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ファスター/カルミナ・ブラーナ

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ファスター/カルミナ・ブラーナ
1
新国立劇場バレエ団
2013/2014 シーズンバレエ公演
ファスター/カルミナ・ブラーナ
Faster /Carmina Burana
2014 年 4 月 19 日(土)~4 月 27 日(日)
新国立劇場 オペラパレス
全 5 回公演
オリンピックのモットー「Faster, Higher, Stronger(より速く、より高く、より強く)」
に因んだ、ビントレーの最新振付作品「ファスター」が日本初演。中世ドイツの歌曲と
英国ポップ・カルチャーが融合したセンセーショナルなバレエ「カルミナ・ブラーナ」
。
ビントレー振付作品の魅力を存分にご堪能いただける、エネルギーに溢れた公演。
新国立劇場舞踊芸術監督のビントレーの振付作品2本で構成される公演です。「ファスター」は、2012 年のロ
ンドン五輪開催を祝して創作され、今回の上演が日本初演となります。ダンサーとアスリートに共通する精神性
にビントレーが着目した作品で、音楽は、2013 年 4 月に新国立劇場で上演して好評を得た「E=mc2」を作曲し
たマシュー・ハインドソン。「カルミナ・ブラーナ」は新国立劇場では 2005 年、10 年と上演を重ねている人気作
品です。カール・オルフ作曲のカンタータにのせて、運命の女神に翻弄され、三人の神学生が世俗的な欲望
にのみ込まれていく様子が描かれます。ソリスト歌手3名と合唱で構成されるドラマティックな音楽と振付が融
合した、新国立劇場ならではの豪華で大規模な舞台が展開されます。
上:「カルミナ・ブラーナ」
新国立劇場公演より 撮影:瀬戸秀美
左:「ファスター」
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ公演より
写真・資料のご請求取材のお問い合わせ
◎新国立劇場 制作部舞踊 広報担当 中尾久美子
TEL:03-5352-5735 /FAX:03-5352-5709
photo by Bill Cooper
2
「ファスター」 Faster
(日本初演)
2012 年のロンドン五輪の開催を祝して創作された、ビントレーの最新振付作品です。今回の上
演が日本初演で、タイトルは五輪のモットー「Faster, Higher, Stronger(より速く、より高
く、より強く)」に因んでいます。ビントレーは「この標語はスポーツを超越して、ダンスや
人間性などにも当てはまると思った」と語っており、舞台上ではダンサーが、スピード、力強
さ、スポーツマンシップを表現します。音楽は、2013 年 4 月に新国立劇場で上演され好評を得
た「E=mc2」の作曲を担当したマシュー・ハインドソン。ビントレー振付作品の特徴である、音
楽と振付の絶妙な融合を体験できる舞台にご期待ください。
【作品の構成について(「The Atre」12 月号のビントレーへのインタビュー記事より抜粋)】
「作品は、三楽章から構成されます。
第一楽章は、さまざまなアスリートたちが登場します。最初は“ファイター”から始まり、投てき、
体操、フェンシングなどのほか、バスケットボールなどチームプレー的な要素も入れて、スポーツを
包括的に捉えたいろいろな動きを垣間見ることができます。その動きは具体的ではなく、象徴性を抽
出して作りました。
第二楽章は静かですが、パ・ド・ドゥは戦いの精神に通じる踊りをします。そして怪我の場面になり、
その時の心理状態、苦闘とそれを乗り越える姿を描きます。
最終楽章はひたすら走ります。どんな振付にしようか悩んだ末に、そうしました。約8分走るなんて
かなりの冒険でしたけれど。」
「ファスター」初演時にバーミンガムのロイヤル・バレエ・シンフォニアの打楽器部門が新たに製作した楽器
が、ラガーフォン(Lagerphone)。背の高い棒にビール瓶の王冠をたくさんつけたもので、オーストラリアのブ
ッシュ・バンドといたフォークミュージックで使う伝統楽器で、最終楽章に登場します。作曲家が切望した、
存在感あふれるラガーフォンに、ご期待ください。
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ公演より
photo by Roy Smiljianic
3
「カルミナ・ブラーナ」 Carmina Burana
新国立劇場バレエ団が、数あるビントレー振付作品の中で初め
て上演したのが、この「カルミナ・ブラーナ」です。
カール・オルフ作曲の有名なカンタータ「カルミナ・ブラーナ」
(1937 年)の主題を、ビントレーは大胆に現代的に読み直し、
運命の力(運命の女神フォルトゥナ)に絡み取られていく人間
(聖と俗の間で苦悩する神学生)の姿を鮮やかに表現します。
振付、ソリスト歌手と合唱団による歌唱とオーケストラの多彩
で迫力に満ちた音楽、スタイリッシュな舞台美術や衣裳と、本
作品の魅力は尽きません。
<ビントレーの制作ノートより>
『カルミナ・ブラーナ』は、1995 年にバーミンガム・ロイヤルバレエの芸術監督に就任して、初めて手がけた作品です。
地元バーミンガムの聖歌隊に参加してもらい、カンパニーメンバー総出演、オーケストラ、合唱団も出演するスケールの
大きな作品となりました。中世の音楽ならびに文学から生まれたこの作品は、60 年代英国のポップカルチャーの要素や、
先年流行したリバーダンスの動きなどを取り入れています。私にとって大切なことは、この作品全体を一つの“糸”でつ
なぐことでした。修道院での信仰生活から外の俗なる世界へと飛び出し、快楽を体験した修道士。彼らによってこの『カ
ルミナ・ブラーナ』の全ての歌・詩が書かれているということから、3 人の神学生のアイディアが生まれたのです。つま
り、私たちはこの作品を通じて“人が皆通る道”を体験することになるのです。
カール・オルフは『カルミナ・ブラーナ』という音楽を<春><居酒屋にて><求愛>の3つのパートで構成しています。
これらを通してオルフは“人”の様々な体験を網羅したのです。しかし、私の作品に登場する神学生達の体験は、オルフ
作品を逆手に取ったものになっています。舞台を現代に置き換え、3つのパートも<ダンスホール><ナイトクラブ><
売春宿>という場面設定に変えました。それぞれが“愛”
“欲望”
“性愛”を象徴しています。オルフが考える求愛や騎士
道精神といったものとは正反対なのです。幕開きのシーンは試行錯誤した結果、ハイヒールを履き目隠しをした女性ダン
サーひとりに強いスポットライトを当て、とても難しいダンスを踊る振付をしました。<春>の場面での神学生は白い衣
裳を身にまとい、美しいブロンドの純粋な女性と恋に落ちます。しかしその女性、実は純粋ではなく本当はもっと危険な
男性を求めているのです。<居酒屋>で登場する「丸焼きの白鳥
オーストスワン」は大食を意味しています。白鳥はバ
レエの世界では神聖なる生き物ですが、敢えてシンプルに単なる鳥として見せています。そして醜悪なジョージ・グロス
的な人物が彼女を食べてしまいます。これは口で食べるという事と、性的に食べるという二つの意味合いがあります。白
鳥は同時に大きな羽根を着けて踊るショーガールのようなダンサーでもあるのです。彼女は鳥の翼のような大きな羽の扇
を持ち、最後には七面鳥のポーズをとって持ち上げられます。あたかも食べられるために飾りつけをされた七面鳥のよう
に。<求愛>の場面に出てくる神学生3は、自分の行動に苦しみます。彼の苦悩がこの作品の核になっているのです。
“愛”
にも“欲望”にも“性愛”にも満たされなく、信仰と堕落の間に生じたジレンマが表現されています。最終的には運命の
女神の気紛れが行く末を決めますが、私としては、彼らは罰を受けて地獄へ堕ちたと思っています。
カール・オルフ Carl Orff (1895~1982)
ドイツの作曲家、教育家。バイエルンの軍人の旧家に生まれる。5 歳の頃からピアノ、オルガン、チェロを習い、1914
年にミュンヘン音楽院卒業。生涯を通じて教育活動に熱意を示し古典舞踊とリズム体操を教えるギュンター学校の
共同設立者となった。また、ルネサンス・バロック音楽の権威カミンスキーに師事して古楽への関心を深めた。こうした
オルフの音楽は音楽、言語、動作(舞踊的要素)が一体となった総合劇がほとんどで、1937 年に発表した『カルミ
ナ・ブラーナ』がもっとも有名な作品である。
4
◎キャスト
「ファスター」
2014 年
4月
ファイターズ
19(土)
20(日)
25(金)
26(土)
27(日)
6:00
2:00
7:00
2:00
2:00
福岡雄大
タイロン・シングルトン
福岡雄大
タイロン・シングルトン
福岡雄大
小野絢子
奥田花純
小野絢子
奥田花純
小野絢子
「カルミナ・ブラーナ」
2014 年
19(土)
20(日)
25(金)
26(土)
27(日)
6:00
2:00
7:00
2:00
2:00
湯川麻美子
米沢 唯
湯川麻美子
米沢 唯
湯川麻美子
タイロン・シングルトン
福岡雄大
タイロン・シングルトン
福岡雄大
タイロン・シングルトン
4月
運命の女神
フォルトゥナ
神学生3
【出演ダンサー】
【福岡雄大】
【タイロン・シングルトン】
【小野絢子】
【英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ】
※当初出演予定であったイアン・マッケイは怪我のため降板し、代わってタイロン・シングルトンが出演します。
【奥田花純】
【湯川麻美子】
【米沢 唯】
【ソリスト歌手】
(「カルミナ・ブラーナ」
)
・安井陽子(ソプラノ)
タイロン・シングルトン
・高橋淳(テノール)
Tyrone Singleton
・荻原潤(バリトン)
(英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ プリンシパル)
英国サリー州生まれ。英国ロイヤルバレエ学校で学び、2003 年にバーミンガム・ロイヤル・バレエに入団。07 年にソリ
スト、13 年にプリンシパルに昇格した。「白鳥の湖」ジークフリート、ロットバルト、「コッペリア」フランツ、「シンデレラ」王
子、バランシン「アゴン」、サープ「イン・ジ・アッパー・ルーム」、ビントレー「美女と野獣」野獣、「テイク・ファイブ」 two
step、「エドワード二世」ピアス・ギャヴィストン、モーティマー、「カルミナ・ブラーナ」神学生3、など古典から現代作品
まで幅広いレパートリーを持つ。
5
◎公演概要
【タイトル】
ファスター/カルミナ・ブラーナ
【芸術監督】
デヴィッド・ビントレー
【音楽】
マシュー・ハインドソン (『ファスター』)/カール・オルフ (『カルミナ・ブラーナ』)
【振付】
デヴィッド・ビントレー
【指揮】
ポール・マーフィー
【管弦楽】
東京フィルハーモニー交響楽団
【合唱】
新国立劇場合唱団 (『カルミナ・ブラーナ』)
【出演】
新国立劇場バレエ団
【公演日程】
2014 年
4 月 19 日(土)6:00 / 20 日(日)2:00
26 日(土)2:00 / 27 日(日)2:00
/
25 日(金)7:00/
【会場】 新国立劇場 オペラパレス (京王新線 新宿駅より 1 駅、初台駅中央口直結)
【主催】 新国立劇場
【チケット】 発売中
【料金(改定前(消費税 5%込)】
S:10,500 円
A:8,400 円
B:6,300 円
C:4,200 円
D:3,150 円
B:6,480 円
C:4,320 円
D:3,240 円
【料金(改定後(消費税 8%込)】
S:10,800 円
A:8,640 円
※消費税率の引き上げに伴い、2014 年 4 月 1 日よりチケット料金を改定いたします。ただし、3 月 31 日までのご購入に
ついては改定前の料金でお買い求めいただけます。なお、3 月 31 日までにお申込みいただいても、チケット代金のお支払
いが 4 月 1 日以降となった場合は改定後の料金を申し受けます。予めご了承ください。
◎チケットのお求め・お問い合わせは
新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00)
新国立劇場 Web ボックスオフィス http://pia.jp/nntt/ (PC、携帯共通)
チケットぴあ http://pia.jp/t/ (PC、携帯共通)、
イープラス http://eplus.jp/nnttballet/ (PC、携帯共通)
ローソンチケット、CN プレイガイド ほか
*新国立劇場では、高齢者割引(5%)、障害者割引(20%)、学生割引(5%)、ジュニア割引(中学生以下20%)など
各種の割引サービスをご用意しています。新国立劇場ボックスオフィスまで。
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