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脳神経外科 - 自治医科大学

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脳神経外科 - 自治医科大学
脳神経外科専門医コース
セールスポイント
自治医科大学脳神経外科は、栃木県の医療の中心として高度で最先端の医療を提供しています。診
療内容の特徴として、脳腫瘍が多いだけでなく、頭部外傷、脳血管障害などの緊急疾患が多いという
ことがあげられます。脳血管障害に対しては、血管内治療部と脳神経外科で協力して診療を行ってい
ます。その他、当科では神経内視鏡やニューロナビゲーターなどのコンピューター外科技術を用いた
低侵襲の手術を行っています。また、機能的外科分野では、難治性てんかんに対する外科治療を行っ
ています。パーキンソン病に対する深部電極植え込み術や、遺伝子療法を行っています。小児医療セ
ンターには、小児脳神経外科が独立した科として設置され、小児脳腫瘍や先天奇形などの小児脳外科
疾患が多いのも特徴です。このように、自治医大では広範囲にわたって疾患が集まってくるため、短
期間に多くの症例を経験でき、有意義な研修が可能と考えます。
Ⅰ.スタッフ
◆渡辺英寿
Eiju Watanabe (教授 自治医科大学脳神経外科)
【自己紹介】
私は医学部卒業後すぐに脳神経外科に入局し 4 年間の研修を終えた後に3年間、生理学教室の助手
になり、小脳機能を中心に神経生理学を学びました。その後、2年間西ドイツ(当時)エルランゲン
大学脳神経外科に留学し、手術中の神経機能モニタリングを研究しました。帰国後は東京警察病院脳
神経外科で脳外科一般の治療はもとより、パーキンソン病やてんかんなどの機能外科を専門に研鑽を
積みました。また一方でニューロナビゲータの開発を行い、コンピュータを外科手術に応用するコン
ピュータ支援外科の分野の創設に深くかかわりました。また、近赤外線を用いた光トポグラフィーと
いう脳機能計測装置を開発しています。このように、新しい工学技術を外科の中に積極的に取り入れ
て、診断から治療までの分野に新しい医療技術を開発することに使命を感じています。
【経歴】
1976 年
東京大学脳神経外科入局
1977−1978 年
三井記念病院脳神経外科医師
1979−1980 年
都立墨東病院脳神経外科医師
1980−1983 年
東京大学医学部 第一生理学教室助手
1983−1985 年
東京大学脳神経外科助手
1985−1987 年
西ドイツ・エルランゲン大学脳神経外科に留学
1988 年
東京警察病院脳神経外科医幹
1999 年
東京警察病院脳神経外科部長
2004 年
自治医科大学脳神経外科教授
◆研修責任者
田中裕一 Yuichi Tanaka (脳神経外科准教授)自治医科大学卒業
専門医資格
学
位
専門分野等
研究分野等
脳卒中センター長
日本脳神経外科専門医、日本救急医学会専門医、日本脳卒中学会専門医
医学博士
脳血管障害、特にクモ膜下出血(脳動脈瘤)の手術・治療、頭蓋底腫瘍
脳血管攣縮の発生機序と治療法の研究、光トポグラフィーによる脳虚血診断法の研究
【経歴】
自治医科大学卒業。9年間の地域医療の後、脳神経外科を専攻
【自己紹介】
私は卒業後、2年間のローテート研修後、5年間を僻地診療に従事しました。特に
僻地での救急医療に情熱を傾けました。その中で、頭部外傷、脳血管障害、頭蓋内感
染などの救急疾患の治療を体験し、その重要性を認識し、その後、脳神経外科の研修
を行いました。自治医科大学に戻ってからは、特にクモ膜下出血の手術治療と脳血管
1
攣縮の発生機序と治療法の基礎的、臨床的研究を行っています。
【研修医へのメッセージ】
脳神経外科は、全ての分野が発展しつつある分野で、次々と新しい研究が行われ、
新しい治療方法、治療薬、手術器械、手術方法が開発されています。次世代の脳神経
外科を担うのは、あなた方若い研修医です。その若い能力を脳神経外科分野に注いで、
多くの人たちを助けてください。脳神経外科の研修病院として、自治医科大学は、一
般の大学病院と異なり、脳腫瘍だけでなく、脳血管障害、頭部外傷、先天奇形、頭蓋
内感染、難治性てんかん、パーキンソン病の外科治療など、広い分野にわたって、多
くの疾患を受け持つことができ、多くの手術を助手として、また術者として経験でき
るため、早い段階で手術手技の習得が可能です。また幅広い脳神経外科の研修だけで
なく、subspeciality を求める研修にも最適の施設と考えています。
◆指導医(准教授、講師、助教)
根本 繁 Shigeru Nemoto(血管内治療部教授)東京大学医学部卒業
専門医資格
日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医
その他資格
日本脳神経血管内治療学会指導医
学
位
医学博士
専門分野等
脳動脈瘤の血管内治療、頚動脈病変の血管内治療、脳血管奇形等の血管内治療
研究分野等
脳動脈瘤、脳脊髄血管奇形等の血管内治療、頚動脈狭窄症の血管内治療
五味
玲
専門医資格
その他資格
学
位
専門分野等
研究分野等
Rei
Gomi(小児脳神経外科教授)自治医科大学卒業
日本脳神経外科学会専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医、日本外科学会認定医、癌治療認定医暫定教育医
医学博士
小児脳神経外科、脳腫瘍、神経内視鏡
脳腫瘍の遺伝子解析(薬剤耐性遺伝子、癌抑制遺伝子)
加藤正哉 Seiya Kato 准教授(救急救命センター)自治医科大学卒業
専門医資格
日本脳神経外科学会専門医、日本救急医学会専門医
学
位
医学博士
専門分野等
パーキンソン病の外科的治療、遺伝子治療
研究分野等
パーキンソン病の外科治療
小黒恵司 Oguro Keiji(講師)旭川医科大学卒業
専門医資格
日本脳神経外科学会専門医
専門分野等
難治性てんかんの外科治療、脳虚血、脳血管障害、脳腫瘍
研究分野等
光トポグラフィーによるてんかん焦点診断の研究、脳虚血における Ca2+代謝異常を酵
素組織化学・電気生理学・細胞生物学的手法を用いての研究
益子敏弘 Toshihiro Mashiko(講師)自治医科大学卒業
専門医資格
日本脳神経外科学会専門医
専門分野等
脳血管障害、脳腫瘍
研究分野等
脳血管障害の臨床・病理。脳血管発生と微小解剖 実験的脳虚血に於ける脳細血管及び
FGP 細胞の形態学的変化に関する電顕的研究(脳と神経 51:871-8, 1999)など
横田英典 Hidenori Yokota(講師)旭川医科大学卒業
専門医資格
日本脳神経外科学会専門医
専門分野等
てんかん外科、脳血管障害
研究分野等
てんかんおよび脳虚血の分子生物学的、電気生理学的検討
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Ⅱ.研修プログラム
◆研修目標
◆プログラム例
1)研修1∼2年目:大学病院、関連病院でローテートしながら、脳神経外科の基本的な臨床研修
を行う。神経学的所見、全身理学的所見の取り方、脳血管障害(クモ膜下出血など)の術前、術後の
全身管理、脳腫瘍の術前術後管理、及び放射線、化学療法の管理、頭部外傷患者の術前、術後管理、
脳室、脳槽ドレーンの管理など、全身管理をきちんと行えるようにする。検査治療法手技として、腰
椎穿刺、気管内挿管、気管切開術、中心静脈カテーテル留置、胃管挿入、気管カニューレ交換、血液
培養、ドレーンからの髄液採取など。手術手技:基本的一般外科手術の手技(剪刀、摂子の使用法、
糸結び、縫合法など)を習得。手術としては、脳室ドレナージ、慢性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、
急性硬膜下血腫、脳内血腫、外減圧術などの術者を経験する。さらに、脳出血などの顕微鏡下での脳
内血腫除去術を経験する。腫瘍では、転移性脳腫瘍の術者を経験する。血管吻合練習として、練習用
血管やラットを用いた血管吻合の練習を行う。脳血管造影法の手技を経験し、取得する。
2)研修3∼4年目:脳腫瘍、脳血管障害、脊髄腫瘍、脊椎疾患、頭蓋内感染症、頭部外傷などの
疾患の全身管理、術前、術後管理のより高度な管理を習得する。また、1∼2年目への指導も経験す
る。手術手技として、脳腫瘍、脳血管障害の顕微鏡手術の手技を習得する。ラットにて血管吻合の技
術を練習する。また、1年目から神経内視鏡手術の助手や脳血管造影や血管内手術の助手を経験する。
以後、経験と技量に応じて、指導医のもとで神経内視鏡手術の術者や血管内手術の術者、脳血管造影
の術者を経験していく。
◆取得できる資格(認定医等)
卒後研修7年目(後期研修5年目)に脳神経外科専門医が取得できます。脳外科専門医取得後、各
分野の定められた研修を終えた後、血管内治療専門医、脳卒中学会専門医、神経内視鏡専門医、てん
かん学会専門医などの資格が取得できます。
◆経験できる疾患
脳腫瘍(下垂体腫瘍、髄膜腫、聴神経腫瘍、グリオーマ、頭蓋底腫瘍、その他)、脳血管障害(脳
出血、脳梗塞、クモ膜下出血、脳動静脈奇形、その他)、機能的脳外科疾患(パーキンソン病、てん
かん、三叉神経痛、顔面けいれん)、脊髄腫瘍、脊椎疾患、先天奇形、頭蓋内感染症、頭部外傷(急
性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、慢性硬膜下血腫など)
◆経験できる手技・検査
神経学的診察法、検査の診断技術(頭部CT,3DCT,MRI,脳血管造影、脳波、SPECT,SEP,ABR、
血液生化学検査、髄液検査、細菌学的検査など)、検査手技:脳血管造影、3DCT,経頭蓋ドップ
ラー,シャント造影、脳槽シンチグラフィー、ミエログラフィー、腰椎穿刺、救急治療法:心肺蘇生
術、気管内挿管、気管切開術、中心静脈留置術
◆経験できる手術(術者)
脳血管障害(破裂脳動脈瘤、脳内血腫、脳梗塞の内減圧、外減圧、脳室ドレナージ)、頭部外傷(急
性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳内血腫、慢性硬膜下血腫、髄液漏など)、感染症(脳膿瘍、硬膜
下膿瘍、硬膜外膿瘍)、水頭症(V-P shunt,L-P shunt)、脳腫瘍(定位的腫瘍生検術、グリオーマ、
髄膜腫、転移性脳腫瘍、下垂体腫瘍などの切除術、その他)、血管内手術、下垂体腫瘍(内視鏡手術)
◆経験できる手術(助手)
脳動脈瘤クリッピング、EC-IC バイパス術、AVM 摘出術、脳腫瘍{頭蓋底部腫瘍、深部脳腫瘍、小
脳橋角部腫瘍など)、脊髄腫瘍、脊髄血管障害(AVMなど)、下垂体腫瘍(内視鏡手術)、血管内
手術(コイル塞栓、CASなど)、てんかんの外科治療、パーキンソン病の外科治療(深部電極埋め
込み術)、パーキンソン病の遺伝子治療、脳室内病変への内視鏡手術など
Ⅲ.診療実績
◆外来患者
◆新入院患者
848名/月
77名/月
3
◆手術件数
1)脳腫瘍80例(摘出術51例、生検術11例、経蝶形骨洞手術25例、広範囲頭蓋底切除再建術
2例)、2)脳血管障害 58例{動脈瘤 clipping 術 (破裂動脈瘤 26 例、未破裂動脈瘤 4例)、
脳動静脈奇形 1例、EC-IC bypass 術 3例、脳内血腫除去術 24例}、3)頭部外傷68例(急
性硬膜外血腫 8例、急性硬膜下血腫 4例、減圧開頭術 4例、慢性硬膜下血腫 52例)、4)
奇形 18例(頭蓋・脳 4例、脊髄・脊椎 14例、5)水頭症 29例(脳室シャント術 28
例、内視鏡手術 1例) 6)脊髄・脊椎(腫瘍 1例、変形性頚椎症 1例) 7)機能的手術 3
0例 {てんかん 8例、不随意運動(刺激術 13例、破壊術 7例)、神経血管減圧術 2例 血
管内手術 107 例{動脈瘤塞栓術 45 例(破裂動脈瘤 24 例、未破裂動脈瘤 21 例)、脳動静脈奇形 1
0例、閉塞性脳血管障害(ステント)41例、その他 82例、 脳定位放射線治療 31例
◆検査件数
脳血管造影:400件/年
MRI:184件/月
CT:223件/月
Ⅳ.関連研修施設情報
医療機関名
診療科名
指導責任者名
指導医数
外来患者数
佐野厚生病院
脳神経外科
松本英司
1名
694名
入院患者数
65名
手術件数
151例/年、月間13件{脳動脈瘤(破裂例、未破裂例)クリッピング術、
脳内血腫除去術、外傷性頭蓋内血腫除去術(急性硬膜外血腫、急性硬膜下
血腫、慢性硬膜下血腫、脳内血腫)、水頭症に対するシャント手術、頭蓋形
術、脳腫瘍(髄膜腫、グリオーマ、下垂体腫瘍、聴神経腫瘍など)、頚動脈
内膜剥離術、浅側頭動脈・中大脳動脈吻合術、急性水頭症に対する脳室ド
レナージ術
検査件数
経験できる疾患
脳血管造影:8件/月
MRI:52件/月
CT:223件/月
脳腫瘍(グリオーマ、髄膜腫、転移性脳腫瘍、下垂体腫瘍、聴神経腫瘍な
ど)、脳血管障害(クモ膜下出血、脳出血、脳梗塞、TIA)、感染症(髄
膜炎、硬膜外膿瘍、硬膜下膿瘍、脳膿瘍)、頭部外傷(急性硬膜外血腫、急
性硬膜下血腫、脳内血腫、慢性硬膜下血腫)、水頭症
経験できる手技
脳血管造影、心肺蘇生術、気管内挿管、気管切開術、中心静脈留置術、ミ
エログラフィー、腰椎穿刺
経験できる手術(術者) 脳動脈瘤クリッピング術、脳内血腫除去術、外傷性頭蓋内血腫除去、慢性
硬膜下血腫穿頭ドレナージ、シャント手術、EC-IC bypass 術、脳腫瘍摘出
術(グリオーマ、転移性脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腫瘍、その他)
学会の施設認定状況
日本脳神経外科学会認定施設(C項)
Ⅴ.研修実績
チーフレジデント修了者数
過去5名
2名/年
チーフレジデント修了後の進路
関連病院勤務:1名
大学院進学:1名
チーフレジデント修了者の資格取得実績
脳神経外科専門医取得:2名(合格率:100%)
脳神経血管内治療専門医取得: 0名
4
Ⅵ.メッセージ
コース長
渡辺英寿
脳神経外科は人の生命に直接かかわることの多い、責任の重い職種ですが、反面、人の人たる所以
である脳に直接アクセスすることのできる唯一の科です。これは単に脳を見ることができる、触るこ
とができるというだけの意味ではなく、脳の手術のプロセスの一つ一つが、術後の患者さんの神経機
能に直接関連するということを意味します。脳の手術をする際には、今自分がアクセスしている部分
が一体患者さんにとって何を意味する部分なのかを常に意識する必要があります。このために我々は
様々な機能計測の手段を発達させてきました。しかしまだまだこれは、その緒に就いたばかりです。
より正確なより後遺症をつくらない外科技術を育てていこうではありませんか!
研修責任者
田中裕一
自治医科大学は、広い分野にわたって多くの疾患が集まってきますので、幅広い分野の研修ができ
る施設です。研究活動も盛んですので、臨床だけでなく研究もやってみたいという方にも適していま
す。責任感とやる気のある若い人材を募集しています。
指導医
横田英典
脳神経外科のコモンディジーズから専門性の高い分野まで、幅広く研修できるのが当科の魅力です。
脳神経外科ジェネラリストかつスペシャリストたらん人材を育成します。
レジデント修了者
木村唯子
自治医大脳神経外科で 6 年間研修をしていますが、症例が多く、忙しい中にも丁寧なご指導を頂い
て研修することが出来ます。また、現在育児中ですが、医局員の先生方のご協力のもと、脳外科のキ
ャリアを中断することなく育児と仕事の両立を目指し自治医大の女性医師支援制度などを利用して勤
務しています。
レジデント 河村洋介
自治医大での研修の中で、数多くの症例、手術を経験させて頂いています。教育熱心な先生が多く、
日々新しいことを学ぶ喜びを感じています。
【他大学関連コース】
(筑波大学)準備中
脳神経外科専門医コース(東京大学)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/soken/5uni/surgery/neuro.html
脳神経外科コース(千葉大学)
http://www.chibauniv-resident.jp/5univ/pdf/program_pdf/senior_pro_pdf29.pdf
脳神経外科(東京女子医科大学)
http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/iryorenshi/iryorensi_pdf/nosinkei_g.pdf
脳神経外科コース(自治医科大学附属さいたま医療センター)
http://www.jichi.ac.jp/5daigaku_renkei/pdf/geka/noushinkei_geka_saitama.pdf
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