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高野琢雄 - 桐蔭学園

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高野琢雄 - 桐蔭学園
RoboCup 世界大会レポート
林原研究室
T13I020
高野琢雄
7月1日
出発の日心躍らせ、いざイタリアへ!この日はずっと飛行機に揺られる
7月2日
到着したイタリアはからっとした空気と照りつける太陽が我々を向かい入れ
た。準備日の 1 日目、来てから知った新事実。てっきり社会人チームと違うリーグで試合
をするものだと思ったら同じリーグに・・・しかもコートのラインが引き終わっていない
上引き方もかなりテキトー・・・今更ながらイタリアに来たのだと実感。そんな状況でセ
ッティングに入りカメラの取り付けを行うも、チーム「Vienna Cubes」のカメラを触って
しまい本当に悪いことをしてしまいました。でも「Vienna
Cubes」の人たちは謝る僕を「Don’t worry」と言ってくれ
て心底感謝するのでした。←みんなやさしー!
脚立の数が少なく交渉を必要とされ英語力のなさに凹みま
した。英語が通じない時もしばしばありましたが←脚立貸し
てくれってイタリア語でなんて言うんだ∼
結局カメラは真ん中の位置にセットできたのでした。時間が
あるときに他のチームのマシンを見ることにしたのですが、見ていると全てのチームが強
そうに見えてホント大丈夫かと思っちゃいました。そしてその偵察の中で前後に Kick
Device を装備しているのはどうやら桐蔭だけのようでした。
7月3日
通信面で新潟以上の電波障害が予想されることが判明し、それについての対
策として社会人チーム総合警備のおふたり、中村さんと岩月さんの用意したデバイスのお
かげで急造ではあったがなんとかストレスなく動かすこ
とに成功。変わりと言ってはなんだが、デバイスが鬼のよ
うに熱をもち、マシンを動かしたら冷却(団扇であおぐ)
をすることに・・・いろいろなチームにその様子を写真に
取られてしまいました(笑)
それから他のチームの話で、どこのチームも去年を遥かに
上回る LvUP をとげていた。日本の大会とは全然違うもの
だと考えないといけないようだ。シュート力にしても桐蔭
と同じくらいのはざらにいて、しかも完璧ではないにしてもループシュートを打つところ
がいくつかあった。マシンの調子としては学校で出来ていたことがなかなか再現できなく
て苦労する。そしてこの後に大会側から告げられたルールが凄かった。ボール←好きな色
使え。マシンの上に載せるマーカーの色←これまた好きな色を使え・・・ようは「勝手に
やれ!」状態で全然準備はしていなかった。
生活面でホテル近くのスーパーAli に買出しに行く。場所によって倍も違う物の価格に驚
く!会場内でコーラ買うと 3 ユーロするのにスーパーだと 1.5 リットルが 1.3 ユーロ・・・
ぼったくりだ∼!初とも言えるイタリアでのリストランテでの食事。だが!?パスタが焼
きうどんに、リゾットが塩分の高い焼き飯になっていた・・・(;_;)
今日わかったことの結論としてイタリアとは本当にテキトーな国であると理解した
7 月 4 日
チャレンジカップが始まる!種目は障害物回避からのシュートの本数を競う
のと、2 台のマシンを使ったパスの成功回数。強いチームのその卓越した技術というのを目
の当たりにした。(桐蔭の画像システムが良ければいいとこまで行ったハズ!←高性能なカ
メラ欲しいぃ∼)通信システムの調子は良好で以前の状態だと通信の遅れが3ms 程なのに
対し、新しいデバイスは1ms という数字をたたき出した。明日からの本番、お客さんを驚
かせる結果に期待を膨らませる!
生活面で昼にトルコ料理風サンドを売る店に入ったのだが店の人たちの人相が危ない感じ
の人ばかり。注文は絵を指差し「ウノ」(1 の意味)と言って買うことに成功。味はうまい
のだが離れた席の白人がずっとこちらを睨んでいて正直心配でした。お勘定もスムーズに
済ますことができて楽しい経験をしました
7 月5 日
ついに今日から本番開始!初戦の相手は「Lucky Star」というシンガポールの
チーム。初戦から強敵とあたることとなった。相手は完成
度の高いチームで一度はチャンピオンの座についた程の
強さを持つ。試合も相手の機動性と多種多様な戦略に翻弄
され、奮闘するも 0−10 という結果に終わった。予想とし
ては開始 3 分で負けるだろうと思っていたところ後半の半
分近くまで持ちこたえたのだから良いほうだと思う。
そしてこの日
の 2 戦目の相手は一緒にこれまでやってきた桐
蔭の社会人チーム「まくした」同じマシンを使
用し動きにさほど差はないのに、1 トップをひい
た学生チームでは攻撃力不足は補えず、
「まくし
た」のディフェンスラインを破ることは 1 度し
かかなわなかった。逆に 2 トップをひいた「ま
くした」に隙を突いた攻撃で 2 点決められ結果 1−2 で破れた・・・この日だけで 2 敗して
しまったので、決勝リーグに行くには 3 勝ないし 2 勝しないと行けなくなった。ちなみに
この日「まくした」は 2 勝している。この日の夜戦略に 2 つほど手を加える。一つはキッ
クオフでループシュートをフルパワーで打つこと!もう一つがゴールキーパーの動く範囲
を広げることだ。桐蔭の戦略上、ディフェンスライン(通称だんご 3 兄弟)とキーパーの
間にボールが止まると、どの機体も取りに行かなくなるそのためのキーパーの修正だ。こ
れがうまく機能すればさらに強固なディフェンスとなるだろう!
7 月6 日
正念場のこの日、最初の相手は中国の「Wright Eagle」。機体性能で言えば桐
蔭のほうが断然上なのだが画像がうまく取れないために位置精度や、制御しきれるスピー
ドが半減され後は戦略次第という状態。桐蔭からのキックオフ。昨日の夜に調整したルー
プの成功率は 5 割程度・・・たのんます!!!レフリーの合図でスタート。フォワード打
つ!相手の上を越えそのままゴールに吸い込まれる!いやったぁぁぁ∼∼∼と思ったらな
にやら相手側のハンドラーがレフリーに話し掛けている・・・なになに「こちらはまだ通
信が成立していなくて動くことができなかったぁ∼?」レフリーはすぐに了承←なぜ
だ!?・・・まぁ落ち着こう。もう一度桐蔭のキックオフからだから同じことをすればい
いんだ。もう一度キックオフ。しかし無常にもかすって前に転がるだけ・・・ちくしょ∼
∼。そうこうするうちに中国がボールをキープしタイミング良くシュートを放ってきた!
でも弱い。(`ー´)ニヤリ。だんご 3 兄弟の絶好の打ち返すところだ、と思ったらボールを
追ってきたフォワードがだんごの前に来てしまい、そのままだんごの真ん中がシュート!
フォワードに跳ね返り自分のゴールにボールが入る・・・ぐわぁぁぁぁぁなぜだー
そんなわけでみすみす 1 点相手に献上してしまう。でも時間はまだある逆転のチャンスは
まだまだ十分だ。フォワードの壁際ボール処理、
ドリブルローラーでボールを保持し相手ゴー
ルに方向転換、シュート!だが外れる。く∼惜
しい。そんな行動を何回か繰り返し、やっとで
1 点返す!もう 1 点だ行け∼というところでタ
イムアップ・・・結果 1−1 の引き分け・・・
気持ちを切り替えて次に望もうと思います。
そして次の試合の相手は「5DPO」というチーム。機動
性・シュート力は共にトップクラス。ただドリブル機構が
ないためボールを保持することができないマシンである。
このチーム実は以前、シード権を持つ程の常連でしかもシ
ュート機構にはソレノイドを使用している。ただその使い
方は独特で、キックデバイスを斜めに取りつけボールを打
ち出すことでフィールドに 1 度バウンドさせボールを浮
かすことに成功している。
試合が始まる、主導権を握ったのはやはり「5DPO」その機動性を生かし果敢に桐蔭ゴー
ルを目指してくる。何度も危険な目にあい相手のキーパーチャージだ!と思ってもレフリ
ー止めない←なぜ!?その代わりに桐蔭の反則を取りペナルティキック・・・レフリー?
で、相手にそれをしっかりと決められる。点を取られた後のキックオフもレフリーボック
ス操作する人が何やら間違った手順でスタートするものだから不発の連続・・・そんなこ
とが 3 回ほど続き、最後にはあの強力なシュートがだんごディフェンスを振り切ってゴー
ル・・・
試合内容では確かに相手に劣っていたけど、それよりもレフリーのルールの知らなさに落
ち込みました←レフリーは違うリーグのチームの誰かがレフリーをやることになっている。
ちゃんとしたレフリーを他に準備して欲しいと強く思いました。
結果 0−4 で試合終了・・・レフリーのせいにしても仕方ないが悔しさと理不尽さにとこと
ん凹みました。これで決勝リーグに行けることはなくなったわけです。後は残りの試合を
せめて1勝できるようマシンの調整を行おうと思います。
7 月7 日
今日が最後の試合。悔いの残らぬ良い試合にしたいと思います。対戦相手は
「Vienna Cubes」。僕がカメラの取り付け時に迷惑かけてしまったチームです。キックオフ
は桐蔭。試合開始の合図で前回から見せていたループのキックオフが炸裂!しかしシュー
トは相手を飛び越えるのだが角度が悪くそのままゴールラインをわってしまう。惜しい!
フォワードが果敢に攻め、1 人持ち込んでシュート!ブロックされるもすぐに拾いに行きも
う一度シュート。決まった∼ようしこの調子でじゃん
じゃん点を稼げ∼相手が攻めこんできたときはディフ
ェンダー&キーパーくんが好セーブ。良い感じに転が
ってきたボールをだんごの真ん中がシュート!ゴーー
ーール。これで2点目。この調子なら 10 点決めるの
も夢じゃないかもと思っていたが相手も最終日だけあ
り良い感じにディフェンスできてる。そしてこのまま
タイムアップ。2−0 でこの大会が終わった・・・と思っていたら決勝リーグに行く 1 チー
ムが辞退し得失点差で桐蔭が 4 位に入っていたため決勝に行けることが判明!やったーー
ー!まだこれで強豪たちと試合できると思うと嬉しくて涙でそうでした。決勝リーグであ
たることになったのは隣のリーグで愛知に勝って予選リーグ 1 位の「CM Dragon」という
カーネギーメロン大学と反対隣で「Osa Yans」という日本のチームに勝って予選 2 位で通
過の「Field Ranger」。2チームとも強敵なので良い試合ができれば例え負けても悔いは残
らないだろうと思います。
7月8日
今日最初の相手はいきなり「CM Dragon」から。強豪相手に 3 分もつかと思
われていましたがディフェンダー&キーパーが良い動きをしてくれてなかなか相手にゴー
ルさせない!フォワードもうまくシュートコースをつぶしてくれる。これはまさか行ける
かもと思った矢先、サイドライン際で桐蔭のマシンに囲まれていた敵が反対サイドめがけ
て高速なパス!それを待ち構えていたもう一台がダイレクトシュート!決まる・・・入れ
られたにもかかわらず、思わず拍手してしまいました。すげぇー。そのパターンで 2 点失
い、他にもディフェンダーのちょっとした隙間を狙われ前半が終わるころには 8 点も入れ
られていました。桐蔭もキックオフで果敢にル
ープシュートを狙うのですがキーパーに阻ま
れるかゴールラインを割ってしまうのがほと
んど 1 度だけゴールの隅に入りそうでしたが、
惜しくもバーに阻まれてしまいました。後半始
まって 3 分くらい経過ころ最後の 10 点目を決
められゲーム終了。0−10 という結果でした。
でも今大会で桐蔭にとって一番かもしれない
くらい良い試合でしたから悔しさはなかったです。ロボカップがんばってやってきて良か
ったなと思える試合でした。しかも、ここに勝つにはどうしたら良いかと色々戦略を練っ
てしまったりしています。
次の試合「Field Ranger」との試合も良い試
合をしていました。当初ここにも 0−10 で負
けるであろうと思っていたのですが、相手の
シュート をディフェンダーがピンボールの
ように打ち返しそのままゴール!というの
があったりなかなか 入らなかったフォワー
ドのシュートがうまく敵ディフェンダー の
間をくぐり抜けるなどして 2−0。後半 1 点
返されましたがそのまま逃げ切り 2−1 で勝ってしまいました・・・気がつけばベスト 8。
愛知と並ぶ成績で今大会我々のロボカップは幕を閉じたのでした。
7月9日
この日ロボカップ小型機リーグの優勝チームが決まります。我々に勝った「CM
Dragon」は去年の覇者コーネル大学の「BigRed」に予選で 4−0 で勝った「Roboroos」と
対戦し,なんと 10−0 で負けてしまいました。上に行くとちょっとした差が勝敗を分けると
いうのを思い知らされました。コーネルも勝ちあがってきていて、決勝は再び「BigRed」
と「Roboroos」となりました。コーネルは予選で負けたその敗因を修正してきたのか両者
とも譲らず、コーネルがPKを相手
に与えてしまった時も、右から左へ
のフェイントにキーパーがしっかり
反応しセーブ!このとき場内は大興
奮でした。前後半終わっても 0−0 の
ままで延長戦に入り、開始 1 分しな
い時間でした。コーネルの奇襲で強
力なシュートを強引に打ちそれが決
まってゲーム終了!大歓声が起こり
今年の覇者が決まりました。
非常に良い試合でこんな試合を我々もいつかできたらと思います。これから先、桐蔭のチ
ームがこの舞台に上がり、喜びの声をあげているのを希望します。そんなわけでロボカッ
プは幕を閉じたのでした。
7 月 10 日
ここから先輪はイタリア観
光!ベネチアへGO!電車に乗り揺られること 40 分、水の都ベニスに到着。天気も良いし
暑くてもジメジメしていないから気持ち良いぃ∼
船に乗って色々と見てきました。イタリアの建物のその精巧な作りに目を奪われ、道行く
人にまたも目を奪われ、海岸で・・・やっぱり目の保養をして(笑)非常に良い経験をつ
みました。サンマルコ広場では鳩がもぉそこら中に闊歩し餌をくれる人間に群がります。
昼をレストランでとった後、自由行動ということにして学生 3 人で海岸に向かい長い時間
過ごしました。海パン持ってなかったので上半身裸で下にジーンズはいたまま海飛び込ん
だりしちゃいました。その後交代で荷物番をして楽しみました。今回イタリアに来ていく
つか覚えた言葉が「Grazie」ありがとう、と「Buon giorno」こんにちは・おはよう「uno
と due」は数字の1と2、文法では「Il conto,per favore」で、お勘定お願いします、とい
ったところ。←それだけ・・・言葉が通じ
ないときは英語かジェスチャーでなんとか
切り抜けられました。話すとき非常に緊張
して英語で言われてもすぐに頭で理解でき
ず、助けを求めてしまったこともチラホラ
ありましたが・・・教訓として英語くらい
は緊張していても大丈夫なくらい話せるよ
うになっておかないといけないなぁと感じ
るのでありました。
そうこうしている間に時間はたち、帰る時
間となりました。
このイタリアでの生活は一生の思い出として、僕のこれからの人生に大きく影響する物だ
ろうと思います
最後に 7 月 11 日
ひたすら飛行機に揺られたのですが、次に海外行くときは可能な限りビ
ジネスクラスで行きたいと心に誓うのでした!←それくらいポンと払えるくらい稼げるよ
うになりたい!
Fly UP