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財政学 1 - 明治学院大学

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財政学 1 - 明治学院大学
3.予算制度
3-1.財政と予算
2014年度 春学期 金曜5限
[憲法や財政法などによるわが国の主たる予算原則]
財政学 1
予算制度と予算過程

事前議決の原則 ・・・ 予算執行の前に国会の議決が必要

総計予算主義の原則 ・・・ 国の収入と支出は全額予算に計上

財政状況の国会及び国民に対する報告 ・・・ 内閣は毎年1回以上報告
予算制度の基本的枠組み
第2,3回
◇ 憲法 第7章 財政 (第83条~第91条)
◇ 財政法
2014.4.18
法令データ提供システム
担 当: 石 川 達 哉
http://law.e-gov.go.jp/cgibin/idxsearch.cgi
当講義用ホームページはhttp://www1.meijigakuin.ac.jp/~ishikawa/
25
明治学院大学 2014年度
3-2.国の予算の種類
[2014年度における15の特別会計]
財政法第13条第2項に基づき、15特別会計を設置


一般会計予算
← 財政法第13条
特別会計予算
v.s. 予算単一主義 (総予算主義)


特定の事業を行なう場合

特定の資金を保有してその運用を行う場合

特定の歳入を以て特定の歳出に充てる場合
2014
年度
政府関係機関予算
内 容
特別会計
① 事業特別会計
国会の議決対象
特殊法人
政府関係機関以外の
認可法人
予算や事業計画
に国の関与あり
国会議決は不要
独立行政法人
一般会計予算
特別会計予算
政府関機関予算
予算や事業計画
に国の関与あり
国会議決は不要
予算や事業計画
に国の関与なし
8
国が行う事業の収支を明らかにするための会計
保険事業特別会計
5
国が行う保険・再保険の収支を経理
行政的事業特別会計
3
保険、公共事業以外の行政的事業につ
食糧安定供給、特許、自動車安全
いて経理
② 資金運用特別会計
2
国が行う資金運用の収支を明らかにす
財政投融資金、外国為替資金
るための会計
③ 整理区分特別会計
4
特定の目的のための収支を他と区分し 交付税及び譲与税配布金、国債整理基金、エネルギー
て整理
対策、東日本大震災復興
④その他
1
-2012年度末に廃止された国有林野事
業特別会計の債務を継承して管理
年金、労働保険、森林保険、貿易再保険、地震再保険
国有林野事業債務管理
(注)例外的に、特殊法人のうちNHK予算は国会承認を受ける
明治学院大学 2014年度
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明治学院大学 2014年度
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3-3.会計年度
[2014年度の政府関係機関]

特別の法律によって設立

全額政府出資
(注)

予算について国会での議決が必要
①旧国民生活金融公庫は2008年10月1日に解散
し、その業務は新設の株式会社 日本政策金融公
庫(国民一般向け業務)に引き継がれた

沖縄振興開発金融公庫(1972)
②同様に旧農林漁業金融公庫と旧中小企業金融
公庫も同日解散し、株式会社日本政策金融公庫
における農林水産業者向け業務と中小企業者向
け業務にそれぞれ引き継がれた。また、旧中小企
業金融公庫の中小企業信用保険事業は日本政
策金融公庫の信用保険等業務に引き継がれた

株式会社日本政策金融公庫(2008)
1. 国民一般向け業務
2. 農林水産業者向け業務
4. 信用保険等業務
5. 危機対応円滑化業務
6. 特定事業等促進円滑化業務

予算の単年度主義

会計年度独立の原則 : 各会計年度における歳入と歳出の対応関係
株式会社 国際協力銀行(2012)
歳出予算の繰越し

過年度収入および過年度支出(翌年度4月ないしは5月までの出納整理期間)
補正予算
4 月 ~ 3 月
⑤旧国際協力銀行も同日解散し、その業務のうち
国際金融等業務については株式会社日本政策金
融公庫において、海外経済協力業務については
独立行政法人国際協力機構(JICA)に引き継がれ
た。その後、機能強化のため、株式会社日本政策
金融公庫から独立した「株式会社 国際協力銀行」
が2012年に新たに設立された。
米 国
10 月 ~ 9 月
英 国
4 月 ~ 3 月
ド イ ツ
1 月 ~ 12 月
フ ラ ン ス
1 月 ~ 12 月

← 財政法第11条
(注 )
(注 ) 年 度 末 の 属 す る 年 を 会 計 年 度 と す る
28
29
明治学院大学 2014年度
3-5.予算の形式
← 財政法第29条
補正後予算≠補正予算
会 計 年 度
日 本
3-4.予算の種類

← 財政法第12条
各 国 の 会 計 年 度
国
④旧日本政策投資銀行も同日解散し、その業務
は新設の株式会社株式会社日本政策投資銀行に
引き継がれた
明治学院大学 2014年度
本予算(当初予算)
← 憲法第86条

独立行政法人国際協力機構有償資金協力部 (2008)
門

: 予算の対象期間
(例外)
③旧公営企業金融公庫も同日解散し、その業務
は地方公営企業等金融機構に引き継がれた
3. 中小企業者向け業務


← 財政法第30条
暫定予算
[予算の区分及び科目]
(歳 入 予 算 )
(歳 出 予 算 )
例
各 省 各 庁 の 「主 管 別 」
財務省
「部 」
租 税 及 び印 紙 収 入
「款 」
租税
「項 」
所得税
「目 」
例
各 省 各 庁 の 「所 管 別 」
厚生労働省
「組 織 別 」
厚生労働省本省
「項 」
生活保護費
「目 」
「目 の 細 分 」

予算総則 ・・・ 総括的な事項と公債の限度額・公共事業の範囲

歳入歳出予算 ・・・ 予算の本体、歳出額は上限として拘束力

継続費 ・・・ 完成に数年度を要する事業の経費総額と年割額

繰越明許費 ・・・ 年度内に支出が完了しない見込みのある経費を予め翌年度に繰越可能に

国庫債務負担行為 ・・・ 実際の支出に先立って債務負担のみ当該年度に行う必要のある
場合の理由・限度額
継
権限付与の範囲
続
費
総額の債務負担権限
国庫債務負担行為
総額の債務負権担限のみ
後年度にわたる支出権限
(例外的規定)

予算の移用(うつしかえ):類似・関連する「項」と「項」の間の
経費の融通
債務負担を行う年度
初 年 度 に 限 ら ず 、 5 カ 年
初年度に全額債務負担
以内にわたることも可能
財政法第33条 →
→ 国会の議決を経て財務大臣の承認が必要

対象経費
予算の流用:同一「項」内の 「目」と「目」の間の経費の融通
に限定
→ 財務大臣の承認が必要
明治学院大学 2014年度
「工事、製造その他事業」 特に限定なし
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明治学院大学 2014年度
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4.予算過程
2014年度 春学期 金曜5限
4-1.予算過程の概要
4-2.予算成立までの手続き
財政学 1

予算の編成

内閣の予算提案権
予算過程
第3回

予算の審議

衆議院の予算先議権

予算の執行

両院協議会の開催

決算

予算の自然成立
2014.4.24
担 当: 石 川 達 哉
当講義用ホームページはhttp://www1.meijigakuin.ac.jp/~ishikawa/
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明治学院大学 2014年度
4-3.現実の予算編成過程(2014年度)
4-5.決算
概算要求
概算要求基準閣議了解(平成25年8月8日)
平成 26年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について(閣議了解)
「平成26年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」(平成25年8月8日閣議了解)
平成 26年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について
各省各庁の概算要求(平成25年9月4日)

内閣は決算に会計検査院の検査報告書を付して国
会提出

歳計剰余金(決算上の剰余金)は翌年度の歳入に繰
入れ

純剰余金=新規発生剰余金-歳出予算の繰越額等
平成 26年度一般会計概算要求・要望額等
各府省の概算要求書、要望一覧及び政策評価調書
1.概算要求の概要等
2.概算要求書、要望一覧
(1) 一般会計
(2) 特別会計
3.政策評価調書
決算の流れ
(2012年度決算概要:2013.7.31 )
政府案閣議決定(平成25年12月24日)
平成26年度予算政府案
政府案国会提出、審議開始
平成26年1月24日
第 186回国会における麻生財務大臣の財政演説
平成 26年度予算及び財政投融資計画の説明
平成26年2月28日
財務省
内閣への決算書提出
内閣(閣議決定)は
会計検査院へ報告
翌年度11月末迄
(2013年は9月3日)

新規発生剰余金 :
28,434億円

特定財源等控除額 :
11,541億円

2012年度決算の純剰余金 :
16,892億円

純剰余金の1/2を下らない額は翌々年度迄に公債の
償還財源に充てなければならない
政府案
各省庁の所掌に係る
決算報告書の作成
翌年度7月末迄
会計検査院は
検査報告書を内閣へ
(2013年は11月7日)
内閣は国会提出
(2013年は11月19日)
各府省の政策ごとの予算との対応について
国会(決算委員会)
審議
(責任追及など)
予算成立
平成26年3月20日
平成26年度予算成立
明治学院大学 2014年度
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明治学院大学 2014年度
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