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伝えています ヒロシマの記憶
ひろしま市民と市政 西区民だより 平成19年(2007年)8 月 1 日 8 185,110人 (563人増) 85,879世帯 (968世帯増) 中心に太田川放水路を表し、 その両側の町で形成される西 区の地形とWEST(西)の頭 文字Wを図案化したものです。 平成19年6月末現在(前年同月比) 区ホームページは、市のホームページ(アドレスは1h上)から入れます 朗読に聴き入る山田小学校の児童たち 朗読ボランティア 桂幾子さん 朗追 読悼 ボ平 ラ和 ン祈 テ ィ念 ア館 出典:『小さな祈り』汐文社 伝えています ヒロシマの記憶 子どもたちも声に出して読む「被爆体験記や原爆詩の朗読会」 子どもたちも声に出して読む 「被爆体験記や原爆詩の朗読会」 原爆死没者追悼平和祈念館で行われている被爆体験記朗読会。選考会により選ば れた40人のほか、ひろしま音読の会会員や地元放送局推薦のアナウンサーがボラン ティアとして、子どもたちに被爆体験記や原爆詩を朗読しています。子どもたちも実 際に声に出して読み、悲しみ、恐ろしさや平和の大切さなどを心と体で感じています。 西区在住の桂幾子さんÊは、フリーのアナウンサー。ボランティアとしてヒロ シマの記憶を語り継いでいる思いについてお聞きしました。 ●広島に住む人の使命 朗読ボランティアの選考会が行われた のは 3 年前。桂さんは、市民と市政の募 集記事を見て「これだY」と感じたそう です。「私の親族に被爆者はいません。 けれども、自分の子どもが生まれてから は、ヒロシマの記憶を伝えていかなけれ ばならない気持ちを強く持つようになり ました。応募したのは、子どもがちょう ど小学生になったときなんです」。 アナウンサーとして25年働いてきた桂 さんは、その間に結婚、出産を経験した ことで、仕事も含めてすべてに取り組む 姿勢が変わったといいます。「広島に住 む人の使命として、ビジネスではない自 分にできること、死ぬまでにお役に立て ることとして、この朗読会に携わってい たい」と話します。 ●詩の意味を理解する 朗読会は、原爆被害の概要ビデオを視 聴した後、ボランティアが体験記( 2 編) と詩( 5 編)を朗読します。そして、子ど もたちも実際に声に出して読んでみま す。体験記や詩は、すべて小学生前後の 子どもが書いたもの。読むことによって、 悲しさ、恐ろしさや平和の大切さがいっ そう身近に感じられるのです。 「詩の意味は必ず解説します。そうす ると子どもは、表面だけでは分からない 詩の真意を理解できます。私が、最も心 に響くのは『無題』 (上記)という詩。やけ どを負った娘の願いをかなえてあげたい けれども、当時のトマトは高価で買えず、 イモしか食べさせてあげられなかった母 親の気持ちが痛いほど伝わってきます。 自分が小学生の母親ということもあり、 気持ちが重なるのだと思います」。 ●子どもの表現に教えられる 桂さんは、子ど もたちに、朗読を 聴くときは、紙を 見ないようにお願 いしています。 「子 どもは、紙を見ないことで心で聴いてく れます。その上で声に出して読んだ時の 子どもの表現はすばらしいものがあり、 驚くとともに勉強にもなります。あーこ んなふうに表現するのかと…。初めて読 むはずなのに、その情景を理解し、表現す る子どもの集中力、判断力に感心します」。 ●人を助けられる人間に 「私は被爆者ではありません。戦争も 体験していません。だから実体験は伝え られませんが、人を傷つける人間ではなく、 助けられる人間になれたらいいねと伝え ています。戦争は国と国との戦いだけで なく、クラスの中のケンカも同じ。身近 な問題をどうすればよいのか問うこと で、平和学習の扉が開くと信じています」。 定期朗読会を開催しています 原爆死没者追悼平和祈念館(写真上)で は、館内でのグループや修学旅行生などを 対象とした朗読会だけではなく、地域や 学校に出向いての朗読会も行っています。 また、どなたでも参加できる定期朗読 会を毎月 1 回開催しています。 ●平和学習に最適な教材 【日時】第 3 日曜日の午前11時∼正午、 午後 2 時半∼ 3 時半 「私は、平和学習として広島の全小学校 * 8 月 5 日(午前10時、11時半)と 6 日 がこの朗読会を取り入れて欲しいと願っ ています。被爆体験の風化や平和意識の (午前10時、11時半、午後 1 時、2 時半、 4 時(英語による朗読)、5 時半)にも開催 希薄化が心配されている中、新しく広島 に住む人のヒロシマの理解のためにも、 します 最適な教材です。皆さんもぜひ体験して T原爆死没者追悼平和祈念館(@543− ください」と参加をすすめていました。 6271、J543−6273) 第 13回 草津小学校 今回は、草津地区民生委員児童委員協 議会が、地域団体と協働で行っている朝 の「あいさつ運動」を紹介します。 一日は「おはようx」のあいさつから いのくち歴史ロマン わがまち井口・鈴 が峰マップ完成! ■「井口・鈴が峰マップづくり委員 会」が作成 地域住民に地元の歴史を知ってもら うため、井口・鈴が峰地域にある名所や 史跡を写真と解説文で紹介しています。 江戸時代の西国街道にあった井口の 五本松や、平清盛が厳島神社建立の際、 鈴ケ峰の木を切り出して刻印を打った ことから刻印の明神と呼ばれる小己斐 明神など10カ所を収録。 古紙パルプ配合率100% 再生紙を使用しています TM 裏面では、現代版として病院や学校、 公園など約100カ所を紹介しています。 マップは、井口、鈴が峰の両公民館で 配布しています。ご活用ください。 ■ 井口公民館(@・J277−9258)、鈴が峰 T 公民館(@・J278−7599) 大豆油インキを 使用しています 6 月26日、山田小学校で開催された朗 読会では、3人のボランティアが朗読に あたり、子どもたちも熱心に聴き入って いました。その時の感想文を紹介します。 ○詩が心に残り、何度も思い出した。 詩を聴いて平和への思いがまた深まった ( 6 年 上中村祐哉) ○「無題」という詩を読んだ。とても気持 ちがこもった詩だった。もう戦争はやめ て欲しい ( 4 年 立川桃菜) ○原子爆弾は怖いんだなと思いました ( 2 年 立川ゆりな) 草津地区民児協では、平成 5 年から 「あいさつ運動」に取り組んでいます。気 持ちの良いあいさつは、人と人との心の つながりを深め、毎日をさわやかに過ご すためにとても大切なもの。しかし、当 時の子どもたちには、それが十分にでき ていませんでした。そこで、大人が子ど もたちへの声かけをして手本となろうと 始まりました。 当初は、4 月・ 9 月・ 1 月の第 2 ・ 4 の火・ 水・木曜日の朝、校門前で実施していま した。その後、町内会や女性会からの協 力の申し出により、実施回数も町内 4 カ 所に増えるなど広がりを見せています。 さらに、昨年からは、子どもたちに顔 を覚えてもらうため、民児協では、回数 を増やし、毎月実施しています。 長尾緑校長は、「地域の人に見守られ て安心です。おかげさまであいさつをす る子どもが増えました」と感謝します。 当初から『あいさつ運動』に参加して いる副会長の西本加津子さん˜は「最初 は声が小さかったですが、最近は大きな 声が出るようになりました。1 年生は、 かわいいですね。元気をもらえます。子 どもたちが顔を覚えてくれて、町内で出 会っても声をかけてくれるとうれしいで す。これからも元気に『おはようY』と 声をかけていきます」と話していました。 T区政振興課(@532−0927、J232−9783) 校門前で、元気な声で「おはようv」と声をか ける民児協の会員たち