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斑点米カメムシ類 被害と発生生態 山口県で斑点米を発生させる主要な

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斑点米カメムシ類 被害と発生生態 山口県で斑点米を発生させる主要な
斑点米カメムシ類
○ 被害と発生生態
山口県で斑点米を発生させる主要なカメムシ類は、クモヘリカメムシ、アカスジカスミ
カメ、ホソハリカメムシ、シラホシカメムシ、ミナミアオカメムシ等である。カメムシ類
が未熟な籾を吸汁することにより不稔粒、死米、斑点米を発生させたり子実の肥大阻害を
起こすが、こうした米の混入率が高くなると等級が落ちる。
カメムシ類は、イネが出穂するまでは水田周辺の雑草地等でイネ科雑草(エノコログサ
類、ヒエ、メヒシバ等)の穂を吸汁しているが、イネの出穂期以降は水田に移動し、イネ
の穂を吸汁する。カメムシの種類により籾を加害する時期が異なりその被害の状況も異な
る。
山口県では主に8月上旬までに出穂するイネ(コシヒカリ等の極早生種)が作付されて
いる場所で被害が比較的多く、地域の作型が多様な場合には、カメムシ類が周囲よりも出
穂が早い水田に集まりやすく被害も多い。また、イネ科雑草が繁茂する休耕田や雑草地、
畦畔の周囲では被害が多くなる。
○防除方法
(ア)耕種的・物理的防除
・休耕田のイネ科雑草(エノコログサ、ヒエ、メヒシバ等)が発生源となっている場合
が多いので、水田周囲の休耕田の雑草管理を徹底する。
・草刈りはイネの出穂2週間前(7月中下旬)までに済ませ、それ以降はイネ科雑草が
出穂しないよう管理する。出穂期や出穂直前に草刈りをするとカメムシ類の水田への
移動を助長し逆効果となる。
(イ)薬剤防除
・クモヘリカメムシが多いほ場ではイネの穂揃期(80~90%が出穂)と穂揃期7日後
の 2 回、粉剤、液剤等で防除を行う。特に、8月上旬までに出穂するイネ(コシヒカ
リ等の極早生種)では徹底する。なお、防除は穂揃期7日後の効果がより高い。
・アカスジカスミカメ等小型のカメムシ類の発生が多いほ場では、粒剤では出穂期、粉
剤では穂揃期に防除を行う。
・防除時期に畦畔に出穂したイネ科雑草がある場合は、畦畔も含めて防除を実施する。
・カメムシ類は広範囲で移動するので、広域で一斉に防除を行うと効果が高い。
クモヘリカメムシ
(体長 16.0mm 前後)
アカスジカスミカメ
(体長 4.5 ~ 6.0mm)
ホソハリカメムシ
(体長 9.0 ~ 11.0mm)
アカスジカスミカメの発生及び対策モデル
月
旬
世代
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
越冬後 第2世代
越冬世代
第1世代
第3世代
第4世代
上
中
第5世代
越冬
成虫ピーク
(雑草地)
主な寄主雑草
草刈り対策
イネの生育
ステージ
(極早生種)
本田防除
下
イタリアン
7月上旬まで
の草刈り
メヒシバ
出穂と同時に
イネへ移動
出穂2週間
前までの草
刈り
田植え
収穫
出穂
粉剤、液剤、
粒剤
出穂時の
防除
粒剤;出穂期
または
粉剤;穂揃期
防除が重要
クモヘリカメムシの発生及び対策モデル
月
旬
世代
5月
6月
7月
8月
9月
11月
10月
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
越冬成虫
第1世代
上
中
下
第2世代
第3世代
越冬
成虫ピーク
(雑草地)
主な寄主雑草
草刈り対策
イネの生育ス
テージ
(極早期)
本田防除
イタリアン
7月上旬まで
の草刈り
田植え
粉剤、液剤
(粒剤は効果
低い)
エノコログサ
7月中下旬(中
令幼虫まで)の
草刈り
エノコログサの生育
状況の悪化等に伴
い、イネへ移動
収穫
出穂
穂揃の
穂揃期 1週間
後
穂揃1週
間後の防
除が重要
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