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る 用 動 一通 括 ユを - 岡山大学学術成果リポジトリ

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る 用 動 一通 括 ユを - 岡山大学学術成果リポジトリ
岡山大学算数 ・数学教育学会誌
『パピルス』第 2号 (1
9
95
年 )4
9
頁∼5
3
頁
藤本
」
る用
め利 一
高 のて
を夕し
動 一通
括 ユを
考ピ動
思ン移
な コの
「数 学 的
秀二
総 社市立昭和 中学校
コ ンビ ュ- 夕が中学 校 に村 人 され て数年 にな るO 数学 科 にお ける コ ンピ ュー タの利川 の
主な 内容 は. 当初は ドリル型や チ ュー トリアル型が 中心 であ ったC そ して, 現 在では コ ン
ビュ- 夕を- つの道具 と して使 うツ- )
L
,
型 に重点が お かれ るよ うにな って きて いる。 また,
入力装 置 もW工NDOWSの流 行 とともにキー ボー ドか ら. マ ウスを 多様す る方向へ とか
わ りつつ ある。 ∫
そ こで. 今 回の教材 ソフ トは ドリル型 とツー ル型 を組 み合 わせ. 生 徒 の思 考 活動 を支揺
する こ とを 目的 として開発 し. 操作 もマ ウス対応 と した。 そ して この ソフ トを描用す る こ
とで. 生 徒の学 習活動が 効率 よ くお こな えるだ ろ うと考 えた。 なお. 取 り上 げ た単元 は中
学校 1年 の 「図形の移動」であ る。 ここでは, 平 行移 動 ・回転移動 ・対 称移 動 の 3つ移 動
を学 習 し, それ らを組 み 合わせ るこ とで. どん な位 置 にで も図 形 を移 動 させ る ことが で き
るこ とを理解す るもので あ るO 今 まで は. 普 通 教室 で移 動の移 動の組 み 合せ を作図 させ て
いたが. 思考 にかな り時 間が かか って いた。 したが って. コ ンピ ュー タの利 用 によ り
.
哩
解が容 易 になる と考 えた。
1 研究 の 目的
コ ンビ ュ- 夕の機 能で あ る記錨. 再 生
現 力 を高め る ことに効果的 で ある と考 え
動画 を利 用 して数学 的 な思考活動 を高め
た。 す なわ ち. 実際 の 作図 で は, イメー
る。 つ ま り. コ ンビ ュ- 夕を利用す る こ
ジす る ことや それ を表 現す る ことが 雛 し
とで次の よ うな ことが達成 で きると考 え
いが. コンピ ュー タを利 用す れば. デ ィ
た。
スプ レイ画 面上 に イメー ジ した こ とを容
個 々の生徒 は習熟 に応 じて問題 を選択
易 に表 現で きるこ とか ら, 個 々の 生徒 の
す る こ とがで き. コ ンピ ュー タの援助 の
思 考 能 力や 表現 力 を高 め る こ とが で きる
もとに主 体的 に学習 を進 め る こ とが で き
と考 えたか らであ る。
るQ そ して, この ことは. 思考 能力や表
- 49 -
2 研究の内容
②組み合せ について試 行錯誤が で きるよ う
(
1
)
単元 と しての 目標
に訂正が容易 にで きること。
平 行移動.回転移 動,対称移 動 を組み合
わせ ることで,図形 をどんな位 匿にで も移
③ 思考過程が後で確認で きるよ うに, 記録
や再生がで きる こと。
す ことがで きることを理解す る。
(2)コンピ ュー タ利用の位旺づ け
④r
E
,
l皿 については.容 易なものや 刺tLい も
のが 出題で き, 選択 で きる こと。
コンピュー タの利 用については以 下 に示
したよ うな流れ を考 えることに した。
一
斉
授
L
.
u
l
の†
止r
L
7.
⑤ 平行移動す るI
S
,
l
所, 対称杉山の ・
.5目盛 りii
i位で
回蛇 の中心 について は 0
業
指定 で きることD
コ ン ピ ュ ー タ を
利 用 した 授 業
一
斉・ 授
⑥ 回転移動について. 回転の中心 は図形の
中.繰上,外 な どどこにで もとることか
で きるよ うに した。 また.E]
転移勤では.
業
1回 に指定で きる回転 角度は三 角定規で
つ くれ る角 (
300, 45血 , 60°.
最初の一斉授業では 3つの移動 を実際 に
コンパスや定規 を使 って作図 しなが ら学習
90血, 1208. 1508. 1800)
を考 え. これ らの角を組み合わせてで き
る角度をあつか うことにした。
する。 そ して, 次 にコンピ ュー タを利用 し
て思考活動 を繰 り返 しなが ら,移 動の組み
合せ を考える。 そ して.再び,一斉授業の
なかで移動の組み合せを作図 してい くo
今 までの形態 としては. コンピ ュー タを
(
4
)
授業実践
各 クラスとも 2
本校 の 1年生 2クラス (
8人で計 52人)を対 象に,それぞれの ク
利用 しないで一つ一つの移動 を学習 した後
す ぐに移動の組み合せを考え させていた。
今回はこの間 にコンピュー タを利用す るこ
l
lして
ラスで 1時間ずつ コンピュー タを利T
授菜実践 をお こな ったo 形態 と しては コ ン
とで, どれ くらい学習効果 にF
t
'
;
留が あるか
を研究す ることにした。
ピ ュー タが 20台 しかなか ったため, 2人
で 1台の コンピ ュー タを利用 させた。 で き
れば 1人 に 1台の コンピ ュー タを利用 させ
(
3)ソフ ト開発 について
る ことを考えていたが. まだ十 分にコ ンピ
ュー タに1
月
r
F
'
れていない ことで不安 に感 じる
ソフ ト開発では, 個 々の生徒の表現力 を
生徒 も多か ったため, 2人で相談 しなが ら
学習を進めてい く利点 もある と考えた。
前時 の復習で は. コ ンピュー タの メ イン
茸い‥ 思考活動 を高めるため に以下の①∼
④のよ うなことに重点 を置いたC なお,⑤
⑥ についてはやや苦慮 した点である。
機 (
教師側)か ら端末搬 (
生徒側)への転
送 を利用 して. 3つの移動を確認 し. 本時
①平行, 回転.対称 の 3つの移動 を何回で
の学習 に対す るRl
味や吉
実相君純 をもたせたO
も自由に組み合わす ことがで きる こと。
次 に. ソフ トの説明は. できるだけ旧叫 に
-
5
0
-
お こない.実習のなかで個別 に対応す るよ
うに した。
次の図 は 1時間の授業のお もな流れであ
る。
粥
l
o頚
介
木崎 の 目標の提 示
榊 寺の復習の縮詑
ソフ トの使用方法の説 明
実習
3
0分 図形
記録 の移動
カー ドへの記入
の作成 .記錠
任用方法については以下の泊 りであ る。
で きるだけマ ウスを仕い,1
.
l
n
i
:
作が ni
川1
にで
きるよ うに考えた。
記錦 カー ドは下 に示てあ るよ う に, 自分
が使 っているフロ ッどの番号 と記録番号 に
・マウスの左 ボ タンで選んで進む ことか で
き. 左 ボタンで 中止す るO
氏名 を書かせ た ものであ る。
・F IOキーで 1番, 2番 --とr
n
lR
Bを進
<図形の記錯 カー ド>
フロ
の番号
ツど 記録の
番号
1
名
ま
める ことがで き. 生 徒側か ら自由に間E
B
を選択することがで きる0 1, 2番は問
単で. 3番以降 難 しくなる。
F lキーで 1番の問題 にもどる ことがで
きる。
え
2
3
4
<平行移動 >
赤 い点 をどの位 置に移 したいか を決める
と自動的に三 角形が平 行移動す る。
記輯で きる場所 は 1番 ∼4番 まで の 4箇
所 と し, 2人で 1枚のプロ ッピを使用 して
いることか ら. 2箇所 を 1人の生徒 に使 用
<回転移動 >
立正を決め ると,冒
茄初 に回転 の中心 の(
させ た。
次 に実習内容であ るが.次の図 に示 した
色の点で表示 され, 次に回転 したい角度
を選ぶ とそ の内度だけ左向 きに回転移部
)
U
よ うに 3つの移 動を組み合わせ て.三 角形
Aを合同な三 角形 Bに重 ねよ うとす るもの
である。 なお.三 角形の頂点 に○がついて
す る。
<対称移動 >
対称の軸 (たての紙 のみ) を/
火める と反
対側 に対称移動 され る。
いるのは‥平 行移動 で座標を指定 した とき,
この点がその場所 に移 るように しているた
めである。
-
51 -
<実 行 >
ものがその次 の図 であ る。
移動の組み合せ を最初 か ら順 に実 行す る
・は じめは. ソフ トの使い方が よ くわ か ら
ことが で きるので. 思 考過程 を確認す る
ことが で きる。
なか ったが, す ぐに慣 れT
=O
<訂正>
lつ前へを選ぶ と作成 した移動の組み合
・平 行移動 と対称移動 は簡単だ ったが, 口
転移 勤は角度 を合わ せ るのか靴 しくて時
間が かか った。
せ を 1つずつ前へ もどす ことが で きる。
最初へ を選ぶ と全部 消 して最初の状態 に
なる。
・回転移動の とき右側 (
反対 側 ) に も回 転
で きればよ いの に と.
思 った.
<フ ァイル>
1- 4番 に記爺 で き. 記辞す る と呼出の
・何回 で もコ ンピ ュー タが描 いて くれ るの
でお も しろか った。
位 置に番号が表示 され るO 詑辞 してあ る
番号 に さらに記銀す る と前の記辞 が消 さ
・何回 も移動 を繰 り返 して図 形がi
Eな った
れて新 しい移 動の組み合せが記録 され るO
ときは感動 した。
呼出の番号 を選ぶ と記録 されてい る移 動
の組み 合せ を呼 び出 して手順が順 に実 行
・た くさん問題 をや ってい くうち に. だん
され るO 問題 を解 かず に記録す る と前の
だん と移動 の組み合せ 方がわ か って きた。
デ ー タが ク リア- され呼出の番号 が 消え
る。
・い ろい ろな移 動の組 み合せ 方があ る こと
に気 がついたD
(
5)授業中の生 徒の梯子
2人で 1台の コ ンピ ュー タを使用 させ た
・失敗 したときに, も とにもどせ るの で便
ので.互 い に操 作方 法や 作図の仕方 につ い
利だ った。
て相談 しなが ら学習 を進めていた。
意 欲的 にどの生徒 も取 り組み.実 習時 間
・2人で 相談 しなが らで きたので よか った。
は約 35分 くらいで あ ったが, やや 少なか
ったよ うに思 う。 また, ふだん はお とな し
・何十回 も移 g
U
uしているのE 適 の 作図 をみ
くあ ま り質問 な どを しない生徒 も積 極 的 に
てび っくりした。
質問す る ことが 多か った。
最 後 に 4-5人の生徒 に作図 した 内容 を
発表 させた。 何回 も移動を組み合わせて い
るものや 効率 よ く移 動 を している もの を見
て懲 動 している生徒が多か った。
(
6)
授 業後の生徒の感 想
授 業後の生徒の感 想 にはは次のよ うな も
のが あ った。 また. 生徒が実際 に作図 した
-
5 2
-
3 研究の成果 と今後の課題
コンピ ュー タを利用 した授業 とい うこと
で, どの生徒 も興味や 関心 を もって学習 に
取 り組 めていた。 コンビ ュ- 夕を利用 した
ことで, おぼ ろげな イメージがデ ィスプ レ
イ画面上で具体的 に表現で きたこ とか ら.
Z
L
l
2
榊
J
lと月剛
単元 としての 目標の 3つの移動 を使 って ど
んな位 置にで も図形 を移す ことがで きるこ
とは理解 しやすか ったよ うである。 と くに
生 徒の活動のなかでは. 記紀 ・再生を利 用
して移動の手J
I
n
l
を砧詑 しなか ら. 移弊
J
)
の組
み合せ を修正 しているb
n
j
面が 多 く見られた。
この ことは, ほ とん どの生徒が 自分でr
Q
l腿
を選び.移動の組み合せ方 について試 行錯
誤 を繰 り返 しなが ら主体的に学習 を進めて
い くことがで きた といえる。
B
b
e暮み
廿た 4
'
の
コ ンピュー タを授業の次の一斉授業 では.
実際 にコンパ スや定規 を使 って移 動の組み
合せ を作図 させたが, コンピ ュー タを利用
していない学年 に比べ て,組み合せ方を 見
つけるのが早か った。 したが って. コ ンピ
ュー タを利用 した ことで.生徒の思考 能力
叶3 3つのP
r
Dt仙 Ohtrたlの
が高 ま ったのではないか と思われ る。
しか し.今回の研究ではで きるだけ 少な
い移動の組み合せ を考 え させ るまで には至
っていない。実際 に手 で作図す る となると.
よ り簡単で合理的 な移動 の方法 を考え るだ
ろ うと思われ る。 したが って, この研究 を
深めて合理的 な移 動の組み合せ7
7など も考
え させ たいと思 ってい るO
d4 3つの沖 tMF
l
l■カ食わやたもの
(
平成 7年 4月 05日受理)
- T
T
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3-
l
二
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