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導入事例 - 三菱東京UFJ銀行 - Symantec Enterprise Vault

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導入事例 - 三菱東京UFJ銀行 - Symantec Enterprise Vault
株式会社三菱東京UFJ銀行
100 万通/日の電子メールをアーカイブできる内部統制強化のための基盤を構築
内部統制強化に貢献する電子メールのアーカイビ
ング
株式会社三菱東京UFJ銀行は、電子
メールアーカイブシステムとして
Symantec Enterprise Vault を採用し
た。アカウント数が 6 万強、一日の電子
メール件数は 100 万通に達するという
大型の電子メールシステムが対象であ
る。2007 年 7 月に始まった本稼働に
よって内部統制強化に貢献し、また、一
杯となった個人メールボックスのメール
を削除する作業を不要にするなどの相
乗効果がもたらされている。
日本の三大メガバンクの一つ、株式会社三菱東京
UFJ銀行は、2007年3月現在の資本金は996,973
百万円、拠点数は国内に794と海外に81の計875、
従業員数は29,844人(いずれも単体 ベース)を数
える。
その三菱東京UFJ銀行が電子メールのアーカイブ
システムにEnterprise Vaultを導入した背景には、
株式上場企業に対する内部統制強化が世界的レ
ベルで求められてきているとの認識があったから
だ。その対応策の一つが、電子メールを一定期間
無謬性を保障しながら保存し、効率的なメール調
企業情報
世界金融機関時価総額ランキ
ング 10 位(2007 年 6 月末現
在)の三菱UFJフィナンシ ャル
グループの中核を構成するメ
ガバンク。国内に 794、海外に
81 の拠点を持つ。
業種
銀行業
エンドースメント
「内部統制強化と、個人メール
ボックスの容量の制約から 、
メールを削除 するとい った手
間がなくなったことによる、事
務作業の能率向上が本件導
入の成果です。」
査を実現するアーカイブシステムであった。
同行の場合、インターネットメールについては、既にアーカイブが行われていた。そこで、イントラネットでや
り取りされている行内の電子メールシステムにアーカイブ機能を付加することとした。日本国内でも金融商
品取引法による内部統制強化への対応が迫っており、米国の厳しい基準に準拠したアーカイブシステムを
行内メールにも用意し、余裕を持って万全に対応できるようにということで導入を計画した。
ただ、世界でも有数の規模の大銀行であるだけに、その実現には困難が見込まれた。Enterprise Vaultの
導入プロジェクトを指揮した星出 康拡氏(システム部 分散基盤グループ 次長)は、同行の電子メールシ
ステムの規模を次のように説明する。「当行の電子メールシステムは、対外部および行内のコミュニケー
ションツールとしてだけでなく、業務ワークフローの処理基盤としても利用されています。このため、アカウ
ント数は派遣社員などを含めて6万強と膨大で、一日の電子メール件数は100万通に達します。これだけ
のデータ量を確実に処理する目的でメールサーバーは63台の多重化構成になっています。」
株式会社三菱東京UF J銀行
システム部
分散基盤グループ
次長
星出 康拡 氏
海外金融機関での利用実績と機能の成熟度を評価して Symantec Enterprise Vault を採用
メール スケジュールシステム全体のアーカイブを目指すプロジェクトが同行のシステム部で始まったのは、
2006年5月初めのことである。早速要件の整理が行われた結果、処理対象が6万強のアカウントが使用す
る一日あたり100万通の電子メールをユーザーのメールボックスに到達する前に全てアーカイブできること、
(ジャーナルアーカイブ)効率的な検索、日本語化が十分に行われていること、保存された電子メールを後
から改ざんできない仕組みを持つことなどが主な要件として設定された。
また、アーカイブに関連して、個人メールボックスの容量を拡張することも優先度の高い要件だった。OPEN
海外系基盤チームのプロジェクト総括役として同プロジェクトに参加した徳永 瑞彦氏(システム部 分散基盤
グループ OPEN海外系基盤チーム 調査役)は、当時の状況を「メールボックス容量が70MBを超えている
とメールが送信できないというルールを設けていたため、毎日たくさんの電子メールを受け取るマネージメン
ト階層の場合、読み終わった電子メールを次々に削除しないと、上記ルールによりメール送信ができない状
態でした」と語る。この為、個人のメールを個人の操作でアーカイブさせ、メールボックスにはそのメールへの
リンクだけを残し、実質的に保存容量を拡張するユーザーアーカイブ機能も必要となった。但しそれだけでは
ストレージコストが余分に掛かるだけである為ユーザーアーカイブデータをジャーナルアーカイブで保存した
メールデータと共有してストレージ容量を節約する「シングルインスタンス化」機能も必須であった。
株式会社三菱東京UF J銀行
システム部
分散基盤グループ
OPEN 海外系基盤チーム
調査役
徳永 瑞彦 氏
株式会社三菱東京UFJ銀行
図 1 Symantec Enterprise Vault システム構成図
ジャーナルサーバー
Outl ookメールシステム
ジャーナルアーカイブサーバー
監査者
アーカイブデータ用スト レージ
In de xサーバーを含む
ミラ ーリン グ
<行内外メール>
バックアップ
リモート
ボリュー ム
ミラー(同期)
イン デックス
SQL
ク ラスタ
エンドユーザー
ジャ ーナル
ク ラスタ
システムストレージ
ビジネス上の必要条件
・ ソフトウェアの成熟度
・ 100 万通/日の電子メールを
適切アーカイブできること
・ 6 万強のアカウントにサービ
スを提供できること
・ 保存された電子メールを後
から改ざんできない仕組み
を持つこと
・ 日本語の電子メールを扱え
ること
・ 効率的な検索が可能
・ コストが低いこと
Indexサーバーを含む
ユーザーアーカイブサーバー
<検索・参照>
これらの要件を満たす製品は数種類あったが、「対応可能な規模と利用実績を精査し、米国の金融機関
等の採用実績を確認」(星出氏)した上で、三菱東京UFJ銀行はEnterprise Vaultを採用することに決めた。
アーカイブシステム構築プロジェクトのプロジェクトマネージャとして選定作業を行った西井 淳氏(東京三
菱インフォメーションテクノロジー株式会社、分散基盤部 OPEN海外基盤課 課長)は、「電子メールアーカ
イブ ソフトウェアとしての機能の成熟度が高く、不足する機能を追加開発する必要がないことを評価しまし
た」と振り返る。
2006年9月に採用が決まった後、導入プロジェクトは構築とテストに相応の時間をかけることにした。その
理由を、西井氏は次のように説明する。「今、銀行の業務を遂行する上で、電子メールは非常に重要な基
導入した製品/サービス
・ Symantec Enterprise Vault
・ シマンテック
コンサルティングサービス
・ シマンテック
ビジネスクリティカルサ ー ビス
製品導入による効果
・ 内部統制強化に貢献
・ 個人メールボックス の容量
を事実上無制限に拡張でき
た
・ ジ ャーナルア ーカ イ ブの容
量を最小限に抑えることが
できた
・ 過去の電子メールを利用者
が自ら調査できるようになっ
た
盤となっています。そこで、慎重を期して、クラスタリングがサポートされるまで待ち、十分な信頼性と可用
性が確保できることを確認してから本稼働に移行しようと考えました」
本稼働が始まったのは、翌2007年4月末のことである。Enterprise Vault用に用意されたサーバーは35台
に及び、まずはジャーナルファイルのアーカイブから処理が始まった。続いて、5月からは個人メールボック
スに対して段階的にアーカイブ処理を有効化する作業がスタートし、6月末までに6万強の全アカウントの
メールボックスについて作業を完了した。
コンサルティングチーム等の支援によるスムーズな移行
Enterprise Vault導入プロジェクトの成果を、星出氏は「内部統制を強化するための電子メール基盤を構築
できたことが、このプロジェクトの最大の成果です。また、一杯になった個人メールボックスのメールを削除
する手間がなくなったことで、事務作業の能率も高まりました」と総括する。シマンテック コンサルティング
サービスによる調査/分析からテスト/移行のフェーズの支援体制についても、「シマンテックのコンサルティ
ングチームはもちろん、米国本社や英国の開発チームに応援してもらえるなど、私の想像以上の対応でし
東京三菱インフォメーション
テクノロジー株式会社
(現 三菱 UFJインフォメーション
テクノロジー株式会社)
分散基盤部 OP E N 海外基盤課
課長
西井 淳 氏
た」(星出氏)と評価は高い。移行フェーズからはコンサルティングチームに加え、ビジネスクリティカルサー
ビスチームも参画し、スムーズなユーザー移行を達成した。
行内メールシステム側の対策が完了し、効率的なメール調査が可能になった。また、二次ストレージ上の
アーカイブを活用して個人メールボックスの容量制限を実質撤廃した結果、新しい電子メールを読むため
に古い電子メールを削除するという手間も不要になっている。システム管理の立場から、西井氏は「全アー
カイブの容量は当初想定値の半分ほどに留まっており、シングルインスタンス化の効果をあらためて実感
しています」と言う。
過去の電子メールをメールの利用停止なしに調べられるようになったことも、Enterprise Vault導入のもう
一つの成果である。「これからは利用者がメールを削除してもジャーナルアーカイブからメールを調べるこ
とができます。」と、徳永氏は言う。
この事例の記載内容は、2007 年 10 月時点の情報です。
*©2010 Symantec Corporation. All rights reserved. Symantec、Symantec ロゴは Symantec Corporation の登録商標です。その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
*製品の仕様/価格は、都合により変更することがあります。
株式会社シマンテック
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〒107-0052 東京都港区赤坂 1-11-44 赤坂インターシティ
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