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白老町公営住宅ストック総合活用計画(7.72MBytes)

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白老町公営住宅ストック総合活用計画(7.72MBytes)
白老町公営住宅ストック総合活用計画
平成 22 年 3 月改定
白
老
町
白老町公営住宅ストック総合活用計画 目次
第1章 改定計画の目的等
1 計画改定の背景と目的等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2 計画の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
3 計画改定の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
4 計画期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
5 計画体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
第2章 公営住宅の現状と課題
1 公営住宅の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
2
白老町公営住宅ストック総合活用計画(平成 17 年 3 月策定)の点検結果・・・・・・・・・・・・ 6
3 入居者懇談会の意見から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
第3章 公営住宅等ストック活用の基本方向
1 課題の整理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
2 ストック活用の基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
3 基本フレーム
(1) 人口の推計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(2) 世帯数の推計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(3) 住宅総数の推計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(4) 公営住宅の供給目標戸数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
4 団地別判定
(1) ストック活用の手法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(2) 判定の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(3) 1次判定結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(4) 2次及び3次判定結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
第4章 団地別整備・管理計画
1 整備・管理方針
(1) 現状と対策方針のまとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(2) 団地別整備・管理方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(3) 維持保全の進め方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
2 公営住宅等ストック総合活用計画プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
第5章 計画の推進に向けて
1 推進のための留意事項
(1) 計画の進行管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
(2) 民間との連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
(3) 財政基盤の確立・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
白老町公営住宅ストック総合活用計画【資料編】 目次
第1章 改定計画の目的等【資料編】
5 計画体制【資料編】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
第2章 公営住宅の現状と課題【資料編】
1 公営住宅の概要【資料編】
(1) 公営住宅団地位置図【資料編】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
2
白老町公営住宅ストック総合活用計画(平成 17 年 3 月策定)の点検結果・・・・・・・・・・・・ 3
第1章 改定計画の目的等
1
計画改定の背景と目的
白老町は、平成 16 年度に第 4 次白老町総合計画に掲げる白老町のまちづくりの実現を目指すこ
とを目的に住宅マスタープラン及び公営住宅ストック総合活用計画を策定し、いつまでも住み続け
られる白老の住まいづくりを推進してきました。
この公営住宅ストック総合活用計画は、平成 17 年度から平成 26 年度までの 10 年間を対象期間
としていますが、国から公営住宅等長寿命化計画策定を求められていることや平成 20 年 3 月に白
老町新財政改革プログラムを策定し取組みを開始するなどの住宅を取り巻く環境に大きな変化があ
ることから、現行の公営住宅ストック総合活用計画を町の財政状況、住宅の老朽化状況、まちなか
居住の具体化など住宅を巡る様々な視点で見直し、実現可能性の高い計画とするため計画の改定を
します。
2
計画の位置づけ
白老町公営住宅等ストック総合活用計画(改定計画)は、国・北海道が定める「住生活基本計画
(全国計画)」
、
「北海道住生活基本計画」に即するとともに、第4次白老町総合計画の住宅分野の個
別計画をはじめとする白老町の関連計画と連携を図るものとします。
なお、今回の改定にあわせ「白老町住宅マスタープラン」の改定及び「白老町公営住宅等長寿命
化計画」の策定を行い住宅政策の具体化を図るものとします。
住生活基本計画(全国計画)平成 18 年度∼27 年度
第 4 次白老町総合計画
(目標)
平成 16 年度∼23 年度
・ 良質な住宅ストックの形成及び将来世代への承継
(主な取組)
・ 良好な住環境の形成
・移住・定住の促進
・ 国民の多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場
・安全・快適な住環境の保全
の環境整備
・民間住宅の建設促進
・ 住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保
・民間活力を活用した公営住宅整備
・公営住宅の整備(改修・建替)
北海道住生活基本計画
平成 18 年度から 27 年度
(目標)
白老町都市計画マスタープラン
・ 人口減少社会での「安全で安心な暮らし」の創造
平成 16 年度∼23 年度
・ 北国の住文化を発展させる「北海道らしさ」の創造
(基本的方針)
・ 地域の活性化に寄与する「活力ある住宅産業」の創造
・良質な住宅の整備と供給
・良好な居住環境の創出
白老町住宅マスタープラン(改定)
平成 22 年度∼31 年度
白老町における住宅政策の目標と基本的方針
各種関連計画
白老町公営住宅等ストック総合活用計画
白老町公営住宅等長寿命化計画
平成 22 年度∼31 年度
平成 22 年度∼31 年度
公営住宅等を総合的に活用する実行計画
公営住宅等の予防保全改善の実行計画
(改定)
1
3
計画改定の方法
策定の流れは、次のとおりです。
現行計画:白老町公営住宅ストック総合活用計画(平成 17 年度∼26 年度)
●現計画の検証
・現計画の進捗状況を検証
・計画以降の状況変化を検証
●基礎的調査
・数値データから見た課題整理
・社会・経済状況から見た課題整理
●意向調査
・入居者の意向調査
・関係者聞取り調査
(建築業・商業など)
新計画:白老町公営住宅等ストック総合活用計画(改定)
(平成 22 年度∼31 年度)
4
計画期間
本計画は、長期的視点から住宅・住環境施策のあり方を検討し、平成 22 年度から平成 31 年度ま
での 10 年間を計画期間とします。
なお、計画期間中であっても住宅政策を巡る状況変化に対応し、適宜計画の見直しを行うことと
します。
5
計画体制
計画の策定にあたっては、関係各層の意見を反映するため、町民、役場関係担当者からなる「白
老町住宅政策検討委員会」を設置しました。また、専門家として北海道庁職員の方々に適宜助言・
指導いただきました。
報告
町長
町議会
計画案決定
白老町住宅政策検討委員会
助言
北海道
助言
事務局
2
計画素案作成
第2章 公営住宅の現状と課題
1
公営住宅の概要
町営住宅団地の概況(住宅特性その1)
障がい者
世帯向け
敷地面積
社台団地
1
2
-
-
総面積
(㎡)
347
日の出団地
6
72
-
12
16,832
○
青葉団地
総数
老人世帯
向け
町有地
○
7
56
-
-
17,261
○
西団地
11
52
-
-
11,256
○
緑ヶ丘団地
32
128
-
-
31,556
○
美園団地(北)
62
276
-
-
64,598
○
美園団地(南)
12
256
旭ヶ丘団地
14
56
-
-
10,803
○
萩野団地
2
7
-
-
1,191
○
はまなす団地
2
8
8
-
986
○
竹っこ団地
3
24
2
-
6,191
○
虎杖浜団地
2
16
-
-
3,250
○
154
953
10
12
190,253
合
・
管理戸数(戸)
棟数
(棟)
団地名
(平成 21 年 12 月末現在)
計
25,982 ○(1,312㎡民有地)
管理住宅戸数は、953 戸である。同規模自治体と比較すると、人口 1 人当たりの公営住宅管
理戸数は、平均よりやや多い。1 世帯当たりの公営住宅管理戸数も平均よりやや多い。
・
公営住宅団地の多くが中心市街地から離れた場所に立地している。
・
住宅敷地は、1戸当たり約 198 ㎡であり、幾つかの団地周辺に未利用町有地がある。
町営住宅団地の概況(住宅特性その2)
団地名
(平成 21 年 12 月末現在)
間取(戸)
2DK
3DK
1LDK
構造(戸)
2LDK
3LDK
簡平
社台団地
2
-
-
-
-
2
日の出団地
-
-
6
38
28
青葉団地
-
-
-
-
56
49
3
-
-
緑ヶ丘団地
114
14
-
-
美園団地(北)
172
96
-
美園団地(南)
-
240
-
47
9
萩野団地
7
はまなす団地
竹っこ団地
虎杖浜団地
西団地
旭ヶ丘団地
合
計
399
簡二
耐二
中耐
最低居住面積
水準未満戸数
浴室設置
の有無
-
-
-
-
無
-
-
72
-
-
有
-
56
-
-
-
有
-
52
-
-
-
4
無
-
128
-
-
-
13
無
-
8
220
56
-
-
23
有
-
16
-
16
-
240
14
有
-
-
-
56
-
-
-
7
無
-
-
-
-
7
-
-
-
-
無
8
-
-
-
-
8
-
-
-
-
有
-
-
-
12
12
-
-
24
-
-
有
-
-
-
-
16
-
16
-
-
-
有
362
6
50
136
473
144
96
240
61
・
間取りと世帯員数が適正でない住居があり、最低居住水準面積以下の住居が約 6.4%ある。
・
全棟の約半数が簡易防火構造平屋である。木造の公営住宅はない。
3
・
浴室未設置の団地が 5 団地あるが、浴室設置に伴う住宅使用料の増加等の理由から浴室設置
を望む世帯は少ない。
町営住宅団地の概況(住宅特性その3)
(平成 21 年 12 月末現在)
建築年別棟数(戸数)
団地名
S30∼39
S40∼S49
S50∼S59
S60∼H6
耐用年数超過
H7∼H17
H18∼
棟数(戸数)
社台団地
1
(2)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
1
(2) 政策空家
日の出団地
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
5
(60)
1
(12)
-
(-)
青葉団地
-
(-)
-
(-)
1
(8)
6
(48)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
西団地
8
(40)
3
(12)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
11
(52)
緑ヶ丘団地
4
(16)
28 (112)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
32 (128)
美園団地(北)
-
(-)
61 (268)
1
(8)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
53 (220)
美園団地(南)
-
(-)
-
(-)
12
(56)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
旭ヶ丘団地
-
(-)
14
(56)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
14
(56)
萩野団地
2
(7)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
2
(7) 政策空家
はまなす団地
-
(-)
-
(-)
2
(8)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
2
(8)
竹っこ団地
-
(-)
-
(-)
-
(-)
3
(24)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
虎杖浜団地
-
(-)
-
(-)
2
(16)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
-
(-)
15
(65)
106 (448)
18
(96)
9
(72)
5
(60)
1
(12)
合
計
115 (473)
・ 154 棟 953 戸の管理戸数のうち、115 棟 473 戸が耐用年数を超過している。
・
計画期間の平成 31 年までに、さらに 8 棟 48 戸が耐用年数を超過する。
・
構想期間の平成 41 年までに、さらに 6 棟 18 戸が耐用年数を超過する。
・
建物本体の耐用年数とは別に、屋根、外壁、給水管、バルコニー、窓、玄関戸などの部位別
の老朽化も進んでいる。
・
物置、照明灯、防護柵、駐車場舗装などの付帯施設の老朽化も進んでいる。
(平成 21 年 12 月末現在)
町営住宅団地の概要(入居者特性その1)
団地名
社台団地
入居世帯数
入居者数
世帯平均
入居年数
人 数
10年以下 11∼20年 21年以上
2
-
-
-
-
-
-
日の出団地
72
71
148
2.1
64
7
-
青葉団地
56
55
164
3.0
23
21
11
西団地
52
49
63
1.3
22
11
16
緑ヶ丘団地
128
124
176
1.4
57
24
43
美園団地(北)
276
270
516
1.9
132
67
71
美園団地(南)
256
255
689
2.7
118
68
69
56
55
81
1.5
19
10
26
萩野団地
7
4
5
1.3
-
2
2
はまなす団地
8
8
10
1.3
6
2
-
竹っこ団地
24
24
72
3.0
13
11
-
虎杖浜団地
16
15
43
2.9
3
8
4
953
930
1,967
2.1
457
231
242
旭ヶ丘団地
合
・
管理戸数
計
西団地、緑ヶ丘団地、旭ヶ丘団地、萩野団地、はまなす団地の世帯平均人数は著しく低く、
単身者世帯が多いことが覗える。
西団地、緑ヶ丘団地、旭ヶ丘団地、萩野団地、はまなす団地には 21 年以上入居している世
・
帯が多く、一定のコミュニティが形成されている。
4
(平成 21 年 12 月末現在)
町営住宅団地の概要(入居者特性その2)
団地名
世帯主
平均年齢
社台団地
12歳未満の
入居者
平均年齢
子のいる世
帯
高齢化率
(%)
高齢者単
身世帯
高齢者数
後期高齢
者数
0
0
0
0
0
0
0
日の出団地
61.3
46.7
18
38.5
57
21
21
青葉団地
51.7
36.5
25
13.4
22
1
5
69
66.1
1
65.1
41
25
22
緑ヶ丘団地
65.4
48.3
2
48.3
85
33
45
美園団地(北)
60.2
34.3
28
28.9
149
71
60
美園団地(南)
48.9
57.5
85
9.6
66
8
24
旭ヶ丘団地
65.4
60.1
4
53.1
43
30
25
萩野団地
69.6
61
0
20
1
1
1
はまなす団地
62
66.1
0
40
4
4
2
竹っこ団地
65
30.8
14
9.7
7
3
1
虎杖浜団地
49.4
34.5
5
7
3
0
0
合計(平均)
49.9
43.2
182
13.8
272
197
206
西団地
・
西団地、旭ヶ丘団地、萩野団地、はまなす団地の入居者の平均年齢は 60 歳を超えている。
・
西団地、緑ヶ丘団地、旭ヶ丘団地、はまなす団地の高齢化率は 40%を超えている。
・
高齢者単身世帯が急増し、197 世帯となっている。
・
後期高齢者数も増加し、206 人となっている。
・
高齢者に対応したバリアフリー化の必要は高まっている。合わせて見守りなど福祉施策との
連携が急務である。
・
12 歳未満の子がいる世帯は 182 世帯あり、子育て環境の向上が必要である。
5
2
白老町公営住宅ストック総合活用計画(平成 17 年 3 月策定)の点検結果
前計画第 5 章から第 7 章の内容について、点検した結果の概要は次のとおりです。詳細は資料編
にあります。
第5章 公営住宅ストック活用の基本方針の設定
○
老朽住戸の計画的な解消と適正な維持管理については、平成 20 年・21 年度に一部進んだ
が、年次計画がなく計画的進捗が見られなかった。老朽度は一層進んでおり修繕需要はさら
に高まる。
○
公営住宅入居者の低所得層、高齢化特に単身高齢者増加に配慮した計画づくりが必要であ
る。
○
前計画では、総合計画等に合わせ、平成 26 年の想定人口を 21,500 人としていたが、現時
点で大幅に減少しており現実的な人口想定をする必要がある。
○
世帯数は、前計画の想定より大幅に増加しているが、平成 16 年から平成 18 年まで近年で
は初めて微減しており、現実的な世帯数想定をする必要がある。
○
中心市街地の活性化に資する住まいづくりは具体化していない。建設手法・建設位置の検
討が必要である。
○
公営住宅の建替計画は具体化していない。計画的な解体・改修と合わせ資産管理・資産活
用の観点からの見直しが必要である。
○ 財政状況に配慮して判定を行う必要がある。
第6章 公営住宅ストック総合活用計画
○
公営住宅の老朽化状況、入居者の意向・特性、民間空家との需給調整、財政状況などを勘
案し、適正な公的住宅の供給目標を設定する必要がある。
○
政策空家(社台・萩野団地)を具体的に推進する方策が必要である。
○
東団地、汐見団地は、計画通り解体した。
○
西団地、緑ヶ丘団地、旭ヶ丘団地は、入居者の状況を配慮し棟数を縮小しつつも、団地内
住替えを検討し維持保全する必要がある。
美園団地の 4 階建・一部の 2 階建、青葉団地、虎杖浜団地は、平成 20 年、21 年に一部改
○
修を実施した。
○
維持保全のための年次ごと・棟別の計画を明確にする必要がある。そのためのライフサイ
クルコスト積算が必要である。また新たに策定する公営住宅等長寿命化計画と整合を図る必
要がある
第7章 計画の推進に向けて
○
住宅施策について入居者、関係団体と定期的に懇談会等を行う必要がある。
○
円滑な事業の推進のため、庁内関係部局との情報交換を定期的に行う必要がある。
○
事業推進に伴うライフサイクルコスト計算に基づく財政部局との調整が必要である。
○
修繕だけではなく、今後は解体費用を想定した計画が必要である。
6
3
入居者懇談会の意見から
平成 21 年 10 月から 11 月に 8 箇所の公営住宅団地で入居者懇談会を開催し、小規模な 2 箇所の
団地(萩野団地、はまなす団地)で聞取り調査を実施した結果の概要は次のとおりです。
なお、出席者が少ない団地では、当該団地を代表して意見を述べてもらいました。
公営住宅入居者への聞取り調査結果
団地名:旭ヶ丘団地
開催日時
平成21年10月13日(火)15:00
出席者
入居者8名、建設課3名
要望項目等
集会場
開催場所
団地町内会役員等
・
会長宅
町
町内会で維持管理するので、近くに会 ・
集会場の確保は検討します。
合が開ける集会場を要望する。
住み替え
浴室
・
団地棟数縮小による団地内他住戸への ・ 町人口は減少しており、団地の棟数も
移転等は理解するが、せめて、室内の塗
縮小を考えている。団地内他住戸への移
装や壁紙の張替えは考えてほしい。
転等も理解していただきたい。
・
高齢化が進んでいる町内会での管理運 ・ 町が共同風呂を整備し、町内会に管理
営は無理であり、風呂は望まない。
要望順位
運営を任せる方法もあります。
① 集会場 ②室内の塗装・壁紙の張替え
団地名:美園団地
開催日時
平成21年10月14日(水)18:30
出席者
入居者9名、建設課3名
要望項目等
窓
団地町内会役員等
・
開催場所
川沿生活館
町
平屋木製窓のアルミサッシ化が途中で ・ アルミサッシ化は計画で明確に位置づ
終っており、残りを改修してもらいたい。
けされたものではない。今後の改修計画
の中で実施時期を検討します。
動物の飼育
・
動物を飼っている入居者へ厳しく対応 ・ 相当数飼われており担当としても対応
願いたい。
に苦慮している。一定の決まりを定めて
対応して行きたい。
要望順位
特に優先する要望はない。
7
団地名:緑ヶ丘団地
開催日時
平成21年11月 6日(金)13:00
出席者
入居者等13名、建設課3名
要望項目等
屋根・壁
・
町
雨漏りが心配であり、屋根の塗装か張 ・ 現況確認し、張替か塗装かを判断しま
・
す。
木製窓(ベランダ側)のすき間、ガタ ・ 全棟の窓を改修は出来ないので、個別
つきを直してほしい。
浴室
緑丘福祉館
団地入居者
替をしてもらいたい。
窓
開催場所
・
に随時修繕して行きます。
福祉バスでいきいき4・6の風呂に行 ・ 町が共同風呂を整備し、入居者に管理
っている。高齢者が多く共同風呂を管理
運営を任せる方法もあります。
運営することは無理であり、風呂は望ま
ない。
要望順位
① 屋根改修 ②木製窓改修
団地名:日の出団地
開催日時
平成21年11月 9日(月)18:00
出席者
入居者8名、建設課3名
要望項目等
環境整備
いきいき4・6第1研修室
団地町内会役員等
・
町
入居者の高齢化が進んでおり、空き地 ・ 空地については、町有地であれば検討
の草刈りは町で実施してもらえないか。
施設整備
開催場所
・
したい。
共用の照明などの電気代として町内会 ・ 屋内配線図を見なければわからないが
がかなりの負担をしており、節約のため
間引き出来ないか。
・
間引きは可能であると思われる。
・ 配電図を確認し、取り付ける方向で検
供用の電気のコンセントがなく、2号
討します。
棟の町内会倉庫に設置してもらえない
か。
要望順位
特に優先する要望はない。
団地名:竹っこ団地
開催日時
平成21年11月10日(火)18:30
出席者
入居者 5名、建設課2名
要望項目等
結露
団地入居者
・
開催場所
竹浦生活館
町
特に冬期間の結露がひどく、年中湿気 ・ 全戸で湿気の問題を抱えている。24
が強くカビが発生する。
時間換気器具の設置など、何らかの対応
をしなければならないと考えている。
台所
・
ガス瞬間湯沸かし器が吊戸棚と近く、 ・ 設計上の問題とも考えられる。現状を
棚の下が高熱にさらされる。
確認し対応を検討します。
・ ガスコンロと壁が近すぎて壁が焦げる。
要望順位
① 湿気対策
8
団地名:西団地
開催日時
平成21年11月13日(金)15:00
出席者
入居者6名、建設課3名
要望項目等
窓
開催場所
団地入居者
・
町
木製窓が腐ってきており、すき間やガ ・
1度に全棟の窓を改修は出来ないの
タつきを直してほしい。
床
風呂
白老生活館
で、個別に随時修繕して行きます。
・
板の間や畳が沈み込む所がある。
・ 1度に全棟の床や畳を改修は出来ない
・
湿った畳の臭いがする。
・
町で管理人を雇ってくれるのであれば ・ 町が共同風呂を整備し、入居者に管理
ので、個別に随時修繕して行きます。
いいが、入居者による共同風呂の運営は
運営を任せる方法もあります。
無理である。
住み替え
・
家賃が高い住宅には移れない。
・ 町人口は減少しており、団地の棟数も
・
団地棟数縮小による団地内他住戸への
縮小を考えている。団地内他住戸への移
移転等は理解する。
要望順位
転等も理解していただきたい。
① 木製窓改修 ② 床(板の間、畳)修繕
団地名:虎杖浜団地
開催日時
平成21年11月13日(金)18:00
出席者
入居者1名、建設課3名
要望項目等
結露・湿気
開催場所
虎杖浜公民館
団地入居者
・
町
冬季には結露した水が凍りベランダの ・ 全戸で湿気の問題を抱えている。24
戸が開かなくなる。
・
時間換気器具の設置など何らかの対応
2階よりも1階の湿気がひどく、除湿
をしなければならないと考えている。
器をかけても押入れがカビる。
建具
・
襖が汚れてきており張替の計画はない ・
のか。
畳の表替えを計画的に行っているが、
駐車場
・
襖については現在計画を持っていない。
2台目以降の駐車スペースがない。
・
駐車スペースについては検討します。
現駐車場含めた整備が必要になると思
われるので、有料駐車場となる可能性が
でてきます。
要望順位
特に優先する要望はない。
9
団地名:青葉団地
開催日時
平成21年11月20日(金)18:00
出席者
入居者6名、建設課3名
要望項目等
窓
開催場所
団地入居者
・
町
多くの住戸で風呂の木製内窓が腐って ・ 状況を確認し、全戸での改修が必要か
きている。
駐車場
・
検討します。
薄くなってきた駐車場の白線を引き直 ・ 現地の状況は確認しており、予算がつ
してほしい。
樹木
いきいき4・6 研修室2
・
けばひどい所から引き直していきたい。
倒れそうな木や駐車場の木は、危険で ・ 相談いただけば、現地確認の上判断し
あったり車に樹液が落ちたりするので、
ます。
支障となる木は切らせてもらいたい。
要望順位
特に優先する要望はない。
団地名:はまなす団地
開催日時
平成21年11月27日(金)
聞き取り場所
各住戸訪問
出席者(入居者) 入居者4名、建設課4名(2名2班)
要望項目等
手すり
団地入居者
・
町
自分の所だけ玄関前のスロープに手す ・
りが無いので付けてほしい。
高潮対応
・
時期は来春になりますが設置します。
現状を確認し対応を検討します。
・
風呂とトイレの手すりが短い。
・
10年間で3回避難したが、避難先で ・ 避難の準備は大変だと思いますが、人
ゆっくり休めないのがつらい。
命にかかわることなので、町の誘導には
従ってください。
要望順位
特に優先する要望はない。
団地名:萩野団地
開催日時
平成21年11月27日(金)
出席者
入居者1名、建設課(2名2班)
項目
団地移転
聞き取り場所
団地入居者
・
町
引越し先の団地の選択や心の準備も必 ・ 萩野団地はかなり老朽化しており、今
要であり、十分な準備期間を設けてほし
い。
要望順位
各住戸訪問
特に優先する要望はない。
10
後、取壊し予定の団地である。
第3章 公営住宅等ストック活用の基本方向
1
課題の整理
○ 公営住宅の老朽化は著しい。維持修繕需要が高まっていることに対応した財政投入が必要であ
る。
○ 低所得者層が多く、住宅使用料の大幅な上昇に繋がる建替え団地への移転を望む世帯は著しく
少ない。
○ 定住人口の増加に繋がる住宅政策の具体化が進んでいない。
○ 高齢者、高齢者夫婦世帯、高齢単身世帯の増加に対応した福祉施策との連動が必要である。
2
ストック活用の基本方針
白老町住宅マスタープラン(改定)に定めた基本理念、基本目標に沿ってストック活用の基本方
針を次のとおり定めます。
<白老町住宅マスタープランにおける理念等>
︻ 基本 理念 ︼
誰もが豊かに いつまでも住み続けられる
しらおいの住まいづくり・まちづくり
︻ 基本 目標 ︼
1.安全で安心に暮らせる住宅・住環境の創造
2.地域活性化と定住の促進
3.住宅関連産業の振興
11
【ストック活用の基本方針】
3
(1)
耐用年数を経過した老朽住宅の早期解消
(2)
入居者特性や地域バランスを考慮した適正な公営住宅の管理運営
(3)
若年層と高齢者等が安心して生活できる公的住宅の提供
(4)
まちづくり施策と連携した公営住宅整備
基本フレーム
(1) 人口の推計
白老町の近年の人口推移及び国立社会保障・人口問題研究所が発表した人口推計を踏まえ、
平成 31 年の想定人口を 17,400 人とします。
表
想定人口の設定
平成 17 年
想定人口
20,748 人
平成 22 年
19,644 人
平成 27 年
18,459 人
平成 31 年
17,400 人
平成 32 年
17,108 人
(2) 世帯数の推計
白老町の近年の人口推移及び国立社会保障・人口問題研究所が発表した世帯数推計を踏まえ
平成 31 年の想定世帯数を 7,250 世帯とします。
表
一般世帯数の推計
平成 31 年
一般世帯数
7,250
(3) 住宅総数の推計
白老町の固定資産税概要調書の住宅数推移から 10,240 戸とします。
(4) 公的住宅の供給目標戸数
公的住宅の供給目標戸数は、住宅総数の 9%と設定し、920 戸とします。
(前計画では 10%としていたが、道内同規模町村の平均 8%を目標とし、計画期間内では 9%
とする。
)
なお、公的住宅は、公営住宅 846 戸、町有一般住宅 74 戸(白老町企業誘致促進住宅 8 戸を含
む)とします。
12
4
団地別判定
(1) ストック活用の手法
ストック活用のための手法は次の4つが主なものです。
ア 既存ストックの建替
公営住宅を除去し、その土地の全部又は一部の区域に新たに公営住宅を建設するもの(なお、
用途廃止を行い、他の団地への統合もしくは他の利便性の高い場所に新規建設するいわゆる地区
外建替を行い借上公営住宅を含みます。
)
イ 全面的改善
以下の事項を全て含み、住戸については、躯体を残して全面的又はそれに準ずる改善を行うも
の
(ア) 住戸改善(居住性確保、福祉対応)
(イ) 共用部分改善(福祉対応、安全性確保)
(ウ) 屋外・外構部分(福祉対応)
ウ 個別改善
公営住宅の質の向上のために行う次の改善
13
(ア)住戸改善
(イ)共用部分改善
(ウ)屋外・外構改善
(エ)
B.福祉対応型・・・・・高齢者、障害者等の円滑な利用に供するための設備
等の改善
D.長寿命化型・・・・・耐久性の向上、躯体の経年劣化の軽減等を図るため
の改善
(ア) 住戸改善
A:居住性確保型(間取りの改修、給湯設備の設置、電気容量のアップ、外壁・最上階の天
井等の断熱、開口部のアルミサッシ化 等)
B:福 祉 対 応 型(住戸内部の段差解消、浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高
齢者対応、高齢者対応建具、流し台・洗面台更新 等)
C:安全性確保型(台所壁の不燃化、避難経路の確保、住宅用防災警報器等の設置(※1)、
アスベストの除去、ピッキングが困難な構造の玄関扉の錠、補助錠の設
置、破壊が困難なガラスへの取替、防犯上有効な箇所への面格子等の防
犯建物部品の設置(※3) 等)
D:長 寿 命 化 型(浴室の防水性向上に資する工事、内壁の断熱性向上・耐久性向上に資す
る工事、配管の耐久性向上に資する工事 等)
(イ) 共用部分改善
A:居住性確保型(給水方式の変更、断熱化対応、共視聴アンテナ設備設置、地上デジタル
放送対応(当該建物に起因する電波障害対策の既設共聴アンテナ等の改
修も含む) 等)
B:福 祉 対 応 型(廊下、階段の手摺設置、中層EVの設置・機能向上、段差の解消、視覚
障害者誘導用ブロック等の設置 等)
14
F. 改築
C.安全性確保型・・・安全性能を確保するための設備等の改善
E. 増築
目 的別 のメ ニュ ーで 細分 類
規 模増 改善
A.居住性確保型・・・居住性を向上させるための設備等の改善
C:安全性確保型(耐震改修(※2)
、外壁落下防止改修、バルコニーの手摺のアルミ化、防
火区画、非難設備の設置、アスベストの除去等、EVかご内の防犯カメ
ラ設置(※3)
、地震時管制運転装置等の設置 等)
D:長 寿 命 化 型(躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、避難施設の耐久性向上 等)
(ウ) 屋外・外構改善
A:居住性確保型(雨水貯留施設の設置、地上デジタル放送対応(当該建物に起因する電波
障害対策の既設共聴アンテナ等の改修も含む)
、集会所の整備・増改築、
児童遊園の整備、排水処理施設の整備 等)
B:福 祉 対 応 型(屋外階段の手摺の設置、屋外通路等の幅員確保、スロープの設置、電線
の地中化 等)
C:安全性確保型(屋外消火栓設置、避難通路となる屋外通路等の整備、屋外通路等の照明
設備の照度確保(※3)
、ガス管の耐震性・耐食性向上、防犯上有効な塀、
柵、垣、植栽の設置(※3)
等)
D:長 寿 命 化 型(配管の耐久性・耐食性向上に資する工事 等)
※1 公営住宅への住宅用防災警報器等の設置については、
「住宅用防災警報機及び住宅用防
災報知設備の設置について(通知)
(平成 17 年 9 月 16 日国住備第 50 号)
」を参照。
※2 公営住宅の耐震改修については、
「公営住宅等の耐震化の推進について(平成 18 年 4
月 28 日国住備第 31 号)
」を参照。
※3 公営住宅の防犯性向上については、
「共同住宅に係る防犯上の留意事項及び防犯に配慮
した共同住宅に係る設計指針について
(平成 13 年 3 月 23 日国住備発第 110 号)
」
を参照。
(エ) 規模増改善(2戸1、3戸1、増築)
エ 維持管理
公営住宅の効用を維持するために行う維持保守点検、経常修繕(経常的に必要となる小規模な
修繕)
、計画修繕(修繕周期等に基づき計画的に実施すべき大規模な修繕)等
(2) 判定の考え方
以下のフローにもとづき、団地別の判定を行います。
図 手法選定のフロー
15
1次判定(団地及び住棟単位の社会的特性による判定)
維持管理
経過年数
(構造別)
建替え
高度利用
の必要性、
可能性
需要の
状況
改善履歴の
状況
用途廃止
継続判定
2次判定(住棟単位の物理的特性による判定)
可能性なし
問題あり
改修の可能性の
判定
躯体の安全性の
判定
可能性あり
可能性なし
問題なし
問題あり
改修の可能性の
判定
建替え
可能性あり
可能性なし
全面的改善による対応
の可能性の判定
可能性なし
問題なし
問題あり
個別改善による
対応の可能性の判定
可能性あり
可能性あり
全面的改善
※1
避難の安全性の
判定
居住性の
判定
(※1)
問題なし
個別改善
[居住性確保型]
[福祉対応型]
[安全性確保型]
安全性の判定において問題あり、か
(※2)
維持管理
つ、改修の可能性ありと判定された住
(※3)
棟
※2
個別改善による
対応の可能性の判定
1次判定における維持管理のうち改
長寿命化型改善
必要性の判定
善予定を判定された住棟
必要なし
※3
1次判定における維持管理のうち改
必要あり
必要なし
必要あり
善予定と判定されなかった住棟
修繕対応
居住性確保型 + 超寿命化型
福祉対応型 + 長寿命化型
安全性確保型 + 超寿命化型
居住性確保型
福祉対応型
安全性確保型
長寿命化型
3次判定(団地単位の総合的検討)
以上の判定経過及び結果を踏まえ、団地単位の総合的な検討を行う。
・団地単位又は地域単位での効率的な整備のあり方を考慮して、住棟別の活用方針を検討
・まちづくりの観点から見た地域整備への貢献の必要性を考慮し、整備内容を検討
・工事用アクセス道路の整備状況、仮住居の確保の観点から、事業の容易性について検討
・他の事業主体との連携の可能性を検討し、効率的な手法の適用を検討
団地別住棟別活用計画⇒公営住宅等長寿命化計画に反映
・適用手法の方針
・修繕対応 ・個別改善 ・全面的改善
・建替え ・用途廃止 ・事業主体の変更
・整備方針
・整備時期
■ 1次判定の考え方(団地及び住棟単位の社会的特性による判定)
16
団地及び住棟単位の1次判定として、維持管理、建替え、用途廃止の区分を判定する
(継続判定とするケースあり)
。
・
住棟の経過年数
・ 住棟の位置する団地に対する需要
・ 法規制及び位置条件等による高度利用の必要性と可能性
・ 住棟の改善履歴の状況
■ 2次判定の考え方(住棟単位の物理的特性による判定)
1次判定の結果、継続判定とした住棟(維持管理、建替え、用途廃止の判定ができな
かった住棟)を対象に、次の項目について技術的検討を行い、当該住棟の事業内容を検
討する。
・
躯体の安全性
・
避難の安全性
・
居住性
1次判定及び2次判定において維持管理とした住棟を対象に、次の項目をもとに長寿
命化型改善の必要性を検討し、適用候補を判定する。
・
耐久性、維持管理の容易性等の向上の必要性
・
予防保全的な改善の必要性
・
他の修繕、改善工事と合わせた効率性
■ 3次判定の考え方(団地単位の総合的検討)
1次判定及び2次判定の結果を踏まえ、団地単位又は団地の一部を対象に次の
項目について総合的検討を行い、住棟別の活用手法の候補を絞り込む。
・
団地単位又は地域単位での効率的な整備
・
まちづくりの観点から見た地域整備への貢献
・
周辺道路の整備状況、仮住居の確保等から見た事業の容易性
・
他の事業主体との連携による一体的整備
17
(3) 1次判定結果
以上のフローチャートにもとづいた1次判定結果を下表に掲載します。
表
1次判定結果
番号
団地名
1/2 経過年
空家率
敷地面積
( )内は耐用 (空家戸数/
(借地率)
年数経過年
管理戸数)
1棟2戸
S30−S45(S60) 2 戸/2 戸
347 ㎡/2 戸
=100%
=174 ㎡/戸
6 棟 72 戸
H8−H43(H78) なし
20,462 ㎡/72 戸
H9−H44(H79)
=284 ㎡/戸
H12−H47(H82)
H14−H49(H84)
H16−H51(H86)
H18−H53(H88)
7 棟 56 戸
S59−H19(H41) なし
17,261 ㎡/56 戸
S60−H20(H42)
=308 ㎡/戸
S61−H21(H43)
S62−H22(H44)
11 棟 52 戸 S33−S48(S63) なし
11,256 ㎡/52 戸
S35−S50(H2)
=216 ㎡/戸
S36−S51(H3)
S37−S52(H4)
S45−S60(H12)
32 棟 128 戸 S39−S54(H6) なし
31,556 ㎡/128 戸
S40−S55(H7)
=247 ㎡/戸
S41−S56(H8)
S42−S57(H9)
S43−S58(H10)
S44−S59(H11)
S45−S60(H12)
構造別
棟数・戸数
1 社台
①簡平
2 日の出
①耐二
3 青葉
①簡二
4 西
①簡平
5 緑ヶ丘
①簡平
18
浴室の
有無
エレベーター
の有無
下水道整 建替・改善
備の状況
履歴
1次判定結果
なし
なし
未整備
●用途廃止検討
72 戸/72 戸
=100%
なし
整備済
56 戸/56 戸
=100%
なし
整備済
○維持保全検討
なし
なし
整備済
●用途廃止検討
なし
なし
整備済
●用途廃止検討
建替済
○維持保全検討
番号
1/2 経過年
空家率
敷地面積
( )内は耐用 (空家戸数/
(借地率)
年数経過年
管理戸数)
6 美園
①簡平 53 棟 220 戸 S46−S61(H13) なし
63,286 ㎡/532 戸
(北側)
S47−S62(H14)
=119 ㎡/戸
S48−S63(H15)
S49−H1(H16)
②簡二 9 棟 56 戸
S46−H6(H28)
S47−H7(H29)
S48−H8(H30)
S49−H9(H31)
S57−H17(H39)
S50−H22(H57)
7 美園
①簡二 2 棟 16 戸
S55−H15(H37) なし
25,982 ㎡/256 戸
(南側)
②耐火 10 棟 240 戸 S51−H23(H58)
=102 ㎡/戸
S52−H24(H59)
S53−H25(H60)
S54−H26(H61)
8 萩野
①簡平 2 棟 7 戸
S30−S45(S60) 2 戸/7 戸
1,191 ㎡/7 戸
S36−S51(H3) =29%
=170 ㎡/戸
9 旭ヶ丘
①簡平 14 棟 56 戸 S40−S55(H7) なし
10,803 ㎡/56 戸
S41−S56(H8)
=193 ㎡/戸
S42−S57(H9)
S43−S58(H10)
S44−S59(H11)
S45−S60(H12)
10 はまなす ①簡平 2 棟 8 戸
S50−H2(H17) なし
986 ㎡/8 戸
=123 ㎡/戸
11 竹っこ
①耐二 3 棟 24 戸
H2−H37(H72) なし
6,191 ㎡/24 戸
H4−H39(H74)
=258 ㎡/戸
H5−H40(H75)
12 虎杖浜
①簡二 2 棟 16 戸
S56−H16(H38) なし
3,250 ㎡/16 戸
S57−H17(H39)
=203 ㎡/戸
団地名
構造年次別
棟数・戸数
19
浴室の
有無
エレベーターの 下水道整 建替・改善
有無
備の状況
履歴
532 戸/532 戸 なし
=100%
整備済
1次判定結果
○維持保全検討
○維持保全検討
256 戸/256 戸 なし
=100%
整備済
○維持保全検討
○維持保全検討
なし
なし
整備済
●用途廃止検討
なし
なし
整備済
●用途廃止検討
8 戸/8 戸
=100%
24 戸/24 戸
=100%
なし
整備済
○維持保全検討
なし
整備済
○維持保全検討
16 戸/16 戸
=100%
なし
整備済
○維持保全検討
(4) 2次及び3次判定結果
2次及び3次判定結果を掲載します。
表 公営住宅ストックの活用手法別戸数
対 象
合 計
公営住宅管理戸数
953 戸
・維持管理予定戸数
782 戸
うち修繕対応戸数
278 戸
うち改善予定戸数
504 戸
・借上予定戸数
32 戸
・用途廃止予定戸数
139 戸
20
第4章 団地別整備・管理計画
1
整備・管理方針
(1) 現状と対策方針のまとめ
現地調査、判定結果に基づく各団地の現状と対策方針について次のとおりまとめます。
なお、団地別の詳細については、次のページ以降に記載します。
地区名
社台
団地名
現 況
方 針
社台
全戸が耐用年限を超え老朽化が著し 老朽状況及び立地状況を勘案し、跡
い団地であり、全戸を政策空き家とし 地利用を検討の上、早期に用途廃止と
ており、現在入居停止している。
します。
日の出
町内で最も新しい団地で、シルバーハウ
ジングプロジェクトが導入されている。な 計画期間内に改修は予定しない。
お、入居待機者が最も多い団地。
青葉
構想期間後半に一部耐用年数超過。 計画期間内に浴室内窓の長寿命改善
入居者平均年齢が若い団地。
が必要。
西
外部建具等の修繕を実施。
全戸が耐用年数を超え老朽化が著し
い団地であり、居住水準が低い団地。 団地内住替えに合わせ老朽化の著し
高齢化率が最も高い団地。
い棟の用途廃止を実施。
白老
緑ヶ丘
美園(北)
全戸が耐用年数を超え老朽化が著し 外部建具等の修繕が必要。
い団地であり、浴室がないなど居住水
準が低い団地。高齢化率がかなり高い 団地内住替えに合わせ老朽化の著し
い棟の用途廃止を実施。
団地。
全棟の約86% が耐用年数を超え、老
朽化が進んでいる団地。単身高齢世帯 外壁塗装の長寿命化改善を実施。
が多い。
美園(南)
建築後30年を超え老朽化が進んでい
給水改修等長寿命化改善を実施。
る団地。子供が最も多い団地。
萩野
全戸が耐用年限を超え老朽化が著し
他団地への住替えを進め、用途廃止
く、全戸政策空家であるが4戸入居し
を実施。
ている。高齢化率が高い団地。
旭ヶ丘
全戸が耐用年数を超え老朽化が著し
外部建具、屋根張替、外壁塗装など
く、浴室がないなど居住水準が低い団
の修繕を実施。
地。高齢化率がかなり高い団地。
竹浦
竹っこ
建築後約20年経過し老朽化が進んで
換気改修、内装などの長寿命化改善
いく団地。2戸身体障害者用住宅があ
実施。
る。入居者の平均年齢が最も低い。
虎杖浜
虎杖浜
全戸が建築後30年近く経過し老朽化
浴室内窓、内部建具などの長寿命化
が進んでいます。入居者の平均年齢が
改善を実施。
低い団地。
借上公営住宅
平成8年に創設された制度。
町有一般住宅
雇用促進住宅の取得を進め、空職員
公営住宅法に基づかない、町有住宅
住宅・教職員住宅とあわせ、町有一般
を賃貸する新たな制度。
住宅として貸付ける。
萩野
21
中心市街地背後地に民間共同住宅を
一定期間、公営住宅として借上げる。
(2) 団地別整備・管理方針
■ 社台地区
ア
社台団地
現況
昭和 30 年に建設された老朽化が著しい団地
であり、全戸が耐用年数を超過している。現在
は全 1 棟 2 戸を入居停止とし、政策空家として
いる。
浴室が全戸整備されてないなど、居住水準の
低い団地。
方針
建物の老朽状況に加え、敷地も狭隘なことか
ら効果的な建替えは困難と判断し、用途廃止と
図
社台団地の現況
する。
■ 白老地区
ア
日の出団地
現況
平成 9 年から平成 18 年に建設された 6 棟 72
戸の町内で最も新しい団地である。
公営住宅入居待機者の半数は、この団地希望
の待機者である。
駐車場(舗装)が整備されている。
地上デジタル放送対応がされていない。
シルバーハウジングを含む混在型の団地で
あり高齢化率は 38.8%とやや高めである。
高齢単身世帯が多めの団地である。
図
日の出団地の現況
入居者の平均年齢は 46.7 歳である。
方針
新しい団地であることから計画期間内に改修の予定はない。経常修繕を必要の都度行う。また、
福祉施策との連携により高齢者対応を進める。
なお、構想期間内には、屋根張替え、外壁塗装などの修繕、給水施設の長寿命化改善が必要と
なる。
22
イ
青葉団地
現況
昭和 59 年から昭和 62 年に建設された 7 棟
56 戸の団地。
公営住宅入居待機者の多めな団地。
平成 21 年に屋根張替、外壁再塗装を実施し
たが、浴室内窓の劣化など一部老朽化が進んで
いる。
内装の劣化が進んでいる。
火災報知機が未設置であり、地上デジタル放
送対応がされていない。
図
青葉団地の現況
駐車場(舗装)整備がされている。
子供のいる世帯割合が高く、入居者平均年齢も 36.5 歳と若い世代が多い団地。
方針
計画期間内に浴室内窓の居住性確保型改善を一部実施する。
構想期間内には、内窓の居住性確保型改善が必要となる。
入退去時に内装等の修繕を行う。
火災報知機を設置し、地上デジタル放送対応のためアンテナ調整を行う。
ウ
西団地
現況
昭和 33 年から 45 年に建設された 11 棟 52
戸の団地であり、全戸耐用年数を超過してい
る。
浴室が全戸整備されていないなど居住水準
の低い団地。
浴室の設置要望はほとんどなく、外部建具の
改修要望が最も多い。
駐車場整備はされていない。
照明灯、防護策の老朽化が進んでいる。
図 西団地の現況
近年空き住戸が出始めている。
子供のいる世帯は 2 戸である一方、高齢化率は 65.1%と最も高く、後期高齢化率も 34.9%に達
している。さらに高齢者単身世帯が 25 世帯と高く、福祉施策との連携強化が必要。
方針
老朽化が著しい住棟については、用途廃止を実施する。この場合、長期間住み続けている高齢
者も多いため、団地内の住替えを合わせて進める。
外部建具の劣化が著しいため、計画的な修繕を実施する。
付帯施設の修繕を進める。
最低居住水準面積未満の4住戸には広い住宅への住替えを働きかける。
23
エ
緑ヶ丘団地
現況
昭和 39 年から昭和 45 年に建設された 32 棟
128 戸の団地であり、全戸耐用年数を超過して
いる。
浴室が全戸整備されていないなど居住水準
の低い団地。
浴室の設置要望はほとんどなく、外部建具の
改修要望が最も多い。
駐車場整備はされていない。
照明灯、防護柵の老朽化が進んでいる。
図 緑ヶ丘団地の現況
近年空き住戸が出始めている。
高齢化率は 48.3%と高く、高齢者単身世帯が 55 世帯と大変多く、福祉施策との連携強化が必
要。
方針
老朽化が著しい住棟については、用途廃止を実施する。この場合、長期間住み続けている高齢
者も多いため、団地内の住替えを合わせて進める。
外部建具の劣化が著しいため、計画的な修繕を実施する。
付帯施設の修繕を進める。
最低居住水準面積未満の 13 住戸には広い住宅への住替えを働きかける。
オ
美園団地(北)
現況
昭和 46 年から 50 年に建設された 62 棟 276
戸の団地であり、52 戸 220 戸は耐用年数を超
えている。また計画期間内に 8 棟 48 戸が、構
想期間には 1 棟 8 戸が耐用年数を超過する。
外部建具の改修要望が最も多い。
駐車場整備はされていない。
照明灯、防護柵の老朽化が進んでいる。
一部地上デジタル放送対応がされていない。
高齢化率は、28.9%と高くはなく、高齢者単
図 美園団地(北)の現況
身世帯が 71 戸と多く福祉施策との連携強化が
必要。
方針
老朽化が著しい住棟については、用途廃止を実施する。この場合、長期間住み続けている高齢
者も多いため、団地内の住替えを合わせて進める。
外部建具の劣化が著しいため、計画的な修繕を実施する。
付帯施設の修繕を進める。
駐車場(簡易舗装)の整備を進める。
最低居住水準面積未満の 23 住戸には広い住宅への住替えを働きかける。
24
カ
美園団地(南)
現況
昭和 51 年から 55 年に建設された 12 棟 256
戸の団地であり。構想期間内に一部 2 棟 16 戸
が耐用年数を超過する。
給水施設の老朽化が進んでいる。
内装の劣化が進んでいる。
駐車場(簡易舗装)は整備されている。
地上デジタル放送対応がされていない。
入居者の平均年齢は 34.3 歳と若く、12 歳未
満の子供のいる世帯が 85 世帯と大変多い、
図
美園団地(北)の現況
一方、高齢化率は 9.6%となっており、子育
て環境の充実が必要。
最低居住水準面積未満の 14 住戸には、広い住宅への住替えを働きかける。
方針
計画期間内に給水長寿命化改善を実施。
付帯施設の整備を進める。
地上デジタル放送対応アンテナ交換を実施。
入退去時に内装等の修繕を行う。
■ 萩野地区
ア
萩野団地
現況
昭和 30 年、36 年に建設された 2 棟 7 戸の団
地であり、全戸が耐用年数を超え老朽化が著し
い。
浴室が整備されていないなど居住水準の低
い団地。
全計画においても政策空家であるが、4 戸が
入居している。
高齢化率は 20%であり単身世帯が多い。
方針
図
継続して政策空家とする。他団地への住替え
を進め、退居後は入居停止とした上、用途廃止とする。
25
萩野団地の現況
イ
旭ヶ丘団地
現況
昭和 40 年から 45 年に建設された 14 棟 56
戸の団地であり、全戸耐用年数を超過してい
る。
浴室が全戸整備されていないなど居住水準
の低い団地。
浴室の設置要望はほとんどなく、外部建具の
改修要望が最も多い。
駐車場整備はされていない。
照明灯、防護柵の老朽化が進んでいる。
図
旭ヶ丘団地の現況
近年空き住戸が出始めている。
12 歳未満の子供のいる世帯は4戸である一方、高齢化率は 53.1%と高く、後期高齢化率も
30.9%に達している。さらに高齢者単身世帯が 30 世帯と高く、福祉施策との連携強化が必要。
方針
老朽化が著しい住棟については、用途廃止を実施する。この場合、長期間住み続けている高齢
者も多いため、団地内の住替えを合わせて進める。
外部建具の劣化が著しいため、計画的な修繕を実施する。
付帯施設の修繕を進める。
最低居住水準面積未満の 7 住戸には広い住宅への住替えを働きかける。
ウ
はまなす団地
現況
昭和 50 年に建設された 2 棟 8 戸の身体障が
い者向け団地であり、全戸が耐用年数を超過し
ている。
高齢化率は 40%、高齢者単身世帯が 4 世帯
あり福祉施策との連携強化が必要。
方針
定期点検、形状修繕を行い維持保全に努め
る。
図
26
はまなす団地の現況
■ 竹浦地区
ア
竹っこ団地
現況
平成 2 年から 5 年に建設された 3 棟 24 戸の
団地。うち 2 戸は身体障がい者用住宅である。
屋根、外壁の老朽化が著しい。
駐車場(舗装)は整備されている。
結露がひどく居住環境が悪化している。
付帯設備の老朽化が進んでいる。
一部地上デジタル放送対応がされていない。
方針
換気改修の居住性確保型改善及び内装修繕
図
竹っこ団地の現況
図
虎杖浜団地の現況
を行う。
屋根張替え、外壁再塗装の修繕を実施。
付帯施設の修繕を実施。
地上デジタル放送対応のアンテナ調整を実施。
■ 虎杖浜地区
ア
虎杖浜団地
現況
昭和 56 年、57 年に建設された 2 棟 16 戸の
団地。平成 16 年に屋根の張替及び平成 21 年に
外壁の再塗装を実施。
内窓の劣化が進んでいる。
駐車場(未舗装)はある。
平成 21 年度に物置全棟の建替えを実施。
付帯施設の老朽化が進んでいる。
地上デジタル放送対応がされていない。
方針
内窓の居住性確保型改善を実施。
付帯施設の整備を進める。
駐車場の整備を検討する。
27
■ (仮称)借上団地
現状
公共交通機関、金融機関、行政機関が集中し利便性の高い地区に公営住宅がない。
中心市街地活性化のため関係団体から制度創設の要望がある。
適正な公営住宅の供給のため民間活力の導入が求められている。
方針
老朽化の著しい住棟の用途廃止にあわせ、借上げ公営住宅制度を活用して建替えを進める。
実施に当たっては、関係団体と十分な協議を行い進める。
○ 借上公営住宅
この制度は、平成8年の公営住宅法の改正によって制度化されたもので、土地所有者等の方に対
し整備費の一部を補助するものですが、公的賃貸住宅の位置付けから、その建設にあたっては、整
備の基準により一定の条件が課されることになります。
借上公営住宅制度は、公営住宅の供給方法の一つで、土地所有者等が事業者となって建設した賃
貸住宅を地方自治体が原則20年間借上げ、住宅に困窮する入居者を地方自治体が募集し、公営住
宅として転貸する制度です。
従来白老町で行われてきた直接供給と比較し、初期投資の低減、立地箇所の多様性確保、管理期
間が短いことによる人口増減による対応が容易であること、将来の解体費用及び大規模改修費用の
負担がない等の点においてメリットがあります。
■ 町有一般住宅
現状
雇用促進住宅(60 戸)の買取の検討を行っている。
職員住宅、教職員住宅に空きが出ており有効活用が求められている。
方針
住宅に困窮している方に公営住宅法に基づかない町有一般住宅制度を新設して供給する。実
施に当たっては、ライフサイクルコスト計算に基づき検討する。
誘致企業就業者への住宅供給など産業振興に寄与する住宅供給制度を目指す。
28
(3) 維持保全の進め方
ア 計画修繕・長寿命化改善の進め方
公営住宅等ストック総合活用計画並びに公営住宅等長寿命化計画に基づき計画的に進めます。
内容は、各団地の状況により屋根の張替え、外壁の再塗装、給水管更新、内部建具の改修など
です。なお、費用は公営住宅等ストック総合活用計画プログラムに予定額を記載します。
イ 経常修繕の進め方
水漏れなど不定期に生ずる支障に対して行う修繕及び畳の交換など入退去に伴う修繕はその都
度迅速に行います。
また、早期に支障を発見し対応することが、入居者の安全を確保し、長い目で見て修繕費用の
縮減に繋がることから、定期的な点検調査が必要です。
なお、物置、照明灯、防護柵、駐車場などの付属施設の老朽化も進んでいることから、計画的
に修繕を行います。
ウ 経常修繕費用について
公営住宅及び付属施設の老朽化が進み、修繕需要はますます高まります。一方、今後適正供給
目標戸数とするため用途廃止を進めることから、
修繕が必要な戸数は減少します。
このことから、
過去の支出状況を踏まえ平成 20 年度実績(22,798 千円)程度の経常修繕費が必要と試算します。
図 修繕経費の試算
(単位:千円)
23,500
23,258
23,000
22,500
22,876
22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798 22,798
22,309
22,000
21,500
21,291
21,000
20,500
20,000
H16
H17
H18
H19
H20
H22
H23
H24
修繕費
29
H25
H26
H27
H28
H29
H30
H31
2
公営住宅等ストック総合活用計画プログラム 【財政状況等により修繕・改修年次に変更が生じる場合があります】
地区
団地名
計画期間
方 針
計画期間
項目
簡平管理戸数
H22
H23
H24
2
H25
-
H26
-
H27
-
H28
-
-
H29
H30
-
-
-
1.社台
用途廃止
H32
-
H33
-
H34
-
H35
-
H36
-
H37
-
H38
-
H39
-
H40
期間
合計
H41
-
-
-
-
修繕・改修戸数
社台
構想期間
期間
合計
H31
-
単位:千円
備考
-
修繕・改修内容
用途廃止戸数
-
2
-
-
-
-
-
-
-
-
2
計画事業費(千円)
-
1,005
-
-
-
-
-
-
-
-
1,005
耐2管理戸数
72
72
72
72
72
72
72
72
72
72
72
修繕・改修戸数
72
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
72
72
72
72
72
72
72
72
72
72
72
12
12
12
12
12
24
12
96
-
72
給水改修
2.日の出
維持保全
修繕・改修内容
用途廃止戸数
維持保全
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
334
339
383
417
480
539
3,647
496
10,265
10,274
10,307
576
616
10,362
3,627
13,396
3,690
63,609
簡2管理戸数
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
修繕・改修戸数
56
24
24
16
16
内窓改修
内窓改修
内窓改修
(居住性)
(居住性)
(居住性)
修繕・改修内容
地デジ改修
(居住性)
火報設置
(安全性)
80
浴室内窓
改修
(居住性)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1,652
2,592
225
226
260
263
298
325
374
420
6,635
468
10,700
7,312
7,365
581
636
651
667
677
747
29,804
52
52
48
48
44
44
40
40
34
30
30
24
18
18
18
18
18
18
14
14
14
14
6
4
8
18
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
物置改築
(修繕)
(修繕)
(修繕)
(修繕)
-
-
4
-
4
-
4
-
6
4
22
6
6
-
-
-
-
-
4
-
-
16
479
3,893
1,694
4,804
4,807
2,113
532
2,927
2,125
23,552
3,413
2,561
174
182
197
204
209
2,667
169
187
9,963
簡平管理戸数
128
128
128
128
124
120
116
112
88
72
72
60
60
56
48
44
36
28
28
28
24
24
12
12
4
20
28
16
12
外窓取替
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
物置改築
(修繕)
外窓取替
物置改築
(修繕)
物置改築
修繕・改修内容
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
外窓取替
(修繕)
104
-
(修繕)
-
-
-
-
4
4
4
4
24
16
56
12
-
4
8
4
8
8
-
-
4
48
計画事業費(千円)
539
11,240
10,415
4,218
20,376
18,764
9,218
6,549
15,360
9,809
106,488
7,296
600
3,003
4,244
2,537
2,509
4,925
333
339
2,820
28,606
簡平管理戸数
220
220
216
212
212
204
204
204
204
200
200
200
200
196
178
178
174
166
158
148
112
112
8
16
40
8
16
4
4
96
20
8
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
外壁塗装
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
28
H23:40
H24:T4/T5
H25:T6/T7/
T8/T9
H26:1/2/3/
修繕・改修内容
用途廃止戸数
-
-
4
4
-
8
-
-
-
4
20
-
-
4
18
-
4
8
8
10
36
88
簡2管理戸数
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
56
50
50
44
38
26
8
8
8
8
8
8
修繕・改修戸数
修繕・改修内容
用途廃止戸数
8
-
地デジ改修
(居住性)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
6
-
6
6
12
18
-
-
-
-
48
1,166
1,148
5,395
6,684
9,144
8,123
4,184
2,207
2,834
4,718
45,603
11,289
4,533
5,194
13,379
2,316
5,166
7,322
7,976
10,186
24,301
91,662
簡2管理戸数
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
修繕・改修戸数
16
計画事業費(千円)
維持保全
-
178
修繕・改修戸数
7.美園
(南側)
36
計画事業費(千円)
(修繕)
維持保全
56
修繕・改修内容
用途廃止戸数
維持保全
(長寿命)
(修 繕 )
-
外窓取替
6.美園
(北側)
(長寿命)
外壁塗装
291
修繕・改修戸数
維持保全
屋根張替
-
用途廃止戸数
白老
給水改修
(長 寿 命 )
290
修繕・改修戸数
用途廃止
給水改修
-
簡平管理戸数
5.緑ヶ丘
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
247
計画事業費(千円)
用途廃止
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
-
用途廃止戸数
4.西
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
327
計画事業費(千円)
3.青葉
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
地デジ改修
(居住性)
修繕・改修内容
地デジ改修
(居住性)
用途廃止戸数
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
耐4管理戸数
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
240
修繕・改修戸数
240
72
48
48
48
456
48
48
24
24
144
給水改修
給水改修
給水改修
給水改修
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
修繕・改修内容
用途廃止戸数
計画事業費(千円)
地デジ改修
(居住性)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
5,758
880
1,031
1,035
1,188
1,204
19,363
13,483
13,708
13,918
71,568
2,140
2,287
2,341
2,583
26,566
2,905
2,975
3,048
3,096
3,415
51,356
30
萩野
団地名
計画期間
方 針
計画期間
項目
H22
簡平管理戸数
H23
H24
7
H25
7
H26
-
-
H27
-
H28
-
H29
-
H30
-
-
-
用途廃止
-
-
7
-
-
-
-
-
-
-
7
計画事業費(千円)
24
424
3,300
-
-
-
-
-
-
-
3,748
簡平管理戸数
56
56
56
56
52
52
48
48
40
24
24
8
8
8
4
4
外窓取替
外窓取替
(修繕)
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
屋根張替
外壁塗装
(修繕)
修繕・改修戸数
9.旭ヶ丘
用途廃止
修繕・改修内容
用途廃止戸数
計画事業費(千円)
簡平管理戸数
10.はまなす
維持保全
11.竹っこ
維持保全
維持保全
-
H38
-
H39
-
H40
-
期間
合計
H41
-
-
備考
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24
24
20
20
16
16
16
12
12
-
-
-
-
-
-
-
4
-
4
-
8
16
32
-
-
4
-
4
-
-
4
-
12
24
492
1,256
6,726
5,641
3,545
2,856
478
4,966
8,879
35,648
200
513
2,382
301
2,565
182
186
2,143
445
6,200
15,117
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
8
8
計画事業費(千円)
-
27
27
32
32
37
38
43
46
53
335
67
67
69
72
74
77
79
81
482
5,800
6,868
耐2管理戸数
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
修繕・改修戸数
24
8
8
8
8
8
8
72
8
8
8
屋根張替
外壁塗装
(長寿命)
屋根張替
外壁塗装
(長寿命)
屋根張替
外壁塗装
(長寿命)
給水改修
給水改修
給水改修
(長寿命)
(長寿命)
(長寿命)
修繕・改修内容
地デジ改修
(居住性)
換気改修
24
換気改修
建具改修
建具改修
建具改修
(居 住 性 )
(居 住 性 )
(居 住 性 )
内装修繕
内装修繕
内装修繕
(修 繕 )
(修 繕 )
(修 繕 )
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
174
16,652
16,667
16,667
8,111
113
128
8,139
8,159
179
74,989
2,300
213
218
2,341
2,348
272
279
286
290
320
8,867
簡2管理戸数
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
修繕・改修戸数
16
修繕・改修内容
用途廃止戸数
計画事業費(千円)
地デジ改修
(居住性)
16
16
16
8
8
浴室内窓
改修
(居住性)
内窓改修
内窓改修
(居住性)
(居住性)
48
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
135
55
1,664
65
74
75
85
5,693
5,706
119
13,671
133
142
146
161
165
182
186
191
193
213
1,712
8
40
8
8
16
16
24
24
32
32
32
40
40
40
40
40
40
40
40
40
40
40
8
建設戸数
新規管理戸数
8
8
8
修繕・改修戸数
13.(仮称)借上団地
-
H37
用途廃止戸数
計画事業費(千円)
12.虎杖浜
-
H36
修繕・改修内容
用途廃止戸数
虎杖浜
-
H35
809
換気改修
竹浦
-
H34
32
修繕・改修戸数
北吉原
-
H33
修繕・改修内容
用途廃止戸数
萩野
H32
-
修繕・改修戸数
8.萩野
構想期間
期間
合計
H31
-
-
-
新規団地
修繕・改修内容
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
建設戸数
-
8
-
8
-
8
-
8
-
8
40
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
管理戸数
953
951
944
940
936
924
920
916
886
846
846
830
824
806
774
754
724
708
692
682
622
622
修繕・改修戸数
432
52
58
40
80
58
104
80
68
48
996
76
92
28
36
32
-
12
12
24
36
348
用途廃止戸数
公営住宅合計
-
修繕・改修内容
用途廃止戸数
計画事業費(千円)
管理戸数
修繕・改修戸数
-
2
15
4
12
12
12
4
38
40
139
24
6
18
32
20
30
16
16
10
60
232
10,762
35,241
44,163
37,638
49,964
37,270
38,666
37,866
54,563
40,761
387,230
27,811
55,798
55,030
64,853
37,935
12,749
27,174
21,019
29,269
47,690
379,576
70
2
2
2
2
2
74
町有一般住宅
修繕・改修内容
用途廃止戸数
-
31
第5章 計画の推進に向けて
1
推進のための留意事項
(1) 計画の進行管理
公営住宅の円滑な運営のためには、計画プログラムの着実な実行が求められます。
新設、長寿命化改善、解体の具体的な実施に当たっては、公営住宅の定期的な点検調査及び修
繕履歴記載を行い、今回作成した棟ごとのデータベースの更新を行います。
また、入居者懇談会を定期的に開催するなどして入居者の要望の把握に努めます。
こうした、実情や要望を踏まえさらに社会状況の変化、人口世帯数の増減、財政状況などを考
慮し必要な時期に適切な見直しを行います。
(2) 民間との連携
計画を効率的、効果的に進めるためには、民間との連携が不可欠です。具体的には、民間空き
住宅・空き賃貸共同住宅などの動向を把握し、待機者や収入超過者に対する需給調整を行うこと
により適切な公的住宅(公営住宅、町有一般住宅)の供給を行うことが重要です。
また、誘致企業を中心とした就業者に対しても町内事業所との連携を強め、必要な公的住宅、
町内にある空き住宅及び空き賃貸共同住宅を紹介します。
(3) 財政基盤の確立
計画を円滑に進めるために、事業のライフサイクルコスト(生涯費用)計算書を基にした計画
的な資金調達が必要になります。このためには、住宅使用料の収納額の確保、国・北海道の支援
制度を的確な運用、住宅使用料の目的に沿った充当・運用などに努めます。
また、本来住宅使用料の積算に含まれていない解体費用の確保も重要になります。
公営住宅周辺にある町有地を入居者の方々に、駐車場用地などに有償で利用していただくなど
して補修財源の確保に努めます。
32
第1章 改定計画の目的等【資料編】
1
計画体制【資料編】
表
白老町住宅政策検討委員会
住宅マスタープラン資料編P.1に掲載
第2章 公営住宅の現状と課題【資料編】
1
公営住宅の概要【資料編】
(1) 公営住宅団地位置図【資料編】
公営住宅団地位置図は、次ページに掲載
1
図 公営住宅団地位置図
2
2
白老町公営住宅ストック総合活用計画の点検結果【資料編】
第5章 公営住宅ストック活用の基本方針の設定【資料編】
点検項目
1
点検事項
公営住宅における課題の整理
(1)
老朽住戸の計画的な解消と適正な
維持管理
老朽度に応じ用途廃止や建替を行うとともに計画
的な修繕を進めながら適切な維持保全を進めるとし
ていたが、建替等が実施されておらず修繕も計画的に
は進んでいない。
(2)
定住人口の増加やまちづくりに資
する公営住宅整備
定住人口の増加を図るための施策の一つとして、ま
ちなか居住の推進を図るとしたが、建替の移転先予定
地は中心市街地ではない。
建設手法及び建設予定地を再検討する必要がある。
(3)
高齢者等も安心して生活できる公
営住宅整備
高齢者人口の割合が全道平均を大きく上回ってい
る白老町では、公営住宅の建替等に当たっては、高齢
者や障がい者に十分配慮した住環境を整備すること
が必要。
2
ストック活用の基本方針
白老町住宅マスタープランにおける基 (1) 耐用年数を経過した老朽住宅の早期解消
本理念や基本方針を踏まえストック活用 (2)
の基本方針を設定した。
地域特性やバランスを考慮した、適正かつ効
率的な公営住宅の管理運営
(3)
若年層と高齢者が安心して生活できる居住環
境の創出
(4) まちづくり施策と連携した公営住宅整備
基本方針に特に大きな変化はないが、建物の
状況だけではなく入居者の状況把握により配慮
する必要がある。
3
白老町における公営住宅の役割
(1) 定住促進に資する居住の場の提供
白老町において公営住宅入居世帯は 916 世帯(平成
12 年国勢調査)と主世帯の 10%を超え、定住化促進
に向け重要な役割を果たしている。
既存ストックの活用策をより具体化する必要があ
る。
(2) 地域のまちづくりへの貢献
公営住宅の再整備等にあたっては、まちなか居住へ
の貢献、産業振興、地域づくりの核としての機能が求
められており、効率的で効果的な施策展開を図ってい
く。
具体策の提示と実行が必要。
(3)
高齢者等が安全に生活できる居住
の場の提供
公営住宅の建替にあわせ高齢者等に配慮した仕様
の住戸の整備を行い、白老町における総合的な高齢者
住宅対策を先導していく役割を担うとしているが、ユ
ニバーサルデザインによる設計及び建設へと移行し
てきている。
高齢単身者増加等対応策の追加が必要。
3
点検項目
4
点検事項
将来フレーム
(1) 人口の推計
「第 4 次白老総合計画」
「白老町都市計画マスター
プラン」において設定している将来人口から平成 26
年における人口を 21,500 人と設定している。
現時点で想定人口から減少している。
(2) 一世帯当り人員の推計
「都道府県の将来人口推計(平成9年5月)国立社
会保障問題研究所」の推計値を基に、白老町の北海道
に対する割合から推計
算定算式に用いない。
(3) 一般世帯数の推計
(1)人口の推計と(2)一世帯当り人員の推計から一般
世帯数を算出
算定算式に用いない。
(4) 主世帯の推計
平成 12 年国勢調査による一般世帯に占める主世帯
の割合から算出
算定算式に用いない。
(5) 空家の推計
平成 12 年度の「都市計画基礎調査」における「住
宅に対する空家」の割合から算出
算定算式に用いない。
(6) 住宅総数の推計
主世帯数と空家数を合計
(7) 持家、借家別住宅数
持家比率は過去の実績から 75%と設定
(8)
最新の国勢調査数値を参考にする必要がある。
借家の所有関係別住宅供給戸数の
推計
ア
給与住宅の世帯数
給与住宅の世帯割合を平成 12 年国勢調査値(5%)
で推移するものと想定
推計方式に変更はない。
イ
公的借家の世帯数、空家数、管理戸数
管理戸数を平成 12 年国勢調査における公的住宅居
住世帯割合と同程度と想定(住宅総数全体の 10%程度
975 戸)
また、入居世帯数を 925 戸(95%)
、今後の円滑な
住み替え用の空家を 50 戸(5%程度)と想定
雇用促進住宅の管理や企業誘致促進に向けた住宅
の整備等を行っていくことを検討
公営住宅の収入超過者の退去が進まず、待機者の解
消がなかなか図られない。
待機者対策の具体化が必要である。
ウ
民営借家の世帯数
借家全体世帯数から公的借家、給与住宅の世帯数を
引いた数 785 戸
最新のデータを参考にする。
4
点検項目
エ
点検事項
給与住宅、民営借家の空家数
借家全体の空家数から公的借家の空家数を引き、残
りを世帯数の給与住宅と民営借家の世帯数比率を乗
じて空家数を算出 給与住宅 90 戸、民営借家
160
戸
固定資産税情報も参考にする必要がある。
(9) 給与住宅、民営借家の住宅総数
給与住宅、民営借家の世帯数、空家数を足して住宅
総数とする
推計方法に変更の必要はない。
(10) 将来の所有形態別世帯数
各世帯数から所有形態別世帯数を想定
推計方法に変更の必要はない。
5
団地別判定
(1) ストック活用の手法
ア
既存ストックの建替
公営住宅を除去し、その土地の全部又は一部の区域
に新たに公営住宅を建設するとしており、他の団地へ
の統合や他の利便性の高い場所への新規建設も含む
としている。
費用積算を含め具体策が不十分である。
イ
全面的改善
躯体を残して全面的又はそれに準ずる改善を行う
費用積算を含め具体策が不十分である。
ウ
個別改善
規模増改善、住戸改善、共用部分改善及び屋外・外
構改善
費用積算を含め具体策が不十分である。
エ
維持保全
維持保守点検、経常修繕、計画修繕・改修
費用積算を含め具体策が不十分である。
(2) 判定の考え方
1次判定:住棟及び団地単位の政策的判断
2次判定:住棟単位の技術的判断
3次判定:団地単位での総合的判断
長寿命化計画との整合性に配慮する必要がある。
(3) 1次判定結果
建替することを前提に用途廃止を検討することと
なっており、現実には建替の可能性がないことを考慮
して判定を出さなければならない。
判定方法に変更の必要はない。
(4) 2次判定結果
美園団地 4 階建てで、特に未改修の棟の外壁やバル
コニー手摺の改修の必要性をあげているが、全棟にお
ける給水管、排水管及び内装改修を追加検討する必要
がある。
5
第6章 公営住宅ストック総合活用計画
点検項目
1
ストック活用にあたっての考え方
点検事項
国の「公営住宅等整備基準」等や北海道の「北海道
環境共生型公共賃貸住宅」等を基本とした公営住宅施
策の展開を図る。
各団地の整備等には「白老町住宅マスタープラン」
における基本方針や重点検討事項との整合を十分留
意しながら、利便性の高い地区での公営住宅整備や若
年者や高齢者等に対応した住環境づくりを進めると
し、まちなか居住の考え方を示していない。
高齢者等のみならず全ての人にやさしい公営住宅
づくりを目指し、北海道も進めているユニバーサルデ
ザインに配慮していくとしている。
財政状況を十分に勘案したうえで新規住宅の建設を
抑制し、既存ストックの活用と建替を図るとしてお
り、実際の財政状況を正確に把握する必要があった。
老朽化においては建替や用途廃止を基本としつつ
も、資源の有効活用と建設廃棄物排出の抑制のため、
老朽化した簡平住宅の再生を行っていくとしており、
現実的な考えではあった。
公営住宅における管理コストの低減に向けメンテ
ナンスや改修のし易さに配慮した住宅づくりを進め
ようとしていた。
各項目とも一部を除き具体化していない。
2
団地別整備・管理方針
各団地の住宅特性・入居者特性の調査・分析が必要
である。
待機者対策は具体化していない。
6
点検項目
(1) 方針のまとめ
(2) 団地別整備・管理方針
点検事項
・ 社台団地:用途廃止後、費用的な問題で解体でき
ないでいる。
・ 東団地及び汐見団地:用途廃止後、解体を終えて
いる。
・ 青葉団地:現計画どおり維持保全
・ 西団地及び緑ヶ丘団地:移転建替対象の団地とし
ているが当面維持保全して行く必要がある。
・ 美園団地:簡平住宅は現地建替及び一部小世帯向
け住宅へ改修としているが、建替場所や建替戸数は
検討する必要がある。簡平住宅以外は維持保全
・ 日の出団地:現計画どおり維持保全
・ 萩野団地:用途廃止後、解体
・ 旭ヶ丘団地:構想期間において現地建替及び一部
小世帯向け住宅へ改修としているが、建替場所や建
替戸数は検討する必要がある。
はまなす団地:構想期間において移転建替としている
が、建替場所や建替戸数は検討する必要がある。
・ 竹っ子団地及び虎杖浜団地:現計画どおり維持保
全
・ (仮称)緑ヶ丘団地:西・緑ヶ丘団地の移転建替
団地と計画では位置づけられていたが、財政的な問
題で当面建設は困難。建替場所や建替戸数は検討す
る必要がある。
・ H36年公営住宅の管理戸数を800戸としてい
るが、町の人口の減少傾向等様々な見地から適正な
戸数を検討する必要がある。
(3) 維持保全のための適正修繕計画
年次ごと、棟別ごとの修繕計画を示しておらず、具
体的な修繕計画となっていない。また、修繕費用も個
別に積算するべきである。
7
第7章 計画の推進に向けて
点検項目
点検事項
1 推進のための留意事項
(1) 計画の進行管理
計画の進捗状況の確認や進行管理の方法を具体的
に示していない。
(2)
将来ニーズを踏まえた公営住宅の
居住者のニーズを具体的に把握していない。
供給
(3) 管理の適正化やコストの低減
持家取得施策が遅れており、民間賃貸住宅への転居
の斡旋も進んでいないことから、収入超過世帯等の円
滑な住み替えが図られない。
借上公営住宅の整備については、民間事業者の意向
を確認しつつ、先進地の調査や資料収集を行い、具体
的な手法の検討に着手している。
(4)
居住者との合意形成を踏まえた事
業の展開
居住者の意向を把握するためのアンケート調査を
実施する場合は、調査項目や設問の設定条件を検討す
る必要がある。
入居者懇談会を実施した。
(5) 財政基盤の確立
白老町財政改革プログラムとの整合性が取れてお
らず、実現性の弱い計画となっている。
修繕ばかりでなく解体に対する基金の創設も検討
する必要がある。
8
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