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2014年02月号を見る - 日本建築家協会東海支部静岡地域会

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2014年02月号を見る - 日本建築家協会東海支部静岡地域会
JIA静岡NEWS
公益社団法人 日本建築家協会東海支部静岡地域会
02
2014
!
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・平成年券26年建築五
団体賀詞交歓会
「JIA静岡建築フェア2014」開会
2月4日(火)から11日(火)
・建築家・故高木 滋生
氏を偲ぶ
・吾唯足知
・1月役員会
「平成26年建築五団体賀詞交歓会」
平成26年1月24日(金)18:00∼19:30 ホテルアソ
シア静岡 3階「駿府」の間にて第16回「平成26年建
築五団体賀詞交歓会」が開催されました。
主催者を代表してJIAの会員でもある事務所協会の立道
幸男会長が挨拶しました。来賓の静岡県議会議長 渥美
泰一氏、県くらし・環境部長 伊熊元則氏、静岡市都市
局建築部長 小澤敏郎氏が挨拶され、まちづくりセンタ
ーの青山巖理事長の発声で乾杯。
出席者は五団体あわせて300人弱でした。そのうちJIA
静岡の登録で出席されたのは31名です。今年の賀詞交歓
会は昨年より30分短縮した1時間30分でおこなわれたの
で、余興も無く挨拶後の1時間の歓談時間は、あっと言
う間に終了しました。
JIA静岡NEWS 2014年02月号
. 建築家・故 高木 滋生氏を偲ぶ
八木 利喜彌 (JIA静岡会員)
一般社団日本建築学会終身正会員
2014・02・03記す
先週の週刊朝日のコラムで久々に建築家・ノーマンフォスターを拝見する。香港・上海銀行香港本社を見学し理解
を超える構造を目撃した衝撃で、それ以降の建築物は観る事も無く過ごしてきました。当時は強烈な建築家の一人と
して注目していた事よぎります。(写真1香港本社)
彼の歳は79才。未だ現役で作品を創りつづけて、都市論にも及んでいるようです。イギリスでサーの称号頂き最高
の紳士と考えます。
高木氏78才。早すぎませんか?建築家としてこれからが勝負の時で作品も期待していました。体調があまり良くな
いと聞きながら、お会いすると元気で好きなお酒も相変わらずとの事。気が付きませんでした。
ここ二年ほど高木氏と過ごす時間を頂きお話を聞く機会頂き、その幾つかをご披露申し上げます。
!
●高木氏の住宅考察・原点を体感する
数えきれない住宅設計で貴方が一番にこの作品を視てくれと言う住宅はどの家ですか?と問う!
彼は即答されました。 静岡市内に建つ【千綿邸】です。
1974(昭和49年)完成!七夕豪雨・オイルショックの真只中。RC2階建て。
半年後クライアントの了解頂き最後の晩餐になる食事会を千綿邸で開いて頂きました。
(写真2クライアント夫妻・建築家高木氏)
テーブルに並ぶご馳走は見事な物で、池波正太郎のグルメかと思うほどの食卓でした。蔦が絡まる道沿いの正面は
建物左隅に納まるガレージにビンテージのポルシェが鎮座する。良く建物に合う!流石である。壁面には余分な装飾
が無い。道路の景観を遮らない。玄関を入り広いリビングへと誘う。二階吹き抜けの明り取りに暮れなずむ青い空が
映える。
住み手のpolicyを感じるそぎ落とされた空間が漂う。多分創られた当時の儘の姿がそこにある。住宅の維持は住み手
が如何に慈しむか!が勝負と考察しています。クライアントの性格が建築家以上に現れる。エクステリアとあいまって
心地よい空間が続く。
建築家の一人よがりでなく、クライアントを知りコラボレーションが空間にハーモニーとなって滞留する。
完成当時明り取りを見て「雨もりがす
る」と呟いた建築士が居たのだと、私に語
る。ディテールを「美」に消化するのが建
築家手練れのする事であると、出江寛先生
の言葉を高木氏に伝える。
!
● コンペに於ける審査員の立場考察
2∼3年前、高木氏が主宰している静高卒
業生の文化展を高木氏に案内頂き展示場の
同総会館で拝見する。会館( 10年前)を
見せたくて私を呼んだのであろうと考え
る。
審査委員長を高木氏が担当COMPETITION
で当選案を決定した由。同窓生の中堅の東
大卒「青島氏」の設計と聞く。
(写真1香港本社)
(写真2クライアント夫妻・建築家高木氏)
彼とは私も建築家協会の年次行事・海外視察でご一緒した事があり良く存じ上げていました。
高木審査委員長曰く。東海地震心配の静岡市内で「片持ち梁では持たないので、構造を検討されるべきである」
と、構造担当の審査員がサゼッションされたがどう思いますか?と、問われる。設計担当の青島氏・構造担当者を呼
び確認したが返事は、構造変更すればこの作品の当選した根拠が消滅するのでそのまま進めさせてほしいとの返事。
審査委員長として了解したとの事。COMPETITIONの審査の難しさを問うた作品として記録したい。
中部建築賞審査員を高木氏から引き継ぎ又、東海支部長の折り東海地区の公共建築賞の審査員も担当させて頂きま
した。
大事な事を学びました。学生時代と違い案で終らず必ず当選案が実施から監理まで任されます。応募者は審査員の力
量を試します。力量を持った審査委員長であればあるほど応募者が増える事もあり、端から諦める事もあります。日本
建築家協会の役員で「八木さん審査員をやるなら【建築学会】で論文書くか【建築選奨】位貰ってから受けなさい」
とサゼッションされた建築家がいました。
応募する側で言えば審査員が建築をどれだけ熟知している方かで、挑戦する気持ちが多くなります。当然自分の理想
を作品に込めていますから全否定されても、納得出来れば建築家を止める覚悟で臨みます。
JIA静岡NEWS 2014年02月号
. プレゼンテーションの上手い下手で作品を評価する傾向が最近多くなったようです。作品を視て審査員の講評を頂け
れば応募側は納得します。
!
高木氏の審査委員としての略歴も受賞歴以上ある事でしょう。彼は生きた建築学を応募側と審査側で、芸大で学ん
だ以上に誰にも真似できない場所を与えられて自分の裁量に活かされたと考えます。作品をより多く見る事が全てで
しょう。遠距離であれ、山の中であれ初歩の事案と言った建築家がいました。
事務所の所員の質の高さにも目を見張るものがあります。既に60才を過ぎている旧所員が他の建築家の作品みて鋭い
目で論破し良し悪しを判断できる才能を蓄えた所員は他の事務所では見当たりません。所長以上の見識を持った所員
がいた事に敬意を表します。
!
●高木氏の本音を聞く
最後の晩餐後、住まいに送る車の中で八木クン、私は「日本建築学会」「日本建築士会」「日本建築士事務所協
会」「日本建築家協会」の県単位でも良いから「長」をやってみたかった。と、悔やんでいました。
高木氏が40代前半、旧設監協の理事長戦に手を挙げられ就任された事がありました。デザインの優れた建築家は自
分の意思を貫かれる方が多いようです。当然だと認識しています。貴方は建築家で良かったのですと申し上げました。
東京でも国家プロジェクトに参加される方は会のトップに為っては居ませんよ、とも申し上げました。
芸大卒業時憧れの吉村順三先生の事務所に入所面接されたと聞きました。当時の設計料で3千万円の仕事を紹介すれ
ば入所させますよとの事で、諦めたと聞きおよびます。(蛇足・私の同級生の女性が吉村事務所に入りたくて11年待機
後入所された事思い出します)その後、「日建設計」を面接筆記試験は一番で通過、身体検査で胸に影ありという事
で、この仕事は健康第一で貴方の身体では全うできないと告げられ入社適わなかったとの事。
北代先生の「現代建築研究所」に入所された由。あまりこの頃の事は聞いて居ませんが、北代先生が家協会会長の
折会長の秘書と話す機会があり高木氏の事静岡に帰りどうですかと、尋ねられたこと思い出します。
●高木氏に御願いしたかった事
建築家が必要でしょうか?旧家協会から入会していた貴方に強力にお話頂きたかった。
芸大同級生何人かから高木氏は元気かと声掛けられました。長野であったり、熊本であったり。貴方を知ることに
より知り合いも増えていきました。
未だに一級建築士の存在が明確で無く、国家試験でありながらクラッシック聞くだけでなく、他のジャンルも聞く
べきと言う世界が其処に在ります。
解決に導かれ環境が熟成され平和な世界実現の為タクト振って欲しかったです。
私の近くに建築家が居なくなりました。残念な事です。 私には偶然とは言へ「最後の晩餐」をさせて頂きました。貴方の弟子 一の瀬さん達と語り継ぐしかないでしょう。
一滋氏に事務所渡した以上彼の事務所です。一代の天才が消えました。世の習いとは言え寂しいです。 合掌
吾唯足知 知足の蹲踞 ー われ ただ たるを知る ー
いよいよJIA静岡建築フェアが開催されます。今回は
いままでとことなり いくつかの事業をまとめて 全
体として建築フェアとしています。多くの方々が参加し
ていただき JIAを知っていただけるとともに それぞ
れのイベントが発信するメッセージとらえていただけ
たらと思います。建築フェアが毎年実施されていた時
代がありました。建築フェアがそうだったというわけ
ではありませんが 往々にして事業を重ねていくうち
に しらずしらずに やらねばならぬという世界に陥
ってしまうことがあります。実はこの「ネバナラヌ」
は私たちの周りを幾重にも取り囲んでいるように感じ
られます。 結婚しなければならなぬ 家族を養わな
ければならなぬ 家を継がなければならなぬ 食事は
3度とらなければならなぬ 大便は朝しなければなら
なぬ 子育ては女性がしなければならぬ 玄関はなく
てはならぬ 家に帰らなければならなぬ どんな「ネ
バならぬ」が考えられるでしょうか。実は その縛り
で苦しんでいる方が多くいるとききます。JIAのメンバ
ーの中にも もしかしたら 悩まれている方がいらっ
しゃるかもしれません。
そんな時は「電話悩み相談」で検索をかけて調べてく
ださい。国県市町の無料相談がみつかると思います。
なかにはフリーダイヤル24時間対応なんていうもの
ありますから。
制約の多いこの世の中 社会性を保つために必要なこ
とと 縛られなくていいものとの仕分けを自分の中で
判断できるような そんな社会になってほしいなと思
っております。
唐突ですが JIA静岡NEWS・東海支部ARCHITECTは
発行しなければならないではなく 発行する意義があ
るから毎月会員の手元に届きます。携わっているもの
は そう思ってつくっております。まずは手に取り 目を通していただきたく思います。
村松 謙一
JIA静岡NEWS 2014年02月号
. 静岡地域会役員会
01月定例および拡大役員会議事録
2014年1月9日(木)JIA事務局
!
■本部、支部報告
<本部>
○ 2/19 本部理事会(尾林)
・会員数
正会員4,331名 準会員・協力会員939名。
・新年度は9委員会で決定。
・フレッシュマンセミナーを開催、参加者を推薦
する。
・第2四半期決算報告で公益化率は51%となった。
・士会連合会、事務所協会連合会、日本建築家協会
の3団体は、設計・工事監理業の適正化と、建築
主などへの情報開示の充実に関する共同提案をま
とめ、国土交通省住宅局に提案内容を報告した。
○ 12/17 本部広報委員会(江川)
・JIAマガジン編集長が今村氏に内定。
・新国立競技場コンペについて、内藤廣氏の発言を
取り上げる。
・本部HPについて、掲載基準をまとめた。
支部・地域会でも準用出来る。
・本部発信のメルマガをより見やすくする方向で検
討中。
・JIAビデオレター4号が12月に配信された。
・資格制度委員会でパンフレット作成。
・JIAリーフレットを作成中。2月理事会で承認後、
今年度中に配布予定。
!
<支部>
○ 12/20 選挙管理委員会(尾林)
・第3回選挙管理委員会を開催。
支部幹事は、 村松篤 ・ 尾林孝雄。
○ 12/20 支部会員増強委員会(尾林)
・準会員の会員登録・会費集金等の事務手続きは
地域会で行う。
・支部会員増強委員会(フェロー委員会含む)は、
次年度以は総務委員会が引き継ぐ。
○ 12/20 支部役員会(尾林)
・ゴールデンキューブ賞 11/29 37点の応募で閉
め切った。1/25に1次審査、2次審査(公開)を
愛知工大キャンパスで開催する。
・東海住宅賞は、61点の応募があった。内17が会
員、13学生である。
・フレッシュマンセミナー(2/1・2開催)地域会で
各1名を推薦し、支部代表として1∼2名を決
定。
・各地域会は、次年度の会員増強目標を提出する。
!
!
■地域会報告
・ 建築ウォチング委員会(望月)
「静岡市の建築と文化を訪ねる洋館めぐりツア
ー」のスケジュール他の打合せを1/10に開催
する。
・JIA塾委員会(高橋)
建築文化研究会打合せの報告。
1月22日開催、
第66回 静岡県建築文化研究会講演会
『懐かしい未来』 講師:手塚 貴晴氏(建築家)
・広報委員会
ARCHITECT2月号に、
JIA静岡「建築フェア2014」のPR記事を掲載。
・調査特別委員会(尾林)
12/26 アンケート結果について協議し、提言の
骨子をまとめた。役員会の意見を聞いてから
東海支部に報告する予定。また、他会との協議の
場を検討する。
・平成26年度五団体賀詞交歓会(1/24 金)開催の
申し込み状況。
1/9現在、会員15名 協力会員16名 計31名。
■審議事項
・第2回JIA塾(11/12)
日本基督教団掛川教会見学会決算の件
一部修正して承認。
・次年度事業計画、予算案の件(村松篤)
一部変更して承認。
・フレッシュマンセミナー参加候補者選出の件。
人選は会長一任。
・次年度会員増強目標人数の設定の件。
「正会員 3名増、 ジュニア会員 3名増、
協力会員3名増」とする。
■協議事項
・次年度静岡地域会役員、監査の選出の件。
・静岡地域会会則(第7条の3、第16条)の改正
について。
・準会員(ジュニア会員、学生会員)及び地域会協
力会員(法人会員、個人会員)の入会案内パンフ
レット作成について。
・JIA静岡「建築フェア2014」について。
テーマは『いっしょに建築を考えよう』。
全体スケジュールの確認、建築家作品展示募集につ
いて、開催中の役割分担を調整確認。
■その他
・次回定例運営役員会:2/13(木)
13:30 15:30 JIA事務局にて
ピーアール
※このPRコーナーでは、新商品や一押しの提案、施工例や現場紹介など協力会員の皆様の最新情報を掲載して行きます。皆ささ
まの投稿をお願い致します。掲載する大きさは、A5サイズ程度でお願いします。PDFで原稿をいただければ、そのまま掲載致し
ます。詳細は事務局までお問い合わせください。 >>>掲載は無料です<<< (協力会代表 稲葉商店 稲葉 豊 ・ 広報委員会 委員長 村松謙一)
<発行> 公益社団法人 日本建築家協会東海支部静岡地域会 JIA静岡 <制作> JIA静岡広報委員会
〒420-0033 静岡県静岡市葵区昭和町3-1-603 静岡昭和町ビル603号 TEL 054-221-8855. FAX 054-221-8865
URL http://jia-shizuoka.urdr.weblife.me/ MAIL [email protected]
JIA静岡NEWS 2014年02月号
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