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3 健康的な食生活の推進

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3 健康的な食生活の推進
第2部
各論
第 1 章 健康管理体制の充実
3 健康的な食生活の推進
現状と課題
【現 状】
◆ がんや糖尿病などの生活習慣病予防のためには、十分な量の野菜を摂取することや、脂質や食事
量(エネルギー量)
、塩分の摂取を抑えるなどの適切な量と質の食事をとることが重要です。
一方、国民健康・栄養調査結果の東京都分(平成19年~21年)によると、都民のうち野菜を目標
量(1日350g以上)摂取している人、脂肪エネルギー比率が適正な範囲内の人、食塩の摂取を目標
量(1日8g以下)に抑えている人はいずれも3人に1人に満たない状況です。また、昼に外食や給食、
調理済み食をとる都民の割合(平成22年)は47.0%と、全国の32.3%と比べ高くなってい
ます。
都民が適切な量と質の食事をとるためには、健康的な食生活についての普及啓発を行い、行動に移
せるよう支援する必要があります。また、外食や中食(なかしょく)※1利用時に野菜の摂取量を増や
したり、栄養のバランスのとれた食事を選択できる環境を整える必要があります。
◆ 南多摩保健医療圏においては、各市において健康増進法、食育基本法に基づき、市の健康づくり計
画や食育推進計画を策定し、住民を対象にした多彩な健康づくり、食育推進事業を展開しています。
◆ また、保健所においては、給食施設、食品関係企業や飲食店等、食を提供する事業者側に対しての
取組を中心に、保健所間で連携しながら事業を行ってきました。
旧プラン(平成20年~24年度)では、給食施設に対する働きかけとして、給食施設等における栄養
情報の提供やヘルシーメニューの提供の取組を増やす普及啓発の取組を行ってきました。
さらに、食品事業者に対する働きかけとして、課題別推進プラン「健やかな食生活のための環境整
備事業」
(平成21年~22年)
、
「地域における健康的な食選択推進事業」
(平成23年~24年)を実施
し、近年増加傾向にある外食等に焦点をあて、野菜を使ったメニュー提供を増やすような働きかけな
ど健康的な食生活の推進に向けた取組を行ってきました。
【課 題】
◆
市における、健康づくり計画、食育推進計画等の計画に基づく事業の推進
◆ 給食施設、食品関係企業や飲食店等、食を提供する事業者への取組、人材育成
◆ 関係機関における情報共有・連携強化
今後の取組
1 「生涯を通じた食育を推進します」
市は、健康づくり計画、食育推進計画等に基づき、関係機関・関係団体等と連携しながら、地
域の実情に合わせて、乳幼児期、学童期の食育をはじめとする生涯を通じた食育や、食を通した
健康づくりの一層の推進を図ります。
また、栄養や健康の視点だけでなく、食の安全、生産者と消費者の交流の促進、食文化の継承、
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第2部
各論
第 1 章 健康管理体制の充実
環境への配慮など「食育」を幅広く捉え、地域特性を十分に活かして、すべてのライフステージ
における食育の充実を図ります。
都保健所は、圏域における食育事業の円滑な推進のための支援や、食を通したネットワークづ
くりを推進していきます。
2 「特定給食施設※2 等を通した健康づくりを推進します」
保健所は、職種別、施設種類別などの栄養管理講習会の開催や個別の指導を充実させ、特定給
食施設等における栄養管理の向上を図ります。特に、特定給食施設において利用者や家族が適切
な量と質の食事をとる等健康的な食生活をおくるための栄養情報の発信や食育の実践が充実する
ように支援していきます。
3 「食を通した健康づくりのための食環境整備」
保健所は、住民が外食や弁当などの中食を上手に利用することができるよう、給食施設、食品
関係企業や飲食店等、食を提供する事業者への栄養表示基準制度の普及などの情報発信・普及啓
発・人材育成の取組を強化していきます。また、地域の健康づくりや食育が推進するように関係
機関における情報の共有と連携強化を一層推進し、住民が健康づくりのために適切に食品を選択
できる環境整備を推進します。
■ 食を通した健康づくりを推進します
【
重
点
プ
ラ
ン
】
【指標→目標】◆ 関係機関の連携による総合的な食育→推進する
◆ 給食施設等における健康的な食生活をおくるための情報発信→増やす
【参考】東京都「東京都健康推進プラン21(第二次)
」
(第 4 章 第2節 1 栄養・食生活)
東京都「東京都がん対策推進計画(第一次改定)
」
八王子市「保健医療計画」
八王子市「こども育成計画」
八王子市「食育推進計画」
町田市「まちだ健康づくり推進プラン(第4次町田市保健医療計画)
」
日野市「第2期「日野人げんき!」プラン」
日野市「食育推進計画」
多摩市「第5次多摩市総合計画基本計画」
多摩市「子育て・子育ち・こどもプラン」
多摩市「食育推進計画」
稲城市「第2次稲城市保健福祉総合計画(保健医療分野)(子育て支援分野)
」
稲城市「食育推進計画」
MEMO
※1 中食(なかしょく)
:家庭外で調理された食品を購入して持ち帰ったり、届けてもらうなどし、家庭内で食べる食事の形態。内食・外食に
対応する語。
※2 特定給食施設:健康増進法では、特定かつ多数の者に対して継続的に 1 回 100 食以上または 1 日 250 食以上の食事を供給する施設と定め
られている。東京都では、特定多数人に対し、週 1 回以上継続的に 1 回 20 食以上または 1 日 50 食以上の食事を提供する場合は、特定給
食施設に準ずる施設として捉えている。
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インフォメーション
~南多摩保健医療圏における食環境整備の推進~
―南多摩保健医療圏の取組―
南多摩保健所管内各市に対して健康増進計画や食育推進計画策定のための支援や情報提供を行うとと
もに、給食施設が健康づくりに取り組みやすい環境を整えるために講習会や、ホームページ等における
情報提供等を実施しています。
また、圏域における食を通じたネットワークを推進するため、栄養・食生活ネットワーク会議や食育シ
ンポジウムを開催しています。
○ 食育シンポジウムの取組
生涯を通じた食育の取組の推進をめざして、地域の関係機関の研修の場として平成14年度から毎年
開催しています。
このシンポジウムは、基調講演、食育の取組事例の報告、参加者との討議などにより、参加者と一緒
に保育所・学校及び地域における食育の推進について考える有意義な機会となっています。
平成24年度食育シンポジウム「たっぷり野菜でグッドバランス~野菜からはじめる食育の推進~」
参加者:圏域5市食育推進担当者、飲食店等 129名
内容:特別講演「野菜で元気になろう!」
シンポジウム「野菜をもっと食べてもらうために」保育園、飲食店の事例報告
○ 課題別地域保健医療推進プランにおける取組(日野市、多摩市、稲城市、南多摩保健
所)
「地域における健康的な食選択推進事業」
(平成 23 年~24 年)の中で、近年増加傾向にある外食等
に焦点をあて、地域にバランスを考えた食事を提供する店舗を増やし、住民が健康的な食を選択できる
環境づくり及び市・食品事業者等と連携して地域における食育を展開していく下地づくりを目ざして
「グッドバランスメニューキャンペーン」を実施しました。
平成24年度の取組:グッドバランスメニューキャンペーン
管内 3 市の飲食店等に「主食・主菜・副菜がそろったメニュー」または「野菜が120g 以上とれる
メニュー」を募集し、応募のあった 103 店でキャンペーン期間中に応募メニューを提供しました。各
市毎に参加店を掲載した「マップ」を作成し、市民が健康的な食を体験できるようにキャンペーンを周
知しました。キャンペーンの実施により参加店の活性化が図れたとともに、参加店や利用者の野菜やバ
ランスに関する知識・理解への体得につながりました。
事業を通して管内3市・商工会・JA・食品衛生協会等との連携もはじまっています。
平成25~27年度の課題別地域保健推進プランにおいても「グッドバランスメニューキャンペーン」
を実施し、新たな参加店への知識の普及、
関係者との連携強化、市事業との連携、
市民への周知などの取組を推進していき
ます。
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―八王子市保健所の取組―
八王子市では、食育推進計画を平成 22 年度に策定し、
「食を大切にする人々を育むまち」
を目指し、総合的な取り組みを推進しています。
○ 食 育 推 進協議会(年 3 回開催)
市民に広く食育を浸透させていくことを目指し、市民活動団体、事業者、行政が一体となり、
農業、商業、保育、教育、保健関係等の幅広い分野から市民の参加を含めた取り組みを進める
場として開催しています。
はちおうじ食育キャラクター
はっちくん
○ 市 民 食 育講座(年1回開催)
食育月間の取り組みとして、市民に食育を実践してもらうための機会として講演会等を実施しています。
○ 食 育 フ ェスタ開催( 11 月第1 土曜日)〔 キ ャ ッ チ フ レ ー ズ : 人 と 食 を 結 ぶ 食 育 フ ェ ス タ 〕
食に関する市民団体、企業、行政等の多様な活動が一堂に会し、食育の取り組みを紹介し、活動をさ
らに広げるために開催しています。
JA八王子主催農業祭と同日開催することにより、地産地消もPRする機会とし、ご家族で楽しめる
イベントとなっています。
○ 食 育 サ ポーター養成・活動支援
地域における食育活動を支援するボランティア第 1 期生を平成23年度から養成・活動を行うととも
に、今年度新たに第2期の募集を行いました。主な活動としては、市が主催するイベントスタッフや親
子料理教室などの調理サポートの依頼、健康教室など年々活動の幅を広げています。
○ヘルシーメニュー推進事業
平成23年度から飲食店・惣菜業者に対して「しっかり食べよう!野菜 350(さんごーまる)
」をテ
ーマに野菜摂取を目的としたヘルシーメニュー登録店事業を実施しています。各店舗を掲載した「食べ
歩きガイドマップ」等を作成、店舗ツールとしてはのぼり旗、店内メニュー表示、机上 POP 等など作
成し、市民への周知のために広報に野菜のとれる「ヘルシーレシピ」の掲載やレシピ集なども作成し普
及啓発を行っています。
○はちおうじ食育ネット (URL:http://www.hachioji-shokuiku.com/)
食育の専用ホームページも開設し、市内の食育情報をお知らせしています。
食育フェスタ 2012
食育サポーター
市民食育講座
ヘルシーメニュー推進事業
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―町田市保健所の取組―
○栄養成分等表示推進(カロリー自動測定器による栄養成分測定)
飲食店等において市民が望ましい食を選択し、健康づくりに役立てることができるよう、外食料理の
栄養成分表示や食事バランスガイドによる表示を推進しています。
カロリー自動測定器を使用した飲食店等におけるメニューの栄養成分測定や、3つ以上のメニューに
栄養成分の自主表示を行った場合に「栄養成分等表示店」として受付を行い、ホームページ等で市民へ
情報提供しています。
平成24年度「カロリー自動測定器による栄養成分測定」
参加店舗数:29店舗
測定メニュー数:94品
平成25年度「カロリー自動測定器による栄養成分測定」
参加店舗数:15店舗
測定メニュー数:50品
【 カロリー自動測定器による栄養成分測定 】
【 栄養成分表示例 】
カロリー自動測定器
見学の様子
塩分測定
○健康づくり調理師研修会
飲食店等において調理業務に携わる方々が、栄養や食品衛生に係る知識や情報を習得し、喫食者の健康
づくりに配慮できるよう研修会を開催しています。
平成24年度「健康づくり調理師研修会」
<1日目>
<2日目>
講話 「保存食の活用」
講演と調理実習・試食
講師 家庭料理研究家 黒田 民子氏
「保存食を使ったお手軽レシピ」
【栄養成分表示例】
講話 「食品の安全・安心に関するトピックス」
講師 町田市調理師専門学校
講師 町田市保健所食品衛生監視員 腰本 ゆかり氏
西洋料理 講師 山口 晃氏
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