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第2回演奏会のプログラムはこちらへ
tafel musik konzert
バッハ教会カンタータ連続演奏会Ⅱ
23年の実績をもつターフェルムジーク鎌倉が年3回、ライプツィヒ時代の曲を演奏します
2003.9.15(敬老の日)p.m.2:00
カトリック大船教会
ターフェルムジーク鎌 倉
後援 鎌倉市教育委員会
ごあいさつ
本日はターフェルムジークコンサート「バッハ教会カンタータ連続演奏会Ⅱ」
へお出かけ頂きましてありがとうございました。衷心より御礼申し上げます。
やはり私が甘かったのです。第1回目を終わってから、特に言葉(ドイツ語)を伴っていて、準備の時間が必要な歌い
手のメンバーより、練習時間が足りないとの意見が出ました。
よって、計画の大幅な修正をせざるを得なくなったのです。
年4回と申し上げていた、連続演奏会を年3回へと改めさせていただく事としました。
お聴きいただく皆様方に、大変なご迷惑をおかけいたしました事、深くお詫び申し上げ
ます。
カンタータは本来、教会でのお説教を、音楽で補完するものですから、言葉がもつ重要性は、他の教会音楽と比べても、極め
て高いのです。その意味するところを噛み砕き、自らのものとして感じていくためには、そのための勉強が必要だし、合唱やアリア
やレチタティーヴォなど、色々と変っていく編成に対応した練習をこなしていくためにも、時間が必要だったのです。そしてなによ
りも、バッハの意図した高い音楽性と、宗教的な感覚を意識した演奏を心がけるためにも・・・・。ご了解のほどお願い申し上げま
す。
さて、今日の第2回目の会は、ここカトリック大船教会のご好意で実現しました。この聖堂
の音響の素晴らしさは、専門家の折り紙付きなのだそうです。
限られた時間を最大限に使って、合唱団の面々も、合唱団の中から選出されたソリスト
も、オーケストラの奏者達も、それぞれ一生懸命練習してきました。バッハが1723年の夏
に演奏した、傑作3曲を、ごゆっくりとお楽しみいただけましたら、幸いに存じます。
今後とも、ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
またこの会は、ご指導をいただきました、大川、本多両先生、ピアニストの大場先生、ご無理を申し上げてご出演していただい
た、中村さんを始めとしたトランペットの面々、急遽の代役を引き受けてくださった、オルガンの武末さん、等々のご協力によるもの
でもあります。記して感謝申し上げます。
ターフェルムジーク鎌倉
演奏
ターフェルムジーク鎌倉(合唱およびオーケストラ)
独唱
ソプラノ
小山順子、飯野幸子
アルト
本多厚美(客演)
テノール 平田吉輝
バス
バロックトランペット
オルガン・チェンバロ
後援
吉田龍夫
鎌倉市教育委員会
川上
敦
中村孝志
中村
肇
荒木
忍
武末さやか
Johann Sebastian Bach
ヨハン・セバスチャン・バッハ
Johann Sebastian Bach
ヨハン・セバスチャン・バッハ
Ouvertüre aus Orchestersuite Ⅲ D-Dur BWV1068
管弦楽組曲 第3番 二長調
より
序
曲
Kantate Nr.105 “Herr, gehe nicht ins Gericht
mit deinem Knecht”
カンタータ第105番 「主よ、汝のしもべを裁くことなかれ」
(三位一体後第9主日用)
1. Chor
2. Rezitativ(Alt)
3. Arie(Sopran)
4. Rezitativ(Baß)
5. Arie(Tenor)
6. Choral(Chor)
合唱
レチタティーヴォ(アルト)
アリア(ソプラノ)
レチタティーヴォ(バス)
アリア(テノール)
コラール(合唱)
Johann Sebastian Bach
Kantate Nr.179 “Siehe zu, daß deine Gottesfurcht nicht
Heuchelei sei”
ヨハン・セバスチャン・バッハ
カンタータ第179番 「心せよ、汝の敬神の偽りならざる」
(三位一体後第11主日用)
1. Chor
2. Rezitativ(Tenor)
3. Arie(Tenor)
4. Rezitativ(Baß)
5. Arie(Sopran)
6. Choral(Chor)
合唱
レチタティーヴォ(テノール)
アリア(テノール)
レチタティーヴォ(バス)
アリア(ソプラノ)
コラール(合唱)
Johann Sebastian Bach
Kantate Nr.69a “Lobe den Herrn, meine Seele”
ヨハン・セバスチャン・バッハ
カンタータ第69a番 「わが魂よ、主を頌めまつれ」
(三位一体後第12主日用)
1. Chor
2. Rezitativ(Sopran)
3. Arie(Tenor)
4. Rezitativ(Alt)
5. Arie(Baß)
6. Choral(Chor)
合唱
レチタティーヴォ(ソプラノ)
アリア(テノール)
レチタティーヴォ(アルト)
アリア(バス)
コラール(合唱)
J.S.バッハ(1685~1750)は、1723年5月22日、
ケーテンの宮廷楽長の職を辞し、ライプツィヒに引っ越してきま
教会カンタータ第105番(BWV105) Herr, gehe nicht
した。そして、翌週の日曜日(5月30日)から、毎週の日曜
ins Gericht mit deinem Knecht(主よ、汝のしもべを裁くこ
日(主日)ごとに、教会カンタータの創作、演奏を実行してい
となかれ)
きました。これは、一説によると、休みなく5年間も続いたとさ
れています。これがもし本当なら、年間に約60回の演奏機
演奏された日曜日(主日)は、教会暦での三位一体後
第9主日、1723年7月25日でした。
会がありましたから、300曲の作品が残されていなければなら
着任後、すぐに大作2曲(先に演奏した75番、76番)
ないのですが、今、我々の手元に残されている数は、200曲
を演奏し終えて、さすがのバッハも疲れたのか、その後は、
にも満たないのです。それでも、私達の企画では、年間に演
旧作の再演や、改作した作品を演奏しています。ところが、
奏する数は、せいぜい10曲程度ですから、これらを全部演奏
夏も盛りになってきたこの時、満を持したように、傑作を生み
するためには20年が必要です。どちらにしても、大変な数で
出していきます。これらの最初の曲が105番です。
す。
毎週、毎週、このような素晴らしい作品を作り続けるなどと
いうことは、天才バッハだからなし得た事ですが、改めてその超
人振りが偲ばれます。
一体バッハはどんな風にして、仕事をしていたのでしょうか。
バッハの 1 週間の仕事振りを見てみましょう。
この日に朗読される福音書はルカ 16、1-9 で、その内容
は概ね以下のようです。
ある金持ちに雇われていた管理人が、その財産をごまか
しているのがばれて、首になりかかった。管理人は悪知恵を
働かせて、金持ちに借りがある者を呼んで、証文を少なく書
き直させる。しかし、主人は、この管理人の抜け目ないやり
作曲は、昼間の演奏での疲れも知らず、日曜日の晩か
方をほめた。このたとえ話をしたイエスも「不正にまみれた富
ら、始まったようです。歌詞は、対象となる主日の聖句(ペリコ
みで友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、
ーペ)にそって作られたものが、既に教会の承認をとり、用意さ
あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる」という。
れていました(これは印刷されて、会衆にも配られました)。平
また、皆様は、「最後の審判」というお話や、絵画をご存
日には、午前、午後と1回づつ、トマス学校での授業がありま
知ですね。バッハ時代の人々は、生前の行いによって、死
したから、月曜日は朝と夕に、引き続いて作曲が行われまし
後に、天国に召されるのか、地獄に落ちるのかを裁かれる
た。多分、月曜中には総譜(スコア)が完成したと思われま
「最後の審判」を信じ、恐れていたのです。ペリコーペに言わ
す。早い!火曜日にはそれが、兼ねて手配済みの弟子や生
れている「永遠の住まい」とは、この天国の事なのでしょう。
徒達に回され、演奏するための、パート譜が作られ始めまし
た。手分けするにも、スコアは1つですから、回して写譜をしま
す。コピーなどは取れませんから、複数必要なパートも、また
写譜です。完成するには、木曜日までかかりました。金曜日
第1曲(合唱)
曲は、前奏とフーガです。前奏はゆっくりしたアダージョ、フ
ーガは早いアレグロになります。
に、これをバッハが点検、添削をします。ライプツィヒのオルガン
前奏は陰鬱な響き、引きずるようなリズムを持って始まり
はピッチが高かったので、譜面を移調しなければなりません。そ
ます。何か先行きの不安を感じさせます。すぐにため息のよ
して、それに和音を入れていきます。すべて、バッハが自分でや
うな音型も出てきます。
りました。
合唱が、Herr(主よ)と 4 回叫んで出てきます。
演奏者は、合唱が、トマス学校生徒の最も優秀な12人、
Herr gehe nicht ins Gericht mit deinem Knecht
ソリストはその中からか、弟子たちが担当し、器楽は町楽師、
(主よ、裁かないで下さい、あなたの僕を)これは、まさに「最
生徒、大学生、弟子たちの混成でした。
後の審判」の裁きに対する恐れと不安です。ばらばらに歌わ
土曜の朝は、ソリストの練習。午後からは町楽師達も集ま
れていた合唱は各節目では一致して mit deinem Knecht
って、総練習が行われました。この練習に関して、ある学者は
(あなたの僕を)と歌います。これが 3 回繰り返されてから、フ
こう言っています。「正しい表出や、音色などに関してあれこれ
ーガとなります。
と訂正される事はなかっただろうことは確かである。大切な事
Denn vor dir wird kein Lebendiger gerecht(あなたの前で
は、翌日教会で『ぶち壊し』たり、合唱やアリアをもう一度最
は、生きとし生ける者も、義とされないのですから)
初から始めないで済むような確実性であった。」
とテノールが歌い、順次各声部に広がっていきます。ここで
うーん。なぜか耳が痛い。
は、審判を恐れる理由が述べられているのです。立派に生
翌、日曜日には、早くも本番である。朝の7時から礼拝が
きているつもりでも、あなた(神)には、心の底が見破られて
始まる。牧師の説教に続いて、午前に1回、午後に1回カン
タータ演奏が行われて、1週間のサイクルは終了する。その晩
しまうからなのです。
4つのモティーフが、各声部入り乱れて歌われ、その終盤
からはまた、次週の曲を手がけなければならなかった。
で突然音が小さくなり、皆様を驚かせますが、再び音量を
やれやれ。
上げて堂々と曲を終わります。
第2曲(アルトのレチタティーヴォ)
アルトが立ち、Mein Gott(我が神よ)と呼びかけ、「私は、
教会カンタータ第 179番(BWV179)
Siehe zu,
へりくだって、あなたの前に頭をたれ、その罪を反省し、行いを
daß deine Gottesfurcht nicht Heuchelei sei(心せよ、汝
正します」と誓います。
の敬神の偽りならざる)
1723年8月8日(三位一体後第11主日)に演奏され
第3曲(ソプラノのアリア)
ました。ライプツィヒの教会には夏休みはなかったのですね。
ここで、不安と恐れは最高潮に達します。弦楽器がその震
比較的小さな作品ですが、極めて厳しい内容を持った、
えと、心の揺らぎをあらわす中、ソプラノが Wie zittern und
引き締まった作品です。当日のペリコーペは、福音書ルカ
wanken der Sünder Gedanken(なんと震えまたゆらぐことか、
18、9-14 です。ここには、見かけだけを正しているパリサイ人
罪人たちの考えは)と不安感いっぱいに歌います。そして罪人
の偽善者と、仕事は卑しくても、率直な取税人とが出てき
達(要するにわれわれ人 間達のこと)は、互いを責めたり
ます。「義」とされたのは取税人の方でした。
(verklagen)、弁解したり(wagen)するのです。この2つの、して
はならない言葉に強烈な飾り(メリスマ)がつきます。
第1曲(合唱)
バッハが言わんとしていることはここなのです。かくて、その良心
ここでは、いきなりフーガから入ります。最初にバスで出
は引き裂かれてしまいます。曲はこの不安感いっぱいのまま突
る、フーガのテーマと、それを全く逆さまに転回した音型(6
然に終わります。救いはないのです。
小節遅れてテノールに出ます)との2重フーガです。歌詞の
内容は、「神を崇めることが、偽善であってはならない。心
第4曲(バスのレチタティーヴォ)
場面は一転します。弦楽器の伴奏を伴って、バスが幸せい
正しく神に仕えよ」。いきなり、厳しく戒められます。しかし、
曲想は明るく、美しいものです。
っぱいを歌っていきます。こんなにメロディックなレチタティーヴォ
の例を、私は知りません。
第2曲(テノールのレチタティーヴォ)
「罪は、イエスによって贖われた。お前が死に至るときには、
なんと厳しい歌詞をもった曲でしょうか。全部の歌詞をご
その結果が神に報告され」、dein Heiland öffnet dir die
紹介できないのは残念ですが、「今日のキリスト教界は、悪
ewgen Hütten.(救い主はお前に、永遠の住家を開いてくださ
い状態にある」とし、「世のあらかたのキリスト者は」、「うわべ
る)のです。天国への道が開かれた喜びを歌います。低弦に
の義務を果たすが」「心には尊大な名誉欲が巣食っていて」
出てくるピチカートは死を告げる鐘の音を模倣しているので
「偽善者だってそのくらいのことはできる」と断じます。難しい
す。
言葉を羅列して、怒り狂い、歌い手を悩ませます。
第5曲(テノールのアリア)
第3曲(テノールのアリア)
前曲を受けて、テノールが晴れやかに歌います。Kann ich
引き続いて、テノールが歌う。不実な偽善者を「ソドムの
nur Jesum mir zum Freunde machen(イエスを友にできさえ
りんご」にたとえて、厳しく糾弾します。
すれば、財貨の価値はもはやない)。この財貨とはペリコーペに
「外見ばかりが美しい偽善者は、神の前に立つ事はできな
出てきた、借金(つまりは私達の罪)の事なのでしょう。イエスに
いのだ(Heuchler, der von außen schön, können
よって反故にされたのです。曲は楽しげなガボットです。あくま
nicht von Gott bestehn)」と。
でリズミックに進んでいきます。ヴァイオリンの華やかな音型は、
ヴァイオリンの派手な動きは、外見の華麗さを、内声の不協
金貨の輝きを表すのです。
和音は内面の汚れを表しているのです。
第6曲(コラール)
第4曲(バスのレチタティーヴォ)
コラールとは、単純な賛美歌ですが、バッハの手に掛かる
バスが立って、やさしく諭します。バスは常に大人なので
と、とても崇高な曲に変貌していきます。ライプツィヒ初期のコ
す。ペリコーペのお話をそのまま受けて、「徴税人」こそ「ほむ
ラールには、凝ったものが多いのですが、この曲もその1つで
べき模範であり」、「神に対しへりくだって自分の罪を告白す
す。合唱はバッハが和声付けをしたコラールを、そのまま歌うの
れば、恵みと助けを見出せるのだ」と歌います。最後の so
ですが、弦楽器は、とっても変な事をやっています。最初は3
kannst du Gnad und Hülfe finden では、テンポをおとして、
曲目の震えですが、徐々にそれが収まって、やがては、平安が
やさしく歌われます。
訪れる様を、音を減らす事によって表しているのです。
「その者が、信仰に満ちてさえいるならば、永遠の命を得る」と
結びます。ハッピーエンドです。
第5曲(ソプラノのアリア)
ソプラノが祭壇に膝まずくようにして、祈ります。Erbarme
dich(憐れんでください)と。絡みつく2本のオーボエ・ダカッチ
ャ(コールアングレ)が、悲しみを、より一層深めるようです。
最後には、私は、哀れ、深い泥の中に沈んでいきます。
(Ich versink im tiefen Schlamm!)
第2曲(ソプラノのレチタティーヴォ)
「神の多くの御業に感謝し、その賛美を宣べ知らせよう」
第6曲(コラール)
と歌われます。
そのまま、その哀れを合唱が歌います。Ich armer Mensch,
Ich armer Sünder(私は哀れな人、哀れな罪人)と。
なんと美しく、せつないメロディーなのでしょうか。そして、このメ
第3曲(テノールのアリア)
テノールも高らかに賛美します。ハ長調の明るい曲に、リ
ロディーに付けたバッハの和声も、際立って凝ったものです。最後
コーダーとオーボエ・ダカッチャが絡みます。
には「神よ憐れんでください(erbarme dich)」と何度も懇願して
Meine Seele, auf erzähle,(わが魂よ、さあ、物語りなさい)
終わります。終りは必ずしもハッピーではありませんでした。
と奇跡の御業を褒め称えることを呼びかけます。Erzähle
(語りなさい)には、華麗なメリスマがついて、強調されます。
典型的なダカーポアリアであり、最初に戻って終わります。
教会カンタータ第69a番(BWV69a)
Lobe den Herrn, meine Seele(わが魂よ、主を頌めまつれ)
179番の翌週、8月15日に演奏されました。日本ではお盆
ですが。教会暦では三位一体後第12主日用です。
第4曲(アルトのレチタティーヴォ)
アルトがおもむろに立って、述べ伝えます。「主は、私の幼
少のころから、数知れずの奇跡をおこなってくださいました。
まずはペリコーペです。福音書マルコ 7、31-37。イエスの行っ
しかし、私はそれへの感謝を充分にはしてきませんでした。
た奇跡のお話です。イエスは、耳が聞えず、口のきけない人を、
私の口も舌も弱かったからです。どうか、私の近くへきて、
「エパタ(開け)」と言って治してしまいました。イエスはこの事を皆
『Hephata(エパタ)』と言ってください。そうすれば、私の口も
に口止めしましが、驚いた人々は、皆に言いふらしまったのです。
開き、感謝を申し上げられるのです。」
Hephate の後、口が開いたことによって、曲は軽やかなイン
第1曲(合唱)
テンポになり、dankens(感謝)が強調されます。
なんと明るく、爽やかで、勇壮な曲でしょうか。夏の青空に突
き抜けるような勢いをもっています。トランペット3本、オーボエ3
第5曲(バスのアリア)
本、それにティンパニーまで入る大規模で、祝祭的な曲です。し
口が開くようになって、バスが軽がると、感謝の気持ちを
かも我々の演奏では、トランペットもティンパニーもバロック時代
歌います。Singt mein Mund mit Freuden:Gott hat alles
のものを使う。これらを聴けるチャンスなんて、めったには在りませ
wohlgemacht!(私の口は、喜びをもって歌います。神は全
んぞ。
ての事を善くなさったと)。
曲は大きく3部形式です。1部は、器楽を主体とした前奏。2
部は、合唱を主体として、2つのテーマをもつ2重フーガ、そして、
Freuden につく装飾は長く、華麗なものです。
オーボエ・ダモ―レを伴ったオケも、喜びを伴にします。
3部では1部が再現してきます。
1部の開始では、トランペットが勇壮に鳴り渡り、後半には合
第6曲(コラール)
唱も加わって、Lobe den Herrn, meine Seele(私の魂よ、主を
最後は、穏やかに、しめやかにコラールが歌われます。
たたえよ)と歌う。16分音符の細かいメリスマが合唱団を苦しめ
Was Gott tut, das ist wohlgetan(神の御業はすべて善くな
ます。
される)と。これは、バッハのコラールに何度も出てくる曲で、
2部ではフーガが始まります。ソプラノ、アルト、テノール、バスと
先の会で我々も演奏した、75番と同じものです。
上から順に第1のテーマが歌い継がれていきます。歌詞は賛美
せよ(前と同じ)です。やがて、テノールに第2のテーマが出ます。
Und vergiß nicht, was er Gutes getan !(そして忘れるな、主の
御計いをなにひとつ)。各声部の後に器楽も加わり、そして今度
は、2つのテーマのフーガが同時に進行していきます。渾然一体
となって盛り上がっていき、なだれ込むように3部に突入していく。
ここではもはや合唱は各声部一体で歌詞を唱和し、meine
Seele で頂点に達します。前奏と同様の後奏がオケで奏され
て、華々しく曲が閉じられます。
ここで歌われている Gutes getan(善き御業)とは、もちろん、
イエスの行った奇跡のことです。
神の御業はすべて善くなされる。
わたしはそれを堅く信じよう。
険しい道を行くわたしを
辛苦と死と悲惨が追い立てるかもしれないが、
神はわたしを
まったく父のように
その御腕に支えてくださる。
だからわたしは神の支配に委ねるのだ。
ターフェルムジーク鎌倉カンタータ合唱団
ソプラノ
アルト
テノール
バス
岩田幸子
荒木須賀子
産形
阿比留洋久
小山順子
飯野幸子
高野浩一
大川五郎
中瀬瑞枝
菅谷美知子
原山
川上
中阪理津子
武居良子
平田吉輝
古田洋子
橋本弘美
塚越敏雄
村田
本多厚美(客演)
橋本晴人
望
山本朋子
合唱指揮:大川五郎
森
本多厚美
聖
博
敦
記内一弘
晶江
練習ピアノ:大場智子
ターフェルムジーク鎌倉カンタータオーケストラ
バロックトランペット
中村孝志
中村
荒木
肇
忍
オーボエ
井上卓也
桑野若菜
リコーダー
ヴァイオリン
ヴィオラ
井上 剛
荒木葉子
小林靖児
ティンパニー
岩瀬祥子
村瀬隆雄
井上
太田純子
チェロ
奥村直生
小貫昇三
小林祐子
コントラバス
高橋英雄
北川
剛
小林隆志
洋
オルガン・チェンバロ
ファゴット
武末さやか
西谷裕之
次回以降のお知らせ
2004.1.12(成人の日) バッハ教会カンタータ連続演奏会Ⅲ
日本キリスト教団 逗子教会
pm2:00開演(1:30開場)
2004.5.5(子供の日) バッハ教会カンタータ連続演奏会Ⅳ
場所未定
定期会員の募集
上記4回分のチケットをまとめて6000円でご購入いただけるお得な定期会員を募集します。
この機会にぜひ受付にてお申し込みください。
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