（2）放牧と水田を組み合わせた周年屋外飼養技術の確立 [PDFファイル

生産性向上のための哺育育成システムの構築
（２）放牧と水田を組み合わせた周年屋外飼養技術の確立
研究課題名
予 算 区 分
研 究 期 間
研 究 目 的
担
継
続
（平成２０∼２２年度）
当
協 力 関 係
大家畜部
和牛改良部
酪農飼料科
生産技術科
近畿中国四国農業研究センター
徳島農林水産技術センター
和牛繁殖経営では、低コスト、省力化のため放牧が推進されている。しかし、冬期
の放牧は、草量の確保等の面から困難である。そこで、冬期間の放牧期間を延長する
技術としてイタリアンライグラスの冬期放牧利用技術を確立する。また、通年屋外飼
育は施設整備コストを抑えた増頭が可能となる。そこで、現在飼料自給率向上のため
に推進されている稲ｗｃｓを補助飼料としての冬期屋外飼養技術を検討する。
これらの技術を確立することにより、放牧期間の延長及び放牧草の欠乏する時期
の屋外飼養が可能となり通年屋外飼養が可能となる技術体系を確立する。
１
全 体 計 画
研 究 対 象
冬期牧養力向上のために、冬期放牧に適したイタリアンライグラスの品種選定及
び栽培管理技術を確立する。
２ 細断調製された稲ＷＣＳを補助飼料に用いた冬期放牧技術を給餌施設の開発、飼
料設計を検討する。
３ 周年屋外飼養技術を農家で実証し、問題点の把握及び展示を行う。
繁殖和牛
飼料生産・利用
専 門 部 門
飼養管理、栽培管理
本年度試験のねらい
１ 冬期放牧に適したイタリアンライグラス等の品種を年内収量、放牧利用後の再生草量で評価し
て選定（継続２年目）するとともに、放牧に適した肥培管理法を中生または晩生品種用い検討
する。
２ 稲の立毛放牧、イタリアンライグラスの冬期放牧、細断稲ＷＣＳ給与での屋外飼育を農家実証
する。
試験１−１ 冬期放牧に適したイタリアンライグラス等の選定
キーワード……イタリアンライグラス ライ麦 冬期利用 放牧
（時
期） ９月∼５月 （試験期間：１９０日）
〈試験の内容〉
冬期放牧に適したイタリアンライグラスのタイプを選定するため、極早生∼晩生品種を用い水田
裏で栽培試験する。
１ 材料
イタリアンライグラス極早生、早生、中生、晩生品種、ライムギ：春一番
２ 栽培方法
（１）播種時期
９月中∼１０月上旬
（２）施 肥
Ｎ：Ｐ２Ｏ５：ｋ２０： 各５ｋｇ／１０ａ
（３）試験区
１区１５０ｍ２ ３反復
３ 調査方法
12月上旬に1回目及び3月下旬∼4月上旬に2回目の放牧利用
（１）調査項目
放牧前・後収量、草丈、放牧前飼料成分、硝酸態Ｎ
再生良否（１回め放牧後）
試験１−２ 冬期放牧のためのイタリアンライグラスの肥培管理の検討
キーワード……イタリアンライグラス 施肥 冬期利用 放牧
（時
期） ９月∼５月 （試験期間：１９０日）
〈試験の内容〉
イタリアンライグラスの冬期放牧に適した施肥法を検討する。
１ 材料
イタリアンライグラス：中生
２ 栽培方法
（１）播種時期
９月中∼１０月上旬
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（２）試験区
kg/10a
試験区
元肥区１
〃 ２
元・追肥１
〃
２
元肥
追肥
計
６
４
３
２
０
０
３
２
６
４
６
４
３
調査方法
12月上旬に1回目及び3月下旬∼4月上旬に2回目の放牧利用
（１）調査項目
放牧前・後収量、草丈、放牧前飼料成分、硝酸態Ｎ
再生良否（１回め放牧後）
試験２ 水稲、イタリアンライグラス放牧、稲ＷＣＳを補助飼料とする冬期屋外飼養技術の検討
キーワード……稲ＷＣＳ、冬期屋外飼養、補助飼料
（時
期） ９月中旬∼３月下旬 （試験期間：１９０日）
〈試験の内容〉
水稲立毛、イタリアンライグラスの放牧、細断稲ＷＣＳを補助飼料として利用した冬期屋外飼養
の農家実証を行う。
１
２
３
供試牛:黒毛和種繁殖牛
飼養体系 稲立毛放牧（9月∼11月）、ｲﾀﾘｱﾝﾗｲｸﾞﾗｽ放牧（12月∼１月、3月∼4月）、細断稲Ｗ
ＣＳ（2月∼3月）
調査項目：放牧前・後草量、草丈
体測値、ＢＣＳ、血液性状
前年度までの成果
１ 冬期放牧には、イタリアンライグラスの早生・中生・晩生が有望であった。極早生は､11月下
旬の雪害が見られた。（１回目利用）
２ 稲ＷＣＳの屋外給与施設は、コンパネ等で簡易な物を試作したところ無駄なく採食したが、強
度に問題があった。
３ イタリアンライグラスのみの12月∼１月の冬期放牧（3月まで継続中）では体重、ＢＣＳに問
題はなかった。現在血液分析中
次年度以降の計画
１ 夏期の耕作放棄地放牧等を組みあせた通年放牧の農家実証。
２ 冬期放牧中の分娩、哺育の検討（センター内試験）
協力関係の分担
年度スケジュール
４月
７月
10月
１月
３月
試験１
放牧
播種
稲立毛放牧
放牧調査
再生調査
ｲﾀﾘｱﾝ放牧
試験２
体側
体測
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体測
体測