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「北九州モデル」をフラッグシップに - MI Consulting Group エム・アイ

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「北九州モデル」をフラッグシップに - MI Consulting Group エム・アイ
をフラッグシップに
2 「北九州モデル」
開発コンサルティング分野にシフトするエム・アイ・コンサルティンググループ(株)
業に飛び込んでいくケースが多か
JCMなどで実績上げる
ったという。同社関係者によると、
環境・エネルギー分野などのコ
「この10年間、その繰り返しで
ンサルティング・サービスを提供
社外に出たコンサルタントが多
するエム・アイ・コンサルティン
い」ということだ。
ググループ(株)(大上二三雄社
ただ、こうした積み重ねは社外
長)は設立10周年を経て、これま
ネットワークの形成につながって
での経営コンサルティング主体の
おり、関連会社も5社まで拡大。
業務展開から開発コンサルティン
文字通り、社名の“グループ”を
グ分野へと力強くシフトしている。 作り上げていると言えよう。
藤岡 和久氏
Mechanism)業務の2件に参加
同社の設立は2003年10月。創
同社はこれまで経営コンサルテ
しているほか、(一財)海外産業
業者で代表を務める大上社長は、
ィングの視点から、環境・エネル
人材育成協会(HIDA)から環境
東京大学工学部卒業後、アンダー
ギー分野における各種事業、ベン
都 市 を 目 指 す マ ス タ ー プ ラン
センコンサルティング(現・アク
チャー企業投資とその育成事業に
(M/P)作成支援業務などを受託
センチュア)に入社。企業戦略や
注力してきたが、この1年の大き
している。対象はタイの中央およ
IT、事業開発・ベンチャー投資
な変化は開発コンサルティング分
び地方の自治体だ。JCMの2件
の責任者などを経験した後、退職
野に強くシフトしてきていること
はベトナム・ハイフォン市のグリ
し、アンダーセンのパートナー出
だ。牽引役を担っているのが昨年
ーングロス戦略と、タイ・バンコ
身者らと立ち上げたのがエム・ア
4月、
(株)オリエンタルコンサル
ク首都圏における中古自動車エン
イ・コンサルティンググループだ。 タンツの海外事業部門執行役員か
ジンのリサイクルに関する調査だ。
後者は開発コンサルタントの
設立当初から、個々のコンサル
ら転じてきたインフラ事業部門執
タントが志向する領域はそれぞれ
行責任者の藤岡和久取締役。
独自性を持ち、クライアントとと
国際協力機構(JICA)からの
ナル、自動車リサイクルなど資源
もに新規事業を立ち上げたら、単
受注実績はまだないものの、今年
の再活用に力を入れる会宝産業
にコンサルティング・サービスの
度は環境省のJCM(二国間クレ
(株)
(金沢市)のJV編成で進めら
提供にとどまらず、自ら新しい事
ジット制度:Joint Crediting
(株)レックス・インターナショ
れている。
■北九州モデルの体系
テキスト
北九州ストーリー
接続可能なまちづくり
●公害克服
(サスティナビリティフレームワーク)
●グリーンシティーの歴史
●北九州モデルの背景
廃棄物管理
❶現状把握
エネルギー
❷戦略の策定
上下水
環境保全
事例
❸具体的施策の策定
❹施策の検証と測定
❺発注と資金調達
北九州の事例
2015.1 国際開発ジャーナル
71
藤岡氏によると、中古車エンジ
40年にわたる公害克服や環境改
同社によると、さらに「都市交
ンのリサイクルやリサイクルビジ
善の取り組みを体系的に整理した
通」や「都市防災」などの分野が
ネスの育成については、タイ国経
「北九州モデル」だと強調する。
新たに加わる方向で、必要に応じ
済社会発展委員会(NESDB)や
「エム・アイにとってのフラッグ
てリニューアルしながら使ってい
バンコク市が大きな関心を寄せて
シップ」と藤岡氏。
ける点も注目される。
おり、今後、現地での事業化に向
深刻な公害を克服し、先進的な
藤岡氏は、「問題解決に向けた
けた動きが加速していく可能性も
環境都市に生まれ変わった北九州
ロジック、工程表、チェックリス
大きいという。
市の経験と知見を「暗黙知から形
トなどが明示されるなど、その内
式知へ」(藤岡氏)と策定された
容はまさに支援ツール。その活用
のが「北九州モデル」だ。具体的
を図りながら、パッケージ型イン
藤岡氏は「開発と経営のコンサ
な方法論を確立し、支援ツールと
フラ輸出につなげていけば、アジ
ルティングが合体し、今まさに新
して活用できる点に特徴がある。
アや新興国の環境改善、環境都市
しい事業領域を開きつつある」と
モデルの柱は現在、
(1)廃棄物管
作りに大きく貢献していけるはず
し、その基軸になっているのは同
理、
(2)
エネルギー管理、
(3)
上
だ」と今後の展開に意欲を燃やし
社の協力により北九州市が過去
下水管理、
(4)
環境保全の4本。
ている。
北九州モデルを活用して
Week」を開催
3 「開発コンサルティング企業Open
(一社)海外コンサルティング企業協会
(一社)海外コンサルティング
コンサルタンツ、アイ・シー・ネ
また、「当社を訪れた方々のう
企業協会(ECFA)は、2014年
ット(株)、国際航業(株)、(株)か
ち、約半数から入社希望の問い合
10月20日から25日にかけて、
「開
いはつマネジメント・コンサルテ
わせがあった」とする企業もあり、
発コンサルティング企業Open
ィングのECFA会員6社。
人材確保という点では従来のイベ
Week」を開催した。
参加企業からは、「自社で行う
ントに比べ、効果的な企画になっ
開発コンサルティング企業に関
説明会は回数が限られており、就
たようだ。
心を持ち、将来的に就職を希望す
職希望者に十分な情報を提供でき
一方、「業界全般の情報収集を
る人たちを対象に実際にコンサル
ない状況にあった。その点、新た
目的に参加された方も多いように
ティング企業を訪問していただき、 に情報提供の場を作ることができ
感じた。ECFAから事前にコンサ
社の様子や開発コンサルタントの
て良かった」、「学生や大学院生
ルタント業界全般に関する説明を
仕事に理解を深めてもらおうと企
が当社に対してどのようなイメー
していただき、その上で会社訪問
画されたもので、業界では初めて
ジを持っているのか、当社は外部
をしていただければ自社の特徴な
の試み。
からどう見られているかなどを把
ど企業説明に深みを持たせること
期間中、学生・社会人ら64人
握する貴重な機会となった。今回
ができたと思う」という改善に向
が、受け入れを表明した6社を訪
の経験を生かし、これまでの広報
けた声も寄せられている。
問。企業説明や個別相談に臨んだ。 方法についても見直しを図ってい
ECFAでは、こうした受け入れ
受け入れ企業は、
(株)エックス都
きたい」といった声が寄せられて
企業の評価を検討し、次回以降の
市研究所、日本工営
(株)
、
(株)
三
いる。
開催につなげていく方向だ。
72 IDJ January 2015
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