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株式会社砂田建設

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株式会社砂田建設
Ⅴ.サービス関連分野
● 木炭、木酢液の製造・販売事業
~地域の伝統産業に挑戦し、技術を次代へ承継~
株式会社砂田建設
新分野・新市場への取組み内容
■ 事業開始時期
平成20年
■ 決断から事業開始までの期間
3年
■ 商圏、顧客
JA、地域の産直市等で販売
■ 具体的な事業の内容
当社がある愛南町南部は古くから、炭焼きが盛んであったが、担い手の高齢化等により近年は業
者数も減ってきている。一方で、消費者の自然志向の高まりにより、木炭や副産物である木酢液に
は手堅いニーズが存在していることから、地域資源を用いた備長炭、木酢液のブランド化と加工品
の製造、販売をしている。
■ 新分野進出のきっかけ、この分野を選んだ理由
公共工事が大きく減少していく中で、当社の業態では、工事の受注が少ない時期に技術者の雇用
を維持していく経費が経営の悪化や雇用の不安定化を招くことは明白であった。
そのような中、人的資源の効率的な活用を目指し、炭焼きという伝統産業に着目し、設備の整っ
た休眠中の炭窯を賃借し、地元の林業会社さんや製造業者さんのご協力のもと、地域の伝統産業で
ある炭製造業に取り組むこととした。
■ 事業、技術、商品の特徴
地域資源であるウバメガシの原木を炭窯で10~14日間高温で焼き上げて備長炭を製造し、主
に JA に出荷しており、また、消費者ニーズの調査をもとに、炊飯用やお風呂用、消臭・防湿用の
加工品も製作・販売し、更に、地域の日常の用途にも対応するため、雑木を焼き上げた雑炭の販売
や木酢液の製造への取り組みも検討している。その他、インテリアにもなる置き炭(籐かご入り)
は各産直市などから、お土産品やプレゼント用としての需要があり注文が増えている。
備長炭は地区の名称をとって「山出備長炭」(やまいだしびんちょうたん)という名称でブラン
ド化し”愛南産の炭”としての知名度アップに取り組んでいる。
取組みにおける社内の体制
■ トップの役割と社内の体制
社内に炭部門を設立して取り組んでいる。
■ 従事者数
外部専門家
3名
本業と兼任の従事者 3~4名
■ スタッフの教育/人材確保
連携先、資源、支援施策の活用
■ 協力・連携先
総合指導、品質管理、炭焼きの3分野について、
外部の経験者の方に協力していただいている。
■ 本業の経営資源、地域資源の活用
地元の専門的な知識や技能を持った人材、地域
資源である炭窯、ウバメガシを活用
■ 公的支援等の活用
取締役を含む従業員4名が原木の伐採・製
平成20年度国土交通省建設業の新分野進出・
材に必要な「伐木等の業務に係る特別教育講 経営革新モデル構築支援事業採択
習」を受講。
取組みの状況と今後の目標
■ 苦労した事柄と解決策
当地区はウバメガシの群生地があり入手が
容易と考えていたが、保安林や国定公園の区
域があるなどの制約が多かった。また、現地
視察や地主交渉など、何度も行ったが、交渉
成立にはならず、原木は伐採専門業者から購
入し、月2~3回配達してもらっている。原
木入手のための努力は今後も続けていく必要
がある。
■ 事業の社会貢献性
工事の受注が無い時期の従業員の活用と人件費等の経費の確保により、地域雇用の安定化に繋げ
たい。また、この地域ではかつてはほとんどの家庭が炭を焼いていたが、現在は製造業者が数件し
かなく、当社の取り組みが地域の伝統産業の技術承継に少しでも寄与できればと考えている。
■ 今後の事業の目標と課題
ロゴ作成や加工品の販売により、炭を生活の身近な存在として普及させ、ブランド化した「山出
備長炭」の知名度を上げていきたい。
また、地域の農家民宿と協力し、木炭製造見学や木酢液づくり、炭火を利用した野外活動でグリ
ーン・ツーリズムの取り組みにも参加し、炭を切り口とした地域の活性化に取り組んでいく。
【会社概要】
建設業許可番号:38-1681
所在地:南宇和郡愛南町緑丙 191 番地
代表者:砂田 優二
従業員数:14 人
資本金:20,000 千円
建設業の主な業種:土木工事業
公共・民間工事割合:公共(98%)民間(2%)
TEL:0895-72-4603
FAX:0895-72-3439
e-mail:[email protected]
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