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04河野小(PDF形式 131キロバイト)
(様式 1) 平成27年度 福井型コミュニティ・スクール実施報告書 地域に学び、地域とともに生きる河野っ子 南越前町立河野小学校 タイトル「天日干しだしじゃこづくり」 1 具体的活動内容 本校は日本海に面する自然豊かな地にある小規模校で、地域の特性を生かしたふるさと学習 を推進している。中でも3・4年生が地域の方に教えてもらいながら行っている「天日干しだ しじゃこづくり」は、本校の伝統的な活動であり、今年で30回目を迎えている。 ①だしじゃこづくり 6月24日(水)、よい天気に恵まれ、3・4年生26名が「天日干しだしじゃこづくり」 に挑戦した。作業としては、早朝にとれたばかりの小魚を鍋で3分ほど塩茹でした後、網に広 げ、日のよく当たる場所へと運び、天日干しにするものである。この日は、地域の方からいた だいたアジやイワシの小魚を使用した。地元住民9名の「ジャコボラ(ジャコボランティア)」の 方から「つぶさないように、優しくね」などと、茹でた小魚を網に並べる際のこつを聞きなが ら、箸でじゃこが重ならないように間隔を開け、丁寧に取り組んだ。茹で→並べ→干しの作業 を何度も行い、だしじゃこを並べた網は38枚出来上がった。その後も数日、天気のよい日に は網を外へ並べ、カリカリになるまで天日干しを続けた。3年生の中からは「だしじゃこを食 べたことはあるけれど、自分で作ったものはもっとおいしそう」という声があがっていた。 ②だしじゃこの販売 出来上がっただしじゃこは児童が持ち帰るほか、社会性を育もうと 2年前からは町内の農産物直売所での販売活動へと発展させている。 出来上がった「天日干しだしじゃこ」の販売に向けて、計量や袋詰、 ポスターやのぼり、はっぴ作りを行った。また、販売の際に必要なお 客さんへのPRや会話のしかたなどのスキルを身につけるための練習 を子どもたち同士で考え、繰り返し行った。 7月2日(木)、3・4年生が町内の農産物直売所に行き、だしじ ゃこの販売をした。たくさんのお客さんが列をつくり、135袋のイワシのだしじゃこと31 袋のアジのだしじゃこがあっという間に完売した。 2 成果と課題 地域でとれた小魚から「天日干しだしじゃこ」を作る体験を通し、児童は地域のよさを理解 すると共に、自然や文化への関心を高めることができた。また、自分たちが作った「だしじゃ こ」を販売することによって、作る人、売る人の苦労について知り、お客さんに接するときの 言葉遣いなど、接客の基礎を身につけることができた。さらに、買っていただいた方から届い たハガキには、地域の食文化を学ぶ活動を称賛してくださる声が多く、子どもたちの自己有用 感を高め、故郷への愛着心を育てることにつながったと考える。この伝統はボランティアの方 々の協力があってものであり、児童たちは地域の人々に支えられていることを強く実感できた と思われる。 課題としては、今後さらに、多くのボランティアの方の協力を得られるような手立てを考え ることが必要である。