Comments
Description
Transcript
五泉市立五泉中学校の指導事例(PDF形式 317 キロバイト)
学力向上推進システム活用事業<活用事例> 英語科授業内の10分間補充学習で過去問題に取り組む ~ 「基礎学力 学問帳」の活用 ~ 五泉市立五泉中学校 英語部 1 当校の実情に合わせた学習指導の改善 1学期に行った各種学力調査結果によると、英語は各学年とも 全国平均や県平均より低く、基礎学力の定着が不十分であった。 ま た 、 市 教 育 委 員 会 が 作 成 し た 「 基 礎 学 力 学 問 帳 」( 平 成 24年 度のWeb診断問題、サポート問題の全教科、全学年分が1冊に綴 じてあり、生徒一人一人が所有)の活用も不十分であった。 そこで、当校英語部では基礎・基本の定着のための繰り返し学 習を実践し 、「基礎学力 学問帳」を活用することとした。新たな 時間を捻出、設定することは難しく、授業時間内にポイントを絞 った補充学習を定期的に取り入れることとした。 2 授業時間内の補充学習の計画的な実践 Web診断問題実施1週 間前の授業で補充学習を行う。1週間の 中で、過去のWeb診断問題、サポート問題を活用した補充学習10 分程度を2回取り入れる。これを1~3年生全クラスの英語の授 業で実践する。9月以降の計画は、下表のとおりである。1週間 を前後半に分け、活動①、②で構成する。 (1) 活動① 過去のWeb診断問題の結 果から、定着させたい単 語や熟語を選び出してプ リントを作成し、ペア学 習で復習させる 。例えば 、 次のようにする。 ・基本的な単語や熟語( 数 字、季節、序数など) について、ペアで意味 や綴りを確認する。 2年生12月Web対策 天気の表現を復習しよう Name( ) 〈ペア学習〉 ペ ア で 英 語 と 意 味 の マ ① 天気の表現を確認する。 How is the weather ? …… It's sunny.(cloudy/rainy/snowy) ッチングをさせて口頭 ② ペアで各地の天気をたずね合おう。 ・単語や熟語について、 練習する。 ・単語や熟語を選び、そ 地 域 天 気 地 域 れを使った英文を一つ 新 潟 作り 、ペアで発表する 。 東 京 京 都 福 岡 沖 縄 北 海 道 天 気 (2) 活動② 昨年度、正答率が低かった問題 昨年度の結果から正答率の低か った問題について、サポート問題 を使って補充学習をする。 ・Web診断問題の範囲に合わせて 、 ポイントを絞った解説を行う 。 主に、サポート問題中の「押さ えておきたいポイント」の部分を活用する。 How’s the weather in ○○ ? ・グループで教え合いをしながら、サポート問題の指定 された問題を解く。 ・答え合わせをする。 3 まとめ (1) 結果 短期間ではあるが、Web配信問題を 【2年生1学期】 【2年生2学期】 【3年生1学期】 【3年生2学期】 活用し、毎月定期的に補充学習を仕 組むことができた。しかも、1~3 年生の全クラスで実施することがで きた。 (2) 成果 1学期の診断問題では、2、3年 生ともに県平均-1.6~-0.1だったが 、 2学期には+0.2~+0.4へと上昇した。 1年生は比較するデータがないが、 2学 期は 県 平均 ± 0~ +0.2と いう 結 果であった。 正答率 の低い問題に絞 って実践し た ため、 生徒にとって苦 手な問題を 重 点的に 取り上げたこと によるのだ ろう。 さらに、Web診断問題に向けて、自 分で学習を行う生徒が増えた 。「基礎学力 学問帳」は、単に 【1年生2学期】 Web配信の 過去問 題集 ではな く、1~3年生 の基礎・基本が 詰 まった 練習帳 である 。Web診断問題の実施 前だけでなく、 日常的に活用することで 、基礎学力が向上するものと考える 。 (3) 課題 定期テストと補充学習の期間とが重なる月があり、授業時 間内に補充学習を行うことが難しい週があった。今後、日程 や時程の検討が必要である。 学力向上推進チームからのコメント 過去問題(診断問題、サポート問題)を有効に活用し、毎月の診断問題に臨んでいる。 英語科部内で共通理解を図り、全学年、全学級で取り組んでいる点が参考になる。 成果が正答率の向上に現れているだけでなく、自ら診断問題に向けて学習に取り組む生 徒が増えていることを、他校でも参考にしていただきたい。