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海外研修レポート(シカゴ)
海外研修レポート(シカゴ) 研修医2年 加納 健司 昨年度からスタートした研修医 2 年目を対象とした海外研修で 2008 年 6 月の 1 ヵ月 間、アメリカ合衆国シカゴの Rush University Medical Center の整形外科で研修を受 けてきました。その中でも私は Sport Medicine をメインにさせて頂きました。もとも と私は整形外科医志望であり特にスポーツの分野に興味を持っていました。そんな私が 参加を決めるきっかけとなったのは 2007 年度の海外研修報告会での洪先生の話を聞い た時でした。何気なくスライドを見ていたら Sports Medicine という文字が目に飛び込 んで来たのです。英語に自信のない私でありましたが是非参加したいという気持ちが日 に日に強くなり手を挙げさせて頂いたのです。 2008 年 5 月 31 日、同じく Rush University Medical Center の整形外科で研修に参 加する研修医 2 年目の射場先生と供にアメリカへと飛び立ちました。期待よりも不安の ほうが大きかった事を今でもはっきりと覚えています。 我々の 1 ヶ月間の宿舎は研修病院へはバス、地下鉄を乗り継ぎ 1 時間半の場所でした。 アメリカでは 7 時半から手術が始まるなど朝が早く、毎朝 5 時に起き研修病院に行った のは今では良い思い出です。 またドクターをはじめほとんどのコメディカルスタッフが親切にして下さり、充実し た楽しい研修が送ることが出来ました。言語、文化の壁は高かったのですが、私が困っ た顔をしているとゆっくりと、さらにわかりやすい英語で話してくれ英語が苦手な私で もコミュニケーションをとることが出来ました。関わった人々の優しさに甘え積極的に コミュニケーションをとろうとしたことが私の1番の成長ではないかと思います。シカ ゴの人達は私が日本人だと分かると『OH! FUKUDOME!! He is wonderful!!』 (今年、 元中日ドラゴンズの福留孝介選手がメジャーリーグのシカゴカブスに移籍し大活躍を していたため)と声をかけてくれメジャーリーグの話で盛り上がれたことはとても楽し く、sport には国境がないことを実感させられました。 肝心の研修の内容はというと、毎朝 7 時半から Bernie Bach 教授の教室の手術を見学 させて頂きました。残念であったのは日本の医師免許はアメリカでは医療行為が出来な いため、手洗いなどが出来なかったことです。しかし Sport Medicine の手術だけで年 間 3000 件近く行われている施設だけあり、かなりの数の手術を見学できたことは本当 に良い経験であったと思います。特に関節鏡補助下での前十字靱帯再建はとても興味深 く、日本に帰り是非専門的にやってみたいと思いました。今回の研修では様々な経験を し、ぼんやりですが今後の目標が見えたような気がしました。 海外研修を終えて改めて振り返ってみると、この研修が私に与えた影響というのはと ても大きく、計り知れないものでした。このプログラムの目的とされている“to develop highly qualified and skilled physicians equipped with a global view and determined intension to join the academic world”の意図を十分理解することができました。我々 の経験を元にさらにこの海外研修制度がより良いものになると期待し、後の研修医の 方々にも積極的に参加していただきたいと思います。それぞれ得るものは違うと思いま すが、きっと何か良い影響を与えてくれるでしょう。 この海外研修で得たものを残りの初期研修期間、また後期研修以降も整形外科医として 活かし、患者様のため、川崎医大附属病院のために少しでも力になれたらと思っていま す。 今回の海外研修を始めるにあたって,一緒に同行していただき,通勤の下調べや,複雑 な病院手続をサポートしてくださったプログラムディレクターの長谷川徹先生には感 謝しています。おかげでスムースに研修に入ることができました。また,われわれを受 け入れてくださったホストの Howard An 教授には大変お世話になり,お礼を申し上げま す。そして最後になりましたが研修期間中にも関わらず、このような機会を与えていた だいた,柏原直樹レジデント教育委員長,角田司病院長,植木宏明学長,川崎明徳理事 長先生をはじめとする川崎医科大学附属病院関係者の皆様にとても感謝しています。