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2020東京オリンピック時の 宿泊施設・鉄道駅−会場間輸送について

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2020東京オリンピック時の 宿泊施設・鉄道駅−会場間輸送について
A3班 最終プレゼン
2020東京オリンピック時の
宿泊施設・鉄道駅−会場間輸送について
冨田真紀
中村江
諸橋彩香
金佳苑
東京都の想定と現実のギャップ
2020年開催の東京オリンピックに際しての、東京都の想定.
 既存交通網で、オリンピック時の交通需要に対応可能.
• 東京の鉄道網は1日あたり約2570万人の乗客を輸送可能.
• 観客とスタッフの輸送需要が東京の鉄道網の輸送量に占める割合はわ
ずか.
 選手・関係者は会場から50km以内に宿泊可能.
• 会場中心から10km圏内に87,000室、50km圏内に140,000室を確保済み.
• 今後2,000室以上を新規建設予定であり、関係者を迎えるのに十分な収容
能力を持つ宿泊施設を提供できる.
オリンピック立候補ファイル
http://tokyo2020.jp/jp/plan/candidature/dl/tokyo2020_candidate_section_12_jp.pdf
日常的な交通需要の偏り
国土交通省統計情報「混雑率データ(H26)」よりArcGISを用いて作成
http://www.mlit.go.jp/common/001025446.pdf
日常的に、交通需要(混雑率)には偏りが見られている.
供給は足りるとしても、イベント時は更なる需要偏りが起こるのでは.
−混雑率151%以上の路線
−混雑率150%以下の路線
宿泊施設不足と対策
 既存課題
ホテル客室数の過不足
2020年時には、訪日外国人が更に増加
し宿泊施設が不足する.
 政府による対策
• 宿泊施設の新設.
• 大田区において旅館業法の規制緩
和.
みずほ総研(2015/08/10)
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp150810.pdf
旅館業法の規制緩和
旅館業法の基準を満たさない宿泊施設を認
める条例を実施
• 他地域でも実質、民泊の容認がおこっ
ている.
air bnbなど
宿泊施設不足対策に伴い、交通需要が変化するのではないか.
宿泊施設増設時の立地について、交通観点から考慮する必要がある.
補足:オリンピック時の観客について
立候補ファイルより東京都の予測では
オリンピ
ック観客のうち、62〜63%が都内自宅・宿泊施設から、37〜38%が都外から来場
する。
都内自宅と都内宿泊施設の分担率については
• 東京都の予測ではオリンピック関係者の宿泊施設需要についてしか触れられていな
いこと
• みずほ総研による宿泊施設不足はオリンピック時を想定した予測ではないこと
から正確な値の予測が困難だった。
そのため、本研究では
都内自宅人口=国勢調査の世帯数データ
宿泊人口=宿泊容量(100パーセント既存宿泊施設に宿泊する仮定)
とし、別々に交通需要予測を行った。
目的と流れ
 観光客による宿泊を考慮して、オリンピック時の交通需要の偏り
を明らかにする.
 交通の観点から、今後の宿泊施設不足への対策を提案する.
宿泊者による
鉄道への需要分析
• 国土数値情報
「宿泊容量メッシュ」(H22)
「鉄道」(H26)
• 立候補ファイル
「バスと鉄道の分担率」
通常時との
需要の比較
• 国土交通省統計情報
「混雑率データ」(H26)
混雑の偏りを大きくしない
宿泊施設の立地提案
• 国土数値情報
「ニュータウン」(H26)
• 国勢調査(小地域)
「世帯数」(H22)
• 主要ニュータウン空き家数
• みずほ総合研究所レポート
「インバウンド観光と宿泊施設不足」
宿泊者による鉄道需要予測
会場の中心を東京テレコムセンター駅と設定し、
中心から60km圏内を本分析の対象エリアとする.
東京テレコムセンター駅
 宿泊容量を最寄り駅ごとに配分し、バス利用者を差し引く.
(シャトルバス発車駅は*0.78、それ以外の駅は*0.96)1)
 各駅の通過人数を加算し、路線ごとの需要(人)を算出.
通常時とオリンピック時の鉄道需要比較
通常時の鉄道混雑分布
宿泊者による鉄道需要分布
東京メトロ丸の内線
山手線
総武線
京浜東北線
東京メトロ東西線
東急大井町線
京葉線
京浜急行本線
−混雑率151%以上の路線
−混雑率150%以下の路線
混雑率上位路線は、東京メトロ東西線・総
武線・山手線・京浜東北線.
京浜急行・東急大井町線・東京メトロ丸の
内線・京葉線への需要が高い.
埼玉高速鉄道・東武東上線は、通常時・宿泊客考慮時共に需要が低
い.
交通から見た、宿泊施設不足への緩和策1
比較的需要の低い埼玉高速鉄道と東武東上線沿線での民泊を実施する.
(民泊は沿線ボロノイ領域内世帯数の12.8%で実施すると設定)2)
民泊を提案する路線と沿線世帯数
民泊者と元の宿泊者を加算した鉄道需要 [人]
赤羽とさいたま
市を繋ぐ.
埼玉高速鉄道
東武東上線
池袋と埼玉を繋ぐ.
民泊実施により2路線の需要は増加し、
全民泊者を都内に輸送するのに時間がかかる結果となった.
3)
交通から見た、宿泊施設不足への緩和策2
郊外ニュータウンの空き部屋を有効活用
東京23区外で都内まで約1時間でアクセス可能なニュータウンの空き部屋を宿泊
施設として利用する.
空き部屋活用を提案するNTの立地
竜ヶ崎NT
国土数値情報「ニュータウン」に記載されているNT
のうち、施工面積・計画戸数の上位5箇所の空き部
屋(URの公開情報参照)で民泊を実施すると設定.
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
竜ヶ崎NT
平均空き家率
4.8%
2.3%
6.8%
2.1%
6.8%
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
竜ヶ崎NT
都内主要駅
東京駅まで
新宿駅
品川駅まで
新宿駅まで
東京駅まで
所要時間(約)
58分
28分
45分
56分
58分
交通から見た、宿泊施設不足への緩和策2
郊外ニュータウンの空き部屋を有効活用
東京23区外で都内まで約1時間でアクセス可能なニュータウンの空き部屋を宿泊
施設として利用する.
NT宿泊者と元の宿泊者を加算した鉄道需要 [人]
空き部屋活用を提案するNTの立地
竜ヶ崎NT
国土数値情報「ニュータウン」に記載されているNT
のうち、施工面積・計画戸数の上位5箇所の空き部
屋(URの公開情報参照)で民泊を実施すると設定.
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
竜ヶ崎NT
平均空き家率
4.8%
2.3%
6.8%
2.1%
6.8%
千葉NT
多摩NT
港北NT
湘南LT
竜ヶ崎NT
都内主要駅
東京駅まで
新宿駅
品川駅まで
新宿駅まで
東京駅まで
鉄道需要の極端な増加は見られない.
近年増加しているNT内の空き部屋を有効活用できるため、
宿泊施設新設コストがかからない.
所要時間(約)
58分
28分
45分
56分
58分
まとめ
 今回は、宿泊者による交通需要を考慮しオリンピック会場まで
の交通需要予測を行った.
宿泊容量のみを考慮した需要予測を行い、需要が大幅に増える路線
を明らかにした.
 交通需要を踏まえて、宿泊施設不足への対策を考えた.
首都圏で新規に宿泊施設を誘致する場合の立地提案と、交通需要か
ら見た実施可能性を検討した.
参考文献・資料
東京オリンピック・パラリンク競技大会(https://tokyo2020.jp/jp/)
「立候補ファイル」第2巻・第3巻 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
国土数値情報−宿泊容量メッシュ、バスルート、バス停留所、鉄道、ニュータウン
平成22年度国勢調査(http://nlftp.milt.go.jp/ksj/)
UR賃貸住宅関東(http://www.ur-net.go.jp/kanto/)
みずほ総合研究所レポート(http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp150810.pdf)
補足
1)バス分担率算出根拠
国土交通省によるスライド資料より.
(元出典はオリンピック立候補ファイル)
2)民泊実施のパーセンテージ仮説根拠
みずほ総合研究所の報告書記載データより
2020年の宿泊者数 931万人
オリンピックの訪日外国人 40~60万人
8月の宿泊者数 [{(931万‐50万人)/12ヶ月}+50万人]×7/30
60km圏内の宿泊容量(人) 474805人(98%は埋まっていると仮定)
新しく整備される容量(人) 20000人
新たに必要な容量 129238部屋(2人1部屋に泊まると仮定)
人数(258476人)
沿線人口合計*(X)=新たに必要な宿泊容量(人) X=12.8%
3)民泊実施時の輸送にかかる時間
東武東上線の沿線で民泊を行った場合の
民泊者:65524人
1時間に最多5本(1編成1500人定員)運行
65524/1500*5=8.8[時間]
埼玉高速鉄道の沿線で民泊を行った場合
の民泊者:64907人
1時間に最多13本(1編成900人定員)運行
64907/900*13=5.7[時間]
先生のコメントについて
1、観客の宿泊施設別の割合
一部サッカーなどは札幌ドームでもあるので、東京都の観客を計算する。
東京都による来場者数は一日92万人が見込まれている。
開催日程は17日間ですので92万人×17日間=1564万人。
(東京都民が1335万人)
東京都の一日当たりの宿泊者数は平均で約11万人。(観光庁宿泊旅行統計調査より)
一日あたり宿泊する観客の割合
=11万人/92万人=約12%
宿泊施設別の観客の割合
2013年のデータにより
2、民泊の実施の計算方法
12.8%は多すぎで、ほかの計算方法を検討すべき
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