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第 6 回インターンシップ報告書 2016 年 3 月 5 日 東京外国語大学国際
第 6 回インターンシップ報告書 2016 年 3 月 5 日 東京外国語大学国際学研究科 国際協力専攻国際協力専修コース 1 年 守屋未緒 インターンシップの概要 派遣機関:Organisation for Economic Co-operation and Development (経済協力開発 機構) 派遣地域:フランス、パリ 派遣部局:Public Affairs and Communications Directorate, Media review team 派遣期間:2015 年9月〜3月 派遣機関について OECD(経済協力開発機構)は経済成長、貿易自由化、途上国支援に貢献することを目 的とし、1961 年に設立された機関である。具体的には、加盟国における国際マクロ経 済動向、貿易、開発援助、ガバナンスなどについて分析・検討を実施している。 ヨーロッパ諸国を中心にアメリカや日本など、34 ヵ国が加盟。日本は 1964 年に OECD 加盟国となった。現在の事務総長はアンヘル・グリアで、事務局には約 2500 人が職員 として働いている。 派遣部署について Public Affairs and Communications Directorate は主に広報部門の仕事を担ってい ると言える。OECD に関わるイベント、出版物、統計などから事務総長のスピーチに至 るまで情報提供を実施している。私が今回所属する Media review team は機関内の広報 を担当しており、世界各国で報道された OECD に関するニュースなどを集め、事務総長 や職員に向けて発信している。 一日の主なスケジュール 8:00〜出勤。上司が選んだ世界各国のメディア(主に欧米メディア)の記事を集め、 “Media Review”を完成させ、事務総長などへ届ける。 アジア、欧米のマーケット情報を作成した“Today’s market”を機関内へ発信する。 “Media Review”の記事をキーワードでテーマ別に分類する。 最新の OECD に関するニュースや世界の経済ニュースをまとめた“Today’s World News (1)”を発信する。 1:00〜お昼 最新の OECD のニュースを翌日の“Media Review”へ向けてまとめる。 これまでの“Media Review”の中から特定のキーワードを含む記事のみをピックアップ してデータベースをつくる。 国別のメディア情報をまとめた“Media Landscape”を作成する。 5:00〜“Today’s World News (2)”を発信する。 目標設定 1. 国際的な職場で業務を遂行し、人間関係を構築する:8/10 国際的な環境で働くことは初めての経験なので、仕事をしっかりとこなし、さらに上 司や同僚との信頼関係を築いていきたいと思う。 …ついに残り 2 週間となり、帰国が近づいてきた。最初は時間がかかった Media Review の作成やニュースの提案も今ではスムーズにできるようになり、上司から「Nice!」と 言われることも多くなっている。最後まで気を抜かず、貴重な環境の中で学べることを 出来るだけ吸収したいと思う。 2. 英語・フランス語能力の向上: 7/10 英語やフランス語に囲まれた環境を生かし 2 つの言語をできるだけマスターしていき たい。特にフランス語は大学の学部の第二外国語でも学ばなかったので、少しでも向上 させたいと思う。 …インターン開始当初は全く理解できなかったフランス語の会話は今では所々わかる レベルになってきた。日本へ帰国しても、OECD で培った経験を生かすためにフランス 語は習い続けたいと思っている。 3. 研究テーマに関わる情報を集める:7/10 私の研究テーマである FDI や経済成長と密接に関わる国際機関なので、日々目を通す ニュースや分析を修士論文に役立てたい。 …研究対象であるアジアのニュースは、毎日発行している Media Review や、世界のニ ュースをまとめる際に随時チェックをしている。また、OECD の定期的な刊行物には研 究へのアプローチの方法などで参考になるものがあると思うので、気になるものは資料 として読んでいきたい。また、OECD に半年ほどいると、やはり EU という組織や ODA に ついて自然と関心が高まってきたので、修士論文のテーマは再検討していきたいと思う。 感想 あっという間に 5 ヶ月が過ぎ、帰国が近づいてきた。インターンが始まった頃はテロ なども起きて先が不安であったが、現在では仕事やパリの暮らしにすっかり慣れてきた。 普通の大学院生活では経験のできない貴重な時間を過ごし、本当に多くのことを学ぶこ とができたと思う。 多様なバックグラウンドを持つ人々と共に仕事をし、今まで縁がなかったパリで生活を したことで、狭かった自分の視野や凝り固まっていた考え方が、少しは幅を持ち、しな やかになった気がする。 また、自分の大学院生活を考える時間も十分にあり、研究の方向性や今後の過ごし方を 見直すいい機会を持つことができた。 あと 2 週間、最後まで気を緩めずにしっかり仕事に取り組んでいきたいと思う。 珍しく晴れた日の凱旋門。 【The パリ】な風景でした!