪花千栄子、三國連太郎、月形龍之介
姫路城を出た武蔵が剣に生きる決意をす
る場面が素晴らしい。宝蔵院の試合と般
若野の決闘場面はシリーズ中の白眉。本
五部作が武蔵映画決定版であり、錦之助
代表作の一つである事は言を俟たない。
[ 美 ] 井川徳道 [ 音 ] 鈴木静一
[ 共 ] 中村賀津雄、大川恵子、松風利栄子、
雪代敬子、櫻町弘子、杉狂児、渡辺篤
錦之助・賀津雄のやんちゃな殿様が市井
で自由を楽しみながら国許のお家騒動を
解決。あれもこれもやってみようという
創意工夫。新感覚とエネルギーに満ちた
沢島演出が光る楽しい作品となっている。
[ 監 ] 沢島忠 [ 脚 ] 鷹沢和善 [ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ]
[ 監・脚 ] 内田吐夢 [ 原 ] 吉川英治 [ 脚 ] 鈴木
20
©1955 東映
怪談道中(1958 / 東映)カラー・シネスコ 86 分
[ 監 ] 沢島忠 [ 脚 ] 小川正 [ 撮 ] 坪井誠
一心太助
23
)
)
©1957 東映
(1962/ 東映)カラー・シネスコ 107 分
殿さま弥次喜多
11
(
(
[ 撮 ] 川崎新太郎 [ 美 ] 川島泰三 [ 音 ] 深井
史郎 [ 共 ] 大友柳太朗、長谷川裕見子、円山
榮子、薄田研二、月形龍之介、大河内傳次郎
24 歳の錦之助が十代の少年に扮して不思
議に違和感がないのは、彼が少年の瞳を
持ち続けているから。三島雅夫の若者役は
さすがに厳しい。海への憧れ、不正を憎む
心。純粋な少年物では最後の錦之助映画。
宮本武蔵
©1954 東映
前・後篇(1957/ 東映)カラー・シネスコ 85 分、82 分
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵フィルム
)
)
ゆうれい船
三郎 [ 美 ] 森幹男 [ 音 ] 木下忠司
[ 共 ] 美空ひばり、田代百合子、南原伸二、
高木二朗、船山汎、中原ひとみ、英百合子
学生服姿が可愛い錦之助初の現代劇。英
百合子との合唱に母と子のあたたかい情
愛が伝わる。白黒画面なのに海と空の青
さと船の帆の白さが目にしみる。若者の
憧憬や友情を描いた清々しい青春映画。
©1960 東映
(
(
11
22
援を得て完成。11 月公開。同年、中村プロダクションを設立。
1969 年(昭 44)
、三船プロ製作の『風林火山』など 5 本の映画に出演。
1970 年(昭 45)、
『幕末』を自主製作。坂本竜馬役を熱演。
1971 年(昭 46)
、NHK 大河ドラマ「春の坂道」で主役柳生宗矩を 1 年間
演じる。10 月、三世時蔵十三回忌追善興行で、一門の屋号を播磨屋から
萬屋に改める。翌年 11 月、萬屋錦之介に改名することを発表。
1973 年(昭 48)2 月、NET の長谷川伸シリーズ「関の弥太ッペ」から萬
屋錦之介の名で出演。4 月、NTV で「子連れ狼」シリーズが始まる。冥
府魔道を歩む拝一刀は萬屋錦之介の当り役に。テレビでは他に「破れ傘
刀舟 悪人狩り」
(昭 49)や「長崎犯科帳」
(昭 50)が人気を呼ぶ。
1977 年(昭 52)
、久々の東映時代劇映画『柳生一族の陰謀』に出演のため、
東映京都撮影所に帰る。同映画は翌年 1 月に公開され、空前の大ヒット。
1982 年(昭 57)6 月、歌舞伎座公演中に倒れ、重症筋無力症と診断。
8 月に手術。1 年半に及ぶ闘病生活を経て、テレビの「子連れ狼」で復帰。
以後 12 年間、テレビ、舞台で活躍。その間、1987 年(昭 62)
、淡路恵
子と離婚。1990 年(平 2)
、甲にしきと再婚。
1994 年(平 6)、NHK 大河ドラマ「花の乱」に山名宗全役で出演。
1997 年(平 9)3 月 10 日、肺炎のため死去。享年 64 歳。
花と龍(1965 / 東映)カラー・シネスコ 97 分
[ 監 ] 田坂具隆 [ 原 ] 山本周五郎 [ 脚 ] 鈴木尚之
竜之助 [ 撮 ] 坪井誠 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 鈴木
静一 [ 共 ] 丘さとみ、東千代之介、大川恵子、
田中春男、大河内傳次郎、月形龍之介
暴れん坊で男気ある長五郎の人柄に自然
と人が寄り、一家が出来る。マキノ作品
で錦之助が次郎長なら、お蝶は丘さとみ
以外になし。闇でなく日向を歩くと宣言
するすっきりした男らしさ。惚れます。
海の若人(1955/ 東映)白黒・スタンダード 93 分
三木滋人 [ 美 ] 鈴木孝俊 [ 音 ] 福田蘭童 [ 共 ]
東千代之介、大友柳太朗、高千穂ひづる、
田代百合子、楠本健二、清川荘司、月形龍之介
新人待望の時に彗星の様に現れた錦・千
代が瞬く間にアイドルとなり東映が大躍
進する、その始まりの作品。邪悪に克ち
希望をもたらす面を作る菊丸役は錦之助
の清々しさに何とふさわしい事か。
11
[ 監・脚 ] マキノ雅弘 [ 脚 ] 笠原和夫、小野
笛吹童子 三部作(1954 / 東映)白黒・スタンダード 46 分、43 分、56 分
[ 監 ] 松田定次 [ 原 ] 大佛次郎 [ 脚 ] 須崎勝彌
19
©1958 東映
東海の顔役(1960/ 東映)カラー・シネスコ 88 分
)
)
11
©1968 京都府
若き日の次郎長
21
(
(
18
清水邦夫 [ 撮 ] 川崎新太郎 [ 美 ] 井川徳道
[ 音 ] 佐藤勝 [ 共 ] 岩下志麻、田村高廣、渥美
清、北大路欣也、志村喬、高倉健、三船敏郎
東映を出た錦之助が製作に携わり苦労の
末に完成させた大作。京町衆の祇園祭復
興を描く。「神事はなくとも山鉾を渡そう」
と叫ぶ新吉に、再び時代劇映画をという
錦之助の熱い思いが重なる。
京都府所蔵フィルム
[ 撮 ] 三村明 [ 美 ] 川島泰三 [ 音 ] 鈴木静一
[ 共 ] 丘さとみ、東千代之介、長谷川裕見子、
中原ひとみ、岩井半四郎、志村喬、山形勲
酔いしれる……マキノ節に、錦之助石松の
芝居に。千代之介小政との息の合った掛合
い。丸髷の夕顔の可憐。石松の唄は聞きど
ころで、ここは歌が完全に演技。錦之助が
映画の中で歌う場面では最高。
11
)
)
11
©1960 東映
祇園祭(1968 / 日本映画復興協会)カラー・シネスコ 168 分
[ 監 ] 山内鉄也 [ 原 ] 西口克己 [ 脚 ] 鈴木尚之、
17
[ 監 ] マキノ雅弘 [ 原 ] 村上元三 [ 脚 ] 観世光太
見八犬傳』(五部作)、『紅孔雀』(五部作)で、錦ちゃん人気が全国に沸騰。
1955 年(昭 30)7 月、『源義経』で父時蔵と映画初共演。9 月、『紅顔の若武
者 織田信長』で野生児吉法師という汚れ役に挑戦。
1957 年(昭 32)正月のオールスター映画『任侠清水港』で森の石松を熱演し、
凄まじい役者魂を見せる。以後、錦之助は東映時代劇の黄金期を支える看板ス
ターになっていく。デビュー以来、錦之助の 10 年間の出演作は 112 本。
1961 年(昭 36)11 月、有馬稲子と結婚。
1964 年(昭 39)以降、映画の製作本数が減り、大作が増えたため、錦之助の
出演作も半減。東映は時代劇から任侠路線へ方向転換していく。
1965 年(昭 40)
、東映京都撮影所の俳優達が東映京都俳優クラブ組合を結成。
錦之助はその代表に就任。東映との団交はこじれ、組合運動は挫折。渦中の 7 月、
有馬稲子と離婚。同年夏、
『宮本武蔵 巌流島の決斗』を撮り終えると、東映専
属から、年間 4 本の優先本数契約に切り替える。
1966 年(昭 41)4 月、
『 丹下左膳 飛燕居合斬り』に出演後、12 年間親しんだ
東映京都撮影所を去り、活躍の場を舞台、テレビへと移す。6 月より歌舞伎座
での定例公演を開始。9 月、テレビドラマ初出演(NET「暗闇の丑松」)
。続いて
TBS のテレビ連続時代劇「真田幸村」に 1 年間出演。11 月、淡路恵子と再婚。
1968 年(昭 43)夏、念願の自主製作映画『祇園祭』を京都府と京都市民の支
(
(
11
1932 年(昭 7)11 月 20 日、東京の麻布龍土町(現・港区六本木)
で生まれる。本名小川錦一。父は歌舞伎の女形・三代目中村時蔵、母
は小川ひな。五男五女の四男坊で第六子。伯父は初代中村吉右衛門。
1936 年(昭 11)11 月、満 4 歳になる直前に、中村錦之助を名乗り
歌舞伎座で初舞台。以後、歌舞伎の子役として活躍。暁星小・中学校
で学ぶ。戦後、歌舞伎役者の修業に励むが、十代後半は女形、二十歳
を過ぎて立ち役に転じるも良い役に恵まれず。
1953 年(昭 28)11 月、歌舞伎座公演「明治零年」で演じた新撰組
隊士役が好評で、映画『ひよどり草紙』で美空ひばりの相手役に抜擢
される。11 月末、満 21 歳で映画界入り。
1954 年(昭 29)2 月『
、ひよどり草紙』
(新芸プロ製作、松竹配給)公開。
初々しい若武者姿が注目される。4 月、当時子供達に絶大な人気を博
した NHK ラジオドラマ「新諸國物語 笛吹童子」の映画版に出演。
東映作品『笛吹童子』(三部作)は、ゴールデンウィークの前後 3 週
にわたり連続公開され、錦之助は主役の美少年菊丸を演じて、兄・萩
丸役東千代之介とともに一躍少年少女のアイドルとなる。続いて『里
清水港の名物男 遠州森の石松(1958/ 東映)カラー・シネスコ 97 分
[ 監 ] マキノ雅弘 [ 原 ] 子母澤寛 [ 脚 ] 観世
光太、村松道平 [ 撮 ] 三木滋人 [ 美 ] 桂長四郎
[ 音 ] 鈴木静一 [ 共 ] 丘さとみ、東千代之介、
田中春男、藤田進、千秋実、大河内傳次郎
錦之助主演マキノ作品の最高傑作。モノク
ロが幸いし夢幻的効果をあげている。胸の
すくカッコいい立廻りは言わずもがな、弥
太郎がお雪の為に米をとぎ包丁を使って食
事を作る場面の所作の美しい事……。
中村錦之助=萬屋錦之介 略歴
秘剣揚羽の蝶
©1959 東映
(1962/ 東映)カラー・シネスコ 98 分
[ 監・脚 ] 伊藤大輔 [ 原 ] 柴田錬三郎 [ 撮 ]
三木滋人 [ 美 ] 桂長四郎 [ 音 ] 高橋半
[ 共 ] 大川恵子、北沢典子、長谷川裕見子、
多々良純、櫻町弘子、戸上城太郎、丹波哲郎
演出に品格を持つ伊藤作品第二作。源氏九
郎の影の顔・怪盗初音の鼓と無垢の少女お
喜乃。心惹かれる泥棒長屋のコミュニティ。剣豪
戸上と錦之助の対決がファンには嬉しい。
時代劇映画の醍醐味に満ち溢れた作品。
反逆兒
©1962 東映
(1961 / 東映)カラー・シネスコ 110 分
[ 監・脚 ] 伊藤大輔 [ 原 ] 大佛次郎 [ 撮 ] 坪井
©1959 東映
誠 [ 美 ] 桂長四郎 [ 音 ] 伊福部昭 [ 共 ] 岩崎
加根子、杉村春子、佐野周二、北沢典子、東
千代之介、櫻町弘子、原健策、月形龍之介
戦国乱世、徳川の家のため若い命を散らせ
た信康の悲劇。主従、夫と妻、親と子の断
ち切れぬ深い思い。熱眼熱手の巨匠伊藤大
輔と錦之助との魂の出会い。時代劇映画の
美学に貫かれた格調高い傑作。
制作:藤井秀男 作品解説:高橋かおる 協力:東映 ( 株 )、東映ビデオ ( 株 )、錦之助映画ファンの会、山内鉄也夫人、円尾敏郎
©1961 東映
Fly UP