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コーヒーメーカー等の輸入
特集 コーヒーメーカー等の輸入 2010年10月25日 大阪税関調査統計課 近畿圏の輸入額が2010年1~8月で既に年間過去最高額を更新! ~気分はバリスタ?おうちカフェを楽しむ人が急増中~ ※家庭において使用する電気式のコーヒーメーカー及びティーメーカー(HS8516.71-000)の輸入 【10月1日はコーヒーの日】 秋も深まり温かなコーヒーが美味しくなるこの季節。今月10月は、国際協定によって コーヒー豆の収穫年度が始まる月とされています。日本でも、1983年、社団法人全日 本コーヒー協会により、10月1日が「コーヒーの日」と定められました。 そこで今回は、自宅で、オフィスで、手軽に美味しいコーヒーを淹れることができるとし て人気の電気式コーヒーメーカーの輸入を取り上げてみました。 【台数・価額推移】 輸入価額推移では、2005年以降、全国、近畿圏とも緩やかな右肩上がりで推移しており、昨年は落ち込んだものの、201 0年1~8月の輸入価額合計は全国が48億円(前年同期比1.9倍)、近畿圏が23億円(前年同期比2.4倍)で、近畿圏では 既に2008年の年間過去最高額(19憶円)を上回る伸びを見せています。 また、輸入台数推移を見ると、2010年1~8月では、全国が157万台(前年同期比1.4倍)、近畿圏が78万台(前年同期 比1.6倍)と、高い伸びを見せています。 近畿圏及び全国の台数価額推移 (億円) 60 53 億円 50 (万台) 近畿圏台数(右目盛) 全国台数(右目盛) 近畿圏価額(左目盛) 全国価額(左目盛) 250 48 億円 200 40 150 30 23 億円 19 億円 100 20 50 10 0 0 【港別輸入台数ランキング】 主要輸入港は大阪港、東京港です。大阪港は台数ベースでは1996年以降、14年連続で全国1位のシェアを占めてきまし た。2010年1~8月においても、東京港(46万台)に次いで第2位(44万台)の輸入港となっています。 (台数全国比、()内単位%) 年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 1位 大阪港(45.7) 大阪港(44.8) 大阪港(44.2) 大阪港(37.1) 大阪港(40.6) 2位 東京港(20.3) 東京港(25.1) 東京港(27.8) 東京港(26.0) 東京港(29.8) 3位 名古屋港(10.2) 名古屋港(9.8) 横浜港(8.4) 横浜港(10.5) 横浜港(8.3) 4位 横浜港(8.9) 新潟港(8.5) 名古屋港(7.3) 名古屋港(9.5) 名古屋港(6.2) 5位 新潟港(7.9) 横浜港(6.6) 新潟港(6.3) 神戸港(7.7) 神戸港(5.9) 2009年1-8月 大阪港(34.5) 2010年1-8月 東京港(29.0) 東京港(32.7) 大阪港(27.9) 横浜港(8.7) 神戸港(21.0) 神戸港(7.1) 横浜港(10.0) 新潟港(6.1) 名古屋港(4.5) 【港別輸入価額ランキング】 大阪港は価額ベースにおいても2009年まで東京港に次いで高いシェアを占めてきましたが、2010年1~8月は神戸港が 1位(15億円)、大阪港は4位(7億円)となりました。 (価額全国比、()内単位%) 年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2009年1-8月 2010年1-8月 1位 大阪港(41.0) 大阪港(37.7) 東京港(40.1) 東京港(35.1) 東京港(28.9) 東京港(30.3) 神戸港(32.0) 2位 東京港(25.7) 東京港(30.9) 大阪港(31.6) 大阪港(24.0) 大阪港(28.7) 大阪港(24.1) 東京港(25.2) 3位 横浜港(13.3) 横浜港(13.7) 横浜港(13.4) 横浜港(20.1) 横浜港(19.8) 横浜港(20.2) 横浜港(22.5) 1 4位 成田空港(5.9) 名古屋港(5.7) 神戸港(4.5) 神戸港(12.1) 神戸港(11.3) 神戸港(13.1) 大阪港(14.6) 5位 名古屋港(4.3) 成田空港(3.4) 名古屋港(3.3) 名古屋港(4.3) 名古屋港(3.8) 新潟港(4.0) 成田空港(1.4) 【国別動向】 全国、近畿圏ともに95%以上を中国を原産とするものが占めています。特に近畿圏では中国産が99%以上となっていま す。全国で見ると他にイタリア、スイス等から、比較的単価の高いものが輸入されているようです。 その他 0.4% イタリア 1.2% 2010年1-8月 近畿圏国別輸入 台数構成比 スイス 0.7% その他 0.3% 2010年1-8月 全国国別輸入 台数構成比 中国 99.6% 中国 97.8% 【家計支出に占めるコーヒーへの支出額及び喫茶代の最近の推移について】 二人以上世帯におけるコーヒーへの支出及び喫茶代の推移 (円) コーヒーへの支出 5400 5300 5200 5100 5000 4900 4800 4700 4600 4500 2005年 2006年 2007年 家計支出に占める家庭用コーヒー(コーヒー飲料 除く)への支出額及び喫茶代の推移を見ると、200 7年から2009年にかけて家庭用コーヒーへの支出 額が増加する一方、喫茶代は減少しています。 喫茶代 2008年 2009年 (出典;総務省統計局家計調査) 【輸入が増加した要因について】 業界によれば、最近注目を集めているのは、一杯分の豆をパッケージングしたポッドと呼ばれる専用のフィルターやカプセ ルを使用するカフェポッドタイプ(カプセルタイプ)のコーヒーメーカーだそうです。 カフェポッドタイプ(カプセルタイプ)が売れている理由として、エスプレッソコーヒー用のものが多く、シアトル系コーヒーショッ プのチェーン展開により家庭でもエスプレッソコーヒーを楽しみたい人の需要が増加したこと、一杯ずつ淹れることができるた め常に淹れたてが味わえること、手間がかからず後始末も簡単であること、などを挙げています。 さらに、リーマンショック以降の不況による節約志向から、喫茶店などで飲んでいたコーヒーをオフィスや自宅で飲む人が増 加したことも需要を押し上げた要因と見ており、ドリップタイプのコーヒーメーカーも安定した売れ行きを見せているそうです。 2 年 197 198 198 198 198 198 198 198 198 198 198 199 199 まめちしき エスプレッソって? エスプレッソはイタリア語で「急行列車」を意味し、深煎りの微細に挽いたコーヒー豆 に高い圧力を加えることで短時間でコーヒーを抽出する抽出方法、あるいはその方法 で抽出した濃厚なコーヒーのことを言います。 エスプレッソを抽出するにはエスプレッソマシン若しくは直火式の専用の器具を用い ますが、エスプレッソマシンのほうが高い圧力をかけることができるため美味しく淹れら れると言われており、それによって抽出されたエスプレッソには「クレマ」と呼ばれるク リーミーなキャラメル色の泡が表面に浮かびます。 抽出されたコーヒーは圧力により成分が凝縮されており、濃厚な仕上がりになりま す。ストレートのエスプレッソにたっぷりの砂糖を入れて飲むほか、カプチーノやカフェ モカ、キャラメルマキアート等のフレーバーコーヒーのベースとして用いられています。 410 日本のコーヒー豆の輸入量は? コーヒー生豆の輸入量 (千トン) 400 390 日本のコーヒー生豆の輸入量は20 06年(404千トン)をピークに2007 年は減少したものの、2008年、200 9年は微増で推移しました。2009年 の輸入量は370千トンです。 380 370 360 350 340 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 ※概況品コード0150101(コーヒー生豆) 国際コーヒー機関の調査によれば、日本は世界第4位のコーヒー消費国です(2008年)。では、日本で一番コーヒーを消 費している市は? 総務省統計局作成の平成19~21年平均の家計調査品目別データ(二人以上の世帯(一世帯当たり年間の支出金額及び 購入数量))都道府県庁所在市及び政令指定都市別ランキングによれば、コーヒー購入数量1位は奈良市だそうです。ちょっ と意外な結果では? 都道府県庁所在市及び政令指定都市別ランキング (平成19~21年平均の家計調査品目別データ(二人以上の世帯(一世帯当たり年間の支出金額及び購入数量)) 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 17位 コーヒーの購入数量(単位;g) 全国 奈良市 金沢市 札幌市 松山市 山口市 鳥取市 松江市 盛岡市 京都市 青森市 大阪市 2,130 3,195 3,018 2,920 2,884 2,867 2,802 2,734 2,635 2,634 2,622 2,498 出典;総務省統計局家計調査 【データ集】 年別輸入台数・価額 年 2005 台数 (万台) 108 前年比 124.6% 近畿圏 全国 重量 価額 台数 重量 価額 3 (トン) (億円) (万台) (トン) (億円) 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 2,092 126.2% 17 123.3% 217 117.3% 4,149 118.5% 37 117.4% 【データ集】 年別輸入台数・価額 年 2005 2006 2007 2008 2009 2009.1-8 2010.1-8 台数 (万台) 108 104 96 93 86 48 78 前年比 124.6% 96.5% 92.8% 96.2% 92.3% 76.7% 160.6% 近畿圏 全国 重量 価額 台数 重量 価額 (トン) (億円) (万台) (トン) (億円) 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 2,092 126.2% 17 123.3% 217 117.3% 4,149 118.5% 37 117.4% 1,992 95.2% 18 106.7% 217 99.9% 4,322 104.2% 44 117.8% 1,810 90.9% 19 102.5% 200 92.2% 4,173 96.5% 51 115.0% 1,914 105.7% 19 103.4% 206 103.2% 4,605 110.4% 53 103.8% 1,713 89.5% 16 81.9% 184 89.0% 3,765 81.8% 39 74.1% 996 74.7% 10 71.1% 116 81.9% 2,405 75.4% 25 71.2% 2,441 245.1% 23 239.2% 157 135.8% 4,210 175.0% 48 187.3% 港別輸入台数・価額 年 台数 (万台) 2005 2006 2007 2008 2009 99 97 88 77 74 2009.1-8 2010.1-8 40 44 年 2005 2006 2007 2008 2009 2009.1-8 2010.1-8 台数 (万台) 19 14 17 22 15 10 16 大阪 神戸 東京 価額 台数 価額 台数 価額 (億円) (万台) (億円) (万台) (億円) 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 118.3% 15 116.7% 8 620.7% 1 710.8% 44 116.4% 10 106.9% 98.0% 17 108.5% 6 81.1% 1 119.9% 54 123.3% 14 141.3% 90.9% 16 96.2% 8 117.9% 2 178.0% 56 102.0% 20 149.4% 86.7% 13 79.0% 16 210.0% 6 275.7% 54 96.5% 18 90.8% 97.3% 11 88.5% 11 67.6% 4 69.3% 55 102.1% 11 61.1% 78.8% 109.7% 6 7 75.9% 113.8% 8 33 66.1% 398.6% 3 15 63.5% 456.2% 38 46 111.3% 120.3% 8 12 66.3% 156.0% 横浜 名古屋 新潟 価額 台数 価額 台数 価額 (億円) (万台) (億円) (万台) (億円) 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 113.0% 5 117.8% 22 99.9% 2 88.6% 17 101.8% 1 113.2% 73.5% 6 120.8% 21 96.2% 3 155.4% 18 107.8% 1 114.8% 118.7% 7 112.3% 15 68.7% 2 67.8% 13 68.6% 1 61.7% 128.3% 11 156.2% 20 134.3% 2 133.6% 14 109.4% 1 123.8% 70.6% 8 73.2% 11 58.2% 1 65.8% 9 65.3% 1 100.4% 61.2% 5 64.7% 7 44.0% 1 51.7% 7 69.6% 1 138.7% 155.6% 11 208.5% 7 106.4% 1 64.8% 6 86.2% 1 55.0% ※本資料を他に転載するときは、大阪税関の資料に基づく旨を注記してください。 本資料に関する問い合わせは、大阪税関 調査部 調査統計課まで。(電話06-6966-5385) ※大阪税関ホームページ(http://www. customs.go.jp/osaka/) 4