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小宮一仁学長第一期 千葉工業大学事業報告抜粋 (2013 年度~2015

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小宮一仁学長第一期 千葉工業大学事業報告抜粋 (2013 年度~2015
小宮一仁学長第一期
千葉工業大学事業報告抜粋
(2013 年度~2015 年度)
2013年度(平成25年度)
1.教育研究活動
(1) 入学試験関係
平成 26 年度入学試験は,大学入試センター利用入学試験(前期・中期・後期),一般入学試験(A日
程・B日程・C日程),推薦入学試験(指定校制・公募制・自己推薦),AO創造入学試験並びに特別入
学試験(外国人・社会人・帰国生徒等)を実施し,学部入学試験の総志願者数は 43,679 名(前年度 35,554
名
前年度比 123%)となりました。
平成 26 年度入学試験の志願者増により6年連続での志願者増となり,本学の入学試験志願者が初めて
4万人を超えました。平成 20 年度まで加速して減少していた志願者状況から上向き傾向にシフトしてい
ます。理工系人気もありますが,競合大学以上に本学が志願者を伸ばしていることは特筆できます。
志願者増の要因としては理工系人気に加え,センター利用入学試験(中期)の新設,災害対応ロボッ
トや東京スカイツリータウンキャンパスなどのメディアでの露出増,広報物のタイムリーな発信などが
複合的に絡み合って好結果に繋がっていると思われます。
(2)学生生活の満足度向上へ向けた継続的対応
① 学生生活アンケート調査の実施と活用
学生生活アンケート調査は,学生の動向を把握するとともに,学生の意思を大学運営に反映させるこ
とを目的として実施しています。自己点検・自己評価や第三者評価の結果を踏まえつつ,関係各部署に
おいて質問項目を見直し,常に新たな視点で実施するよう配慮しています。学生の意識を的確に捉え,
学生指導や教育計画立案等の実施に活かしました。
② 授業満足度調査の実施と活用
学生への授業満足度調査は,学生から提出された調査内容を集計・検討し,学生の満足度向上
に反映させるよう活用しています。FD活動の一環として授業満足度調査の結果をまとめ,教授
会において教員に配布し情報を共有しています。また,授業満足度調査の結果は学生にも公開し
ており,フィードバックの推進・向上にも努め授業改善に役立てています。なお,平成 26 年度
に向けては,学生が何を考えているのか,大学に何を求めているのか,また将来像は描けている
のか等個人の思考に関する項目を付加し,休学・退学者の減少につなげるため,調査項目の変更
を検討しています。
③ 自己発見レポートの実施と活用
平成 22 年度入学生から実施している自己発見レポート(アンケート)については,平成 25 年度も継続
し,学生生活の充実のためにその結果を個々の学生に返却しています。基礎学力,性格の傾向,進路に
対する意識等を自分自身が理解し,在学中に人間としての成長を図る指針や自己の気づきとして利用し
ています。
また,実施3年目でもあることから3年次で実施しているキャリア・アプローチとの統計的データの
相違等も調査しています。
④ ICTを活用した学生サービス
学内及び自宅から,Webを利用した履修登録及びシラバスの内容の検索,確認ができます。
平成 25 年度前期の履修登録(平成 25 年1月実施)より,学生サービスの一環で,Webでの履修登
録時に学生のメールアドレスを収集し,履修登録完了と同時に履修状況をメール配信しました。また,
成績確定時においても履修科目の合否状況をメール配信しました。さらに,保証人に対し,学生の出席
状況,履修・成績状況等を自宅で確認できるようICTを活用した保証人サービスを実施しました。
また,休講情報,教室変更,お知らせ等をWeb及び携帯電話にて検索,確認することが可能となっ
ています。
平成 20 年度からは,学生証を使った出席システムが稼動し,長期欠席の学生等の把握とともに授業へ
の出席を促すよう連絡をしており,学生一人ひとりと連絡・相談を行うことで長期欠席者や退学の抑制
に役立っています。
平成 22 年度から,授業支援システム(Course Power)を導入しました。教員が授業で使用する資料を
添付することにより事前事後の学習に役に立ち,システム内で小テストの実施さらには教員と学生及び
学生同士のコミュニティーの場として授業運営のために大変有効なシステムになっており,年々利用者
(利用授業)も増加しています。
さらに,平成 25 年度から新入生及び専任教職員全員に iPad mini を貸与し,iPad mini から学生便覧
や各種資料を閲覧することや,教員と学生とのコミュニケーションを強化するため,本学独自のAPP
(アプリ)を構築しました。このことにより,上記学生サービス(授業支援システム)等へのアクセス
も充実しました。
平成 26 年度新入生にも iPad mini を貸与する方針を継続し、学生ならびに教職員が何時何処からでも
大学の情報を受け取ることができるように計画をしています。
⑤ 単位互換制度
千葉県私立大学・短期大学を中心に県内 26 大学(放送大学を含む),11 短期大学において単位互換協
定を結んでいます。他大学の科目の受講や他大学の学生の受け入れにより,大学間の交流が促進される
と共に学生の履修機会の増大が図られ学習意欲の向上にもつながっています。
さらに工学部においては,千葉大学工学部との単位互換協定を締結し,授業を相互に開放し,自ら開
講することができない分野の授業を両大学で互いに補うことで,教育内容を充実させています。
(3) 学生支援の充実強化
平成 19 年度から,総合学生支援部署として学生センターを開設しています。学生センターでは,学習・
研究・学生生活を総合的に支援し,センター内に設置されている津田沼教務課,芝園教務課,津田沼学
生課,芝園学生課及び教育支援課が常に連携し学生支援にあたっています。窓口を一本化することによ
り学生への対応がスムーズに行えるようになりました。
教育研究関係では,教育支援課において,JABEE(日本技術者教育認定機構)認定,FD(ファ
カルティ・ディベロップメント)等の活動を専門的に支援し,よりよい教育研究環境の整備に努めてい
ます。
平成 25 年 10 月から,学習(学生)支援の一環として,学部学生を学習支援センターに配置し,後輩
学生の学習補助,履修相談,学内イベントの協力等を行う「SA制度(学生サポーター)」を導入しま
した。
(4) 入学前教育の充実
AO創造入学試験及び推薦入学試験による入学予定者に入学後必要となる数学,物理学,化学,英語
の基礎学力の現状を認識させ,入学までの約3ヶ月間自己学習を推進させるため,通信添削式の学習課
題を与えています。さらに複数の学科においては,スクーリングを実施し学習課題の振り返り等を行い,
学習効果を高めています。
また,平成 24 年度のAO入学者からは,入学前にウォーミングアップセミナー(3日間)のスクーリ
ングを行っています。これは,入学決定が早いというアドバンテージを活かし,早い段階から同級生や
本学の先輩と交流することで,共に学生生活を過ごす友人,先輩との信頼関係を築くことを目的として
います。さらに,このセミナーに参加した新入生が,入学後所属学科でのリーダー的存在になることを
期待して行っています。
このセミナーには,スタッフとして在学生や専任教職員も参加し,入学後もグループ単位での継続的
なフォローアップや入学後約半年経った後期には全員を対象にフォローアップセミナーを開催しました。
平成 26 年度入学者に対しては(平成 25 年度実施)AO入学者に加え,自己推薦入学者も対象とし実
施しました。今後の開催に向けて,ウォーミングアップセミナー実施後のアンケートやスタッフの意見
を踏まえ,さらに内容を充実させ最大限に目的を達成するために,開催場所(キャンパス)や実施日な
ど運営方法の見直しを図っていきます。
(5)TOEIC試験の実施
学内において年6回,TOEIC IP(団体特別受験制度)のテストを実施しています。
教養科目の英語科目と連携し,講義においても TOEIC 対策を充実させ,加えて,学生の TOEIC への理解
を促進させるためのパンフレット配布等により,TOEIC 試験への参加を呼びかけています。
平成 25 年度においては,前年度に引き続き 1,000 名近い学生が受講し学生の英語に対する意識の向上
が図られました。
(6) 初年次教育の充実
① 初年次教育(学習技術・補完教育)の実施
平成 23 年度以降,高校から大学教育への円滑な移行を進めるために次の2項目4科目からなる初年次
教育のテキストを作成し実施しています。
ア.学習技術
大学での修学に適応するために必要な技術や心構えを養います。
イ.補完教育(導入数学・導入物理・導入化学)
工科系大学生としての基礎学力を確保するための高校における数学・物理・化学の確認・補完教育を
行います。
補完教育の受講が必要な学生の判断は,入学時のプレスメントテストによって判断しています。
② 学習支援センターの開設
新習志野校舎7号館1階に学習支援センターを開設しています。工学の基礎となる数学,物理学,化
学及び平成 24 年度からは英語を加え,多様な学生の学習ニーズに対応できる環境を整えました。教育系
職員として専任の職員を採用し個別指導,少人数教育による学生一人ひとりのレベルにあったサポート
を行い,各基礎科目における教育効果を高めています。
(7) 教職員が連携した就職支援の推進
厳しい就職状況が続く中,本学の就職支援は,学科及び研究室指導教員が主体となり,学生一人ひと
りとの対話を積み重ねることを柱にしています。これに加え,就職委員会と就職課が綿密に連携を取り
学生の支援を進めました。
各学科の支援体制は,就職課スタッフがそれぞれ分担して担当し,就職担当教員・就職委員会委員と
ミーティングを重ね,学科独自の支援プログラム(SPI,面接対策,マナー講座等)を展開しました。
また,全体的な支援として,毎年 12 月に開催している「OB・OG懇談会」では,就職活動に向けた実
践的なアドバイスを行いました。今年度は 106 社のOB・OG企業と延べ 1,457 名の学生の参加があり
非常に効果的な行事になりました。
企業交流の拡充としては,首都圏・各地方の情報交換会や研究会に職員が積極的に参加し,交流を深
めるとともに個別企業訪問も行い,求人件数の増加に努めました。
(8) キャリア教育(初年次から)の実施
学生一人ひとりの社会性の涵養を醸成し,広く社会で活躍できる人材を輩出させていくことは,大学
に課せられた重要な課題であると考えています。また,この課題を達成するために,初年次(1セメス
ター)からのキャリア教育が重要な柱の一つであることは昨今の常識となってきました。このことを踏
まえ,本学では初年次のキャリア教育を促進させるべく就職委員会と就職課が中心となり,「学習技術」
科目の中で講義を展開するとともに,正規科目として「教養特別講義2・自己表現法(1単位)」を開講
しました。
キャリア教育は,学生自身にキャリア教育の内容が自身の成長に不可欠であることを理解させ,他者
理解・コミュニケーション力を養成させるとともに,
「気づき」や「自立」という成長によって「社会と
渡り合う力」を育成することを目的としています。
(9)キャリア形成支援プログラムの強化
社会の求める人材がより高度化している一方で,大学生のスキルは低下傾向にあると言われています。
このような背景を受け,よりスキルアップを目指した各種プログラムを実施しました。新たなプログラ
ムとしては,浅草おかみさん会や浅草の各企業にご協力いただき,浅草仲見世において就業体験も兼ね
た実践型の「特別英会話トレーニング講座」を開講しました。これは従来型の座学によるものではなく,
より本番を意識した講座で,実際に外国人と英会話を行うことによってスキルアップを図ることを狙い
としました。受講前・受講後の英語力を録画しビフォー・アフター版として受講生の保護者へDVDを
郵送しました。保護者からは,非常に満足度の高い評価を得ることができました。
また,各種資格講座の展開としては,秘書技能検定,公務員試験対策講座,知的財産管理技能検定を
開設しました。学生にとってこれらの講座は,専門の学業以外に集中して勉強し資格を取得することに
より,自信とスキルアップにつながる有益な講座となっています。特に知的財産管理技能検定について
は全国大学合格者3年連続第1位となり,全国の大学で初めて表彰を受けました。
(10)保護者向け就職支援プログラムの実施
学生の一番の理解者である保護者に対して,学生とのコミュニケーションを再考していただくことを
目的に「親子の絆セミナー」を宮城県仙台市,山形県山形市,群馬県高崎市,長野県長野市で開催しま
した。当日参加した保護者の方々からは,高い評価を得ることができました。
(11)インターンシップの促進
就職活動が本格的に始まる学部3年次・大学院1年次後期に向けて,学生が自分の将来を見据えた実
務体験ができるインターンシップへの支援を行っています。
実務体験をする前段階として,準備講座を開設し,応募した企業に合格できる力と,社会人としての
ビジネスマナーや基本的なスキルについて指導を行いました。講座には全コースで 359 名の参加があり,
60 社以上の企業や官公庁のインターンシップに参加しました。
新たな試みとしては,学生が就職活動前に業界の視野を広げられることを目的として県内の企業団体
はもとより,商工会議所のインターンシップイベントにもスタッフが積極的に参加し、情報収集に努め
ました。この結果,受け入れ先企業を増やし,学生の選択肢を拡大させることができました。
また,インターンシップ参加にあたっては,学生が積極的に企業へアプローチすることを促し「自ら
行動する力」を養い,後期からの就職活動で活かせるよう重点的にアドバイスしました。
単位化している未来ロボティクス学科については,担当教員と細部にわたり連携して,講座内容の作
りこみを行い,学生が参加しやすい環境を整えました。
インターンシップ後の報告会では,振り返りにより,参加した学生は就職活動までにすべきことにい
ち早く気づき,就職活動への取組みも早くなることから,積極性が増して,好結果に結びついています。
(12)新入生に対する少人数制による総合的な支援
① オリエンテーションの実施
全入学生を対象に初年次教育(学習技術)として各学科単位にオリエンテーションを実施しています。
学科・コースの紹介から,大学での授業の受け方,学習への取り組み方,レポートの書き方の指導,卒
業までの履修計画指導等を行っています。宿泊研修を実施する学科もあり,新入生の交友関係もよくな
り,学生には好評でした。
オリエンテーションにより大学での学び方や学生生活の注意点,また高校生までとの違いを理解し,
社会に出るために必要な考えや意識を個々の学生に教えています。
また,学習技術の時間として設けられた後半は,学科独自によるプログラムを実施し,有効に活用し
ました。
② クラス担任制
学生生活を豊かにするため,学生の相談相手となるクラス担任教員を定め,修学面,生活面の問題が
生じたときはクラス担任教員に相談できる体制を取りました。
③ メンター制度
クラス担任制に加え,全教員によるメンターが,学生を少人数のグループに分け,入学時から卒業ま
で,その成長に見合った適切な助言・指導を行ないました。
(13)習熟度別教育の充実
入学時に実施するプレスメントテストの結果を参考に教養科目4科目,基礎科目8科目,その他専門
科目において,習熟度別クラスを開設し,学生個々のレベルにあわせた授業運営を行っています。
(14)JABEE(日本技術者教育認定機構)認定申請に向けた取組
機械サイエンス学科(機械設計・開発コース),建築都市環境学科(建築都市エンジニアリングコー
ス)が,4月に認定を受けました。また,電気電子情報工学科(総合システム工学コース),情報ネッ
トワーク学科(ネットワークコース)は,認定が継続されました。
教職員を対象に「JABEE進捗状況報告会」を開催し,各コースの情報や課題及び今後について共
有し,報告内容については,学内グループウェアに掲載しました。
JABEE等の概要が掲載された「技術士《国家資格》への挑戦!ガイドブック」を今年度も作成し,
新入生やJABEEコースを希望する学生に配付しました。
(15)FD(ファカルティ・ディベロプメント)の充実と研究・教育業績の多面的評価の推進
①FDフォーラムの開催
「これからの高等教育と千葉工業大学を考える」をテーマにした初めての「FDフォーラム [第1部
(講演・ディスカッションセッション)
・第2部(ポスターセッション)]」を 11 月に開催し,第1部で
は,先進的な教育改革への取組みで定評のある立命館大学教育開発推進機構の鳥居朋子教授による「I
Rと教育改善の連動による質保証-データに基づく学びの実態の把握-」と題した講演を行いました。ま
た,第2部では,21 人の教員が発表し,教育について全学的な情報共有と意見交換を行い,各教員の授
業に対する意識や教育手法・技術の向上を図るとともに,より良い教育の実現につなげました。その中
で教育力の向上に資すると思われる発表を審査し,特に優秀な教育業績と認められる取り組みをした6
人を表彰しました。併せて,「FDフォーラム 予稿集」を作成し,全教員に配付しました。
②授業改善への取組み
学部及び大学院生に対して授業満足度調査を行ない,その結果を各担当教員に知らせるとともに,外
部調査会社に依頼した分析結果(総括)を教授総会で配付し,説明を行いました。分析結果の詳細につ
いては,グループウェアに掲載するとともに,学生にも開示しました。授業満足度調査の結果を踏まえ
て,各教員が授業改善点検書に,新たな事項,依然として問題のある事項,改善の試みによって良くな
った事項等を記載し,授業改善に役立てました。また,各教員が作成した授業改善点検書をFD委員会
で集計・分析し,その結果をCDにまとめて全教員に配付しました。また,授業改善点検書の分析結果
を学生に開示しました。
③FD講演会の開催
教職員を対象に「FD講演会」を開催し,経営情報科学科の山口佳和教授から「工学リテラシーに関
する調査検討」と,教育センター(体育教室)の森田啓教授から「PBLとしての大学体育」と題して
それぞれ講演を行いました。
(16)学内無線LAN環境の大規模整備を実施
講義室を中心に無線LANアクセスポイントを 530 台設置し,学内ほぼ全域で,教職員及び学生がモ
バイル端末等(iPad-mini,PC,スマホ)を安全・快適に Wi-Fi 接続することができるようになりました。
インフラ環境を整備したことにより,多様かつ双方向の教育・研究活動が可能になりました。
(17)基幹ネットワークの全面更改を実施
津田沼・新習志野校舎のインターネット及び学内ネットワークの高速化、学内サーバをデータセンタ
ーへクラウド化,また,新習志野校舎でのインターネット通信環境の改善を行ないネットワークの信頼
性の向上,サーバ管理・運用コストの削減と省電力化を実現しました。
2.研究推進活動
(1)海外協定大学との連携強化
① 学生の交流
平成 25 年度は海外協定大学との学生の交流活動について,以下のとおり実施しました。
ア.交換留学〈派遣〉
・トロント大学理工学部(カナダ)
3名(大学院生)1年間
・ライアソン大学(カナダ)
2名(大学院生)1年間1名・6カ月1名
・ペンシルバニア州立大学工学部(アメリカ)
1名(大学院生)1年間
・コンピエーニュ工科大学(フランス)
1名(大学院生)1年間
イ.交換留学〈受入れ〉
・コンピエーニュ工科大学(フランス)
1名
6カ月間
ウ.学生フィールドワーク〈派遣〉
・泰日工業大学(学部間交流協定校)(タイ)
6名(大学院生1名・学部生5名)6日間
エ.海外セミナー〈受入れ〉
・泰日工業大学(学部間交流協定校)(タイ)
14 名(大学院生 14 名)9日間
哈爾濱工業大学(中国)との学生親善交流(派遣・受入れ)は,国際情勢の影響により中止となりま
した。
② 教職員の交流
小宮学長が中国・吉林大学及び哈爾濱工業大学を訪問しました。
交流協定校の中国・哈爾濱工業大学及び吉林大学より客員研究員の受け入れ等を実施しました。また,
北京理工大学へ職員交流団を派遣しました。
③ 新たな交流協定の締結
平成 25 年度は,小宮学長が以下の大学を訪問し,新規に海外交流協定を締結しました。
・国立台北科技大学(台湾)
平成 25 年7月
・ベトナム国家大学ハノイ校工科大学(ベトナム)
平成 25 年12月
・ハノイ工科大学(ベトナム)
平成 25 年12月
・グアム大学(アメリカ)
平成 26 年2月
以下の大学より学長が来日し,新規に海外交流協定を締結いたしました。
・バンドン工科大学(インドネシア)
平成 26 年3月
(2)電子ジャーナルの学外からの閲覧
国立情報学研究所が運用している学術認証フェデレーションに参加したことにより,従来は学内から
のみ閲覧可能であった電子ジャーナルや学術データベースを学外から閲覧することが可能となりました。
これにより,教員並びに学生が研究を進めていく上の利便性が飛躍的に向上しました。今後,学内の情
報環境を整備することで,さらに多くのコンテンツが閲覧可能になり,研究の進展に大きく寄与するこ
とが期待されます。
(3)競争的研究資金等の獲得支援
① 科学研究費助成事業
平成25年度科学研究費助成事業の申請件数は101件あり,前年度比5件の減となりました。そのうち採
択件数は継続分も含め70件で,前年度比6件の減となりました。
(単位:千円)
平成 25 年度
年度
内訳
件 数
金
平成 24 年度
額
件 数
金
額
科学研究費助成事業
70
127,530
76
279,774
戦略的研究基盤形成支援事業
3
34,612
3
33,000
合
73
162,142
79
312,774
計
(4)奨学寄付金及び受託研究費
平成25年度中に受入れた奨学寄付及び受託研究は135件で,前年度比18件の増となりました。金額は前
年度比約1億6千万円の減となりました。
(単位:千円)
年度
内訳
平成25年度
件 数
金
平成24年度
額
件 数
金
額
奨 学 寄 付 金
41
25,910
30
20,855
受 託 研 究 費
93
206,740
87
369,003
134
232,650
117
389,859
合
計
(5)公的研究費等の管理
本学では公的研究費等については公的な資金であるとの認識のもと,それぞれの財源元のガイドライ
ン及び取扱基準に従ってその運用に努めてきました。
平成 24 年4月に科研費をはじめとする公的研究費に係る会計検査院の実地検査により,2件の業者支
払に疑義が生じ,調査の結果不正な経理処理が発覚しました。
直ちに調査委員会を設置し,平成 18 年度から平成 23 年度までの公的研究費等に係る全件を調査,合
わせて私立大学経常費補助金にかかる経費の使用状況について調査を行い,不適正使用の全容解明に努
め,文部科学省等への報告・了承を踏まえ調査結果をホームページなどにより公開しました。また,公
的研究費不正防止計画を策定し,全学を挙げて再発防止策の推進に取組みました。
主な取組みとして,研究者倫理の周知,専任教員・取引業者からの誓約書の徴収,学内に発注・検収
室を設置し発注検収制度の改善,年度末に業者との取引金額の確認,学内研究費の柔軟な執行,内部監
査体制と研究費モニタリングの強化などを行い,再発防止に努めました。
(6)研究助成関係
① 特許
平成25年度は,次のとおり18件を出願しました。
所 属
機械サイエンス学科
生命環境科学科
生命環境科学科
未来ロボティクス学科
未来ロボティクス学科
発 明 者
役職
小澤 俊平
准教授
柴田 裕史
他1名
橋本 和明
他2名
青木 岳史
大川 茂樹
他1名
准教授
教 授
教 授
情報ネットワーク学科
柳川 博文
教 授
情報ネットワーク学科
八島 由幸
教 授
未来ロボット技術研
大和 秀彰
究センター
他5名
未来ロボット技術研
大和 秀彰
究センター
他5名
未来ロボット技術研
大和 秀彰
究センター
他5名
未来ロボット技術研
古田 貴之
究センター
他4名
未来ロボット技術研
古田 貴之
究センター
他4名
未来ロボット技術研
究センター
西村 健志
未来ロボット技術研
古田 貴之
究センター
他4名
有する化粧剤
生体材料セラミックス焼結体
及びその製造方法
特願 2013-165118
特願 2014-051459
段差昇降車両
完
他5名
パール顔料,パール顔料を含
特願 2014-040762
米田
究センター
(共同出願)
着脱式リラクゼーション装置
未来ロボティクス学科
大和 秀彰
方法及び熱交換器
教 授
教 授
未来ロボット技術研
特願 2013-096115
特願 2013-239091
完
他1名
ブレージングシートのろう付け
アシスト装置
米田
岩下 基
出願番号
准教授
未来ロボティクス学科
経営情報科学科
発明の名称
教 授
主席
研究員
主席
研究員
主席
研究員
主席
研究員
所 長
所 長
特願 2014-15791
(共同出願)
可撓性長尺部材の移動支持
特願 2014-15790
機構
(共同出願)
音場調整フィルタ及び音場調
PCT/JP2013/84538
整置並びに音場調整方法
(共同出願)
画像符号化装置,画像符号
特願 2013-167062
化方法及びプログラム
(共同出願)
ネット取引管理システム,方法
及びプログラム
ロボットの関節機構及びロボッ
ト
ロボットの関節機構
回転駆動機構及びこれを備
えるロボットの関節機構
特願 2013-264869
特願 2013-143194
特願 2013-176193
特願 2013-176244
ロボットの関節機構
特願 2013-176330
移動体及びその最高速度の
特願 2014-26725
制御方法
(共同出願)
特願 2014-040515
搭乗型移動ロボット
(共同出願)
研究員
有線操縦無人走行移動体
特願 2014-066986
所 長
移動体
特願 2014-59696
(共同出願)
② 附属総合研究所
附属総合研究所は学内研究の助成,各種学外競争的研究資金獲得の支援,企業等からの受託研究・共
同研究の推進,研究成果類の公表を行っています。また、解析機器を管理し,研究に供するために設置
された材料解析室があり,機器利用者のための講習会,分析サポートを行っています。
ア.研究助成金の交付
平成25年度から,学外の大型研究費を獲得できる本学の核となる研究プロジェクトを育てるため,そ
の準備・立ち上げを支援するための戦略的研究推進準備プロジェクトを新設しました。
また,科研費申請者採択前支援助成金を申請の準備支援を目的とする科研費申請準備支援助成金に改
めました。
(千円)
内容
フォーラム
年度
平成25 年
度
採択
助成金
額
7
戦略的研究推進
科研費採択者に
教育研究助成金
準備プロジェク
対する助成金
ト
採択
2,090
3
助成金
額
採択
10,100
12
助成金
額
5,685
採択
11
助成金
額
10,238
科研費申請
準備支援
採択
21
助成金
額
19,580
合 計
採択
助成金額
54
47,693
イ.研究活動報告会の開催
過年度の助成対象研究等の研究活動報告会をポスターセッション形式に改め,6月13日に開催しまし
た。
ウ.材料解析室・工作センター
材料解析室は各種分析機器を活用し,学内の研究活動を支援しています。今年度の各種機器利用時間
は延べ 3,492 時間で利用者は 563 名でした。また,各種解析機器の利用者拡大を図るため,大学院生を
対象とした解析機器基礎講習会を延べ 26 日間開催し,135 名の学生が参加しました。
工作センターにはウォータージェット切断機やNC旋盤など各種加工機器を備え,学内の教育研究活
動の支援を行っています。また,専門の職員が常駐し,教員や学生からの受託加工を行っているほか,
学生の利用に際し技術指導を行っています。また,学外からの受託加工にも積極的に対応しています。
今年度の受託総件数は 369 件で,加工数は 10,990 個でした。
(9)その他の活動
① ロボカップ・ジャパン 2013 で5連覇達成
未来ロボティクス学科の林原靖男教授,南方英明准教授,未来ロボット技術研究センターの入江清研
究員と学生が参加した,「ロボカップ・ジャパンオープン 2013 東京」が5月4日~6日に東京都町田市
の玉川学園キャンパスで開催されました。
本学チームは,「CIT Brains」として参加し, ヒューマノイド・サッカーリーグ Kidsize で5連覇を
達成しました。
② 第 17 回ロボカップ世界大会で準優勝
未来ロボティクス学科の林原靖男教授,南方英明准教授,未来ロボット技術研究センターの入江清研
究員と学生が参加した,「第 17 回ロボカップ世界大会」が6月 26~30 日,オランダのアイントホーヘ
ンで開催されました。
本学チームは,「CIT Brains」として参加し,ヒューマノイド・サッカーリーグの3対3で戦う Kidsize
(60 センチ以下)と2対2で戦う Teensize(120 センチ以下)に参加し, Kidsize では4位, Teensize
では準優勝を果たしました。
③ 谷津船橋インターチェンジ(IC)開通ポスターをデザイン
湾岸と東京方面を結ぶ東関東自動車道の新しい出入り口「谷津船橋インターチェンジ(IC)」が9
月 20 日に開通。これを伝える開通ポスター及び開通記念パンフレットの表紙をデザイン科学科の学生が
制作し,広く活用されました。
開通事業を進めてきた県とNEXCO東日本関東支社が地元・本学にデザインを依頼し,デザイン科
学科の学生たちが競作し,コンペを経て2作の採用が決まりました。
④ 「第 18 回エコメッセ 2013 in ちば」に出展
「第 18 回エコメッセ 2013 in ちば」が9月 28 日,幕張メッセ国際展示場で開かれました。市民・企
業・行政が3者協働でエコロジーに取り組む環境見本市で,活動や研究 137 件が紹介されました。
本学からは,「生命環境科学科生物圏環境研究室」(村上和仁教授),「生命環境科学科社会圏環境
研究室」(五明美智男教授),「環境科学研究会」(代表・村上和仁教授)が出展し,さらに,学生の
取組み部門として「CITものづくり」(学内未利用資源発掘プロジェクト(旧くるくる研究会),再利
用を目的とした廃液・廃棄物処理プロジェクト)が出展しました。
⑤ ブータン政府の要請に基づく調査
平成 21 年の第1回以来,4回目となるヒマラヤの王国ブータンでの調査を9月に行いました。建築都
市環境学科(古市徹雄教授)を団長として教員,大学院生,学部生合わせて総勢 23 人で実施しました。
調査は,ブータン政府の要請に基づくもので,これまでに続いて古民家の実測調査を中心に,集落への
聴き取りにも範囲を広げて行いました。
今回の調査団は,唯一の国際空港がある西部のパロから車で1時間ほどのチュパ村で,民家の精密な
実測と周辺及び村全体の地形について最新器機を用いて測量し,このデータをもとに詳細な地形図を作
成するなどの調査を行いました。
⑥ イノベーション・ジャパン 2013
国内大学の研究成果と産業界が出合って,新たな価値を生み出そうと「イノベーション・ジャパン 2013
―大学見本市&ビジネスマッチング―」(科学技術振興機構など主催)が8月 29,30 日の2日間,江東
区・東京ビッグサイトの東京国際展示場で開かれました。
本学からは,平成 22 年度から 24 年度にかけて「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」として行わ
れた「環境配慮型高機能材料の開発」の研究成果を出展しました。機械サイエンス学科(本保教授)と
大学院工学研究科博士課程1年生が対応にあたり,従来技術に比べ新規な点や優位性,事業化や産業形
成の可能性について説明しました。
3.学生支援関係
(1)学生支援の充実強化(学生相談,課外活動,奨学金等)
① 学生相談
平成 25 年度は,悩みを訴える学生に対応するため,常勤(臨床心理士)1名と非常勤カウンセラー(臨
床心理士)3名の計4名を月曜日から金曜日に配置し,津田沼・新習志野両校舎に週5回カウンセリン
グルームを開設しました。また,引き続き,常勤カウンセラーによる時間外での相談室開放により柔軟
な学生対応をしました。
さらに,教職員への啓蒙活動として外部の著名講師による「教育現場におけるクレーム時の対応」の
講演を行い,100 名を超える参加者がありました。
② 課外活動支援の充実
学生が学生生活の中で,社会で求められる社会性や人間力を培っていけるよう,課外活動を通じて支
援を行っています。具体的には,各学生自治会が計画する年間行事に計画段階から教職員が参画して支
援を行っています。加えて,各学生自治会会長や幹部学生と定期的にミーティングを行い,意見交換や
諸問題について,指導・助言・支援を行っています。この幹部学生に対しては,統率力や協調性を学び,
課外活動の活性化を目的としたプロジェクトアドベンチャーを実施し,多くの成果を得ることができま
した。
毎年,支援するクラブを選出し,運動用具や備品を援助しています。平成 25 年度は 11 クラブに対し
て援助しました。さらに,全国大会出場や諸大会において優勝したクラブ等を表彰しており,平成 25
年度は 18 クラブを表彰しました。
③ 奨学金支援活動
平成 25 年度の日本学生支援機構奨学生数は,学部 3,494 名,大学院 94 名の合計 3,580 名で,これは
全学生数の約 38%となっています。
千葉工業大学同窓会からの寄付を原資とした同窓会奨学金給付制度では,人物・学業ともに優良な学
生の中で経済的に困窮度が高い学部4年生を対象として,5名の学生に学生納付金半期相当額を上限と
して給付を行いました。経済的支援奨学金制度では,勉学意欲があるにもかかわらず,経済的困窮によ
り修学の継続が著しく困難な学部3・4年生と大学院2年生以上を対象として,26 名の学生に学生納付
金の年額または半期相当額の給付を行いました。家計急変奨学金給付制度では,勉学意欲があるにもか
かわらず,主たる家計支持者の経済的困窮により,修学の継続が著しく困難な学生を対象として,11 名
の学生に学生納付金の年額または半期相当額を上限として給付を行いました。
また,大学院の授業料を貸与する大学院奨学金制度では,合計 80 名の大学院生に貸与を行いました。
東日本大震災及び長野県北部の地震の被災者に対しては,災害救助法適用地域世帯で半壊以上の被害
に遭われた学生を対象とし,63 名の学生に学生納付金の年額または半期相当額の減免を行いました。
④ SA(学生サポーター)制度
昨年 10 月から新習志野校舎の学習支援センターにおいて,学生サポーター制度を開始しました。現在
21 名のメンバーで活動しています。
開始当初から,ポータルサイトや学内掲示・チラシ配付などにより,一般学生への声かけと学生サポ
ーター制度の周知を行うとともに,学習支援センター内で後輩学生の学習補助,履修相談等,教員の補
助活動を行っています。徐々にリピーターも増えており,後期終了時までに 72 件の相談がありました。
現在は,AO創造試験入学者を対象とした「ウォーミングアップセミナー」で知り合った学生と,継
続的にコミュニケーションをとり,修学をサポートしています。学生への周知も,iPad mini を利用し
て Twitter の運用も始めており,今後も新入生へのアプローチを拡充していく予定です。
(2)学生共済会の充実
① 見舞金給付
学生の疾病・傷病・死亡・災害被災などに対して,見舞金や弔慰金を給付しています。平成 25 年度は
53 件の見舞金及び2件の弔慰金として,合計 166 万円を給付しました。
② 学生納付金貸与制度
学生の経済環境の急変に伴い,修学の熱意があるにも関わらず,学費の支弁が著しく困難となった学
生に対して,在学期間中 300 万円を上限として学生納付金の貸与を行っています。
平成 25 年度は 14 名の学生に対して,合計 1,027 万円を貸与しました。
③ メンタルヘルスサポートシステム及びドクターオブドクターズネットワークシステム支援
近年,心の悩みを訴える学生が急増していることに伴い,学生共済会では学生とその保護者が電話に
よるカウンセリングや健康・医療相談を受けられるサービスを展開し,悩みの相談に対応しています。
こころとからだの元気サポート(メンタル及び健康相談)は平成 25 年度に 97 件の利用があり,メンタ
ルの電話によるカウンセリングは 61 件の利用がありました。
④ 暮らしの法律相談サービス
このサービスは,日常生活を送るうえでの様々なトラブルに対応するために,WebやFaxにより
法律相談が受けられるものです。利用対象者は学生とその保護者で,弁護士が相談を受けてから原則 24
時間以内に回答します。このサービスにより,平成 25 年度は消費者問題やアルバイト先の雇用条件に関
する相談2件に対応することができました。さらに周知強化に努めていきます。
⑤ 学生補償サポート制度
平成 25 年8月から,全学生に対し個人賠償責任保険に加入しました。自転車で通学中に他人に怪我を
負わせてしまった場合や買い物中に店の品物を壊してしまった等により,加害者となった場合の賠償責
任事故を補償します。24 時間 365 日補償し,示談交渉サービスも付帯されています。このサービスによ
り,平成 25 年度は7件の事故に対応することができました。
(3)留学生の受け入れ体制の充実
平成 25 年度は,学部 29 名,大学院 24 名,研究生4名,短期留学生1名の合計 58 名の留学生に対し
て,授業料の減免や学生生活,在留手続,就職等に関するガイダンスを実施しました。このほか歓送迎
会等の諸行事を開催し,積極的な参加を働きかけました。また,昨今の留学生の状況を鑑みて大学院生
を含む全留学生に対して,留学生活の充実を図るため,個人面談を行い修学面や生活面での悩み等に対
する助言やサポートを行いました。さらに,千葉工大留学生 facebook を立ち上げ,在学生だけでなく,
卒業した留学生の近況や留学生同士の交流の場として活用しています。
(4)自ら学ぶ環境の充実
新習志野校舎6号館2階を一部改装し,従来からある自習室に加え,新たに 388 ㎡から成る学習スペ
ースを図書館内に増設しました。124 席ある座席に,様々な学習形態に対応できる稼働式の机,椅子及
びホワイトボードを用意することにより,グループ学習やプレゼンテーションの準備等に使用できるよ
うにしました。
4.施設設備整備関係
平成 25 年度も学生生活の充実と教育・研究活動の更なる向上の為の環境整備に取り組みました。
(2)新習志野キャンパス(平成 25 年度に「芝園キャンパス」から名称変更)
新習志野キャンパスに待望の新学生寮が竣工しました。
(桑蓬寮(男子寮):336 室,椿寮(女子寮):56 室,ゲストルーム:9室)
これまで千種校地にあった,築 50 年近く経過する千種寮に代わる新たな学生寮として,昨年度末より
建設に着手し,平成 26 年の3月に竣工しました。
様々な個性を持つ学生が,共同生活を通じてお互いに切磋琢磨し,社会人としての素養を養うことを
目的とし,従来の千種寮と同様,住居であると同時に学問と社会の接点を習得する教育寮の性格を併せ
持つよう計画しました。
寮室のある各フロアは,寮生達が個々の居室にこもらず,コミュニケーションを取れるようにラウン
ジやスタディースペース等の共用空間(コモンスペース)を充分に配した点や,新習志野キャンパス全
体の防災対策の一環として,津波からの避難を目的にしたスロープ・デッキを設けた点が建物の大きな
特徴となっています。
また,千種寮には無かった女子寮を新設するにあたり,光触媒技術を用いた抗菌タイルを使用したト
イレや厨房,消臭・調湿効果のあるラピパネルを使用した家具やベッド,最新の顔認証システムにより
万全のセキュリティを導入するなど,衛生面やセキュリティに対し,充分な配慮がなされています。
なお,千種寮在寮生は希望により新習志野学生寮に移動し,千種寮は平成 25 年度末をもって閉寮とな
りました。2月8日には,千種寮創立 50 周年の記念祝賀会が開催され,寮生OBが多数参集しました。
(3)その他
デジタル化への移行が始まるAV機器に関して,津田沼・新習志野の両キャンパスでは今年度より計
画的に全ての講義室内AV機器を対象としてリプレース工事を行うなど,学生の満足度向上・教育環境
整備の充実に繋がる計画を遂行しました。
また,茜浜運動施設では,部室棟や武道館のトイレ修繕や,正門付近の砂利敷き路面をアスファルト
に舗装し直すなど,課外活動の為の環境整備にも努めました。
5.地域・社会への貢献
(1)公開講座
周辺地域住民の生活・文化の向上に寄与するため,今年度も公開講座を開講しました。テーマは「外
国語」,「インターネット」,「ものづくり」など多岐にわたり,対象者も小学生から高齢者まで幅広く設
定しました。計 12 講座を5月から 12 月にかけて開講し,428 名の方が受講されました。
平成25年度公開講座
開講テーマ
開催日
フラスコから地球環境問題を考える
身近になったインターネットのクラウ
ドサービスを使ってみよう
初めての中国語
申込者(人)受講者(人)
5/18・25・6/1・15・22
33
32
100
40
53
52
30
30
8/20
26
21
8/23
52
26
8/22
76
54
8/20
97
46
11/30・12/7・14・21
50
40
11/2・9・30・12/7・14
45
28
11/9・16・30・12/7・14
42
27
11/30・12/7・14・21
42
32
646
428
6/1・8・15・22
5/11・18・25・6/1・15
さらばメタボ!-健康で美しく痩せる 5/11(午前)・5/11(午後)・
ためのエクササイズの理論と実践-
いろいろな空気の流れを体験しよう!
(中学 1 年生~高校 3 年生)
何でも拡大して観てみよう!(小学校高
学年~中学生)
低温の世界を見てみよう!(小学校高学
年~中学生)
身近なものでおもちゃを作ろう!(小学
生低学年と保護者)
インターネットのクラウドサービスを
使ってみよう
初めてのフランス語
表計算,データベースソフトウェアを利
用して情報を管理してみよう
生物に学ぶロボティクス
合
18・25(午前)・25(午後)
計
(2)産官学連携協議会関係
産官学連携協議会は本学と産業界や公共団体との間で,教育研究情報,技術情報及び就職情報などの
交換交流を行い,相互の理解と親睦を深め,これによって本学が産業界や地域社会に貢献するとともに,
本学の発展に寄与することを目的に活動しています。
平成4年に「技術・情報振興会」を設立して以来,本学と産業界や地域社会との間の教育研究情報,
技術情報や就職情報などの交換・交流活動を進めてきましたが,平成24年度からは会のあり方について
抜本的見直しを行ってきました。その結果,平成25年6月13日の総会をもって「技術情報振興会」を発
展的に解散し,「千葉工業大学産官学連携協議会」として,再スタートしました。
平成25年12月末日現在で会員会員数は正会員42社,特別会員10団体,計52会員となります。
なお,平成25年度中に行った主な事業は,次のとおりです。
① 各種のご案内
研究シーズ発表のイベント紹介,ニュースCITの配布,
「御宿研修センター利用ガイド」等の各種情
報をご案内しました。
② 工場見学・企業訪問
機械サイエンス学科(機械工学コース・機械設計・開発コース)学生約140名を対象に会員企業4社を
含む6社への工場見学を実施しました。
また,機械サイエンス学科(マイクロサイエンス工学コース)学生約20名を対象に会員企業1社への
企業訪問及び工場見学を実施しました。
③ 産官学連携フォーラム他
デザイン科学科の教員の事例紹介等により「産官学連携フォーラム」を行いました。また千葉県内の
研究機関による研究シーズ発表会「千葉エリア産学官連携オープンフォーラム2013」,及び国内最大規模
の産学マッチングの場である「イノベーションジャパン2013」に出展しました。
(4)地域社会に大学の知を還元するための図書館開放
従来から継続している習志野三大学間(千葉工業大学,日本大学生産工学部,東邦大学)の図書館連
携を図るとともに,地域住民に対して図書館を開放しました。利用者については,習志野・船橋・八千
代市民 301 名,その他市民 730 名,合計 1,031 名となりました。
(5)全国小中高生に対するエンジニア育成活動の実施
年間を通じてロボットに関する講義や製作実習を千葉県内のみならず,全国の中学・高校に出向いて実
施しています。平成 25 年度は全国 32 の学校で実施し, 将来の優秀なエンジニアを育てる活動を展開中
です。
また学内や地元のイベントホールなどで小学生から高校生を対象に実物のロボットに触れる機会を設
け,本学のロボット研究を身近に感じてもらう場を提供しています。
6.法人管理・運営関係
(2)自己点検評価活動
平成 26 年度の公益財団法人日本高等教育評価機構による機関別認証評価受審に向けて,平成 25 年7
月から自己点検評価委員会を発足させ,報告書作成のための作業を開始しました。3年に一度の全学的
な自己点検活動であり,改善できる事項については逐次改善に着手しています。なお,自己点検報告書
の提出は平成 26 年6月となっています。
(3)公的研究費等の監査の実施
監査室では,平成 19 年度の設置当初から「公的研究費の管理・監査のガイドライン」に基づいた対応
を最優先課題としてきました。
本年度は公的研究費の不正使用再発防止に向けて,内部監査統制と研究費のモニタリング強化に努め
ました。また,公的研究費不正防止計画に基づき,再発防止策について日常的監視活動を実施しました。
主な取組としては,財務部との連携により平成 24 年度取引額 100 万円以上の業者 70 社を監査対象と
し,売上元帳等と支払伝票との突合調査を実施しました。また,平成 24 年度公的研究費について発注の
偏在,重点監査として公的研究費について学科を抽出し,消耗品費,旅費,謝金等の書面調査を実施,
その結果書面上における不適切使用は見当たりませんでした。平成 25 年度公的研究費についても内部監
査を継続実施しています。
不正使用再発防止策として実施した発注・検収業務については,有効性,効率性,正確性について内
部監査を実施,その結果,検収業務が正確に実施されていることを確認しました。
発注システムが新年度から導入されることから,継続して内部監査を実施していきます。
財産監査については監事と連携し,図書館,御宿・飯岡・軽井沢研修センター・新学生寮について実
査しました。いずれも適正な管理がなされていました。
学校法人千葉工業大学公益通報等に関する規程に基づく通報事案はありませんでした。
(4)自己管理型チェックリストシステムの導入・実施
本学では,建学の精神・教育目標の実現に向けて教職員一丸となって取り組んでいますが,その促進
に資する全学の基盤強化に向け社会法人に要請されるコンプライアンスの実効性を上げ,各自のリスク
マネジメント能力を高めるために自己管理型のチェックリストシステムを整備・実施しました。
試査として職員(各部長)に,平成 24 年度を調査対象期間として 109 項目の調査を実施しました。そ
の結果を踏まえ学務部との連携により平成 25 年度前期分について,全教員(287 名)・職員部門(各部
長)を対象に実施しました。結果については重要な問題となる事案はありませんでしたが,課題となっ
た事案については,改善に向けた取組が進められており,今後も教職員の協力を得ながら充実強化する
予定です。
(5)SD活動の充実
平成 25 年度の職員研修は,研修テーマ「創立 75 周年に向け活気ある大学を目指した事業のアクショ
ンプランの策定」と題し実施しました。
研修の目的を,「組織力向上を目指し,タテとヨコの繋がりの強化」及び「活気ある大学を目指した
事業のアクションプランの策定」と設定し,一般職員 10 チーム,管理職(次長以下)8チームに分かれ,
各チームにアドバイザー(一般職は,次長・課長職,管理職は部長職)を配置し,活気ある大学にする
には何が必要でその為にはどのような行動が求められるのかをグループ討議し,各グループで考案した
アクションプランの実行計画書を作成し,部長職に対し発表を行いました。
部長職は,各グループからの発表結果にて,実行可能なアクションプランを選定し創立 75 周年に向け
て実行に移していくこととしました。
その他のSD活動としては,教職員の健康管理の一環で,外部講師を招き「禁煙セミナー」を実施し
ました。
2013年度に学長室で行った会合の回数(8回以上)
事務会合(学務)
299
(委員⻑)
162
事務会合(研究支援)
152
事務会合(総務)
151
(屋代、⼤川、⿊崎)学⻑補佐
133
事務会合(入試広報)
89
⼤学事務局⻑
89
事務会合(教務)
88
(学科⻑)
85
内海FD委員⻑
47
法⼈事務局⻑
40
菅原教育センター⻑
38
⼤川⼯学部⻑
35
(研究科⻑)
35
鈴⽊学⽣委員⻑
33
常務理事
32
事務会合(国際交流)
25
相知⼤学院教務委員⻑
20
事務会合(同窓会)
19
事務会合(情報システム)
19
事務会合(施設)
17
鎌⽥副学⻑
16
徐国際交流委員⻑
15
服部社会システム科学部⻑
14
監事
14
事務会合(学⽣)
12
宮崎副学⻑
10
平塚⼯学研究科⻑
10
佐波教務委員⻑
9
(専攻⻑)
9
屋代情報科学部⻑
8
事務会合(就職)
8
2014年度(平成26年度)
1.教育研究活動
(1) 入学試験関係
平成 27 年度入学試験は,大学入試センター利用入学試験(前期・中期・後期),一般入学試験(A日
程・B日程・C日程),推薦入学試験(指定校制・公募制・自己推薦),AO創造入学試験並びに特別入
学試験(外国人・社会人・帰国生徒等)を実施し,学部入学試験の総志願者数は 52,600 名(前年度 43,679
名
前年度比 120%)となりました。
平成 27 年度入学試験の志願者増により7年連続での志願者増となり,本学の入学試験志願者が昨年度
の過去最多をさらに上回る5万人超となりました。平成 21 年度から上向き傾向にシフトした志願者状況
は,今年度も順調に増加を続けています。理工系人気の後押しもありますが,競合大学以上に本学が志願
者を伸ばしていることは特筆できます。
志願者増の要因としては理工系人気に加え,未来ロボット技術研究センター及び惑星探査研究センタ
ーの研究成果や東京スカイツリータウンキャンパスなどのメディアでの露出増,広報物のタイムリーな
発信などが複合的に絡み合って好結果に繋がっていると考えています。
(2)学生生活の満足度向上へ向けた継続的対応
① 学生生活アンケート調査の実施と活用
学生生活アンケート調査は,学生の動向を把握するとともに,学生の意思を大学運営に反映させるこ
とを目的として実施しています。自己点検・自己評価や第三者評価の結果を踏まえつつ,関係各部署に
おいて質問項目を見直し,常に新たな視点で実施するよう配慮しています。学生の意識を的確に捉え,
学生指導や教育計画立案等の実施に活かしました。
② 授業アンケート調査の実施と活用
学生への授業アンケート調査は,学生から提出された調査内容を集計・検討し,学生の満足度
向上に反映させるよう活用しています。FD活動の一環として授業アンケート調査の結果をまと
め,教授会において教員に配布し情報を共有しています。また,授業アンケート調査の結果は学
生にも公開しており,フィードバックの推進・向上にも努め授業改善に役立てています。
③ 自己発見レポートの実施と活用
平成 22 年度入学生から実施している自己発見レポート(アンケート)については,平成 26 年度も継続
し,学生生活の充実のためにその結果を個々の学生に返却しています。基礎学力,性格の傾向,進路に
対する意識等を自分自身が理解し,在学中に人間としての成長を図る指針や自己の気づきとして利用し
ています。
また,実施4年目でもあることから3年次で実施しているキャリア・アプローチとの統計的データの
相違等も調査しています。
④ ICTを活用した学生サービス
学内及び自宅から,Webを利用した履修登録及びシラバスの内容の検索,確認ができます。
平成 25 年度から新入生及び専任教職員全員に iPad mini を貸与し,iPad mini から学生便覧や各種資
料を閲覧することや,教員と学生とのコミュニケーションを強化するため,本学独自のAPP(アプリ)
を構築しました。このことにより,上記学生サービス(授業支援システム)等へのアクセスも充実しま
した。
平成 26 年度に引き続き平成 27 年度新入生にも iPad mini を貸与する方針を継続し,学生並びに教職
員が何時何処からでも大学の情報を受け取ることができるように計画をしています。
⑤ 単位互換制度
千葉県私立大学・短期大学を中心に県内 26 大学(放送大学を含む),11 短期大学において単位互換協
定を結んでいます。他大学の科目の受講や他大学の学生の受け入れにより,大学間の交流が促進される
と共に学生の履修機会の増大が図られ学習意欲の向上にもつながっています。
さらに工学部においては,千葉大学工学部との単位互換協定を締結し,授業を相互に開放し,自ら開
講することができない分野の授業を両大学で互いに補うことで,教育内容を充実させています。
(3) 入学前教育の充実
AO創造入学試験及び推薦入学試験による入学予定者に入学後必要となる数学,物理学,化学,英語
の基礎学力の現状を認識させ,入学までの約3カ月間自己学習を推進させるため,通信添削式の学習課
題を与えています。さらに複数の学科においては,スクーリングを実施し学習課題の振り返り等を行い,
学習効果を高めています。
また,平成 24 年度のAO入学者及び自己推薦入学者からは,入学前にウォーミングアップセミナー(3
日間)のスクーリングを行っています。これは,入学決定が早いというアドバンテージを活かし,早い
段階から同級生や本学の先輩と交流することで,共に学生生活を過ごす友人,先輩との信頼関係を築く
ことを目的としています。さらに,このセミナーに参加した新入生が,入学後所属学科でのリーダー的
存在になることを期待して行っています。
このセミナーには,スタッフとして在学生や専任教職員も参加し,入学後もグループ単位での継続的
なフォローアップや入学後約半年経った後期には全員を対象にフォローアップセミナーを開催しました。
今後の開催に向けて,ウォーミングアップセミナー実施後のアンケートやスタッフの意見を踏まえ,
さらに内容を充実させ最大限に目的を達成するために,開催場所(キャンパス)や実施日など運営方法
の見直しを図っていきます。
(4)TOEIC試験の実施
例年,学内において年6回,TOEIC IP(団体特別受験制度)のテストを実施していますが,平
成 27 年度においては7回実施いたしました。
教養科目の英語科目と連携し,講義においてもTOEIC対策を充実させ,加えて,学生のTOEI
Cへの理解を促進させるためのパンフレット配布等により,TOEIC試験への参加を呼びかけていま
す。
例年より1回多く実施したこともあり平成 26 年度においては,前年度よりも多くの学生が受講し学生
の英語に対する意識の向上が図られました。
(5) 初年次教育の充実
① キャリア教育の実施・充実
平成 23 年度以降,高校から大学教育への円滑な移行を進めるために学習技術並びに補完教育科
目の4科目からなる初年次教育を実施していましたが,平成 26 年度からは,キャリア教育科目として,
「キャリアデザインⅠ」
(前期)
・
「キャリアデザインⅡ」
(後期)を正規教育課程に配置しました。また,
2年次(4セメスター)対象にも「教養特別講義3・進路を考える(1単位)」を開講して学生のキャリ
アアップを図りました。そして,更なるキャリア教育を促進させるべく,27 年度からは2年次(3・4
セメスター)にも「キャリアデザインⅢ・Ⅳ」を開講する予定です。
② 補完教育の継続実施
平成 25 年度まで実施していた,2項目4科目からなる「学習技術」
・
「補完授業(導入数学,導
入物理,導入化学)については,前項でも述べたように平成 26 年度からのキャリア教育の実施に伴い,
「学習技術」の内容を「キャリアデザインⅠ」の前4週を使い,高校教育から大学教育への円滑な移行
および大学での修学に適応するために必要な技術や心構えを養うよう実施しました。
また,工科系大学生としての基礎学力を確保するための高校における数学・物理・化学の確認・
補完教育としての(導入数学・導入物理・導入化学)も引き続き実施しました。
補完教育の受講が必要な学生の判断は,入学時のプレスメントテストによって判断しています。
③ 学習支援センターの充実
新習志野校舎7号館1階に学習支援センターを開設しています。工学の基礎となる数学,物理学,化
学及び平成 24 年度からは英語を加え,多様な学生の学習ニーズに対応できる環境を整えました。教育系
職員として専任の職員を採用し個別指導,少人数教育による学生一人ひとりのレベルにあったサポート
を行い,各基礎科目における教育効果を高めています。また,平成 26 年度からは,学習支援センターに
PD(ポスドク)及びSA(学生サポーター)を配置し,専任の教育系職員とともに連携を図り学生個々
のサポートを充実いたしました。
(6)グローバルラウンジの開設
従来までの学習スペースに加え,文部科学省私立大学等教育研究活性化設備整備事業により,
主として外国語学習のために新習志野校舎図書館棟2階に「グローバルラウンジ」を設置し,平
成 27 年4月から運用を開始します。
(7) 教職員が連携した就職支援の強化
本学の就職支援は,学科及び研究室指導教員が主体となり,学生一人ひとりとの対話を積み重
ねることを柱にして,そこに就職委員会,就職課が綿密に連携を取り学生の支援を進めました。
今年度の大きなトピックは,就職課スタッフが未内定学生全員と直接個別面談を行い,就職状況
や求人企業の紹介を行いました。
この他の具体的な支援体制は,就職課スタッフがそれぞれの学科を担当し,就職担当教員・就
職委員会委員とミーティングを重ね,学科独自の支援プログラム(SPI,面接対策,マナー講
座等)を展開しました。また,全体行事として,12 月と2月に本学OB・OGに参加してもらい,
学生に会社の実態や仕事のやりがい,就職活動に向けた実践的なアドバイス等をもらう「OB・
OG懇談会」を開催しました。今年度は 167 社のOB・OG企業と述べ 1,292 名の学生の参加が
あり,非常に効果的な行事になりました。
企業交流の拡充としては,首都圏・各地方の情報交換会や研究会に積極的に参加し,交流を深
めるとともに個別企業訪問も行い,求人件数の増加に努めました。
(8)キャリア形成支援プログラムの強化
社会の求める人材がより高度化している一方で,大学生の社会性は低下傾向にあると言われて
います。このような背景を受け止め,より社会性を涵養させる各種プログラムを実施しました。
主なプログラムとして,浅草おかみさん会,浅草の各企業にご協力を得て,浅草仲見世において
就業体験も兼ねた実践型の「特別英会話トレーニング講座」を開講しました。これは従来型の座
学によるものではなく,より本番を意識した講座で,実際に外国人と英会話を行うことによって
スキルアップを図ることを狙いとしました。2年目となる今年は,プログラムの検証を重ね,よ
り保護者の満足度を意識して取り組みました。特に受講前・受講後の英語力を録画し,ビフォー・
アフター版として受講生の保護者へ郵送するDVDは講義内や実践している様子をより詳細に作
成しました。この結果,保護者の皆様からは,非常に満足度の高い評価を得ることができました。
また,各種資格講座の展開としては,秘書技能検定,公務員試験対策講座,知的財産管理技能
検定を開設しました。学生にとってこれらの講座の利点は,専門の学業以外に集中して勉強し資
格を取得することにより,自信とスキルアップにつながる有益な講座となっています。知的財産
管理技能検定については全国大学合格者が4年連続第1位となりました。また,秘書技能検定で
は団体優秀賞を受けました。
(9)保護者向け就職支援プログラムの実施
学生の一番の理解者である保護者に対しては,学生とのコミュニケーションを再考してもらう
ことを目的に「キャリアフォーラム」を開催しました。開催場所は栃木県宇都宮市,茨城県水戸
市,静岡県静岡市,静岡県浜松市で開催し,99 組 136 名が参加しました。
内容は,現在の就職環境,本学の就職実績と支援についての説明や保護者ができる支援・サポ
ートについて,具体的に説明するとともに,保護者からも忌憚のない意見を聴くことができました。
参加した保護者からは,「就職全般に対する不安や悩みが解消されました」と高い評価を得ました。
(10)インターンシップの促進
就職活動が本格的に始まる学部3年次・大学院1年次後期に向けて,学生が自分の将来を見据
えた実務体験ができるインターンシップへの支援を図りました。昨今のインターンシップへの関
心の高さから,26 年度においては新たに学部2年次もガイダンス及び講座の対象とし,早い段階
から支援を図りました。
実務体験をする前段階として,準備講座を開設し,応募した企業に合格できる力と,社会人と
してのビジネスマナーや基本的なスキルについて指導を行いました。講座には全コースで 486 名
の参加があり,1day インターンシップも含め 140 社以上の企業や官公庁のインターンシップに
参加しました。
引き続き,学生が就職活動前に業界の視野を広げることを目的とし,県内の企業団体はもとよ
り,商工会議所のインターンシップイベントにもスタッフが積極的に参加しました。この結果受
け入れ先企業を増やし,学生の選択肢を拡大させることができました。
インターンシップ参加にあたっては,学生が積極的に企業へアプローチすることを促し「自ら
行動する力」を養い,特に3年次については後期からの就職活動で活かせるよう重点的にアドバ
イスしました。
また,秋冬の短期型インターンシップが活発化したことに伴い,個別に就職活動本番同様のア
ドバイスも行いました。次年度はこの点も踏まえ,より踏み込んだ支援が必要となってくると考
えられます。
単位化している未来ロボティクス学科については,担当教員と細部に亘りよく連携して,講座
内容の作りこみを行い,学生が参加しやすい環境を整えました。
インターンシップ後の報告会では,振り返りをして気付きを共有するなど,参加した学生は就
職活動までにすべきことに早く気づき,就職活動への取組みも早くなることから,積極性が増し
て,結果に結びついています。
(11)新入生に対する少人数制による総合的な支援
① オリエンテーションの実施
全入学生を対象に初年次教育(学習技術)として各学科単位にオリエンテーションを実施しています。
学科・コースの紹介から,大学での授業の受け方,学習への取り組み方,レポートの書き方の指導,卒
業までの履修計画指導等を行っています。宿泊研修を実施する学科もあり,新入生の交友関係もよくな
り,学生には好評でした。
オリエンテーションにより大学での学び方や学生生活の注意点,また高校生までとの違いを理解し,
社会に出るために必要な考えや意識を個々の学生に教えています。
② クラス担任制
学生生活を豊かにするため,学生の相談相手となるクラス担任教員を定め,修学面,生活面の問題が
生じたときはクラス担任教員に相談できる体制を取りました。
(12)習熟度別教育の充実
入学時に実施するプレスメントテストの結果を参考に教養科目4科目,基礎科目8科目,その他専門
科目において,習熟度別クラスを開設し,学生個々のレベルにあわせた授業運営を行っています。
(13)JABEE(日本技術者教育認定機構)認定申請に向けた取組
建築都市環境学科(建築都市エンジニアリングコース)は,中間審査を受け,その結果,認定が継続
されました。さらにJABEE等の概要が掲載された「技術士《国家資格》への挑戦!ガイドブック」
を今年度も作成し,新入生やJABEEコースを希望する学生にPDFにて配付しました。
(14)FD(ファカルティ・ディベロプメント)の充実と研究・教育業績の多面的評価の推進
① FDフォーラムの開催
「FDフォーラム [第1部(講演)・第2部(ポスターセッション)]」を11月に開催し,第1部は,新
潟大学教育・学生支援機構大学教育機能開発センターの加藤かおり准教授による「これからの大学教員
に求められる教育職能とは」と題した講演を行いました。また,第2部では,16人の教員が発表し,教
育について全学的な情報共有と意見交換を行い,各教員の授業に対する意識や教育手法・技術の向上を
図るとともに,より良い教育の実現につなげました。その中で教育力の向上により資すると思われる発
表を審査し,特に優秀な教育業績と認められる取り組みをした5人が表彰されました。併せて,「FD
フォーラム 予稿集」を作成し,教職員情報サイトに掲載しました。
② 外国語を用いた授業の実践について教員間で情報・意見交換を行い,課題や問題点に関する認識を深
めることを目的とした「外国語での授業法に関するフォーラム」を8月に開催しました。
③ 2月開催したFD講演会では,先駆的に反転授業を組織的に取り組んでいる山梨大学大学院医学工学
総合研究部工学学域機電情報システム工学系(電気電子工学)の塙雅典教授による「反転授業-主体的な
学びを引き出すアクティブラーニングの取組」と題した講演を行いました。
④ これまでの「授業満足度調査」を刷新し,新たな設問により構成された「授業アンケート」を学部及
び大学院生に対して実施しました。その集計をFD委員会で分析した結果を「授業アンケートのサマリ
ー」と題して,教職員情報サイトに掲載しました。また,学科及び専攻別と,科目毎の集計結果をキャ
ンパスポータルサイトに掲載するとともに,学生にも開示しました。
⑤
教員がこれまで授業改善に役立てる為,取り組んできた「授業改善点検書」を刷新し,学生のマイ
ンドと教員のマインドの相互関係を定量的に可視化できるような設問構成に変更した「授業点検書」を
実施しました。この「授業点検書」は,主にクリック形式(5段階選択様式)で回答できる仕組みとし,
その集計をFD委員会で分析して,その結果を「授業点検書
イトに掲載しました。また,「授業点検書
集計サマリー」と題して,教職員情報サ
集計結果」と題して,キャンパスポータルサイトに掲載す
るとともに,学生にも開示しました。
⑥
全学的にFDの取り組みを啓蒙するため「FDニュース」を作成し,学部事務室(津田沼)及び教
育センター事務室(新習志野)に設置しました。
(15)日本マイクロソフト社との包括ライセンス契約を締結
平成 26 年6月に,日本マイクロソフト社と教育機関向け総合契約EES(Enrollment for
Education Solutions ) を 締 結 し ま し た 。 こ の 総 合 契 約 に よ り , Desktop Education ( Office
Professional Plus, Windows Professional Upgrade, Microsoft Core CAL Suite), 教 育 機
関 向 け DreamSpark, Office 365 ProPlus を利用できるようになりました。
2.研究推進活動
(1)海外協定大学との連携強化
① 学生の交流
平成 26 年度は海外協定大学等との学生の交流活動について,以下のとおり実施致しました。
【派遣】
ア.交換留学
・ペンシルバニア州立大学工学部(アメリカ)
2名(大学院生)9月~1年間
・ライアソン大学(カナダ)
1名(大学院生)9月~6カ月
・トロント大学理工学部(カナダ)
1名(大学院生)9月~6カ月
イ.語学研修(協定大学主催を含む)
・夏期英語研修(グアム大学)(グアム)
39 名(大学院生2名・学部生 37 名)
8月3日~30 日(28 日間)
・中国語研修(哈爾浜工業大学)(中国)
1名(学部生1名)
8月 31 日~9月 13 日(14 日間)
・フランス語研修(コンピエーニュ工科大学)(フランス)
1名(学部生1名)
7月 30 日~9月3日(36 日間)
ウ.海外インターンシップ
・FPT大学(ベトナム)
1名(大学院生1名)
8月 18 日~8月 31 日(14 日間)
【受入】
ア.交換留学
・国立台北科技大学(台湾)
1名(大学院生)9月~1年間
・コンピエーニュ工科大学(フランス)
3名(大学院生)
平成 27 年3月~6月 2名,3月~8月 1名
イ.短期プログラム
・「ロボティクスチャレンジ」
国立台北科技大学(台湾)
10 名(大学院生9名・学部生1名)・引率1名
8月3日~11 日(9日間)
・「日本人学生との交流を通じて日本文化を体験」
ケンブリッジ大学(イギリス)
1名(学部生1名)
8月 18 日~9月 11 日(25 日間)
・「デザイン学生交流」
哈爾浜工業大学(中国)
10 名(大学院生2名・学部生8名)・引率3名
10 月 15 日~22 日(8日間)
ウ.本学訪問(学内見学及び学生交流)
・デポー大学(アメリカ)
25 名(男 12・女 13)・引率2名
平成 27 年1月 14 日
② 海外交流協定大学との教職員の交流
平成 26 年度は,海外協定大学との教職員の交流活動について,以下のとおり実施致しました。
【受入】
ア.客員研究員
・哈爾浜工業大学(中国)
1名(10 月~6カ月間)
イ.本学訪問
・哈爾浜工業大学(中国)6名(学長補佐以下教員4名・職員2名)
5月 22 日
・グアム大学(グアム)2名(Professional& International Programs UOG Station Director 以
下職員2名)
10 月 31 日
・FPT 大学(ベトナム)Nguyen Thanh Nam Adviser to Chairman 以下職員3名
平成 27 年3月9日
【小宮学長が以下の大学を訪問】
・バンドン工科大学(インドネシア)
表敬訪問(3月の大学間・学生交換協定締結により)
4月 14 日~4月 18 日
・ベトナム国家大学ハノイ外国語大学(ベトナム)
大学間交流協定締結
7月6日~7月9日
・王立プノンペン大学(カンボジア)
大学間・学生交換の協定締結
8月 20 日~8月 22 日
・吉林大学(中国)
名誉教授称号授与式出席及び招待講演
11 月 12 日~11 月 15 日
・泰日工業大学(タイ)
大学間・学生交換の協定締結
平成 27 年1月 18 日~1月 20 日
・FPT 大学(ベトナム)
大学間交流協定締結
平成 27 年1月 20 日~1月 23 日
③ 交流協定大学との新規締結事業
平成 26 年度に,既交流協定大学との新規締結事項は以下のとおりです。
・コンピエーニュ工科大学(フランス)とダブルディグリー協定締結
8月 28 日
・吉林大学(中国)と学生交換の協定締結
平成 27 年3月 18 日
④ 学内でのグローバル化活動
平成 26 年度の学内におけるグローバル化活動は以下のとおりです。
・留学生と日本人学生との交流の場である「Global Cafe」
7月 11 日
41 名(日本人学生 31 名,留学生7名,教員3名)
7月 18 日
14 名(日本人学生 10 名,留学生1名,教員2名)
7月 25 日
17 名(日本人学生 12 名,留学生2名,教員3名)
平成 27 年3月 25 日
34 名(日本人学生 23 名,留学生 11 名)
・グアム大学職員による英語による研修説明会
10 月 31 日
16 名(日本人学生 12 名,教員4名)
(2)地方自治体等との国際交流協力活動
平成 26 年度の地方自治体等と協力して行った国際交流活動は以下のとおりです。
【受入】
日本メキシコ学生交流(千葉県御宿町との包括的連携協定に基づき実施)
学生 10 名(高校生4名・専門学校生1名・大学学部生5名)来日
日本滞在期間:7月 10 日~8月9日
御宿研修センター滞在期間:7月 12 日~7月 19 日(9日間)
新習志野学生寮滞在期間: 8月1日~8月9日(9日間)
(3)各種資料の有効活用
各種データベースの利用講習会を開催して,利用促進を図りました。また,千葉工業大学学術
情報リポジトリを開設しました。博士学位論文及び研究報告の公開はこれを通じて行うことにな
りました。
(4)競争的研究資金等の獲得支援
① 科学研究費助成事業
平成26年度科学研究費助成事業の申請件数は113件あり,前年度比12件の増となりました。そのうち採
択件数は継続分も含め74件で,前年度比4件の増となりました。
(金額単位:千円)
平成 26 年度
年度
内訳
件 数
金
平成 25 年度
額
件 数
金
額
科学研究費助成事業
74
123,370
70
127,530
戦略的研究基盤形成支援事業
3
36,707
3
34,612
77
160,077
73
162,142
合
計
(5)奨学寄付金及び受託研究費
平成26年度中に受入れた奨学寄付及び受託研究は153件で,前年度比19件の増となりました。金額は前
年度比約2千199万円の減となりました。
(金額単位:千円)
平成26年度
年度
内訳
件 数
金
平成25年度
額
件 数
金
額
奨 学 寄 付 金
44
23,570
41
25,910
受 託 研 究 費
109
187,087
93
206,740
153
210,657
134
232,650
合
計
(6)研究助成関係
① 特許
平成26年度は,次のとおり14件を出願しました。
所
属
発 明 者
電気電子情報工学
水津
科
他1名
機械サイエンス学科
齋藤
機械サイエンス学科
情報ネットワーク学科
光司
哲治
瀧野日出雄
他1名
柳川
博文
役職
准教授
教授
教授
教授
発明の名称
電磁波発生方法
永久磁石材料及びその製造
方法
放電加工用電極および該電
極を用いた放電加工方法
音響信号処理装置
出願番号
特願 2014-81558
(共同出願)
特願 2014-107264
特願 2014-181843
特願 2014-233407
(共同出願)
ブレージングシートのろう
機械サイエンス学科
小澤 俊平
准教授
付け方法及び熱交換器
外国特許(タイ)
METHOD FOR BRAZING SHEET
No.1401002279
MATERIAL AND HEAT
(共同出願)
EXCHANGER
ブレージングシートのろう
機械サイエンス学科
小澤 俊平
准教授
付け方法及び熱交換器
外国特許(米国)
METHOD FOR BRAZING SHEET
特願 2013-096115
MATERIAL AND HEAT
(共同出願)
EXCHANGER
ブレージングシートのろう
付け方法及び熱交換器
機械サイエンス学科
小澤 俊平
准教授
METHOD FOR BRAZING SHEET
MATERIAL AND HEAT
EXCHANGER
所
属
発 明 者
役職
未来ロボット技術研
大和 秀彰
主席
究センター
他5名
未来ロボット技術研
古田
究センター
他4名
経営情報科学科
研究員
貴之
岩下 基
他1名
貴之
所長
教授
未来ロボット技術研
古田
究センター
他8名
未来ロボット技術研
西村
究センター
他2名
未来ロボティクス学科
米田
完
教授
未来ロボット技術研
戸田
健吾
主任
究センター
他4名
健志
所長
研究員
研究員
発明の名称
歩行補助靴
外国特許(ドイツ)
第 102014105903.4
号
(共同出願)
出願番号
特願 2014-172087
特願 2014-238626
移動体
(共同出願)
ネット取引管理システム、
方法及びプログラム
特願 2014-258818
車両
特願 2015-039733
ヘリポートを備えた搬送体
特願 2015-048400
溶接方法およびその装置
特願 2015-058923
(共同出願)
特願 2015-052531
移動体
(共同出願)
(平成26年度の役職を記載)
② 附属研究所
附属研究所は学内研究の助成,各種学外競争的研究資金獲得の支援,企業等からの受託研究・共同研
究の推進,研究成果類の公表を行っています。また、解析機器を管理し,研究に供するために設置され
た材料解析室があり,機器利用者のための講習会,分析サポートを行っています。
ア.研究助成金の交付
学外の大型研究費を獲得できる本学の核となる研究プロジェクトを育てるために,その準備・立ち上げ
を支援するための戦略的研究推進準備プロジェクトをはじめ、科学研究費助成事業や競争的研究資金の
獲得を目的とする以下の各支援を実施しています。
・戦略的研究推進準備プロジェクト
学外の大型研究費を獲得できる千葉工業大学の核となる研究プロジェクトを育てるために,その準備・
立ち上げを支援。
・科研費申請準備支援助成金
次年度科学研究費助成事業への応募を支援。
・教育研究助成金
本学における教育の質的向上を支援。
・科研費採択者助成金(初年度)
平成 26 年度に科研費に新規採択された研究者を助成。
・科研費採択者助成金(最終年度)
科研費の研究報告・次年度申請準備に対する研究費を支援。
・フォーラム
研究者の幅広い研究成果をもとに、現状分析、将来展開方針などを討論するフォーラムを開催し、学外
の競争的研究資金を獲得し、研究を発展させていくことを支援。
(金額単位:千円)
種目 戦略的研究推
進準備プロジ
ェクト
内訳
件数
助成金額
科研費申請
準備支援
助成金
教育研究
助成金
科研費採択者
助成金
フォーラム
合 計
3
35
9
17
5
69
11,495
24,620
7,814
8,175
1,560
53,664
イ.研究活動報告会の開催及びプロジェクト年報の作成
過年度の助成対象研究や外部資金による研究成果等を一堂に集めて、ポスターセッション方式の発表
会を10月9日に開催しました。昨年までは企業関係者等主に産官学連携を主眼に公開をしていましたが、
今年度からは学部学生の来場を積極的に呼びかけ、教員と学生の熱いディスカッションが行われました。
また助成対象の研究成果を昨年まではプロジェクト年報の冊子体にしていましたがCD版に変更し、大
学のホームページにも掲載しました。
ウ.材料解析室・工作センター
材料解析室は各種分析機器を活用し,学内の研究活動を支援しています。今年度の各種機器利用時間
は延べ 5,129 時間で利用者は 751 名でした。また,各種解析機器の利用者拡大を図るため,大学院生を
対象とした解析機器基礎講習会を延べ 26 日間開催し,131 名の学生が参加しました。
工作センターにはウォータージェット切断機やNC旋盤など各種加工機器を備え,学内の教育研究活
動の支援を行っています。また,専門の職員が常駐し,教員や学生からの受託加工を行っているほか,
学生の利用に際し技術指導を行っています。今年度の受託総件数は 305 件で,加工数は 9,452 個でした。
(9)その他の活動
① ロボカップ世界大会 2014 で完全優勝
未来ロボティクス学科の林原靖男教授,南方英明准教授,未来ロボット技術研究センターの入
江清研究員と9人の学生が参加した,「ロボカップ世界大会 2014 ブラジル」(7月開催)で kidsize
部門のサッカーゲームとテクニカルチャレンジで優勝し,さらに「ベストヒューマノイド」にも選ばれ
て「ルイ・ヴィトン・ヒューマノイド・カップ」を獲得しました。なお,ルイ・ヴィトン・ヒューマノ
イド・カップは東京スカイツリータウンキャンパスに展示,一般公開しています。
③ 「第 18 回エコメッセ 2014 in ちば」に出展
「第 18 回エコメッセ 2014 in ちば」が9月 23 日,幕張メッセ国際展示場で開かれました。市
民・企業・行政が3者協働でエコロジーに取り組む環境見本市で,活動や研究に関わる 114 団体が出展
しました。本学からは,「生命環境科学科生物圏環境研究室」(村上和仁教授),「生命環境科学科社
会圏環境研究室」(五明美智男教授),「環境科学研究会」(代表・村上和仁教授),「化学第4実験
研究室」(谷合哲行准教授)と,CITものづくりから「学内未利用資源発掘プロジェクト」,「廃棄
食品由来の学内燃料生成プロジェクト」,「Hyper竹とんぼプロジェクト」を出展しました。
④ 習志野市長と意見交換会開催
習志野のまちづくりに関する様々な課題について宮本泰介習志野市長と本学学生による意見交
換会が,11 月 22 日に津田沼校舎1号館 20 階ラウンジで開催されました。この試みは,包括的連携協定
に基づく活動の一環として今年初めて開催され,11 の学生グループから習志野市のまちづくりに関する
諸課題についてその解決策をプレゼンテーションしました。
⑤ サーテック 2015 への参加
表面技術の最前線を紹介する「サーテック 2015・表面技術要素展」が1月 28 日~30 日に江東区の東
京ビックサイトで開催され,本学から,機械サイエンス学科の坂本幸弘教授,井上泰志教授,電気電子
情報工学科の小田昭紀教授が研究成果を出展しました。
⑥ 浦安市包括協定締結記念イベント「夏休みゆめ実感親子わくわくサイエンス」を開催浦安市との包括
的連携協定締結を記念して,「夏休みゆめ実感親子わくわくサイエンス」を8月 23 日浦安市文化会館で
開催しました。当日は応募者 350 人の中から抽選で選ばれた約 100 人の小学生とその保護者たちが参加
し,未来ロボット技術研究センターの古田所長のユーモアあふれる講演を聞いたあと,複数のブースに
分かれ,ロボットや科学を体感していました。
3.学生支援関係
(1)学生支援の充実強化(学生相談,課外活動,奨学金等)
① 学生相談
平成 26 年度は,悩みを訴える学生に対応するため,常勤(臨床心理士)2名と非常勤カウンセラー(臨
床心理士)3名の計5名を月曜日~金曜日に配置し,津田沼・新習志野両校舎に週5回カウンセリング
ルームを開設しました。昨年に引き続き,常勤カウンセラーによる時間外での相談室開放により柔軟な
学生対応をしました。
さらに,教職員への啓蒙活動として弁護士による「法律から見た窓口対応と学生対応」の講演を行い
100 名の参加者がありました。
また,新習志野校舎学生支援センター内に学生SA(学部3年生中心)を置き,1・2年生の大学生
活のサポートを行っています。平成 26 年度は,400 名を越える利用がありました。
② 課外活動支援の充実
学生が学生生活の中で,社会で求められる社会性や人間力を培っていけるよう,課外活動を通じて支援
を行っています。具体的には,各学生自治会が計画する年間行事に計画段階から教職員が参画して支援
を行っています。加えて,各学生自治会会長や幹部学生と定期的にミーティングを行い,意見交換や諸
問題について,指導・助言・支援を行っています。この幹部学生に対しては,社会性の向上を目的とし
た研修会であるプロジェクトアドベンチャーを実施し,リーダーシップを発揮するなど,多くの成果を
得ることができました。
また,毎年活動を支援するクラブを選出し,運動用具や備品を援助しています。平成 26 年度は 14 クラ
ブに対して援助しました。
③ 学生寮生に対する支援
平成 26 年度在寮者数 277 名(男子 258 名
女子 19 名)の支援を行いました。また,寮友会の自治学生
と定期的にミーティングを行い,意見交換や問題解決に向け,指導・支援を行っています。
さらに,新入寮生に対する学業サポートとして,履修等のガイダンスを寮内で実施しました。
学生寮は国際寮としての役割もあり,夏期休業期間に訪日したメキシコや台湾からの留学生をサポー
トしていた学生に対し,助言・支援を行いました。
④ 奨学金支援活動
平成 26 年度の日本学生支援機構奨学生数は,学部 3,491 名,大学院 134 名の合計 3,625 名で,これは全
学生数の約 37%となっています。
千葉工業大学同窓会からの寄付を原資とした給付型の奨学金制度により,人物・学業ともに優良な学生
の中で経済的に困窮度が高い学部4年生を対象として募集し,9名の学生に学生納付金半期相当額を上
限として給付を行いました。
また,大学院授業料を貸与する本学独自の奨学金制度では,合計 68 名の大学院生に貸与を行いました。
さらに,勉学意欲があるにもかかわらず,経済的困窮により修学の継続が著しく困難な学部3・4年生
と大学院2年生以上を対象として,給付型の奨学金を募集し,24 名の学生に学生納付金の年額または半
期相当額の給付を行いました。また,勉学意欲があるにもかかわらず,主たる家計支持者の経済的困窮
により,修学の継続が著しく困難な学生を対象として,給付型の奨学金を募集し,13 名の学生に学生納
付金の年額または半期相当額を上限として給付を行いました。
東日本大震災及び長野県北部の地震の被災者に対しては,災害救助法適用地域世帯で半壊以上の被害に
遭われた学生を対象とし,53 名の学生に学生納付金の年額または半期相当額の減免を行いました。
(2)学生共済会の充実
① 見舞金給付
学生の疾病・傷病・死亡・災害被災などに対して,見舞金や弔慰金を給付しています。平成 26 年度は
42 件の見舞金及び3件の弔慰金として,合計 144 万円を給付しました。
② 学生納付金貸与制度
学生の経済環境の急変に伴い,修学の熱意があるにもかかわらず,学費の支弁が著しく困難となった学
生に対して,在学期間中 300 万円を上限として学生納付金の貸与を行っています。
平成 26 年度は 19 名の学生に対して,合計 1,200 万円を貸与し,修学を継続させることができました。
③ こころとからだの元気サポート
近年,心の悩みを訴える学生が急増していることに伴い,学生共済会では学生とその保護者が電話によ
るカウンセリングや健康・医療相談を受けられるサービスを展開し,悩みや相談に対応することができ
ました。こころとからだの元気サポート(メンタル及び健康相談)は 104 件の利用があり,セカンドオ
ピニオンの相談は3件の利用がありました。
④ 暮らしの法律相談
このサービスは,日常生活を送るうえでの様々なトラブルに対応するために,WebやFaxにより法
律相談が受けられるものです。利用者は学生とその保護者で,弁護士が相談を受けてから原則 24 時間以
内に回答します。このサービスにより,消費者問題やアルバイト先の雇用条件に関する相談6件に対応
することができました。さらに,周知強化に努めていきます。
⑤ 学生補償サポート制度
自転車で通学中に他人に怪我を負わせてしまった場合や買い物中に店の品物を壊してしまった等により,
加害者となった場合の賠償責任事故を補償します。24 時間 365 日補償し,示談交渉サービスも付帯され
ています。このサービスにより,6件の事故に対応することができました。
(3)留学生の受け入れ体制の充実
① 留学生への支援の充実
平成 26 年度は,学部 28 名,大学院 28 名,研究生4名の合計 60 名の留学生に対して,授業料の減免や
学生生活,在留手続,就職等に関するガイダンスを実施しました。このほか歓送迎会等の諸行事を開催
し,積極的な参加を働きかけました。また,昨今の留学生の状況を鑑みて院生を含む全留学生に対して,
留学生活の充実を図るため,個人面談を行い修学面や生活面での悩み等に対する助言やサポートを行い
ました。さらに,千葉工大留学生 facebook に留学生イベントの様子やガイダンスの案内等をアップし,
卒業した留学生の近況や留学生同士の交流の場として活用しています。
また、学内において「Global Cafe」を開き,留学生と日本人学生との交流をサポートしました。
(4)自ら学ぶ環境の充実
新習志野校舎6号館2階を一部改装し,従来からある自習室に加え,新たに 388 ㎡から成る学習スペ
ースを図書館内に増設しました。124 席ある座席に,様々な学習形態に対応できる稼働式の机,椅子及
びホワイトボードを用意することにより,グループ学習やプレゼンテーションの準備等に使用できるよ
うにしました。
4.施設設備整備関係
平成 26 年度も学生生活の充実と教育・研究活動の更なる向上の為の環境整備に取り組みました。
(1)運動施設の充実
新習志野キャンパスに隣接する茜浜運動施設に待望の多目的用途で利用できる屋内練習場が竣
工しました。建物概要としては,鉄骨造2階建て,延床面積約 2,300 ㎡,高さは 15m の建物で,
1階には常設で野球部が利用できるブルペンやバッティング練習場のほか,ゴルフ練習場やテニ
スコート,男子更衣室とシャワーブース,2階には女子更衣室とシャワーブースの他,体育授業
等で利用できるミーティングルームを整備しました。天候に左右されず運動できる環境ができた
ことにより,体育の授業は勿論のこと,充実した課外活動を支援する環境が整いました。
さらに,新習志野キャンパスでは,全国的にも珍しく一般学生向けに授業の合間に体を動かせ
る場として,学生寮南側の広大な敷地を整備し,野球場(天然芝)・テニスコート(人工芝・4面)・
フットサルコート(人工芝・2面)からなる運動施設が完成しました。
今年度整備したこれらの新習志野キャンパス・茜浜運動施設の運動施設の充実により,年間を
通じて昼休みや放課後などに快適に体を動かせる場が広がったことで,大学生活のさらなる充実
が期待されます。
(2)その他
教育・研究活動の向上のための環境整備としては,今年度も津田沼・新習志野の両キャンパス
にて,デジタル化への移行が始まるAV機器に関し,講義室内AV機器を対象としたリプレース
工事を行いました。昨年度から計画的に実施していた本工事も今年度で完了し,全ての講義室の
デジタル化対応が完了しました。また,新習志野キャンパスには1・2年生の言語・異文化コミ
ュニケーション能力の育成を重視して,図書館2階にグローバルラウンジを設置し,5号館の8
教室には,グループワークやディスカッション形式の講義を円滑に進めるための什器を整備しま
した。
さらに,新習志野キャンパスの8号館(講義棟)の屋上防水工事や外壁改修工事のほか,津田沼
キャンパスのキャンパス内の排水経路の再整備(浄化槽再整備)計画を実施するなど,学生生活と
教育・研究活動を陰で支える環境整備にも努めました。
5.地域・社会への貢献
(1)包括的連携協定の締結
習志野市,浦安市,御宿町,神田外語大学と包括的連携協定を締結しました。三市町村とは地
域の様々な分野において相互に協力し,地域社会の発展と人材育成に寄与することを目的とし,
神田外語大学とは相互の教育・研究の進展及び地域産業,まちづくり等の分野さらに教職員を含
む人材育成に寄与することを目的としています。
協定締結後,人材の相互交流や,記念イベントの開催,協働事業の実施など,既に多くの事業
を実施しています。
(2)公開講座
周辺地域住民の生活・文化の向上に寄与するため,今年度も公開講座を開講しました。テーマは「精
密工学」,「クラウドサービス」,「ものづくり」など多岐にわたり,対象者も小学生から高齢者まで幅広
く設定しました。計 11 講座を5月から 12 月にかけて開講し,379 名の方が受講しました。
平成26年度公開講座
開講テーマ
開催日
申込者(人)受講者(人)
暮らしに役立つ精密工学
5/31・6/7・14・28・7/12
44
44
初級陶芸講座
5/31・6/7・14・28・7/12
82
16
シニア向けクラウドサービスの利用
5/31・6/7・14・21・7/5
76
30
環境と健康
5/31・6/7・14・21・7/5
60
59
8/6
19
18
8/22
36
31
いろいろな空気の流れを体験しよう!
(中学 1 年生~高校 3 年生)
何でも拡大して観てみよう!
(小学校高学年~中学生)
低温の世界を見てみよう!
(小学校高学年~中学生)
生物に学ぶロボティクス
8/21
62
42
10/4・11・18・25
47
47
開講テーマ
開催日
申込者(人)受講者(人)
RNA 工学への招待
10/25・11/1・8・15・22
44
42
自宅 LAN のつくりかた
11/1・8・22・29・12/6
22
20
11/1・8・22・29・12/6
54
30
546
379
シニア向けクラウドサービスの利用と
情報共有
合
計
(3)産官学連携協議会関係
産官学連携協議会は本学と産業界や公共団体との間で,教育研究情報,技術情報及び就職情報などの
交換交流を行い,相互の理解と親睦を深め,これによって本学が産業界や地域社会に貢献するとともに,
本学の発展に寄与することを目的に活動しています。
教職員の紹介等で平成27年3月31日現在で会員数は正会員63社,特別会員10団体,計73会員となりま
した。
なお,平成26年度中に行った主な事業は,次のとおりです。
① 各種の案内
研究シーズ発表や会員企業等のイベント紹介,ニュースCITの配布等の各種情報をご案内しました。
② 工場見学
機械サイエンス学科(機械工学コース・機械設計・開発コース)学生約130名を対象に会員企業3社を
含む6社への工場見学を9月9日,11日,12日に実施しました。
③ 産官学連携フォーラム他
社会システム科学部の教員の研究事例紹介等により、2月 26 日に「産官学連携フォーラム」を行いま
した。
④ CITものづくり発表会への参加
「CITものづくり発表会」は昨年度までは後援のみでしたが、今年度初めての試みとして
会員企業(9社)に出展していただきました。企業は会社を知ってもらうことができ、学生も
企業の製品や装置に実際触れることができて,お互い情報を交換し合いました。
(4)その他の産学連携
①千葉県内の研究機関による研究シーズ発表会「千葉エリア産学官連携オープンフォーラム 2014」(本
学会場),及び国内最大規模の産学マッチングの場である「イノベーションジャパン 2014」に出展しま
した。
②地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターと、産学公連携活動の活性化及び高度専門技術者の
育成における連携のため、業務連携に関する協定書を9月 30 日に締結しました。
(5)東京スカイツリータウン®キャンパスにAreaⅡ(アストロバイオロジーエリア)をオープン
東京スカイツリーに隣接する東京ソラマチ内に開設している東京スカイツリータウンキャンパ
スでは本学の研究活動を通じて生まれた先端技術を応用し、科学技術を実際に体験できる体験型
アトラクションゾーンを一般の方に公開しています。AreaⅠ(ロボットゾーン)と AreaⅡ(アストロバ
イオロジーゾーン)の2つの領域で展開しています。平成 24 年の開設から約3年で 43 万人以上の方が
訪れ、国内の小学生から高齢者の方々だけでなく、外国人の方々まで本学が誇る科学技術に驚きと関心
の声が寄せられています。今後もテクノロジーと人とを繋げる場としてさらなる驚きと発見ができる未
来の空間として新技術を紹介していく予定です。
(6)地域社会に大学の知を還元するための図書館開放
従来から継続している習志野三大学間の図書館連携を図るとともに,地域住民に対して図書館を
開放しました。利用者については,習志野・船橋・八千代市民 383 名,その他市民 807 名,合計 1,190
名となりました。
(7)全国小中高生に対するエンジニア育成活動の実施
年間を通じて ロボットに関する講義や製作実習を千葉県内のみならず,全国の中学・高校に出
向いて実施しています。平成 26 年度は全国 20 の学校に対して実施し, 将来の優秀なエンジニアを育て
る活動を展開中です。また,学内や地元のイベントホールなどで小学生から高校生を対象に実物のロボ
ットに触れる機会を設け,本学のロボット研究を身近に感じてもらう場を提供しています。
6.法人管理・運営関係
(1)工学部の改組に向けた取り組み
社会環境の変化に対応するため,予てから検討を進めてきた工学部の改編について,平成 25
年度から常務理事,副学長,学部長,事務局長等で構成する学部改編申請協議会を発足させ協議を進め
てきました。協議会で検討した再編計画案は昨年 10 月の理事会で承認され,その後,文部科学省へ事前
相談を行い,平成 27 年3月までに届出による設置を「可」とする通知を受けました。正式な設置届出書
の提出は平成 27 年4月,開設は平成 28 年4月を予定しています。
(2)自己点検評価活動
公益財団法人日本高等教育評価機構による機関別認証評価受審に向けて,平成 25 年7月より教
員4名,職員6名で構成する自己点検評価委員会を発足させ,自己点検の作業を進めてきました。平成
26 年6月に『自己点検評価書』を同機構に提出し,9月には実地調査を受けました。その結果,平成 27
年3月に「同機構が定める大学評価基準に適合している。」との認定を受けました。平成 27 年度からは
自己点検評価委員会を常設委員会と位置づけ,PDCAサイクルを継続させ,より質の高い自己点検評
価を実施する予定です。
(4)公的研究費等の監査の実施
監査室では,平成 19 年度の設置当初から「公的研究費の管理・監査のガイドライン」に基づい
た対応を最優先課題としてきました。当年度は公的研究費等の不正使用再発防止に向けて,内部統制の
運用・整備と研究費執行のモニタリング強化に努めました。また,公的研究費不正防止計画の再発防止
策に基づき,不正発生要因のリスクについて重点的に監視活動を実施しました。
主な取組としては,平成 25・26 年度公的研究費について,予算執行が年度末へ偏っている研究者等を
監査対象者とし書面調査,聞取り調査を実施しました。また,財務部との連携により売上元帳等と支払
伝票との突合調査を実施しました。不正使用再発防止策として実施している発注・検収業務について,
フォローアップ監査を実施しました。
新たな取組としては,機器備品監査を機械サイエンス学科・電気電子情報工学科・未来ロボティクス
学科所属の研究者を監査対象に,平成 25 年度以前に寄贈された全機器備品について台帳と現物突合を行
いました。
財産監査については監事と連携し,飯岡研修センター・千種寮・茜浜多目的室内練習場等について実
査しました。各種監査結果については所管部署に通知し,善後策の報告を受けるなどPDCAサイクル
の充実に努めました。
(5)自己管理型チェックリストシステムの導入・実施
本学では,建学の精神・教育目標の実現に向けて教職員一丸となって取組を進めていますが,そ
の促進に資する全学の基盤強化に向け社会法人に要請されるコンプライアンスの実効性を上げ,各自の
リスクマネジメント能力を高めるために自己管理型点検評価チェックリストシステムを実施しています。
当年度は平成 25 年度後期分と平成 26 年度前期分を調査対象期間として,職員(部長対象)について
は 106 項目の調査を実施しました。前回課題となった項目については改善,若しくは改善への取り組み
が進められています。
教員・総合研究所についても,研究費の執行管理・ハラスメント,教育関係・その他項目の 18 項目,
及び自由記述について調査を実施しました。今後も教職員の協力を得ながら充実強化に努めていきます。
(8)事業所内保育所の設置
教職員の仕事と育児の両立を支援するため,株式会社千葉銀行と共同で事業所内保育所とな
る「千葉工大ひまわり保育園」を津田沼校舎4号館2階に開設しました。本学教職員並びに株式会社千
葉銀行・ちばぎんグループ従業員の子息,子女(生後 57 日目~小学校就学前までの乳幼児を受入)を受
け入れています。
(10)キャンパス内全面禁煙に向けた取り組み
本学は,
「喫煙」行為は人の健康を害するものであるとの認識の下,教育機関として学生及び
教職員に対し,喫煙に係る正しい情報を伝え,喫煙者には禁煙に向けた指導を行ってきました。健康増
進法における「受動喫煙の防止」の観点から,平成 27 年度(平成 27 年4月1日)より,新習志野キャ
ンパス(茜浜運動施設,学生寮含む)及び津田沼キャンパスの両キャンパスにおいて,キャンパス内全
面禁煙とすることを決定し,平成 26 年度は外部講師による禁煙セミナーを始め,禁煙に対する啓蒙活動
を実施しました。
2014年度に学長室で行った会合の回数(8回以上)
事務会合(学務)
293
事務会合(総務)
164
(委員⻑)
152
事務会合(研究支援)
142
事務局⻑
91
(屋代、⼤川、⿊崎)学⻑補佐
77
事務会合(教務)
75
事務会合(入試広報)
71
(学科⻑)
56
常務理事
55
⼤川⼯学部⻑
43
鈴⽊学⽣委員⻑
42
事務会合(国際交流)
38
(研究科⻑)
36
内海FD委員⻑
33
佐波教務委員⻑
26
事務会合(同窓会)
22
井上社会システム科学部⻑
22
(専攻⻑)
20
鎌⽥副学⻑
18
事務会合(学⽣)
18
菅原教育センター⻑
17
内海⾃⼰点検評価委員⻑
12
監事
11
相知⼤学院教務委員⻑
10
岡本副学⻑
9
平塚⼯学研究科⻑
9
徐国際交流委員⻑
9
事務会合(施設)
8
2015年度(平成27年度)
1.教育研究活動
(1) 入学試験関係
平成 28 年度入学試験は,大学入試センター利用入学試験(前期・中期・後期),一般入学試験
(A 日程・B 日程・C 日程),推薦入学試験(指定校制・公募制・自己推薦),AO 創造入学試験並び
に特別入学試験(外国人・社会人・帰国生徒等)を実施し,学部入学試験の総志願者数は 78,192
名(前年度 52,600 名
前年度比 148%)となりました。
平成 28 年度入学試験の志願者増により8年連続での志願者増となり,本学の入学試験志願者が
昨年度の過去最多を更に 25,000 人以上も上回る結果となりました。平成 21 年度から上向き傾向
にシフトした志願者状況は,今年度も順調に増加を続けています。昨年度あたりから文高理低と言
われ,多くの競合理工系大学が志願者を減らしている中で本学が志願者を伸ばしていることは特
筆できます。
志願者増の要因としては未来ロボット技術研究センター及び惑星探査研究センターの研究成果
や東京スカイツリー®タウンキャンパスなどのメディアでの露出増,留年・退学者数の減少,学生
寮増築等の施設拡充など,本学のさまざまな成果と取り組みが複合的に絡み合って好結果に繋が
っていると思われます。
(2)学生生活の満足度向上へ向けた継続的対応
① 学生生活アンケート調査の実施と活用
学生生活アンケート調査は,学生の動向を把握すると共に,学生の意思を大学運営に反映させ
ることを目的として実施しています。自己点検・自己評価や第三者評価の結果を踏まえつつ,関
係各部署において調査項目を見直し,常に新たな視点で実施するよう配慮しています。学生の意
識やニーズを的確に把握し,学生指導や教育計画立案等に活かしました。
② 授業アンケート調査の実施と活用
学生に対する授業アンケート調査は,学生自身も授業への取組度を振返ることができるよう設
問内容を設計し,毎学期末に全授業科目で実施しています。
また,授業毎に回収されたアンケートは集計と検証を行い,学生の授業満足度向上に反映させ
ています。
なお,学内では,FD 活動の一環として授業アンケート調査の検証を教員間で情報共有を促進す
る観点から,教授会において取りまとめ資料を配布しています。
さらに,授業アンケート調査の結果は,学生にも公開しており,適切なフィードバックや授業
改善の推進・向上に役立てています。
③ 大学生基礎力調査(自己発見レポート)の実施と活用
平成 22 年度入学生から実施している大学生基礎力調査(自己発見レポート)については,平成
27 年度も継続し,基礎学力,性格の傾向,進路に対する意識等を学生自身が理解したうえで,在
学中に人間としての成長を図る指針や自己の気づきとなるよう利用しています。
また、1年次開講科目であるキャリアデザインⅠの中で,大学生基礎力調査の結果を個々の学
生に返却する際に,ポイントを解説することで,得意項目の強化や苦手項目の改善を図るフォロ
ーを行っています。また,実施5年目でもあることから3年次で実施しているキャリア・アプロ
ーチとの統計的データの差異等も継続的に調査し,学生の成長度を検証しています。
④ ICT を活用した学生サービス
学内及び自宅から Web を利用した履修登録及びシラバスの検索,確認ができます。
平成 25 年度前期の履修登録(平成 25 年1月実施)から,学生サービスの一環として,Web で
の履修登録時に学生のメールアドレスを収集し,履修登録完了と同時に履修登録状況をメール配
信することで,リアルタイムで確認可能な環境を整備しました。平成 25 年度後期からはサービス
を拡大し成績確定時においても合否状況をメール配信しています。また,休講情報,教室変更,
お知らせ等を Web 及び携帯電話にて検索,確認することが可能となっています。
さらに,保証人に対しては,学生の出席状況,履修・成績状況等を自宅で確認できるよう ICT
を活用した保証人サービスを実施しています。
また,学生証を使った出席管理システムを稼動し,学生個々の出席状況を把握すると共に,把
握に基づいた積極的な学習指導を行っています。
一方で,教育内容の向上面では,効果的な授業展開を図る観点から,授業支援システム(Course
Power)を導入しています。これにより,教員が授業で使用する資料を Web 上にアップロード出来
るようになり,学生は時間・場所の制約なく事前事後の学習を行うことが可能となりました。ま
た,同システム内で理解度を確認するための小テストの実施や教員と学生又は学生同士のコミュ
ニティーの場としても活用され,授業運営においても大変有効なシステムとなっていることから,
年々利用者(利用授業)が増加しています。
さらに,平成 25 年度から新入生及び専任教職員全員に iPad mini を貸与し,iPad mini から学
生便覧や各種資料を閲覧するサービスや,教員と学生とのコミュニケーションを強化するための
本学独自 APP(アプリ)を構築しています。このような整備を行ったことで,上記学生サービス
(授業支援システム)等の利用も一層促進されました。
⑤ 単位互換制度
千葉県私立大学・短期大学を中心に県内 26 大学(放送大学を含む),9短期大学において包括
的な単位互換協定を締結しています。他大学で開講する授業科目の受講や本学が開講する授業科
目への受け入れを行うことで,より大学間の交流が促進されると共に,意欲的に学ぶ姿勢を持つ
学生の履修機会の増大が図られ,一層の学習意欲向上にも繋がっています。
さらに,工学部においては,千葉大学工学部との単位互換協定を締結し,授業を相互に開放す
ることで,自ら開講することができない多様な工学分野の授業を両大学が相互に補完することで,
専門教育における一層の充実を図っています。
(3) 入学前教育の充実
AO 創造入学試験及び推薦入学試験による入学予定者に対して,入学後必要となる基礎学力(数
学,物理学,化学,英語)の現状を認識させ,入学までの約3ヶ月間で自己学習を推進させるた
め,学習課題を与えています。
なお,平成 27 年度からは,これまで行っていた紙媒体による通信添削のタイムラグを解消し,
より早く個々にフィードバックが可能となるようインターネットを利用した e-ラーニングに変
更しました。また,学習課題についても,これまでの全学科一律的な内容ではなく,学科毎の教
育内容に合わせるよう課題科目を学科が選択する方式とし,実施科目についても大学で学習する
全ての科目の基盤となる「国語」を追加しました。
さらに,複数の学科においては,入学前にスクーリングを実施し,対面式で学習課題の振り返
り等を行うことで,入学者の学習効果を高めています。
また,AO 入学者及び自己推薦入学者を対象とした入学前ウォーミングアップセミナー(3日間
のスクーリング)は平成 24 年度から継続して行っています。これは,入学決定が早いというアド
バンテージを活かし,早い段階から同級生や先輩と交流することで,共に学生生活を過ごす友人,
先輩との信頼関係を築くことを目的としています。さらに,同セミナーに参加した新入生が,入
学後所属学科でのリーダー的存在になることも期待しています。
このセミナーには,スタッフとして在学生や専任教職員が主体的に参加し,入学後もグループ
単位での継続的なフォローアップや入学後約半年経った後期には全員を対象にフォローアップセ
ミナーを開催することで,学生同士又は教職員と学生の信頼や絆の向上に繋がっています。
今後のウォーミングアップセミナーについては,実施後のアンケートやスタッフの意見を参考
に,プログラム内容,開催場所(キャンパス)や実施日など,目的を最大限に達成するための改
善を行っていきます。
(4)TOEIC®試験の実施
急速に進む社会のグローバル化に対応するため,学生が自身の英語力水準を客観的に理解・把
握できるよう例年,学内において年7回,TOEIC®IP(団体特別受験制度)のテストを実施してい
ます。
また,教養科目の英語科目と連携し,講義においても TOEIC®対策を充実させると共に,学生の
TOEIC®への理解を促進させるためのパンフレット配布等により,TOEIC®試験への積極的な受検を
呼びかけており,平成 27 年度においては,前年度よりも多くの学生が受検し,学生の英語に対す
る意識向上が見られました。
(5) 初年次教育の充実
① キャリア教育科目実施サポート
学生一人一人の社会性の涵養を醸成し,広く社会で活躍できる人材を輩出させていくためには,
キャリア教育は重要な柱の一つです。本学は正規科目として初年次(1・2セメスター)に「キ
ャリアデザインⅠ・Ⅱ」,さらに2年次(3・4セメスター)に「キャリアデザインⅢ・Ⅳ」を開
講して学生のキャリアアップを図りました。特に1・2セメスターの履修率が高く,早期のキャ
リア教育の実施という観点から一定の成果を挙げました。これらの科目については,講師派遣か
ら授業の運営方法まで幅広いサポートを就職委員会と就職課が行っています。
学生自身には,このキャリア教育の内容が自身の成長に不可欠であることを理解させ,他者理
解・コミュニケーション力を養成させるとともに,
「気づき」や「自立」という成長によって「社
会と渡り合う力」を育成することを目的としています。
② 補完教育の継続実施
工科系大学生としての基礎学力を確保するため,高校における数学・物理・化学の確認,補完
教育としての「導入数学・導入物理・導入化学」も引き続き実施しました。
なお,補完教育の受講が必要な学生は,入学時のプレスメントテストによって選定しています。
また,英語について,1年前期の必修科目で実施した学力試験をもとに,補完教育が必要な学生
に対して,「英語基礎学力講座」を開講し,受講を促しました。
③ 学習支援センターの充実
新習志野校舎7号館1階に学習支援センターを開設しています。工学の基礎となる数学,物理
学,化学及び平成 24 年度からは英語を加え,多様な学生の学習ニーズに対応できる環境を整えて
います。教育系職員として専任の職員を採用し,個別指導や少人数教育による学生一人ひとりの
レベルにあったサポートを行い,各基礎科目における教育効果を高めています。また,平成 26
年度からは,学習支援センターに PD(ポスドク)及び SA(学生サポーター)を配置し,専任の教
育系職員と連携を図りながら,支援が必要な学生を含め,習熟度の異なる学生個々のきめ細かいサ
ポートを行っています。
(6)グローバルラウンジの開設
急速に進む社会のグローバル化により,大学における英語教育の強化・充実は人材養成上の重
要項目であることを考慮し,学生が授業以外でも楽しみながら意欲的に英語を学ぶ環境をつくる
ため,新習志野校舎7号館2階にグローバルラウンジを4月に開設しました。
このスペースでは,英語のみを使用することがルールとなっており,常駐する英語のネイティ
ブスピーカー(2名)と会話をすることができ,金融・経営リスク科学科の国際コースの特別授
業も行うなど,英語を楽しく,意欲的に学ぶ姿勢を養成することで,英語教育の一層の強化・充
実を努めています。
(7)教職員が連携した就職支援の強化
本学の就職支援は,学科及び研究室指導教員が主体となり,学生一人ひとりとの対話を積み重
ねることを柱にして,そこに就職委員会,就職課が綿密に連携を取り,学生の支援を進めていま
す。具体的には就職委員会委員及び就職課スタッフが未内定学生の直接面談・研究室訪問を行い,
学生のサポートに努めました。また,研究室教員が定期的に学生個々の進路状況を確認するため
のヒアリングシートを活用し,就職課スタッフと共有の上,支援を行いました。
学科独自の支援行事としては,就職課スタッフが各学科を担当し,就職担当教員・就職委員会
委員とミーティングを重ね,学科独自の支援プログラム(未内定者対象に合同企業説明会,面接
対策,企業紹介イベント等)を展開しました。
企業交流の充実としては,就職課スタッフが首都圏・各地方の情報交換会や研究会に積極的に
参加し,交流を深めるとともに,個別企業訪問も行い,求人先の開拓に努めました。また,本学
就職担当教員との情報交換を密に行えるよう,学内合同企業説明会や産学懇談会,OB・OG 懇談会
を開催しました。
(8)キャリア形成支援プログラムの強化
社会の求める人材がより高度化している一方で,大学生の社会性は低下傾向にあると言われて
います。このような背景を受け止め,より社会性を涵養させる各種プログラムを実施しました。
新規プログラムとして,職業観を涵養させる「社会人基礎力 UP 講座」や「自己 PR 強化講座」,
「将来ビジョン設計講座」,
「情報コミュニケーション力集中講座」等を行いました。また,約 40
社の B to B 企業を大学に招待し,企業の製品の見学や最新技術を体感することで自身の進路に活
かすことを目的とした技術展示会を実施しました。その他,自己表現の練習の場として,
「企業担
当者による面接練習指導会」や「和洋女子大学との合同面接練習会」を実施しました。
現行プログラムとして,浅草おかみさん会と浅草の各企業にご協力いただき,浅草仲見世にお
いて就業体験も兼ねた実践型の「特別英会話トレーニング講座」を開講しました。これは従来型
の座学によるものではなく,より積極的にコミュニケーションをとることを意識した講座で,実
際に外国人と英会話を行うこと,受講生同士でのグループワークを重ねることによってスキルア
ップを図ることを狙いとしました。また,この取組みを保護者の皆様にも理解していただくため,
受講前・受講後の英語力を録画し,ビフォー・アフター版として講義内や実践している様子を詳
細に DVD にまとめました。この結果,保護者の皆様からは,非常に満足度の高い評価を得ること
ができました。
また,各種資格講座の展開としては,新規に3級 FP(ファイナンシャル・プランニング)技能
検定受験対策講座を実施しました。この講座は幅広い業界で企業ニーズが高まっている FP(ファ
イナンシャル・プランニング)に着目し,学生の人生設計に役立てるひとつの要素となることを
目的として開設しました。現行の資格講座では秘書技能検定,公務員試験対策講座,知的財産管
理技能検定を開設しました。学生にとっては,専門の学業以外に集中して勉強し資格を取得する
ことにより,自信とスキルアップにつながる有益な講座となっています。知的財産管理技能検定
については全国大学合格者が5年連続第1位となりました。
(9)大学院への進学支援
横断的なプログラムとして,在学生及び新入生の保護者に対して,大学院解説誌「大学院 NAVI」
を配布し,学部生の早期段階での大学院進学意識を啓発しました。「大学院 NAVI」の作成にあた
り,大学院を修了して働いている OB や大学院在学生及び大学院進学が決定した4年生に取材し,
大学院進学の魅力について語っていただきました。
また,大学院進学に係る意識啓発を促進するため,各学科長に「本学大学院の学内進学率向上
に向けた進学ガイダンスの実施及びガイダンス実施に向けた希望アンケート調査」を行い,複数
の学科が進学ガイダンスを実施しました。
その他,デザイン科学科(1年生対象)では,
「キャリアデザインⅡ」の授業内で,学部生を対
象とした大学院進学を促進させる施策として,大学院での学業・生活,大学院進学のメリット等
を説明しました。さらに,就職決定したデザイン科学専攻学生2名から「学部で就職も考えたが,
大学院に進学し,もっと勉強したいと思った話」,
「入学前と実際の大学院のイメージのギャップ」
等のトークライブを行いました。受講した多くの学生から大学院進学に関するリアルな先輩の話
を聞けて,大学院進学を考えたい旨の反応があり,好評でした。今後はこのような施策を他学科
にも展開することを検討しています。
(10)インターンシップの促進
就職活動が本格的に始まる学部3年次・大学院1年次後期に向けて,学生が自分の将来を見据
えた実務体験ができるインターンシップへの支援を図りました。インターンシップ受け入れ先の
企業に対しては,学生が就職活動前に業界の視野を広げることを目的とし,県内の企業団体はも
とより,商工会議所のインターンシップイベントにもスタッフが積極的に参加し,連携の強化に
努めました。この結果,受け入れ先企業を増やし,学生の選択肢を拡大させることができました。
また,秋冬の短期型インターンシップが活発化したことに伴い,平成 27 年度においては,秋冬
時期を対象とした準備講座を開設し,この時期に行われるインターンシップの位置づけを理解さ
せると共に,就職活動により踏み込んだ支援を行いました。昨今のインターンシップへの関心の
高さから,ガイダンス及び準備講座を学部2年次から対象とし,早い段階からインターンシップ
への参加を促しました。実務体験をする前段階として,準備講座を開設し,応募した企業に合格
できる力と,社会人としてのビジネスマナーや基本的なスキルについて指導を行いました。講座
には全コースで 465 名の参加があり,1day インターンシップも含め 294 件以上の企業や官公庁
のインターンシップに参加しました。
インターンシップ参加にあたっては,学生が積極的に企業へアプローチすることを促し「自ら
行動する力」を養い,特に3年次については後期からの就職活動で活かせるよう重点的にアドバ
イスしました。次年度はこの点も踏まえ,インターンシップ後の報告会を実施し,学生同士の体
験の共有と,就職活動への次の取り組みを具体的に行動できるよう支援が必要となってくると考
えられます。また,単位化している工学部未来ロボティクス学科については,担当教員と細部に
亘りよく連携して,講座内容の作りこみを行い,学生が参加しやすい環境を整えました。
(11)新入生に対する少人数制による総合的な支援
① オリエンテーションの実施
全入学生を対象として初年次教育(学習技術)の一環となる各学科オリエンテーションを実施
しています。学科単位で設置の趣旨,コースの紹介から,大学で学ぶ意義,大学での授業の受け
方,学習手法,レポートの書き方,卒業までの履修計画の指導等を行っています。一部の学科で
は宿泊研修を実施しており,新入生の交友関係が向上するなど,学生には非常に好評でした。
また,オリエンテーションにより大学での学び方や学生生活の注意点,また高校生活との違い
について伝え,社会に出るために必要な考え方や意識を個々の学生に教えています。
② クラス担任制
学生生活を豊かにするため,学生の指導・相談者としてクラス担任となる教員を複数人選定し,
修学面,生活面の問題が生じたときは,最初の相談窓口となるよう体制を取っています。
(12)習熟度別教育の充実
入学時に実施するプレスメントテストの結果を参考に教養科目4科目,基礎科目8科目,その
他専門科目において,習熟度別クラスを開設し,学生個々のレベルにあわせた授業運営を行って
います。
(13)JABEE(日本技術者教育認定機構)認定申請に向けた取組
工学部電気電子情報工学科(総合システム工学コース)は,更新のための審査を受け,認定さ
れました。工学部機械サイエンス学科,生命環境科学科,建築都市環境学科,情報科学部情報ネ
ットワーク学科,社会システム科学部経営情報科学科,プロジェクトマネジメント学科の各 JABEE
コースは,認定継続中です。また,「技術士≪国家資格≫への挑戦!ガイドブック」を作成し,
JABEE 関連学科に PDF で配布しました。
(14)FD 活動の推進
① イブニング・トークセッションの開催
FD委員会委員が,総合司会,コメンテーターとなり,相互研鑽の実効性や本学の現状と展開,
文部科学省をはじめとする外部の動向等の内容を盛り込んだトークセッションイベントを開催し,
教職員88名が参加しました。
② FDフォーラムの開催
第一部は,早稲田大学から講師を招へいし,反転授業をベースとした授業のアクティブ化に関
する実践事例を基に解説していただきました。第二部は,本学教員による効果的な教育方法,手
法など実践した事例が19件公開され,教員相互の意見交換の場として提供しました。第一部,第
二部ともに教職員120名が参加しました。また,公開された19件の事例は,
「FDフォーラム予稿集」
として教職員情報サイトに掲載しました。
③ 教員研修の実施
教育力の向上や学生との双方向性を意識した効果的・魅力的な授業スキルの修得を目的として,
新任教員を対象に9月及び2月に教員研修会を実施しました。テーマは,「学生の資質,能力に
応じた授業設計と適切な介入方法」及び「学生が積極的に参加する魅力的な学習の場の創生」と
し,延べ109名の教員が参加しました。
④ 授業の公開
前年同期の授業アンケート結果に基づいて,学生から優れた授業と評価された 12 科目の授業を
教員研鑽,授業の質向上のために公開しました。今年度は,教職員延べ 79 名が参観しました。
⑤ FD 講演会の開催
教育の質向上,授業改善の指針となるようなテーマを設定し,教員が講師となり授業手法の提
供や文部科学省をはじめとする外部の高等教育の改革等事例を解説しました。教職員 110 名が参
加しました。
⑥ FD ニュースの作成
全学的に FD の取り組みを啓蒙するため「FD ニュース」を作成し,学部事務室(津田沼)及び
教育センター事務室(新習志野),講師控室に設置しました。また,今年度の最終号については,
「FD ニュース」の存在を知ってもらうため,各教員に配布しました。
(15)教育業績の表彰
教員の教育力向上に資すると思われる優秀な教育業績を表彰する制度があります。
その一つとして,FD フォーラムのポスターセッションで発表された取り組みを審査し, 特に優
秀な教育業績と認められた6名が表彰されました。また,学生を対象とした授業アンケートの結果
を基に,開講された全授業を対象として審査した結果, 点数上位科目にグッド・レクチャー賞を,
前期・後期を通じて最も優れた授業を行った教員にベスト・ティーチャー賞を授与しています。
1.FDフォーラム表彰者
所属学科
受賞者
デザイン科学科
安藤
昌也
教授
デザイン科学科
長尾
徹
教授
教育センター
澁谷
和郎
教授
教育センター
轟木
義一
准教授
教育センター
三村
尚央
准教授
新習志野教務課
鎌田
智之
※ポストドクター
2.ベスト・ティーチャー賞
所属学科
プロジェクトマネジメント学科
受賞者
鴻巣
努
教授
3.グッド・レクチャー賞
①
前期
所属学科
受賞者
受賞講義
電気電子情報工学科
佐藤
宣夫
教授
水曜日1限「電気回路及び演習 1」
未来ロボティクス学科
米田
完
教授
金曜日1限「ロボット機構学」
未来ロボティクス学科
富山
健
非常勤講師
水曜日2限「数学基礎」
プロジェクトマネジメント学科
鴻巣
努
教授
火曜日2限「ユーザビリティエンジニアリング」
プロジェクトマネジメント学科
鴻巣
努
教授
火曜日3限及び4限「プロジュクトマネジメント概論」
教育センター
橋口
秀子
教授
木曜日1限「微分積分基礎」
教育センター
橋口
秀子
教授
木曜日2限「微分積分基礎演習」
教育センター
東山
幸司
准教授
火曜日2限「物理学基礎」
教育センター
南澤麿優覽
准教授
金曜日5限「教養の化学」
教育センター
市川
助教
金曜日4限「心理学」
②
洋子
後期
所属学科
受賞者
受賞講義
電気電子情報工学科
佐藤
宣夫
教授
水曜日3限「電気回路及び演習 2」
未来ロボティクス学科
米田
完
教授
月曜日2限「ロボット構造力学」
未来ロボティクス学科
大川
茂樹
教授
月曜日2限「ディジタル信号処理」
未来ロボティクス学科
大川
茂樹
教授
水曜日1限「数値解析学」
プロジェクトマネジメント学科
鴻巣
努
教授
火曜日2限及び3限「コミュニケーションマネジメント」
プロジェクトマネジメント学科
田隈
広紀
助教
金曜日2限「経営システム工学」
教育センター
橋口
秀子
教授
木曜日2限「微分積分応用演習」
教育センター
橋口
秀子
教授
木曜日1限「微分積分応用」
教育センター
畑
誠之助
准教授
火曜日1限「スポーツ科学」
教育センター
須藤
勲
准教授
木曜日1限「ドイツ語 1」
2.研究推進活動
(1)海外交流協定大学との連携強化とグローバル化
① 学生の国際交流
平成 27 年度は,海外協定大学等との間において,以下のとおり学生の交流活動を実施しました。
【派遣】
ア.協定大学への交換留学
・ペンシルバニア州立大学工学部(アメリカ)
1名(大学院生)
9月~1年間
・トロント大学理工学部(カナダ)
2名(大学院生)
9月~1年間1名
9月~6ヶ月1名
イ.短期派遣プログラム
・金融・経営リスク科学科国際コース短期留学
グアム大学(アメリカ)
21 名(学部生 21 名)・引率3名
8月2日~22 日(21 日間)
・夏期英語研修
グアム大学(アメリカ)
32 名(学部生 32 名)・引率1名
8月2日~29 日(28 日間)
・海外インターンシップ
FPT大学(ベトナム)
2名(大学院生1名,学部生1名)
8月2日~8月 29 日(28 日間)
・中国学生交流プログラム(デザイン分野)
哈爾濱工業大学(中国)
デザイン科学専攻・学科6名
(大学院生4名・学部生2名)・引率3名
9月 11 日~9月 17 日(7日間)
・サマープログラム(協定大学主催)
泰日工業大学(タイ)
2名(学部生2名)
8月 19 日~9月1日(14 日間)
・Waterlink Workshop(協定大学との共催)
セントジョセフ大学(中国・マカオ)
建築都市環境専攻・学科学生 15 名
(大学院生3名・学部生 12 名)
・引率2名
3月 29 日~4月2日(5日間)
【受入】
ア.協定大学からの交換留学
・国立台北科技大学(台湾)
2名(学部生)
4月~5カ月1名、4月~6カ月1名
・コンピエーニュ工科大学(フランス)
2名(大学院生)
9月~6カ月1名、3月~6カ月1名
・哈爾濱工業大学(中国)
4名(大学院生)
4月~6カ月2名、10 月~6カ月2名
イ.短期招請プログラム
・「ロボティクスチャレンジ」
国立台北科技大学(台湾)
10 名(大学院生 10 名)・引率1名
8月2日~10 日(9日間)
・グローバルデザインセミナー
国立台北科技大学(台湾)
10 名(大学院生4名・学部生6名)
・引率 1 名
8月2日~10 日(9日間)
・国際建築ワークショップ
セントジョセフ大学(中国・マカオ)
12 名(学部生 12 名)・引率1名
9月 13 日~19 日(7日間)
・VNU-CIT
ロボティクス・プログラム
ベトナム国家大学ハノイ校工科大学(ベトナム) 10 名(学部生 10 名)・引率2名
9月 24 日~30 日(7日間)
・デザイン学生交流
哈爾濱工業大学(中国)
10 名(大学院生1名・学部生9名)
・引率 1 名
10 月 14 日~21 日(8日間)
② 海外交流協定大学との教職員の交流
平成 27 年度は,海外協定大学との間において,以下のとおり教職員の交流活動を実施しました。
【派遣】
ア.瀬戸熊理事長の協定大学訪問
・ベトナム国家大学ハノイ校工科大学
親善訪問
11 月 24 日~11 月 28 日
イ.小宮学長の協定大学訪問
・セントジョセフ大学(中国(マカオ))
大学間交流・学生交換の協定締結
5月9日~5月 11 日
・東海大学(台湾)
大学間交流・学生交換の協定締結
9月 16 日~9月 19 日
・国立台湾大学工学部(台湾)
大学間交流協定締結
9月 16 日~9月 19 日
・アミティ大学(インド)
大学間交流・学生交換の協定締結
10 月 13 日~10 月 16 日
ウ.SD活動
・グアム大学(アメリカ)
語学研修(学生引率兼務)
職員1名
8月2日~29 日(28 日間)
【受入】
ア.客員研究員
・哈爾浜工業大学(中国)
1名(5月~10 カ月間)
・吉林大学(中国)
2名(10 月~10 カ月間)
・国立台北科技大学(台湾)
1名(1月 24 日~23 日間)
・国立台湾大学(台湾)
5名(14 日間~20 日間)
イ.本学訪問
・バンドン工科大学(インドネシア)2 名(Ira Fachira 講師他 1 名)
5月 12 日
・哈爾濱工業大学(中国) 2 名(郭副学長・鄭国際交流処副処長)
10 月 25 日
・哈爾濱工業大学(中国) 4 名(何基建処長他 3 名)
11 月 24 日~28 日
・ベトナム国家大学ハノイ校工科大学 3 名(Ha 学長他 2 名)
2月 17 日~20 日
(2)地方自治体等との国際交流協力活動
平成 27 年度に,地方自治体等と連携して実施した国際交流活動は,以下のとおりです。
① 日本メキシコ学生交流
千葉県御宿町との包括的協力協定に基づき,同町がメキシコ政府と共同で実施したプログラム
に協力
・学生 10 名(高校生4名・専門学校生1名・大学学部生5名)来日
・日本滞在期間:7月 10 日~8月9日
御宿研修センター滞在期間:7月 11 日~7月 25 日(15 日間)
新習志野学生寮滞在期間: 8月3日~8月9日(7日間)
② 国際交流セミナー
習志野市国際交流協会と連携し,本学に在籍するタイ留学生4名による言語・文化に関するセミ
ナーを,近隣住民を対象として実施
・セミナー実施日:8月1日
・参加者:37 名
(3)学術資料の活用促進
図書館検索システムに新たにディスカバリーサービスを導入し,利用者が必要とする論文,著
作情報を網羅的に検索することが可能となりました。先行事例等を数多く参考にできることから,
利用者から好評を博しています。
(4)競争的研究資金等の獲得支援
① 科学研究費助成事業
平成27年度科学研究費助成事業の採択件数は75件で,前年度比 4件,金額は1,914万6千円の増
加となりました。
(単位:千円)
平成 27 年度
年度
平成 26 年度
内訳
件 数
科学研究費助成事業
75
141,868
71
122,720
75
141,868
71
122,720
合
計
金
額
件 数
金
額
増
件
数
4
減
金
額
19,146
②公的受託
平成27年度公的受託の採択件数は38件あり,前年度比8件の増加,金額は1,697万7千円の増加
となりました。
(単位:千円)
平成 27 年度
年度
平成 26 年度
内訳
件 数
公 的 受 託 研 究 費
38
119,534
30
102,557
38
119,534
30
102,557
合
計
金
額
件 数
金
額
増
件 数
8
減
金
額
16,977
③ 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
平成27年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の新規採択件数は1件あり,前年度からの継
続事業と併せて4件となりました。金額は,前年比 552万円の減少となりました。
(単位:千円)
平成 27 年度
年度
内訳
件 数
戦略的研究基盤形成支援事業
合
計
金
平成 26 年度
金
増
額
件 数
額
4
31,187
3
36,707
4
31,187
3
36,707
件 数
減
金
1
額
-5,520
④ 産学連携研究開発プロジェクト補助金
平成27年度埼玉県産学連携研究開発プロジェクト補助金に採択されました。
(単位:千円)
年度
内訳
平成 27 年度
件 数
産学連携研究開発プロジェクト補助金
合
計
金
額
1
12,000
1
12,000
(5)奨学寄付金及び受託研究費
平成27年度に受入れた奨学寄付金及び受託研究(一般)は下表のとおりです。合計の件数は117
件で,前年度比6件の減となりました。金額は,前年度比2億980万4千円の増加となりました。
未来ロボット技術研究センター(fuRo)の新規受託研究費約2億円が主な増加要因です。
(単位:千円)
平成27年度
年度
内訳
件 数
奨 学 寄 付 金
受 託 研 究 費
合
(一般)
計
金
平成26年度
額
件 数
金
増減
額
件数
金額
52
44,936
44
23,570
8
21,366
65
272,968
79
84,530
-14
188,438
117
317,904
123
108,100
-6
209,804
(6)研究助成関係
① 特許
平成27年度は,次のとおり17件を出願しました。
所 属
電気電子情報工学科
生命環境科学科
発 明 者
役職
発明の名称
出願番号
長 敬三
教授
アンテナ装置
特願 2015-023398
(共同出願)
長 敬三
教授
帯域内ビーム幅を一定とする周波
数選択板を用いたアンテナ装置
特願 2015-116600
(共同出願)
長 敬三
教授
アンテナ装置及びアンテナ設計方
法
特願 2015-116601
(共同出願)
橋本 和明
教授
代用骨ブロック、代用骨ブロックの
製造方法
特願 2015-169267
(共同出願)
所 属
デザイン科学科
発 明 者
役職
発明の名称
出願番号
安藤 昌也
教授
画像形成装置及びそのプログラム
特願 2015-160056
(共同出願)
米田
教授
遠隔コア穿孔装置
特願 2016-014630
(共同出願)
林原 靖男
教授
減速装置
特願 2016-034729
柳川 博文
教授
インパルス応答測定法
特願 2015-218519
完他 1 名
未来ロボティクス学科
情報ネットワーク学科
未来ロボット技術
研究センター
永野 雅邦他 8 名
主任
研究員
陸上用移動体
特願 2015-142776
小太刀 崇
研究員
情報処理装置
特願 2015-142894
大和 秀彰他 8 名
主席
研究員
モータの制御装置
特願 2015-153252
荻原 一輝他 8 名
研究員
締結装置及び可動構造体
特願 2015-160054
古田 貴之他 4 名
所長
移動体
特願 2015-226382
(共同出願)
特願 2015-255056
友納 正裕
副所長
自己運動推定システム、自己運動
推定システムの制御方法及びプロ
グラム
西村 賢二他 2 名
研究員
ヘリポートを備えた搬送体
PCT/JP2016/0572
73
古田 貴之
所長
移動体
PCT/JP2015/0832
69
古田 貴之
所長
移動体
PCT/JP2015/0862
92
② 附属研究所
附属研究所は学内研究の助成,各種学外競争的研究資金獲得の支援,企業等からの受託研究・
共同研究の推進,研究成果等の公表を行っています。また,研究に供するために設置された材料
解析室では,解析機器を管理し,機器利用者のための講習会,分析サポートを行っています。
ア.研究助成金の交付
学外の大型研究費を獲得できる本学の核となる研究プロジェクトを育てるために,その準
備・立ち上げを支援するための戦略的研究推進準備プロジェクトをはじめ,科学研究費助成事
業や競争的研究資金の獲得を目的とする以下の各支援を実施しています。
Ⅰ.戦略的研究推進準備プロジェクト
学外の大型研究費を獲得できる本学の核となる研究プロジェクトを育てるために,その準
備・立ち上げを支援します。
平成 27 年度は,継続課題3件のうち1件が科学研究費助成事業の大型研究費の基盤研究(A)
を獲得することができました。このため,本プロジェクトは,2件のみ継続しました。なお,
新規課題の募集は行いませんでした。
Ⅱ.科研費申請準備支援助成金
採択件数・金額の増加を図るため,次年度の科学研究費助成事業への応募を支援しました。
平成 27 年度から科研費申請事前確認支援制度(科研審査委員等を経験した本学の教員による
添削等)を充実させたことにより,今後の効果が期待されています。
Ⅲ.教育研究助成金
本学における教育の質的向上を支援しました。
Ⅳ.科研費採択者助成金(初年度)
平成 27 年度に科学研究助成事業に研究代表者として新規採択された課題で,初年度の直接
経費減額分(申請額に対する採択額との差)以内で上限 100 万円を助成しました。
Ⅴ.科研費採択者助成金(最終年度の翌年度)
科学研究助成事業の終了した翌年度は,その成果を公表することとしており,発表会や論
文掲載料などの経費に対して支援しました。
Ⅵ.フォーラム
学外の競争的資金を獲得し,研究を発展させていくことを目的に開催しています。各々の
研究成果をもとに,研究者相互の現状分析,将来展開への課題などを討論しています。
(単位:千円)
種目 戦略的研究推
進準備プロジ
ェクト
内訳
件数
助成金額
科研費申請
準備支援
助成金
教育研究
助成金
科研費採択者
助成金
フォーラム
合 計
2
30
13
13
9
67
2,007
16,285
10,340
9,622
2,560
40,814
イ.研究活動報告会の開催及びプロジェクト年報の作成
過年度の助成対象研究や外部資金による研究成果等を一堂に集めて,ポスターセッション方
式の発表会を9月15日に開催しました。学部学生や産官学連携協議会会員の来場を積極的に呼
びかけ,学部学生には卒業研究時の研究室選択や学習に役立てる場として,参加企業には技術
相談や本学のシーズを利用するきっかけ作りの場となっています。
また助成対象の研究成果をまとめたプロジェクト年報(CD版)を作成し,大学のホームペー
ジにも掲載しました。
ウ.材料解析室・工作センター
材料解析室は各種分析機器を活用し,学内の研究活動を支援しています。今年度の各種機器
利用時間は延べ 5,916 時間で利用者は 946 名でした。また,各種解析機器の利用者拡大を図る
ため,大学院生を対象とした解析機器基礎講習会を延べ 35 日間開催し,167 名の学生が参加し
ました。
工作センターにはウォータージェット切断機や NC 旋盤など各種加工機器を備え,学内の教育
研究活動の支援を行っています。また,専門の職員が常駐し,教員や学生からの受託加工を行
っているほか,学生の利用に際し技術指導を行っています。今年度の受託総件数は 325 件で,
加工数は 6,117 個でした。
(10)その他の活動
① ロボカップ世界大会 2015 で世界連覇
工学部未来ロボティクス学科の林原靖男教授,南方英明准教授と 12 人の学生及び1名の OB が
参加した,「ロボカップ世界大会 2015 中国」(7月開催)で kidsize 部門のサッカーゲームとテ
クニカルチャレンジで昨年に続いて連覇し,さらに初出場の Adultsize 部門でもそれぞれ4位と
2位に入り,「CIT」の名を世界にとどろかせました。
② デザイン科学科の学生の作品が商品化
そごう千葉店・千葉ロッテマリーンズ・ベイエフエム・鴨川シーワールドの4社に本学が協力
して企画され,4月からデザイン科学科学生にデザインを募集し,優秀作品8点が商品化されま
した。
各社による1次審査が5月に本学で開かれ,応募 273 作品から 40 作品(各社 10 点ずつ)を選
出し,6月に「ビーチサンダルデザインコンテスト 2015」(そごう千葉店で開催=そごう・西武
そごう千葉店主催,げんべい商店共催)で一般公開され投票の結果,優秀8点の商品化が決定さ
れました。
③ 本学 40 人公開組み立て
大型ショッピングモール「イオンモール幕張新都心」(千葉市美浜区)で8月 27 日~30 日,
「SL 博物館」が展示されました。本学デザイン科学科などの学生たち約 40 人が,段ボール工芸
家と協力して段ボール製の原寸大蒸気機関車「D51」模型の公開組み立てを行い,31 日には解体
作業をしました。
④ タイ文化と食を体験
近隣市民を対象とした国際交流セミナー(国際交流委員会主催)を8月1日,津田沼校舎4号
館の懇談コーナーで開催しました。「タイの文化と食の体験」をテーマに市民 30 人を招き,本学
の学生と合わせ 37 人が,昼食を挟み約2時間,タイの世界を楽しみました。
タイからの留学生たちが,民族衣装をまとって参加者を歓迎し,進行役をプロジェクトマネジ
メント学科の鴻巣努教授が務め,留学生たちとともにタイの言語や歴史,文化を楽しく紹介しま
した。
⑤ PM 国際資格に8人合格
社会システム科学部プロジェクトマネジメント(PM)学科の3年生 14 人が国際資格 CAPM®に挑
戦し,8人が合格しました。CAPM®(Certi fied Associatein Project Management)は PMBOK®ガ
イドなどのプロジェクトマネジメント標準の策定・普及で知られる PMI(米国プロジェクトマネ
ジメント協会)が認定する国際資格です
⑥ 大学体育フラッグフットボール全日本大会で初優勝
「大学体育フラッグフットボール全日本大会」を9月1,2日,新習志野キャンパス茜浜運動
施設で開催しました。フラッグフットボールを授業に取り入れている大学が教育効果を見せる目
的で開かれ,今年で3回目です。
参加したのは筑波大(4チーム),東京医科歯科大(2チーム),流通経済大(1チーム),
麗澤大(1チーム),千葉工大(4チーム)の計 12 チーム。本学は教養科目「集中スポーツ科学」
を受講中の 22 人が正規授業の一環として参加しました。
初日は大学対抗戦。12 チームが3チームずつ4ブロックに分かれ予選を行い,各ブロック1位
はカップ戦,2位はプレート戦,3位はボウル戦へ。熱戦の結果,カップ戦では千葉工大「ロン
グヘアー」チームが見事,初優勝しました。
⑦ 本学フォーミュラ全日本学生大会に2年連続出場
本学の学生フォーミュラチーム「FCIT Racing Team」が9月1日から5日まで静岡県袋井市の
小笠山総合運動公園で開かれた第 13 回全日本学生フォーミュラ大会(主催・自動車技術会)に2
年連続で出場を果たしました。
FCIT は 2010 年まで同大会に4回の出場実績がありましたが,2011 年から出場が途絶え,
昨年の大会で4年ぶりに復帰しました。
学生がチームを組んで企画・設計・製作したフォーミュラスタイルの小型レーシングカーの性
能を競うこの大会には,毎年全国の理工系大学がチームを送り込んでおり,今年は韓国,台湾,
フィリピン,タイなどの海外勢 15 チームを含む 90 チームがエントリーしました。
⑧ 「エコメッセinちば」に出展
「エコメッセ 2015in ちば」が9月 23 日,20 周年の記念すべき大会として幕張メッセ国際展示
場で開かれ,本学も出展しました。市民団体・大学・企業・行政など 112 団体が出展し,約 12,000
人が来場しました。今年は 20 周年の記念すべき開催となりました。
本学からは生命環境科学科生物圏環境研究室(村上和仁教授),環境科学研究会(代表・村上
教授),同社会圏環境研究室(五明美智男教授),化学第4実験研究室(谷合哲行准教授),教
育センター・南澤研究室(南澤磨優覧准教授),CITものづくりプロジェクトの3チーム(ア
ドバイザー・谷合哲行准教授)が参加し,多岐にわたる内容を展開し多くの人々と交流しました。
3.学生支援関係
(1)学生支援の充実強化(学生相談,課外活動,学生寮,奨学金等)
① 学生相談
平成 27 年度は,悩みを訴える学生に対応するため,常勤(臨床心理士)2名と非常勤カウンセ
ラー(臨床心理士)1名の計3名を月曜日~金曜日に配置し,津田沼・新習志野両キャンパスに
週5回カウンセリングルームを開設しました。また,昨年に引き続き,常勤カウンセラーによる
時間外での相談室開放により柔軟な学生対応をしました。
さらに,学内の教職員への啓蒙活動として専門家による「学生と教職員のコミュニケーション」
の講演を行い 60 名の参加者がありました。
また,新習志野キャンパス学生支援センター内に学生 SA(学部3年生中心)24 名を置き,交代
で1・2年生の大学生活のサポートを行っています。平成 27 年度は 307 名の利用がありました。
② 課外活動支援の充実
学生が学生生活の中で,社会で求められる社会性や人間力を培っていけるよう,課外活動を通
じて支援を行っています。具体的には,各学生自治会が計画する年間行事に計画段階から教職員
が参画して支援を行っています。加えて,各学生自治会会長や幹部学生と定期的にミーティング
を行い,意見交換や諸問題について,指導・助言・支援を行っています。この幹部学生に対して
は,社会性の向上を目的とした研修であるプロジェクトアドベンチャーを実施し,リーダーシッ
プを発揮するなど,多くの成果を得ることができました。
また,毎年活動を支援するクラブを選出し,運動用具や備品購入の援助をしています。平成 27
年度は 14 クラブに対して援助しました。
③ 学生寮生に対する支援
平成 27 年度在寮者数 371 名(男子 319 名
女子 52 名)の支援を行いました。また,寮友会の
自治会学生と定期的にミーティングを行い,意見交換や問題解決に向け,指導・支援を行ってい
ます。
さらに,新入寮生に対する学業サポートとして,履修等のガイダンスを寮内で実施しました。
学生寮は国際寮としての役割もあり,夏期休業期間に訪日したメキシコや台湾からの留学生を
サポートする学生に対し,助言・支援を行いました。
④ 奨学金支援活動
平成 27 年度の日本学生支援機構奨学生数は,学部 3,546 名,大学院 114 名の合計 3,660 名で,
これは全学生数の約 38.3%となっています。
平成 21 年度から千葉工業大学同窓会からの寄付を原資として人物・学業ともに優良な学生の中
で経済的に困窮度が高い学部4年生を対象とした給付型の奨学金をスタートさせ,今年度は7名
の学生に学生納付金半期相当額を上限として給付を行いました。
また,大学院授業料を貸与する奨学金制度では,合計 58 名の大学院生に貸与を行いました。
さらに,勉学意欲があるにもかかわらず,経済的困窮により修学の継続が著しく困難な学部3・
4年生と大学院2年生以上を対象として,給付型の奨学金を募集し,19 名の学生に学生納付金の
年額または半期相当額の給付を行いました。また,勉学意欲があるにもかかわらず,主たる家計
支持者の経済的困窮により,修学の継続が著しく困難な学生を対象として,給付型の奨学金を募
集し,7名の学生に学生納付金の年額または半期相当額を上限として給付を行いました。以上の
給付,減免及び貸与したことにより,修学を継続させることができました。
また,災害見舞奨学生として,9月の関東東北豪雨被害により家屋損壊の申請者2名に対して,
合計 20 万円を給付しました。
(2)学生共済会の充実
① 見舞金給付
学生の疾病・傷病・死亡・災害被災などに対して,見舞金や弔慰金を給付しています。平成 27
年度は 43 件の見舞金及び4件の弔慰金として,合計 208 万円を給付しました。
② 学生納付金貸与制度
学生の経済環境の急変に伴い,修学の熱意があるにも関わらず,学費の支弁が著しく困難とな
った学生に対して,在学期間中 300 万円を上限として学生納付金の貸与を行っています。
平成 27 年度は 25 名の学生に対して,合計 1,650 万円を貸与し,修学を継続させることができ
ました。
③ こころとからだの元気サポート
近年,心の悩みを訴える学生が急増していることに伴い,学生共済会では学生とその保護者が
電話によるカウンセリングや健康・医療相談を受けられるサービスを展開し,悩みや相談に対応
することができました。こころとからだの元気サポート(メンタル及び健康相談)は 33 件の利用
があり,セカンドオピニオンの相談は3件の利用がありました。
④ 暮らしの法律相談
このサービスは,日常生活を送るうえでの様々なトラブルに対応するために,Web や Fax によ
り法律相談が受けられるものです。利用者は学生とその保護者で,弁護士が相談を受けてから原
則 24 時間以内に回答します。このサービスにより,消費者問題やアルバイト先の雇用条件に関す
る相談6件に対応することができました。さらに,周知強化に努めていきます。
⑤ 学生補償サポート制度
自転車で通学中に他人に怪我を負わせてしまった場合や買い物中に店の品物を壊してしまった
等により,加害者となった場合の賠償責任事故を補償します。24 時間 365 日補償し,示談交渉サ
ービスも付帯されています。このサービスにより,8件の事故に対応することができました。
(3)留学生の受け入れ体制の充実
平成 27 年度は,学部 26 名,大学院 30 名,研究生1名の合計 57 名の留学生に対して,授業料
の減免や学生生活,在留手続,就職等に関するガイダンスを実施しました。このほか歓送迎会等
の諸行事を開催し,積極的な参加を働きかけました。また,昨今の留学生の状況を鑑みて院生を
含む全留学生に対して,留学生活の充実を図るため,個人面談を行い修学面や生活面での悩み等
に対する助言やサポートを行いました。また,出席状況の芳しくない学生への声掛けや連絡を積
極的に行い,関係部署と協働しながら学業支援を行いました。
(4)自ら学ぶ環境の充実
より深い理解を得られる自ら学ぶ力が養われる環境を整備するため,津田沼校舎5号館(図書
館)4階の閲覧席を自学自習室として用途変更し,討論や成果発表の練習を行うことが可能とな
りました。
4.施設設備整備関係
平成 27 年度は,新たに始まった新習志野キャンパスの再開発計画を中心に教育・研究活動を支える
環境整備の充実に努めました。
(1)新習志野キャンパス再開発計画
新習志野キャンパスに新食堂棟と新体育館,新学生寮の3つの建物が竣工し,学生生活にお
いて大きな要素となる食の場・運動の場・住まいの場が充実しました。新食堂棟の建物概要は,
鉄骨造4階建て(4階は機械室),延床面積約 8,600 ㎡,高さは 23m の建物で,1階には約 1,000
席もの座席を確保した食堂,2階は重厚な雰囲気で1階とは装いの異なる約 700 席の食堂とラウ
ンジ,3階は多目的な用途に使える談話室と屋上庭園の他,食堂とテラスで結ばれた先には2階
建ての購買を整備しました。
従来は約 700 席の食堂でしたが,新食堂棟の完成により,1階2階を併せ 1,700 もの座席を確
保し,昼食時の混雑解消を図りました。
また,昼食の時間には食の喜びを味わって貰えるよう,定食系のメニューや麺類等を食券購入
する従来の食堂スタイルを継承した1階の食堂の他,2階の食堂では,メインメニューの他にア
ラカルトメニュー(軽食・ベーカリー・小鉢等)を選んで,オートレジで決済する新たな食堂スタ
イルを導入しました。
新体育館の建物概要は,鉄骨造2階建て,延床面積約 3,700 ㎡,高さは約 17m の建物で,バス
ケットコート3面分の広いアリーナとトレーニングルームを擁しています。
従来の体育館に無かった冷暖房設備を整備し,省エネ・環境への配慮として,体育館の屋上に
は 122kw の太陽光発電設備を設置しました。
外観は波型曲線のガラスカーテンウォールで特徴的な建物となっており,アリーナでの学生達
の活動の様子が外からも感じられる,開かれた明るい体育館が完成しました。
新学生寮の概要は,鉄骨造6階建て,延床面積約 4,200 ㎡,高さは 28m の建物で,既存の学生
寮(蓬桑寮・椿寮)と外観デザインの他,各寮室の広さや設置の家具も合わせることで学生寮全
体の一体感を図りました。
今回の新学生寮が竣工したことで,新たに 160 室の寮室が増加した他,海外からの留学生の滞
在場所などにも利用可能なゲストルーム 10 室を整備したことにより,学生寮が寮生達の国際交流
の場としての役割も新たに期待できるようになりました。
(2)その他
新習志野キャンパス再開発における厚生施設の環境整備の他,教育・研究活動の向上のための
環境整備としては,津田沼キャンパスでは,建物竣工以降,長年使用していた6号館講義棟内の
机を更新しました。
また,2カ年計画の2年目となるキャンパス内の排水経路の再整備(浄化槽再整備)計画の実施
や7号館の5階や8階にある演習室の空調機更新工事を実施しました。
新習志野キャンパスでは,今年度も引き続き5号館の講義室にグループワークやディスカッシ
ョン形式の講義を円滑に進めるための什器を整備しました。更には,キャンパス内に点在してい
る和式トイレの洋式化工事を実施した他,8号館講義棟の講義室内照明の LED 化工事を今年度と
来年度の2カ年計画で実施するなど,教育・研究活動を陰で支える環境整備にも努めました。
5.地域・社会への貢献
(1)公開講座
周辺地域住民の生活・文化の向上に寄与するため,公開講座を開講しました。テーマは「イン
ターネット」,「鉄道システム」,「社会リスク」など多岐にわたり対象者も小学生から高齢者まで
幅広く設定しました。計 13 講座を5月から 12 月にかけて開講し,392 名の方が受講されました
。
平成27年度公開講座
開講テーマ
開催日
申込者(人)受講者(人)
インターネットの仕組みを知ってみよう
5/30・6/6・13・20
58
20
中高生向け鉄道システム入門
5/23・6/6・13・20
25
25
暮らしの中のコンピュータサイエンス
5/23・30・6/6・13・20
30
30
現代社会とリスク
6/13・20・27・7/4
50
50
8/1
52
25
8/4
46
40
8/5
27
27
8/20
40
40
8/21
29
27
11/14・28・12/5
29
28
生活に密着した身近な材料のお話し
11/28・12/5・12・19
23
23
シニア世代のクラウド利活用講座
11/14・15・12/5・12・19
32
30
スーパーロボティクス
11/28・12/5・12・19
27
27
468
392
変形させて元に戻る金属を
体験しよう!
Scratch を利用して直感的に体験!
熱でものを動かそう!
(中学 1 年生~高校 3 年生)
低温の世界を見てみよう!
(小学校高学年~中学生)
何でも拡大して観てみよう!
(小学校高学年~中学生)
房総の自然を活用した実感する
地学講座
合
計
(2)産官学連携協議会関係
産官学連携協議会は本学と産業界や公共団体との間で,教育研究情報,技術情報及び就職情報
などの交換・交流を行い,相互の理解と親睦を深め,これによって本学が産業界や地域社会に貢
献するとともに,本学の発展に寄与することを目的に活動しています。
教職員の紹介等により平成 28 年3月 31 日現在で会員数は正会員 76 社,特別会員 10 団体,計
86 会員となりました。
平成 27 年度に行った主な事業は,次のとおりです。
① 各種のご案内
研究シーズ発表や会員企業等のイベント紹介,ニュース CIT の配布等の各種情報を提供しま
した。
② 工場見学
工学部機械サイエンス学科(機械工学コース・機械設計・開発コース)未来ロボティクス学
科,社会システム科学部金融・経営リスク科学科の学生約 40 名を対象に会員企業2社を含む5
社への工場見学を9月 14 日~9月 16 日及び3月 18 日に実施しました。
③ 産官学連携フォーラム他
工学部建築都市環境学科の研究事例紹介等により,2月 19 日に「産官学連携フォーラム」を
行いました。
④ CIT ものづくり発表会への参加
「CIT ものづくり発表会」に参加し,今年度は会員企業(3社)に出展していただきました。
学生は,企業の製品や装置に実際に触れることができ,企業は,自社の PR 及び他社との情報交
換の場としてなど,双方にとって有意義な会となっています。
⑤ 会員企業による合同企業説明会
産官学連携協議会の会員企業による合同企業説明会を 12 月 15 日に実施しました。対象学生
は学部4年生及び大学院修士2年生で,参加会員数は 30 社,参加学生数は 38 名。就職活動に
熱心な学生が多く見受けられました。
(3)その他の産学連携
千葉県内の研究機関による研究シーズ発表会「千葉エリア産学官連携オープンフォーラム
2015」,及び国内最大規模の産学マッチングの場である「イノベーションジャパン 2015」に出展
しました。
(4)地域貢献のための図書館開放
従来から継続している習志野三大学間の図書館連携を図るとともに,地域住民に対して図書館
を開放しました。利用者については,習志野・船橋・八千代市民 324 名,その他市民 616 名,合
計 940 名となりました。
6.法人管理・運営関係
(1)ウィルス対策ソフトの包括ライセンス契約を締結
大学全体のセキュリティ強化を図るために,ウィルス対策ソフトウェアの包括ライセンス契約
を締結し,全教職員が自由に利用できるようになりました。
(3)自己点検評価活動
平成 26 年度の認証評価受審後,学内の PDCA サイクル構築に向けて,自己点検評価委員会の常
設化に向けた準備を進め,今年度から新たな自己点検活動を開始しました。
今年度の取り組みとしては,主要委員会の事業の取り組み進捗状況をヒアリングする「事業進
捗チェックシート」を作成し,前後期各1回実施し,現状や課題について情報収集するとともに,
意見を付してフィードバックしました。また,平成 26 年度自己評価報告書に記載の改善向上方策
について,改善状況の確認を進めました。
(4)公的研究費等の監査の実施
監査室では,平成 19 年度の設置当初から「公的研究費の管理・監査のガイドライン」に基づい
た対応を最優先課題としてきました。
今年度は公的研究費の適切な執行に向けた内部統制の運用・整備と研究費執行のモニタリング
強化に努めました。
主な取組としては,平成 26 年度分公的研究費について,予算執行が年度末へ偏りのある研究者
を監査対象者とし書面調査,聞取り調査を実施しました。
昨年度から3カ年計画で実施している機器備品監査については,工学部生命環境科学科・建築
都市環境学科・デザイン科学科,社会システム科学部,教育センター所属の教員を監査対象に,
平成 26 年度以前に寄贈された全機器備品について資産台帳と現物突合を行い,適切な管理がされ
ているか監査しました。また,公的研究費不正防止計画の履行状況調査を実施し,不正発生要因
のリスクについて重点的に監視活動を実施しました。
このほか3Dプリンター,ドローン保管管理状況調査を全専任教員や研究センターを対象に実
施し,適切な保管管理がされていることを確認しました。
各種監査結果については所管部署に通知し,善後策の報告を受けるなど PDCA サイクルの充実に
努めました。
(5)自己管理型点検評価チェックリストシステムの実施
本学では,建学の精神・教育目標の実現に向けて教職員一丸となって取組を進めていますが,
その促進に資する全学の基盤強化に向け社会法人に要請されるコンプライアンスの実効性を上げ,
各自のリスクマネジメント能力を高めるために自己管理型点検評価チェックリストシステムを実
施しています。
今年度は平成 26 年度後期分と平成 27 年度前期分を調査対象期間として2回実施しました。職
員(部長対象)の調査は 107 項目で,コンプライアンス,リスクマネジメント上重要な問題とな
る事案はなく,前回課題となった項目については改善,若しくは改善への取組が進められていま
す。
教員は,研究費の執行管理,ハラスメント,教育関係,その他項目の 20 項目及び自由記述につ
いて調査を行い,附属研究所・各研究センターは教育関係項目を除いた 16 項目について調査を行
いました。
今後も教職員の協力を得ながら充実強化に努めます。
(8)SD 活動の充実
今年度の職員研修は,大学教育の質の保証・向上についての共通理解並びに職員個々の意識改
革を目的とし,以下の内容で実施しました。
部長級以上の幹部職員を対象に「工学教育の質保証」と題して小宮学長による講演会を実施し
ました。
職員を対象とし「いま大学に求められていること~教育改革の現況及び今後~」と題し,教育
の質的転換に関わる中教審の答申や文科省の考え等について外部講師による講演を実施しました。
また今回の工学部改組に伴う教育改革の中身について鎌田副学長による講演を実施しました。
また,管理職・一般職をそれぞれ 10 グループに分け,瀬戸熊理事長・小宮学長が参加し御宿研
修センターにて合宿研修を実施し,小宮学長や佐波副学長等の講演内容に基づきグループ討議を
行いました。
今年度の職員研修は,学長・副学長及び FD 委員会の教員がオブザーバーとして参加したことで,
教職協働による研修が実現し,今後,教職員が一体となって取り組みを始める足がかりとなりま
した。
その他の SD 活動としては,ハラスメント相談員を対象に,ハラスメント相談対応に関する研修
を実施しました。さらに,昨年 10 月から年金制度が一元化されることに伴い,教職員を対象とし
て専門化による講演会を実施しました。
(9)特定個人情報取扱規程の整備
平成 27 年 10 月5日に「マイナンバー法」が施行されたことに伴い,本学でも職員等のマイナ
ンバーを収集・保管することとなりました。このことに伴い,
「学校法人千葉工業大学特定個人情
報取扱規程」を定め,特定個人情報の適正な取扱いを開始しました。
(12)女性活躍推進法に伴う一般事業主行動計画書の策定
平成 28 年度から新たに女性活躍推進法が施行されることに伴い,5年間に亘る一般事業主行動
計画書を策定しました。
(13)キャンパス内全面禁煙化
本学は,
「喫煙」行為は人の健康を害するものであるとの認識の下,教育機関として学生及び教
職員に対し,喫煙に係る正しい情報を伝え,喫煙者には禁煙に向けた指導を行ってきました。健
康増進法における「受動喫煙の防止」の観点から,平成 27 年度(平成 27 年4月1日)より,新
習志野キャンパス(茜浜運動施設,学生寮含む)及び津田沼キャンパスの両キャンパスにおいて,
キャンパス内を全面禁煙化しました。
2015年度に学長室で行った会合の回数(13回以上)
事務会合(学務)
239
事務会合(総務)
156
事務会合(研究支援)
153
(委員⻑)
99
事務会合(入試広報)
91
事務局⻑
89
事務会合(教務)
78
(学科⻑)
67
佐波副学⻑
51
教育センター⻑
46
⼤川副学⻑
42
学⽣委員⻑
31
常務理事
28
FD委員⻑
28
学⻑補佐
26
情報科学部⻑
24
社会システム科学部⻑
24
(研究科⻑)
18
事務会合(学⽣)
16
事務会合(就職)
15
鎌⽥副学⻑
14
(専攻⻑)
14
⼯学部⻑
13
監事
13
事務会合(監査室)
13
事務会合(施設)
13
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