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全ページ - Hosokawa Micron Group
第 67期 平成22年10月1日∼平成23年9月30日 株主・投資家のみなさまへ 株主のみなさまには、日頃からホソカワミク ロングループに対し格別のご支援を賜り、誠に ありがたく厚く御礼申し上げます。 第67期(平成22年10月1日から平成23年9月30 日まで)の決算を終了いたしましたので、ここ に業績の概況についてご報告申し上げます。 粉体技術を通じて社会に貢献し、未来を拓く 企業を目指し、一層の努力を続けてまいります ので、今後ともご支援ご鞭撻を賜りますよう お願い申し上げます。 平成23年12月 代表取締役社長 『技術開発』と『国際展開』、これを支える『人材集団の形成』を基軸に、 粉体技術連峰の発展と強化に邁進し続けてまいります。 ■平成23年度業績の総括 欧州の債務危機が深刻化し、米国は金融不安から 株価が下落、そして日本は東日本大震災によるサプ ライチェーンの停滞など、経済環境に厳しさが目立 ちました。しかし、当社グループの業績は日米欧と もに好調に推移し、急激な円高進行による円換算上 の目減りや期初の繰越受注残高が少なかった影響 を払拭し、受注高は前期比 21.4%増の 412 億 3 千 9 百万円、売上高は前期比 14.5%増の 361 億 7 千百万 円となりました。前期は一部大型の低採算物件やプ ラスチック薄膜関連事業における在庫品の評価減 などの特殊要因がありましたが、当社グループが得 意とする二次電池材料やトナー、ファインミネラル といった高付加価値製品や高いエンジニアリング 能力を活かした高度なシステムの販売が伸びたこ となどにより、 売上総利益率は前期比 3.3 ポイント改 善し、36.7%となりました。受注、売上の増加に伴う 営業活動の活発化による若干の経費の増加はあり ましたが、売上高販管費比率は、1.9 ポイントの改善 となりました。これらの結果、営業利益は前期比約 3.7 倍の 27 億 5 千 3 百万円となりました。 また、業績をグループ会社の所在地別に見ると、 日本は電子材料分野を中心に好調であり、欧州も粉 体事業、 プラスチック事業共に好調、 加えて米国では 収益体質の構築により黒字化したことから、日本を 含むアジア、欧州、米国の 3 地域全てで増収増益と なりました。 ■為替の影響 当社グループは、欧米を中心とする海外子会社の 売上高が連結売上高の 60%以上を占め、 決算におけ る円換算上の為替変動の影響は避けられませんが、 いわゆる輸出型企業とは異なり、それぞれの地域で 生産から販売までを行っているため、実質的な影響 は軽微です。 為替変動によって、受注高および売上高は円換算 した際に大きく変動しますが、異なる通貨での取引 ごとに為替ヘッジを行って利益を確定させている ため、利益面への影響は比較的軽微に止まります。 今期業績を前期決算時の為替レートを用いて換算 することで為替変動の影響を見た場合、売上高では 約 20 億円の目減りとなりますが、 利益面では 1 億円 強の目減りに止まることから、その影響が軽微であ ることがわかります。 一方、営業面では輸出比率が高い欧州の子会社に とっては、ユーロ安が受注活動の追い風となってお り、マイナス面だけではないといえます。 なお、 次期は 1 ドル=80 円、1 ユーロ=110 円を想 定しています。 ■株主還元 当社は平成元年の上場以来、株主還元を重視して きました。配当方針としては、配当性向 30%を目処 とし、業績の変化を反映させながら、安定的な利益 配分を考慮すると共に、配当金の増加に努めていま す。フリー・キャッシュフローを重視し、将来の企 業価値増大のための新製品開発、新技術開発を優先 する一方で、長期的視点に立った利益配分を行って いく方針です。 当期の期末配当は、利益還元の基本方針を踏まえ、 収益状況を鑑みた結果、4 円 50 銭とし、中間配当金 2 円 50 銭と合わせて前期比 2 円増配の年間 7 円と いたしました。 ■平成24年度の見通しと成長戦略 繰越受注残高は、当期期初と比較し、約 45 億円多 い 147 億円からのスタートとなる上、当社グループ が得意とする二次電池材料やトナー、 食品、 ファイン ミネラルといった市場の受注環境は比較的順調に 推移しております。しかし、欧州危機や米国経済後 退の長期化、中国の成長率鈍化など不透明感が増す ことも懸念されることや、受注残の一部には低採算 の大型案件が含まれることなども考慮し、売上高は 7.8%増の 390 億円、利益水準はほぼ横ばいを予想し ております。 次期は新中期 3 ヵ年計画の初年度にあたります。 「新興国市場の成長等に代表される事業環境の変化 に柔軟かつ迅速な対応」を基本方針と定め、その具 現化のために、①商品力および開発力、②新興国市 場でのビジネス展開、③人材育成の加速、④グルー プ企業間の業務提携、⑤環境保護ビジネスへの取り 組みの 5 項目について強化を図ることにより、「粉 体技術連峰の発展と強化」に努めてまいります。 成長戦略としては、売上拡大が最も有望視される アジア諸国を筆頭に新興国への営業力補強や代理 店網の強化による深耕、グループ間の情報交換を密 にすることによる二次電池材料等に代表される活 況市場への集中的な取組み、グループ会社相互の技 術移転による製品販売網の拡大などを推し進めて まいります。 また、収益力向上戦略としては、当社グループの 情報網を活用して市場ニーズに迅速に応える新製 品の開発、メンテナンス事業のアジア展開による拡 大や受託加工事業の強化に注力いたします。 加えて、 グローバル市場を視野に入れた業務提携による弱 点補完や協業関係の構築により、事業展開の拡大に 積極的に取り組んでまいります。そして、さらに一 層の固定費削減を進めることで強固な収益体制の 構築に努めてまいります。 ■比較連結貸借対照表 ■比較連結損益計算表 第67期 平成23年9月30日現在 資産の部 流動資産 現金及び預金 受取手形及び売掛金 有価証券 たな卸資産 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 固定資産 有形固定資産 建物及び構築物 機械装置及び運搬具 土地 建設仮勘定 その他 減価償却累計額及び減損損失累計額 無形固定資産 のれん その他 投資その他の資産 投資有価証券 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 繰延資産 社債発行費 負債の部 流動負債 支払手形及び買掛金 短期借入金 1 年内償還予定の新株予約権付社債 1 年内返済予定の長期借入金 未払費用 未払法人税等 繰延税金負債 前受金 賞与・役員賞与引当金 製品保証引当金 受注損失引当金 その他 固定資産 長期借入金 退職給付引当金 役員退職慰労引当金 繰延税金負債 資産除去債務 その他 純資産の部 株主資本 資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 その他の包括利益累計額 その他有価証券評価差額金 繰延ヘッジ損益 為替換算調整勘定 在外子会社の年金債務調整額 負債純資産合計 39,039 22,370 6,360 10,015 99 4,871 413 752 △ 144 16,668 14,988 14,770 7,855 5,060 49 1,504 △ 14,253 378 30 348 1,301 640 328 347 △ 15 ― ― 19,635 12,284 4,528 87 ― 348 1,888 673 109 2,361 471 609 121 1,083 7,351 3,495 3,439 128 235 38 13 19,403 25,999 14,496 5,206 7,577 △1,280 △6,596 △119 △1 △6,400 △75 39,039 第66期 第67期 平成22年9月30日現在 39,803 23,098 8,164 8,956 304 4,513 352 943 △135 16,701 15,394 14,584 7,933 5,038 436 1,463 △14,061 223 38 185 1,083 633 192 299 △41 3 3 21,041 14,448 4,290 1,550 3,404 10 1,862 51 100 1,469 329 640 ― 740 売上高 売上原価 売上総利益 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 受取利息・受取配当金 持分法による投資利益 その他 営業外費用 支払利息 社債発行費償却 為替差損 その他 経常利益 特別利益 固定資産売却益 投資有価証券売却益 子会社清算益 その他 特別損失 固定資産売却損 固定資産処分損 退職給付制度改定損 建物等臨時償却費 投資有価証券評価損 災害による損失 資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額 子会社清算損 特別退職金 社葬費用 その他 税金等調整前当期純利益 法人税等 法人税等 法人税等調整額 当期純利益 18,762 24,358 14,496 5,206 5,935 △1,279 △5,596 △115 1 △5,482 ― 39,803 自 平成21年10月1日 至 平成22年9月30日 36,171 31,587 2,753 739 22,881 13,290 10,536 145 46 5 93 207 61 3 27 114 21,050 10,536 9,797 154 31 2 117 256 54 4 76 120 2,691 636 2,328 533 1,652 336 14 13 ― ― 0 376 23 28 223 46 ― 21 12 ― 13 ― 8 676 855 △ 179 81 23 24 33 ― 184 ― 9 ― ― 87 ― ― 35 14 31 6 197 179 18 ■比較連結キャッシュ・フロー計算表 6,592 2,476 3,764 119 166 ― 64 第66期 自 平成22年10月1日 至 平成23年9月30日 第67期 自 平成22年10月1日 至 平成23年9月30日 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 現金及び現金同等物の増減額(△は減少額) 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の期末残高 3,002 △ 763 △ 3,706 △ 326 △ 1,794 8,102 6,308 第66期 自 平成21年10月1日 至 平成22年9月30日 2,291 △ 974 △ 15 △ 337 964 7,138 8,102 ■財務ハイライト 売上高 (単位:億円) 利益額(左から営業利益・経常利益・当期純利益) (単位:億円) 27.53 348.74 8.96 8.55 157.26 144.15 第65期 16.52 315.87 180.00 平成21年度 26.91 361.71 第66期 第67期 平成22年度 第65期 平成23年度 資産額(左から純資産額・総資産額) 第66期 平成21年度 (単位:億円) 5.25 第67期 平成22年度 平成23年度 一株当たりの配当金 (単位:円) 390.39 7 194.08 2.5 第65期 平成21年度 第66期 第67期 平成22年度 事業別売上構成比 平成23年度 第63期 平成19年度 第64期 第67期 6.2% 14.8% 第66期 4.9% 13.2% 平成21年度 第66期 平成22年度 第67期 平成23年度 納入地域別売上構成比 4.8% 13.3% 第65期 平成20年度 第67期 20.2% 日本 19.9% 18.6% 第65期 アメリカ 81.9% 81.9% 増収増益により、営業活動によるキャッシュ・フローは 引き続き強い状況にあります。このような中、平成 23 年 9 月に第 4 回無担保転換社債型新株予約権付社債 34 億 4 千 万円の償還を迎え、手元資金及び新規の長期借入による調 達を行い、滞りなく償還を完了いたしました。また、円高が 一層進んだことにより、前期に続き、貸借対照表において は為替換算調整勘定のマイナス幅が増大いたしました。一 第65期 31.9% 36.0% 欧州 79.0% 第66期 35.4% 28.3% 31.6% 13.5% 16.4% 31.7% アジア・その他 16.5% 方、損益面においては、特別損失として、日本での確定拠出 型年金制度への移行に伴う損失 2 億 2 千 3 百万円や新東 京事業所建設決定に伴う現事業所の取壊し等の費用を計 上したほか、法人税の支払い義務発生による法人税等の大 幅な増加はありましたが、増収による営業増益がカバーし、 グループ連結の当期純利益は、前期比 4.9 倍の 16 億 5 千 2 百万円となりました。 ■粉体関連事業 業種横断的にさまざまな分野で使われる粉体材料の付 次期は今期の好調な受注によって今期比約 1.5 倍にあた 加価値向上に寄与する粉体処理装置の製造・販売およびプ る 120 億円を超える受注残を持ってスタートします。世界 ラントエンジニアリングを提供するホソカワミクロング 的に需要が高まる自動車向けを中心とした二次電池関連 ループの主力事業です。その分野は、環境保全や製品捕集 設備や高性能化が進むトナー設備などの高付加価値市場 用集じん装置、クリーンルームにもおよびます。さらに近 を核に、装置販売のみならずメンテナンス事業で業績拡大 年では、複合ナノ粒子を中心とした新素材開発とその商品 を目指します。特に高利益率が期待できる新製品の販売拡 化にも事業を拡大し、化粧品分野も着実な伸びを示してい 大に注力すると共に、次々に頭角を現す新興国向け販売力 ます。 また、多市場からさまざまな要望が寄せられる粉体受 の強化には、強みであるグループ総合力を活かして取り組 託加工サービスでは、事業拡大のために設備投資を進めて んでまいります。 います。 当期受注高 336億8千4百万円 食品・化学・医薬市場のみならず環境・エネルギー市場で 注目を集める二次電池材料向け装置販売などが順調に拡 大し、受注高、売上高は前期比それぞれ 23.8%、18.6%の増 加となりました。これを受けて当事業の営業利益率は、12.5 売上高比 81.9% 当期売上高 296億1千5百万円 当期営業利益 36億9千5百万円 %に改善し、前期比 2 倍超の 36 億 9 千 5 百万円と大幅な 増益となりました。 卓上型多機能実験機 ピコライン ■プラスチック薄膜関連事業 多層高機能フィルム製造装置の開発・製造・販売を行う事 業で、業界で高い評価を得ています。 事業環境は、引き続き 厳しい競争下にあるものの、主力市場である欧州および米 国向けに回復傾向が見られるようになってきました。 また、 開拓を進めているアジア市場にも確かな手応えが感じられ 売上高比 13.3% 当期受注高 54億1千1百万円 当期売上高 48億2千9百万円 当期営業利益 2億1千3百万円 るようになり、受注高、売上高は前期比それぞれ 8.6%、3.4% の増加となりました。 その結果、当事業の営業利益は、2 億 1 千 3 百万円を計上いたしました。 当事業も粉体関連事業と同様に、戦略的な取り組みにより、 液晶パネル保護フィルムや食品用多機能フィルムなどの高 付加価値品への需要の高まりで活況なアジア市場をはじめ とする新興国市場での業績拡大に注力してまいります。 ホソカワアルピネ社 (ドイツ)社内展示会 ■製菓関連事業 キャンディ、チョコレート、ベーカリーなどの製菓装置 や各国代理店との関係強化により、欧州をはじめ米国、中 の製造・販売およびエンジニアリングを行う事業で、大手 東、アジア市場を主要ターゲットとして業績拡大と収益力 グローバルメーカーから高い信頼を獲得しています。リー の改善に努めてまいります。 マン・ショック以降、設備投資が低迷した業界でしたが、欧 米では回復の傾向が見られるようになってきました。今期 は、受注高 21 億 4 千 3 百万円(前期比 19.2%増)を計上し 売上高比 4.8% 当期受注高 21億4千3百万円 当期売上高 17億2千6百万円 たものの、第 4 四半期の受注が多く、受注残高は 6 億 2 千 当期営業損失 1億6百万円 2 百万円と前期比 182.7%増にまで伸びましたが、売上高は 17 億 2 千 6 百万円と前期比 11.6%減となり、当事業は前期 に続き 1 億 6 百万円の営業損失となりました。 多機能スチーム加熱式 バッチクッカー 昨年ドイツに集約して新設したテストセンターの活用 ∼メンテナンスサービス事業本部∼ 35 年前、大阪、東京の 2 拠点でスタートした当事業は、現 抑えることで生産性向上の一役を担っています。また、当 在では東海地区、九州地区にも営業所を開設して 4 拠点と 社機器のみならず他社機器のメンテナンス依頼もあり、整 なり、顧客からの要望に迅速で適切な対応を取れる体制を 備技術と知識・経験への信頼の高さの証といえます。改造 構築するに至りました。主たる事業内容は、当社販売機器 事業は、原料や生産量の変更、使用上の利便性向上のため、 の①消耗部品供給、②メンテナンス、③改造の 3 事業で、い 納入時の機器仕様では対応が困難になった場合などに、最 ずれも機器の健全かつ安定的な稼動を維持するのに欠く 適な改造プランを提案し、顧客の更なる生産性向上に貢献 ことのできないものです。 しています。 消耗部品の供給事業は、標準 このように、当事業本部では、 一歩先を見据えたソリュ 部品の在庫による迅速な供給 ーションの提供による顧客満足度の向上 をテーマに定期 に留まらず、運転状況を勘案し 訪問し、いち早い対応で顧客のスムーズな事業活動に寄与 た上での部品材質の変更によ することを使命としています。また、当社を収益面で基盤 る機器の長寿命化につながる から支える高収益事業でもあります。特に近年急成長が続 提案などにも及びます。メンテ くアジア市場への展開は、今後の業績拡大の鍵を握るとい ナンス事業は、定期的な機器の え、今年 10 月から新たにスタートした第 14 次中期 3 ヵ年 保守・整備提案により故障な 計画の戦略テーマのひとつともなっています。 ど不測の事態を未然に防ぎ、顧 客の生産機会ロスを最小限に 常務執行役員 メンテナンスサービス事業本部 本部長 前出 省三 5月 東日本大震災被災地へ義損金 名を越える来客で大盛況を収めました。また、展示機種中の ホソカワミクロン株式会社、ホソカワ厚生会(従業員と会社 新型測定器パウダテスタPT-Xについては、グローバルな販売 の相互出資による福利厚生社内組織)および米国子会社従業 展開を始めたほか、グループ各社 員一同は、東日本大震災の被災地に、当社 1,000 万円、ホソカワ で当機を用いた粉体特性評価デー 厚生会 100 万円、米国子会社従業員一同 3,000 米ドルの義損金 タを蓄積することで、粉体特性評 を寄贈しました。 価の世界標準機としての地位を構 9月 新製品 高冷却型機械式微粉砕機を発売 ホソカワミクロングループは、トナー製造プロセス分野では 世界トップシェアを占めますが、次世代を担う画期的な粉砕機 を開発しました。 従来のジェットミル方式に比べ、機械式粉砕 方式を採ることで、設備費が 2/3 で、ランニングコストは 1/2 となるエコロジーなプラント設計が可能になりました。 発売以 来 4 ヶ月で既に年間販売目標額を超える受注を上げ、 今後、 世界 のトナー業界の地図を塗り替てい 当社の小間 10月 ドイツ POWTECH 出展と国際会議開催 粉体業界で世界最大の展示会 POWTECH(ドイツ)にホソカ ワミクロングループが展示会最大スペースの小間を出展しまし た。 当社グループは展示内容と規模で明らかに粉体業界でリー ダーシップを発揮する存在となっています。 本年はその他にも、 インターパック (製菓機械展示会、ドイツ、4 月) 、 バッテリーチ ャイナ (電池展示会、中国、6 月) 、ナノコリア (ナノテク展示会、 くことになるでしょう。 また、高冷 韓国、8 月)などにも出展しました。 加えて各グループ会社では 却機構の効能により、茶葉の粉砕に 個別に社内展示会を開催するなど、常に活況市場の情報収集と おいても、色・香りを損なうことな 当社グループの最先端技術情報の発信を行うことでグローバル く、微粉砕が可能となり、粉茶の用 途を驚異的に拡大しました。 築する活動を開始しています。 に顧客獲得活動を行っています。 また、POWTECH に合わせて 高冷却型機械式微粉砕機 グラシス 10月 新製品 新機構フィルタ交換構造集じん機を発売 高活性な医薬品や毒性の強い化学品を扱うプラントにおい て、作業者の安全を第一に考えた集じん機を開発しました。 粉 体プロセスでは製品捕集(粉体を集める)や除塵(粉が周囲に舞 うのを防ぐ)のために集じん機を使って安全な作業環境を提供 します。 ただ、集じん機には定期的なメンテ 理店から営業担当者が出席し、今後 の世界展開における新製品や注目 用途について情報の共有化を行い 営業ネットワークの強化を図りま した。 当社グループの小間 10月 関東地区事業所統合と新東京事業所建設を決定 ナンス(フィルタ交換)が必要です。 この新製 第 14 次中期 3 ヵ年計画(平成 23 年 10 月∼平成 26 年 9 月)の 品は、作業者が粉に触れることなく、 フィルタ 一環として、関東地区に分散している東京支店 (東京都板橋区) 、 を交換できる機構となっています。 新しいフ 柏事業所 (千葉県柏市) 、 つくば事業所 (茨城県つくば市) の 3 事業 ィルタを入れて (IN) 、古いフィルタを押し出 所を統合し、現柏事業所を拡張して新東京事業所の建設を決定 す(OUT)方式なので、 「BAG IN-BAG OUT」 しました。 この統合により東日本における事業運営の効率化と と名付けました。 今後、 医薬品分野を中心に当 社の環境関連事業の中核を担う製品です。 開催した営業国際会議には、当社グループおよび 33 カ国 36 代 BAG IN-BAG OUT パルスジェット コレクタ 10月「粉体工業展大阪 2011」出展 顧客満足度の向上を図ります。 また、テストセンターの拡充は、将 来にわたる生命線である高付加価 値技術の情報集約拠点の充実を図 粉の先端技術で世界をリードするホソカワミクロン をテー り、当社の次世代技術開発の基盤戦 マに、新製品を含む11機種とマテリアル事業、受託加工、受託 略に据えるものです。 (平成 25 年 4 分析・評価事業を紹介しました。当社小間は、3日間合計で1,200 月完成、 総工費 約 14 億円) 新東京事業所 完成予想図 ■Mission Statement 「ホソカワミクロングループは、経済的かつ優れた技術をもっ て顧客の多様なニーズに的確に対応してその満足を得るとと もに、倫理的指針に基づく活動を通じて社会に貢献し、自然環 境の保護に努め、次世代のための環境保全に取り組む。 また従 業員の積極的なチャレンジを可能にする充実した職場作りを 推進し、 株主への適切な利益還元を行うことを使命とする。 」 ※Mission Statement (平成 7 年 8 月制定) は、平成 23 年 8 月 「社会への貢献」 と 「倫理的行動」 「 、環境保全」 を内容に追加しました。 ■IR カレンダー [平成23年] (金)第 2 四半期決算発表 5月13日 (水)証券アナリスト向け中間決算説明会(東京) 6月 1日 (水)一般個人向け会社説明会(大阪) 7月13日 (木)第 3 四半期決算発表 8月11日 (木)一般個人向け会社説明会(名古屋) 9月15日 (金)通期決算発表 11月11日 (水)証券アナリスト向け通期決算説明会(東京) 11月30日 (金)株主総会 12月16日 [平成24年] 【予定】 (水)一般個人向け会社説明会(東京) 1月18日 新しく生まれ変わったナノテク化粧品「NanoCrysphereTM(ナノクリスフェア)」シリーズのご紹介 当社が中心となった「大型国家プロジェクト(注 1)」により生まれた 「PLGA ナノ粒子技術」は、 薬剤溶出型カテーテル などの医療分野で 実用化に向けた臨床開発が進んでおり、近い将来、当社の収益の柱の一 つになることが期待されています。 既に化粧品分野では、同ナノ粒子技術を応用した当社オリジナルの ナノテク化粧品 ナノクリスフェア やナノテク頭皮料 ナノインパクト などの製品に実用化されており、多くの消費者の皆様方からご支持を 頂いています。 これらの技術成果は、第 5 回日本バイオベンチャー大賞(平成 19 年) などの受賞をはじめ、本年の「製剤機械技術学会」の最高賞である仲井 賞の受賞で 10 件を数え、 学術分野でも継続的に高い評価を得ています。 ここでは、販売開始から 5 年半が経過するのを機に新美肌成分の配 合によってリニューアルされた ナノクリスフェアシリーズ を紹介し ます。 今回のリニューアルでは、新成分としてヒナギクから抽出した天然 由来の美白成分「ヒナギク花エキス」を配合しました。 「しみ」の原因と なるメラニンの形成過程である①準備、②生成、③生成後の 3 ステップ のうち、従来のナノクリスフェアの美白成分「ビタミン C 誘導体」など は、主に②のステップに作用するのに対し、 「ヒナギク花エキス」は全て のステップに働きかけるため、更に優れた美白効果が期待できます。加 えて、美容液の製法を見直すことで、肌への浸透性が一段と高まり、美 肌構築の品質をグレードアップさせることにも成功しています。 是非、この機会に、生まれ変わった高浸透性 ナノクリスフェア を お試し頂き、さらなる美肌への導きをご体感下さい。 注1:独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 助成事業、平成 13 年∼ 16 年、 「PLGA(生体適合性高分子)ナノ粒子を 応用した薬物送達システム(DDS)の技術開発 」 Worldwide Network ホソカワミクロングループは、ホソカ ワミクロン株式会社(以下 本社)を中核 に国内連結子会社 1 社、海外連結子会社 14 社および国内関係会社 1 社で構成さ れ、海外関係会社を本社に直結させるフ ラットな組織により運営しています。 世界各国に展開する企業集団の強み を活かし、そのシナジー効果を最大限に 発揮するため、研究開発における成果の 共有、製品開発の分担、製品・部品の相互 供給体制を取ると共に、グループ人材の 交流・教育・情報交換を緊密化するこ とで、近年ますます注目を浴びる新興国 への世界的な市場のシフトに対し、グル ープ全体で戦略的に取組み、粉体技術の リーディングカンパニーであり続ける べく、高効率・高収益体質の企業グルー プ形成に努めています。 ∼ホソカワミクロン上海∼ ホソカワミクロン上海パウダーマシナリー社(以下 ホソカ 顧客満足度のさらなる向上を目指しています。 ワ上海)は、世界第 2 位の経済規模にまで成長を遂げた中国市 中国市場では、近年、電気自動車やハイブリッド車の世界的 場で、ホソカワミクロングループ製品の販売を担っています。 な普及によって増産体制が続く二次電池用材料や高精度な自 当社グループの中国への販売拠点の進出は、1990 年の香港 動車部品に使われる特殊化成品、高 支店開設にはじまり、その後大連、上海に事務所を増設し、中 品質紙に用いられるファインミネラ 国市場での装置販売を順調に拡大してまいりました。そして ル、高性能トナーなど高付加価値製 2005 年、営業活動の効率化のため、香港と大連の事務所を上海 品製造設備への投資が増加しており、 事務所に統合し、現地法人ホソカワ上海を設立いたしました。 世界で最も活況な市場に成長しまし 現地採用スタッフとグループ会社から派遣した営業・技術員 た。ホソカワ上海では当社グループ によるきめ細かな営業活動を心がけることで、着実に業績を の豊富な経験を活かし、顧客の多様 伸ばし、2011 年度は 5 年前の現地法人設立当時の 3 倍にあた な要望に応えることで中国市場での る約 21 億円の商談をまとめ上げました。 グループ製品のシェア拡大に努めて また、当社グループ製品周辺機器の現地調達や納入装置の います。 メンテナンスサービスの機能を付加し、 その充実を図ることで、 ホソカワミクロン上海 総経理 宗 株式の状況 会社概要 ■株式の状況(平成23年9月30日現在) ■会社概要(平成23年9月30日現在) ホソカワミクロン株式会社 HOSOKAWA MICRON CORPORATION 大正5年4月18日(1916年) 7,450名 昭和24年8月13日 (1949年) 0.44% 0.52% 1.05% 144億96百万円 360名(単体)1,426名(連結) 3.99% 5.71% http://www.hosokawamicron.co.jp/ 17.23% 1.08% 51.75% ■役員(平成23年12月16日現在) 7,450名 24.23% 94.00% (注)自己株式 1,691 千株は、上記の個人・その他に含めております。 ■大株主(平成23年9月30日現在) 代表取締役社長 宮 田 清 巳 常 専 常 専 務 取 締 務 執 行 役 務 取 締 務 執 行 役 役 員 役 員 福 永 忠 道 国内統括 木 原 均 海外統括 企画管理本部 本部長 取 締 役 細 川 悦 男 取 締 役 常 務 執 行 役 員 井 上 鉄 也 経理本部 本部長 取 締 役 千 畑 一 郎 社外 取 締 役 内 藤 牧 男 国立大学法人大阪大学接合科学研究所付属 スマートプロセス研究センター 教授 社外 日清エンジニアリング株式会社 常務取締役 株式会社ユノインターナショナル 2,884 6.96 株式会社日清製粉グループ本社 2,500 6.04 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 1,602 3.87 取 締 役 村田 住友信託銀行株式会社 1,500 3.62 監 査 役 浮田 俊太郎 常勤 株式会社三井住友銀行 1,410 3.40 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 1,097 2.65 監 査 役 吾田 啓一郎 社外 細川 悦男 1,063 2.56 監 査 役 國 分 博 史 社外 日清エンジニアリング株式会社 1,031 2.49 専 務 執 行 役 員 白 谷 晴 男 粉体システム事業本部 本部長 株式会社京都銀行 1,000 2.41 2.18 常 務 執 行 役 員 前 出 省 三 メンテナンスサービス事業本部 本部長 902 常 務 執 行 役 員 塚 田 義 員 粉体システム事業本部 副本部長 兼 東京支店長 執 行 役 員 花 川 忠 己 マテリアル事業本部 本部長 執 行 役 員 内 田 良 範 粉体システム事業本部 営業統括部 統括部長 執 行 役 員 石 井 興 一 粉体システム事業本部 生産統括部 統括部長 執 行 役 員 廣 瀬 潤 三 粉体システム事業本部 技術統括部 統括部長 執 行 役 員 須 原 一 樹 企画管理本部 企画統括部 統括部長 執 行 役 員 福 井 雄 二 総務本部 本部長 執 行 役 員 猪ノ木 雅裕 粉体工学研究所 所長 執 行 役 員 辻 本 広 行 マテリアル事業本部 マテリアル事業部 事業部長 執 行 役 員 野 原 伸 介 米国駐在 細川 泰史 (注) 株式比率は発行済株式総数から自己株式 (1,691 千株) を控除して算出しております。 博 我が愛するアジア 4 年間の米国駐在を終え、10 月から粉体システム事業本部の 営業統括の職にあります。今年度からは地域別組織を事業別 組織に再編、東西営業部を一本化して効率化を図ることで、 国内外のお客様に対し、より迅速な対応を可能にする体制と しました。 ホソカワミクロンでは国内およびアジア諸国を主たる営業 圏として高い技術レベルを必要とする市場に高付加価値製品 をいかに販売していくかが課題であり、ターゲットとすべき地 域は、今は何と言っても、元気な 我が愛するアジア です。最 近は BRICsに加え、ベトナム、インドネシア、タイなどの VITAMIN と表現される国々が次の成長株として期待されて います。アジアは、ギリシャやイタリアの金融危機でギクシャ クしている欧州や雇用が伸びず大統領人気も落ちつつある米 国を尻目に、さらにその市場を拡大しつつあります。この成長 市場に対し、グループ販売拠点(韓国、中国、マレーシア)を核と して、人材の投入、アフターセールスの充実、営業ネットワーク の整備など、着々とアジア戦略を進めているところです。 昨今の超円高環境で、日本の輸出中心企業は極めて厳しい状 況に置かれていますが、当社の場合、欧米にそれぞれ生産販売 拠点を持っているため、グループ拠点各地での商売上の為替の 影響は少なく、好調な業績を維持しています。また、円高は、日 本のお客様にとっては、世界に展開する当社グループの輸入機 器を日本で安く購入できるメリットを享受いただける絶好の 機会となっています。 執行役員 粉体システム事業本部 営業統括部 統括部長 内田 良範 [ 配当金計算書について ] 配当金お支払いの際にご送付しております「配当金計算書」は、租税特別措置法の規定 に基づく「支払通知書」を兼ねております。確定申告を行う際は、その添付資料として ご使用いただくことができます。ただし、株式数比例配分方式をご選択いただいてい る株主様につきましては、源泉徴収税額の計算は、証券会社等にて行われます。確定申 告を行う際の添付資料につきましては、お取引の証券会社等にご確認下さい。 なお、配当金領収証にて配当金をお受取りの株主様につきましても「配当金計算書」を 同封させていただいておりますので、確定申告をされる株主様は大切に保管下さい。 証券会社に口座を開設されている株主様は、住所変更等のお届出およびご照会は、 口座のある証券会社宛にお願いいたします。証券会社に口座を開設されていない 株主様は、下記の「特別口座について」をご確認下さい。 株券電子化前に「ほふり」 (株式会社証券保管振替機構)を利用されていなかった株 主様には、三菱 UFJ 信託銀行株式会社に口座(特別口座といいます)を開設して おります。左記株主名簿管理人とはご照会先および住所変更等のお届出先が異な りますのでご留意下さい。 卓上型多機能実験機ピコラインの部品を用いてデザイン ピコライン:アタッチメントの交換により、粉砕、分級、粒子設計など 9 種類の粉体処理実験が可能な卓上型機。 この冊子の印刷インキにはアメリ カ大豆協会認定の大豆油インキを 使用しています。