Comments
Description
Transcript
ネギハモグリバエの有効薬剤の探索 (PDF:12KB)
指導・開発 ネギハモグリバエの有効薬剤の探索 要 農業総合研究所 旨 ネギハモグリバエは平成11年頃から府内のネギ栽培地域において多発し、甚大な被害を与え ている。しかし現在、ネギハモグリバエに適用のある登録農薬は少ない。そこで、20種類の殺虫 剤に対する2齢幼虫及び成虫の感受性と定植時に施用する4種類の粒剤の効果について検討した結 果、幼虫に対しては6種類、成虫に対しては2種類の殺虫剤が有効であり、定植時には2種類が有 効であることを明らかにした。 成果の概要 ① ネギハモグリバエの2齢幼虫が高い感受性を示した殺虫剤は、ベンフラカルブMC剤、カル タップ水溶剤、チオシクラム水和剤、シロマジン液剤、ニテンピラム水溶剤及びクロチアニジ ン水溶剤である(図1)。 ② ネギハモグリバエ成虫の死虫率が高い殺虫剤は、エトフェンプロックス乳剤及びスピノサド 顆粒水和剤である。 ③ ネギハモグリバエに対して定植時処理での効果の高い粒剤は、チアメトキサム粒剤及びニテ ンピラム粒剤である(図2)。 100 50 補正死虫率︵%︶ 0 アセフェート イソキサ チオン WP EC ×1,000 ×1,000 クロル ピリホス WP ×1,000 有機リン剤 ベンフラ カルブ MC ×1,000 カーバメート剤 カルタップ チオシクラム シペル メトリン WP SP EC ×1,000 ×1,000 ×2,000 ネライストキシン剤 エトフェン シロマジン フルフェノ プロックス クスロン S EC EC ×1,000 ×1,000 ×2,000 合成ピレスロイド剤 昆虫成長制御剤 100 50 0 ニテン ピラム SP ×1,000 クロチア ニジン SP ×1,000 アセタミ プリド SP ×2,000 チアメト キサム SP ×2,000 ジノテ フラン WP ×2,000 エマメクチン スピノサド ピリダリル トルフェン ピラド WP WP 安息香酸塩 EC ×1,000 ×5,000 EC ×1,000 ×2,000 ネオニコチノイド剤 図1 ミルベ メクチン EC ×1,500 その他薬剤 ネギハモグリバエ2齢幼虫の殺虫剤感受性 (注)WP:水和剤、MC:マイクロカプセル剤、EC:乳剤、SP:水溶剤、S:液剤 60 被害葉率︵ %︶ 30 0 クロチア ニジン 図2 ★ チアメト キサム ニテン ピラム エチルチオメトン・ ベンフラカルブ 無処理 ネギハモグリバエに対する各種粒剤の防除効果(処理3週間後) 使用農薬は、最新の登録情報を参照し、使用基準に留意し薬剤を選択すること。 (問合せ先:Tel. 0771-22-6494)