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出光ガスアンドライフと三菱商事 LP ガス事業部門の 事業統合検討
2005年3月15日 出 光 興 産 株 式 会 社 三 菱 商 事 株 式 会 社 出光ガスアンドライフ株式会社 三菱液化ガス株式会社 出光ガスアンドライフと三菱商事 LP ガス事業部門の 事業統合検討について 出光興産株式会社(以下、「出光興産」)と三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)は、両 社の LP ガス事業のさらなる発展のため、出光ガスアンドライフ株式会社(以下、「出光ガスア ンドライフ」)と三菱商事の LP ガス部門及び三菱液化ガス株式会社(以下、「三菱液化ガス」) との事業統合の検討を開始することで、このたび合意しました。 1. 事業統合検討の内容 (1) 三菱商事グループの LP ガス事業部門の統合 輸入・海外トレーディングから国内販売までを一貫して行うため、三菱商事の LPG ユ ニットが担当する LP ガスの輸入、海外トレーディングを、同社の子会社で LP ガス国 内販売事業を担う三菱液化ガスに集約します。 (2)出光ガスアンドライフとの合併 さらなるお客様視点に立った LP ガス元売を目指して、三菱液化ガスと出光ガスアンド ライフとを合併し、統合会社を設立します。合併により業務の効率化を図ると共にコス ト削減に努め、お客様にエネルギーを始めとした、高品質、安心、利便性のある付加 価値の高い商品・サービスを提供します。 2.事業統合検討の理由、背景 (1) エネルギー分野の規制緩和、自由化の進展により、エネルギー間の垣根は益々低くな っており、LP ガス元売として系列販売店(特約店)のためにも、体力強化を早急に図 る必要があります。一方で、グループ単独によるコスト削減は限界に近づきつつある のが現状です。従いまして、さらなる経営効率化を図るためには、両社の事業統合が 最善であると判断しました。 (2) LP ガスはクリーンで環境にやさしいエネルギーであると共に、分散型という災害に強い 特長をもち、将来に亘り需要拡大を図るべきエネルギーとして、国のエネルギー基本 計画で位置付けられています。その期待に応えるためには、さらなる技術開発や物流 システム改善等を推進していく必要があり、両社が統合することでこれらの取組みを 加速させると共に、技術開発等に関わる投資効率を上げることができます。 (3) 日本はLPガスの世界最大の輸入国であることから、供給ソースの多様化を含め、安 定供給力の強化、供給コストの低廉化を図ることが求められています。両社が統合す ることで LP ガスの海上取引量や運航する外航船隻数が増加することから、スケール メリットやフレキシビリティを活かすことができ、より一層の安定供給の確保が可能とな ります。 尚、統合会社は「消費者本位」の視点に立ち、万全な保安体制はもちろんのこと、付加価 値の高い商品やサービスをお客様に提供するために、より木目細かな販売施策の展開 や新しい業態開発等により、お客様から信頼の得られる会社となることを目指します。 3.今後のスケジュール (1) 4社で事業統合委員会を設置し、統合会社の商号、組織体制、制度、本・支店所在 地等を協議していきます。 (2) 統合会社の営業開始は、2006年4月1日を目標とします。 4. 統合会社の概要(想定) (1) 統合比率 :出光51:三菱49 (2) 初代会長・社長 :会長−三菱が指名、社長−出光が指名 (3) 国内販売量 :約3,700千t(シェア20%) (4) 輸入量 :約3,000千t (5) 売上高 (6) 従業員数 :約4,000億円(2003 年度実績合算ベース) :約350人 以 上 [補足資料] 1.世界のLPG需給 (2003年) ①世界のLPG需要 : 年間約2億トン ②需要に占める海上貿易量 : 年間約46.7百万トン (世界の需要の約1/4) ③世界の需給バランス : スエズ以東の不足を西からの持ち込みでカバーする (単位 : 百万トン) スエズ運河以東 輸 出 輸 入 サウジ 中東(除くサウジ) アジア・オセアニア 計 日本 韓国 中国 その他(インド等) 計 バランス 10.1 11.7 3.2 25.0 14.1 4.1 6.3 1.2 25.7 -0.7 スエズ運河以西 北海・ロシア等 アフリカ 南北アメリカ 計 欧州 アメリカ 南米他 計 8.0 10.0 3.7 21.7 13.9 3.5 3.6 21.0 0.7 46.7 46.7 出典:POTEN&PARTNERS 2.世界のLPG需給 (2004年) ①世界のLPG需要 : 年間約2億5百万トン ②需要に占める海上貿易量 : 年間約48.8百万トン (世界の需要の約1/4) ③世界の需給バランス : スエズ以西の不足を東からの持ち込みでカバーする (単位 : 百万トン) スエズ運河以東 輸 出 輸 入 サウジ 中東(除くサウジ) アジア・オセアニア 計 日本 韓国 中国 その他(インド等) 計 11.8 12.0 3.2 27.0 14.1 4.1 6.4 2.2 26.8 0.2 バランス スエズ運河以西 北海・ロシア等 アフリカ 南北アメリカ 計 欧州 アメリカ 南米他 計 8.0 10.5 3.3 21.8 14.8 3.6 3.6 22.0 -0.2 48.8 48.8 出典:POTEN&PARTNERS 3.世界の大型冷凍LPG船 (2004年末) ①世界の大型冷凍LPG船隻数 : 99隻 (除く 出荷・貯蔵タンク代用船) ②世界の大型LPG船平均船齢 : 約15年 ③統合会社で所有・長期傭船している隻数 : 15隻 (中東ベースで年間約6百万トンの輸送能力) ④統合会社LPG船平均船年齢 : 約8年 4.国内のLPG需給バランスと国別輸入数量(2003年) (単位 : 千トン) (単位 : 千トン) 期初在庫 製油所生産品等 輸入(※) 供給計 需要計 期末在庫 2,218 4,639 14,043 18,682 18,737 2,163 出典:日本LPガス協会(LPガス資料) 国 名 数 量 構成比 4,928 サウジアラビア 35.1 3,530 UAE 25.1 その他中東 3,379 24.1 中 東 計 11,837 84.3 インドネシア 780 5.6 オーストラリア 1,081 7.7 345 その他 2.5 14,043 100.0 合 計 出典:日本LPガス協会(国別輸入量) 以 上