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1.子宮腺筋症合併不妊症に対する治療成績および妊娠予後について
日エンドメトリオーシス会誌 ; : 45 〔ワークショップⅠ― /子宮腺筋症合併不妊症の治療と妊娠予後∼妊娠合併症からみた治療方針の決定∼〕 子宮腺筋症合併不妊症に対する治療成績および妊娠予後について 山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学 田村 博史,杉野 目的,方法 はなかった. 日本産科婦人科学会生殖内分泌委員会では, 子宮腺筋症合併不妊症の不妊治療および成績, 妊娠の予後について実態の把握を目的としてア ンケート調査( .合併不妊症の治療方針, . 合併不妊症の個別症例調査票, .合併妊娠の 個別症例調査票)を行った. 結 法広 果 .合併妊娠の妊娠予後 症例( 妊娠)では,妊娠経過で異常が み ら れ た 頻 度 は .%で,内 訳 は 早 期 流 産 .%,後期流産( 週以降)流産 .%,切 迫流産 .%,早産 .%,切迫早産 .%, FGR .%,妊娠高血圧症候群 .%,子宮感 染 .%,頸管無力症 .%,前期破水 .%, .合併不妊症の管理方針 前置胎盤 .%,弛緩出血 .%,子宮内胎児死 子宮腺筋症の治療は行わず不妊治療を行うが 亡 .%,子宮破裂 .%,常位胎盤早期 剝 離 .%,決まった方針はなく症例に応じて個別 対応が .%であった. .合併不妊症の治療成績 症例の合併不妊症例の妊娠率は .%, 流産率 .%であった.腺筋症治療法別の妊娠 率,流産率は,先行治療なし( .%, .%) , 薬物療法を先行( .%, .%) ,手術療法 .%などであった.病変タイプ別にみると, びまん型の方が腫瘤形成型よりも妊娠異常の発 症頻度が高く,妊娠高血圧症候群( .% vs .%) ,子 宮 感 染( .% vs .%)の 合 併 が多かった. 考 察 腫瘤形成型,びまん型いずれも先行治療をせ を先行( .%, .%)であった.病変タイ ずに不妊治療を行なうことで %程度の妊娠率 プ別にみると,腫瘤形成型では,先行治療なし が期待できる.薬物療法や手術療法の先行が妊 ( .%, .%) ,薬物療法( .%, .%) , 娠率を向上させるという事実は示されなかっ %)であり,手術療法を た.一方,びまん型の妊娠では妊娠高血圧症候 先行すると流産率の低下を認めた.びまん型で 群,子宮感染の合併が多く注意が必要である. 手術療法( .%, は,先行治療によって妊娠率,流産率に有意差