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大口径セラミック製モノリス膜を開発

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大口径セラミック製モノリス膜を開発
2013年2月14日
株式会社 明
電
舎
広報・IR部
大口径セラミック製モノリス膜を開発、飲料水や再生水製造分野へ投入
~世界最大級(230φ
1.5m
膜面積 36 m2)の大口径~
株式会社明電舎(取締役社長 稲村純三 以下、
「明電舎」)は、飲料水、再生水の製造用大口径セラミ
ック製モノリス膜を開発し、2013年度から販売を開始します。
当社は、2010年より下水、排水、再生水用のセラミック製平膜を販売していますが、それに加え、
飲料水や再生水製造用としてより高圧でろ過が可能な大口径セラミック製モノリス膜を開発しました。
日本国内では、クリプトスポリジウム等耐塩素性原虫に対するより確実な処理方法として膜ろ過方式
が普及しつつあります。一方、世界では、人口の増加、経済規模の拡大や都市化の進展に伴い、水需要
が急速に高まりつつあり、水資源の有効利用の観点から下水等排水の再利用技術が注目されています。
セラミック製モノリス膜は、高フラックス注1での安定したろ過性能を実現し、低い膜差圧により省エ
ネルギー化にも貢献できます。有機膜と比較して長寿命で、耐薬品性があり、高圧で運転できますので、
長期間の安定運転に寄与します。
用途としては、地下水や河川表流水を水源とした飲料水の製造、下水二次処理水からの再利用水の製
造が適していますが、海水淡水化 RO 法注2の前処理、油水分離など様々なニーズが見込まれています。
日本国内だけでなく海外、特にアジア市場での販売を強化し、2015年度に平膜やモノリス膜など
の膜事業として100億円の受注を目指します。
明電舎はセラミック製モノリス膜を用いた水道用膜処理技術、海水淡水化の前処理技術、排水再利用
技術の開発、提供を通して世界の水問題の解決、省エネルギー化に貢献したいと考えています。
■セラミック製モノリス膜の特長
① 高フラックス、省スペース
高フラックスで安定したろ過が可能です。従来の有機膜に比べて約2倍のろ過が可能となります(水
質によります)。また、膜面積が大きく、より省スペースで膜が設置できます。
② 高い耐久性、長寿命
材質がセラミックですので、普及の進んでいる有機膜に比べて耐久性、耐熱性に優れており、膜損傷
も起きません。また、酸やアルカリ、酸化剤等への耐薬品性があり、高圧洗浄が可能なので、膜表面の
汚れも簡単に洗い流せ、メンテナンス性に優れています。さらに、長寿命なセラミック製モノリス膜は、
ライフサイクルコストの低減にも貢献します。
③ 環境に優しい
低い動力で運転できますので、省エネルギーで温室効果ガスの削減に寄与します。また、使用後の膜
はセラミック原料としてリサイクルも可能で、環境に優しい製品です。
膜エレメント注3仕様
項
目
仕
様
材質
セラミック(アルミナ)
形状
モノリス構造
外径×長さ
φ230 mm×1,000 mm、φ230 mm×1,500 mm
公称孔径
0.1 μm
膜面積
24 m2、36 m2
注1)フラックス:単位面積当たりのろ過液の透過量のことで、膜透過流束とも言います。
注2)RO 法:海水を高圧で逆浸透膜(RO 膜、Reverse Osmosis Membrane)と呼ばれるろ過膜に通
して、淡水を生成する方法です。
注3)エレメント:セラミック製の膜媒体を、ステンレス製のケースに収納して使用します。
図1セラミック製モノリス膜エレメント外観
図2セラミック製モノリスろ過・逆洗フロー
■本プレスリリースに関するお問い合わせ
広報・IR部
広報室
TEL:03-6420-8100
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