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グミのテクスチャー
グミのテクスチャー ―水飴の添加量によるテクスチャーの変化と嗜好性― 食品開発研究室 2008FA15 河野 美希、2006FB28 泊瀬川 晶子 1. 【背景・目的】 グミはドイツ語でゴムを意味する Gummi に由来 する。ドイツと北米では熊をかたどったハリボー社製のグミベア (Gummy Bear、ガミーベア)が、最も親しまれ定着した形状である。 わが国では、1980 年に明治製菓がコーラアップという製品を発 売したのが最初である。 市販品には様々なテクスチャーのグミがある。市販されているグ ミの原材料表記から、水飴の量がテクスチャーを変えている要因 ではないかと考え、水飴の添加量に焦点を絞って研究した。 2. 【方法】 水飴の添加量を 10、20、30、40、50%と変え、 その他の成分は一定にして5種類のグミを調製した。市販の 製氷皿を用い、試料の形と大きさを統一した。テクスチャー・ア ナライザーで、切断試験(切断強度、切断エネルギー、切断 テクスチャー・アナライザー 歪)と貫入試験(ヤング率、最大応力、破壊エネルギー、破壊歪)を行い、それぞ れレオロジーパラメータを算出した。 また、食品学科の学生 10 名で、硬さ、甘さ、および総合評価の好ましさを順 位法で評価した。 70 60 50 40 30 20 10 0 - ミ ミ ミ % % % % % リボ 汁グ レ グ ング 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 ハ 果 ュ ゲ 飴 飴 飴 飴 飴 ピ ー 水 水 水 水 水 ラ コ 試料 貫入試験 切断強度(1/100) 切断歪(50倍) 切断エネルギー(1/10) 測定値(相対値) 測定値(相対値) 切断試験 160 140 120 100 80 60 40 20 0 ハ ヤング率(100倍) 破壊エネルギー 最大応力(10倍) 破壊歪(100倍) ミ ミ ミ リボ グ グ グ 1 0% 2 0% 3 0% 4 0% 5 0% 汁 レ ン 飴 飴 飴 飴 飴 果 ピュ ゲ 水 水 水 水 水 ー ラ コ 試料 3. 【結果・考察】 水飴の添加量の影響が顕著に反映されたのは、切断エネル ギーであった。また、切断強度も添加量が増すに従って低下した。一方、貫入試 験でも、ヤング率、破壊エネルギー、および最大応力は、ともに添加量が増すに 従って、低下する傾向にあった。 すなわち、水飴はグミを軟らかくし、適度な歯ごたえを付与する事が分かった。 切断歪、および破壊歪には明確な傾向は認められなかった。 なお、ハリボーはその硬さと歯ごたえの大きさで、市販品の中でも群を抜いて いた。官能評価では、軟らかいグミが好まれ、水飴 50%添加の物が好まれた。