Comments
Description
Transcript
自然な図形と不自然な図形: 幾何図形の二つの「意味」
自然な図形と不自然な図形: 幾何図形の二つの「意味」 稲岡大志 (神戸大学) mail: [email protected] 日本科学哲学会第 48 回大会 @首都大学東京 南大沢キャンパス 2015.11.22 目次 研究の背景 目的 図形を用いた証明 ピタゴラスの定理 ユークリッド『原論』1 巻命題 1 言語を用いた証明との違い 言語を用いた証明との違い 『原論』の定義 (一部) 『原論』の要請 (公準) ポップアップ 幾何図形の「意味」 図形推論における背理法 ユークリッド『原論』3 巻命題 5 ユークリッド『原論』3 巻命題 13 ユークリッド『原論』3 巻命題 2 ユークリッド『原論』1 巻命題 27 背理法の図形的仮定 マクベス説の批判的検討 ダブルアイコン説 まとめ 研究の背景 ▶ Shin によるベン図やオイラー図など、図形上での論理的 推論についての研究。 ▶ Manders によるユークリッド『原論』における図形の機 能分析。 ▶ Avigad, Mumma, Mueller による『原論』における図形推 論の形式化研究。 ▶ ユークリッド幾何学( 『原論』 )やフレーゲの概念記法と いった、数学における図形を用いた推論システムについ ての研究 (Macbeth など)。 ▶ ギリシア数学史研究の進展。証明における図形の位置付 けの変化。補助的役割から証明の構成要素としての役割 へ(Fowler, Netz など) 。 ▶ 詳しくは稲岡 [2014] を読めばだいたいわかります。 研究の目的 ▶ 図形を用いたユークリッド幾何学の証明、とりわけ、背 理法を用いた証明において図形が果たす役割に注目し、 幾何図形をパース的な意味でのアイコンとみなす解釈を 批判的に検討し、この解釈はさらに精緻化できることを 指摘する。 ピタゴラスの定理 Theorem 任意の直角三角形について、斜辺の長さを c とし、それ以外 の辺の長さを a , b とするとき、a 2 + b 2 = c 2 が成立する。 Proof. 一辺の長さを c とする正方形を描く。さらに、下図のように任意の直角三 角形をその周囲に 4 回描く。 このとき、三角形の三角の合 計は 180 度であるから、描かれた大 a b きな図形は正方形であり、その面積 は二通りに表現できる。すなわち、 b c a 1 2 (a + b )2 = c 2 + 4 × ab c c a これを展開して整理することで、 c b a2 + b2 = c2 a が成り立つ。 b □ ユークリッド『原論』1 巻命題 1 Theorem 与えられた直線を一辺とする正三角形を作図することができ る。(『原論』では「作図することができること」) Proof. 与えられた有限直線を AB としよう。そこで直線 AB の上に正三角形を作 図せねばならない。 まず中心を A とし、また距離 AB をもって、円 BGD が描かれたとしよう [I.要請 3]、一方、まず中心を B とし、また距離 BA をもって、円 AGE が描かれたとしよう [I.要請 3]。そして円が互いを切る点 G から点 A 、B へと直線 GA と GB が結ばれたとしよう [I.要請 3]。 すると点 A は円 GDB の中心であるから、AG は AB に等しい [I. 定義 15,16]。一方、点 B は円 GAE の中心であるから、BG は BA に等しい [I. 定義 15,16]。また GA も AB に等しいことが証明された。ゆえに、GA と GB の各々は AB に等しい。また同じものに等しいものは互いにも等しい [I. 共通概念 1]。ゆえに、GA も GB に等しい。ゆえに、3 直線 GA , AB , BG は互いに等しい。 ゆえに、三角形 ABG は等辺であり [I. 定義 20]、与えられた有限直線 AB の上に作図されている。 これがなされるべきことであった。 □ G D E A B 図形の機能 ▶ 図形が表示するのは co-exact な性質、つまり、対象同士 の位置関係(交差、接触、内包など) 。 ▶ exact な性質、つまり、対象の量(長さや角度や面積の広 さなど)は図形ではなく証明における文によって指定さ れる。 言語を用いた証明との違い ▶ 図形的表現と言語的表現の違いはメンバーシップ関係と 集合同士の包含関係の表現にある (Shin[1994])。 ▶ 図形には発見的機能がある (Shin[2012])。図形は epiphany をもたらす (Catton and Montelle[2012])。 ▶ どちらも規約に基づく点では違いがない (Azzouni[2013])。 ▶ 図形を用いた証明は知識拡張に寄与するが、言語を用い た証明はしない (Macbeth)。 『原論』の定義 (一部) 1. 点とは部分を持たないものである。 2. 線とは幅のない長さである。 3. 線の両端は点である。 4. 直線とは、その上の諸点に対して等しく置かれている点 である。 5. 面とは長さと幅のみを持つものである。 『原論』の要請 (公準) 1. すべての点からすべての点へと直線を引くこと。 2. 有限な直線を連続して 1 直線をなして延長すること。 3. あらゆる中心と距離をもって円を描くこと。 4. すべての直角は互いに等しいこと。 5. もし 2 直線に落ちる直線が、2 直角より小さい同じ側の 内角を作るならば、2 直線が限りなく延長されるとき、2 直角よりも小さい側で、それらが出会うこと。 ポップアップ ▶ ポップアップ:ある図形の部分を別の図形の部分として 見ること。 ▶ 図形を組み合わせることで(あるいは単独の図形からで も) 、新たな図形がポップアップ(pop up)する (Manders[1995])。 ▶ ポップアップする図形をうまく読み取ることによって証 明が進められる。 ▶ ポップアップは図形特有の機能であり、知識の拡張をも たらす(Macbeth[2014 87-9])。 ▶ 図形の見方の転換によりポップアップが生じる。seeing - as としてのポップアップ。ウィトゲンシュタインのア スペクト知覚との親近性(Coliva[2012]) 。 ▶ 幾何学が苦手な人は適切なポップアップを行うことがで きない、つまり、アスペクトの切り替えが上手ではな い人。 ▶ いい加減に描かれた図形を「三角形」として見なすため には、図形のある部分を捨象する必要がある。 ▶ 同じく、実際に書かれた記号の色や大きさや歪みも捨象 されなくてはならない。 ▶ 何を捨象すべきかは、その記号や図形で何を表現するこ とを意図しているかに依存する。 ▶ すなわち、幾何図形は Grice の非自然的意味(non natural meaning)として対象を意味する (Macbeth[2014 81-])。 自然的意味と非自然的意味 ▶ 皮膚の上の染みが何らかの疾患を「意味する」ケースと、 バスの上に置かれた三つのベルがバスが満員であること を「意味する」ケースとでは、何かが何かを「意味する」 仕方が異なる。 ▶ 前者は「自然的意味 (natural meaning)」 、後者は「非自然 的意味 (non natural meaning)」 。後者は記号を用いた者 の意図を知らなければ意味も読み取れないが、前者はそ うではない。 ▶ 幾何図形は幾何学的対象の instance ではない。 ▶ そもそも、 「部分を持たない点」や「幅を持たない線」を 描くことはできない。 ▶ 描かれた図形が点や直線を意味するのは、そう意図され て描かれたから。 ▶ 幾何図形は、対象を描写する絵(picture)ではない。幾 何図形は、対象を構成する部分相互の関係を表現すると いう点において対象を意味することができる。この意味 で、幾何図形はパースの「アイコン (icon)」とみなすこと ができる。 ▶ ただし、この場合の「関係」は見かけ上のそれではない。 ▶ 「図形が対象と類似しているのは、その見かけにおいて ではなく、たんに、類似性があるところの部分と部分の 関係という点においてでしかない」(Peirce[1932 159] (Macbeth[2014 83] に引用)) ▶ たとえば、円を意図して図形を描くとして、描かれた円 は「周囲の点がある点から等距離にある」という点にお いて対象としての円と類似している。 ▶ このことは、背理法を用いた証明における、「矛盾した内 容」(contradictory content) においても見て取ることがで きるとマクベスは主張する(Macbeth[2012 72])。 ▶ ただし、パースがこの引用箇所で念頭に置いているのは、 樹形図や系統樹のような、対象間の関係を図示したもの であり、幾何図形ではない。マクベスによるパースの参 照はかなり恣意的であることに注意。 背理法 I ▶ 『原論』には背理法を用いた証明が少なからずある。『原 論』全体で 465 の命題のうち 110 が背理法により証明さ れている (Vitrac[2012])。 ▶ 1 巻 (平面図形の性質):命題 6, 7, 14, 19, 25, 27, 39, 40 ▶ 3 巻 (円の性質):命題 1, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12, 13, 16, 18, 19, 23, 27 ▶ 4 巻 (円に内外接する多角形、多角形に内外接する円の作 図):命題 4 ▶ 5 巻 (比例論):命題 9, 10, 18 ▶ 6 巻 (比例論の平面幾何への応用):命題 7, 26 ▶ "E ι (γαρ) δυατo ν" ((なぜなら) もし可能ならば) 背理法 II ▶ 形式言語ならば矛盾は容易に表現できる。 ▶ 0 = 1 や {Pa , ¬Pa } など。 ▶ 図形のみで背理法の仮定は表現できない。文による読み 方の補助が必要。 ▶ その際の読み方には、exact に関するものと co-exact に 関するものがある。 ▶ とりわけ、円の性質を扱う 3 巻では co-exact なものが 多い。 ユークリッド『原論』3 巻命題 5 Theorem もし 2 円が互いを切るならば、それらの中心は同じにはなら ない。 背理法の仮定 2 円が互いを切るとして、それらの中心は同じ点である。 A G D E Z B H Proof. 2 円 ABG,GDH が点 B,G において互いを切るとしよう。この とき、それらの中心は同じにはならない。というのは、もし 可能ならば、2 円の中心が E であるとし、EG が結ばれ、EZH が任意に引かれたとしよう。すると点 E は円 ABG の中心で あるから、EG は EZ に等しい。一方、点 E は円 GDH の中心 であるから、EG は EH に等しい。また EG は EZ にも等しい ことが証明された。ゆえに、EZ は EH に等しい。すなわち、 小さいものが大きいものに等しい。これは不可能である。ゆ えに点 E は 2 円 ABG,GDH の中心ではない。 □ ユークリッド『原論』3 巻命題 13 Theorem 円は他の円に 1 点におけるより多くの点で接することはない。 内部で接するときも外部で接するときもそうである。 背理法の仮定 2 円が 1 点より多い点において接する。 K A L G オックスフォード写本における 3 巻命題 13 の図 (一部) 外部において 1 点より多い点において接することは ないことの証明. 弦 AG は円 AG と円 AKGL の内部にあることになる(命題 3-2 より)。円 AG の内部にあるので、これに外接する円 □ AKGL の外部にあることになり、矛盾する。 ユークリッド『原論』3 巻命題 2 Theorem もし円周上に 2 つの任意の点がとられるならば、2 点を結ぶ 直線は円の内部に落ちることになる。 背理法の仮定 円周上の 2 つの任意の点を結ぶ直線が円の外部に落ちる。 D A G B Z E Proof. 円 ABG の中心を D とし、DA,DB が結ばれ、DZE が引かれる とする。すると、DA は DB に等しいので、角 DAE が角 DBE に等しい。そして、三角形 DAE の 1 つの辺 AEB が延長され ているから、ゆえに、角 DEB は角 DAE より大きい。また、 角 DAE は角 DBE に等しい。ゆえに、角 DEB は角 DBE より 大きい。また、あらゆる三角形の大きな角には大きな辺が向 かい合う。ゆえに、DB は DE より大きい。また、DB は DZ に等しい。ゆえに、DZ は DE より大きい。すなわち、小さい ものが大きいものより大きい。これは不可能である。 □ ユークリッド『原論』1 巻命題 27 Theorem もし 2 直線に落ちる直線が互いに等しい錯角を作るならば、2 直線は互いに平行となる。 背理法の仮定 もし 2 直線に落ちる直線が互いに等しい錯角を作るならば、2 直線は互いに平行とはならない。 A E B H G Z D Proof. AB,GD が延長されて B,D の側の H で出会うとする。三角形 HEZ の外角 AEZ は内対角 EZH に等しい。しかしこれは不可 能である。よって、AB,GD は B,D の側で交わることにはなら ない。同様に、A,G の側でも交わることはない。 □ 背理法の図形的仮定 I ▶ 3 巻命題 5:円の中心ではない点を円の中心として見る (=ある点から円周への距離が等しいとみなす)。 ▶ 3 巻命題 13:三日月の図形を円として見る (=半月形の 図形の線と線の繋がりを捨象する)。 ▶ 3 巻命題 2:曲線を直線として見る。 ▶ 1 巻命題 27:折れ線を直線として見る。 ▶ 文による指示がなければこうした見方を取ることは難 しい。 マクベス説の批判的検討 I ▶ マクベスは、描かれた図形が非自然的意味を持つアイコ ンであると考える。 ▶ その証拠として、(1) 定義通りには図形を描けない点、(2) 背理法における「矛盾した内容」の図形による描写、を 挙げる。 ▶ Coliva[2012] では、(1) と (2) は taking-as と分類され、 「推論を正しく遂行するために描かれた図形の知覚的性質 を却下すること」(p.131) とされる。 ▶ しかしこの二点は同じことだろうか? ▶ (1) は描かれた図形を幾何学的対象として見る作用。 ▶ (2) は描かれた図形と図形の関係や図形の定量的性質を文 によって指定する作用。 マクベス説の批判的検討 II ▶ 確かに抽象的対象としての点や円を実際に描くことはで きない。したがって、描かれた図形を、抽象的対象を意 図して描かれたものとして見ることが求められる。 ▶ 背理法の仮定も現実には描けないが、その「描けなさ」 は (1) とは異なる。 ▶ (1)での描けなさは「抽象的対象を描くことの不可能 さ」であり、(2) での描けなさは「ユークリッド空間の性 質によって不可能な図形の配置」である。 ▶ 背理法は(2)の意味での図形の見方を要求する点で、通 常の証明とは異なっている。その意図は命題 (定理) で述 べられている文を丁寧に読むことによってのみ把握さ れる。 マクベス説の批判的検討 III ▶ マクベスは、幾何図形の自然的意味と非自然的意味の対 比を際立たせるために、後者は意図が伝われば描き方は 自由でよい、と素朴に捉えている。意図を伝えるために は何が必要か、ということをあまり考えているようには 見えない。(Macbeth[2014 83-4]) ▶ ちなみに、Catton and Montelle[2012] では、背理法が図 形のポップアップ性に基づくとして、マクベス説が参照 されているが (p.54)、これは誤解。 ▶ マクベスは、通常の証明と背理法の証明のどちらにおい てもポップアップが行われていることを例示しているが、 背理法に特化してポップアップが起こるとは言ってない。 ダブルアイコン説 I ▶ アイコンとしての図形には二種類あると考えたい。 ▶ ひとつは、点や直線を意味するアイコンとしての図形。 通常の幾何図形。自然的非自然的意味 を持つアイコン。 ▶ もうひとつは、主に背理法の仮定で要求されるような、 非自然的非自然的意味 を持つアイコン。 ▶ 両者のアイコンをきっちり線引きすることは難しい。 ▶ この分類が有効だとすると、どのようないいことがある のか。 ▶ 『原論』では同じ図形が、ある証明では背理法の仮定と して非自然的非自然的意味を持つものとされ、別の証明 では通常の見方として自然的非自然的意味を持つものと されることがある。 ダブルアイコン説 II ▶ また、ある証明でキャンセルされた仮定(が求める図形 の意味)が別の証明でも再度用いられることもある。(た とえば 1 巻命題 14 では折れ線を直線と見なすことが背 理法の仮定として求められるが、命題 27 でも再登場す る) 。cf.Rabouin[2015] ▶ こうした恣意的な diagram control もアイコンを分類する ことで何らかの規則を与えることができるかもしれない。 ▶ また、幾何図形に限らず、数学記号全般についての分析 に使える。 ▶ 論理記号の分析にも使える。たとえば、ベン図やオイ ラー図は図形を自然的非自然的意味で、概念記法は図形 を非自然的非自然的意味で用いていると、それぞれ考え られる。 ▶ 自然的非自然的意味から非自然的非自然的意味へと推移 することが、記号としての図形の厳密さ、表現力の高さ をもたらすという仮説の検証が必要。 まとめ I ▶ ユークリッド幾何学 (『原論』) における証明は、図形と 文とを相互参照することによって遂行される。 ▶ 描かれた図形は「意図された性質」を持つ「意図された 対象」として見られなくてはならない。文が「図形の見 方」を与える。 ▶ とりわけ背理法の仮定においては、図形をかなり自由に 見ることが求められる。 ▶ ポップアップや背理法における図形の用法、二種類のア イコンの切り替え規則の有無など、さらなる分析が必要 な論点は多い。 まとめ II ▶ たとえば、Johansen は、図形は集合間の包含関係は表現 できるが、集合のサイズ、メンバーシップ関係と包含関 係の区別までは表現できないことに着目し、図形をその 表示機能で diagram と figure に分け、幾何図形のような 図形は後者で、ベン図のような図形は前者に含める (Johansen[2014])。 ▶ 円の内部に別の円があることを表現する幾何図形と、あ る集合が別の集合に含まれることを表現する幾何図形と では、視覚的な現れは同じでも、前者とは異なり後者の 包含関係はあくまでも比喩的である。 ▶ ダブルアイコン説とこうした主張を比較検討することが 今後は求められる。 文献 I ▶ Jeremy Avigad, Edward Dean, John Mumma, "A formal system for Euclid’s Elements", Review of Symbolic Logic, 2, 2009, pp.700-68. ▶ Jody Azzouni, "That We See That Some Diagrammatic Proofs Are Perfectly Rigorous", Philosophia Mathematica, 21-3, 2013, pp.323-38. ▶ Philip Catton, Clemency Montelle, "To Diagram, to Demonstrate: To Do, To See, and To Judge in Greek Geometry", Philosophia Mathematica, 20-1, 2012, pp.25-57. ▶ Annalisa Coliva, "Human diagrammatic reasoning and seeing -as", Syhthese, 186, 2012, pp.121-48. ▶ Mikkel Willum Johansen, "What’s in a Diagram?: On the Classification of Symbols, Figures and Diagrams", Model-Based Reasoning in Science and Technology: Theoretical and Cognitive Issues, Studies in Applied Philosophy, Epistemology and Rational Ethics 8, Springer, 2014, pp.89-108. ▶ Danielle Macbeth, "Seeing How It Goes: Paper-and-Pencil Reasoning in Mathematical Practice",Philosophia Mathematica, 3-20, 2012, pp.58-85. 文献 II ▶ Danielle Macbeth, "Diagrammatic reasoning in Frege’s Begriffsschrift", Synthese, 186, 2012, pp.289-314. ▶ Danielle Macbeth, Realizing Reason: A Narrative of Truth and Knowing, Oxford University Press, 2014. ▶ Kenneth Manders, "Diagram-Based Geometric Practice", Paolo Mancosu, ed, The Philosophy of Mathematical Practice, Oxford University Press, 2008, pp.65-79. ▶ Kenneth Manders, "The Euclidean diagram(1995)", Paolo Mancosu, ed, The Philosophy of Mathematical Practice, Oxford University Press, 2008, pp.80-133. ▶ Charles Sanders Peirce, Collected Papers of Charles Sanders Peirce, vol.2., Harvard University Press, 1932. ▶ David Rabouin, "Proclus’ Conception of Geometric Space and Its Actuality", Vincenzo De Risi, ed., Mathematizing Space The Objects of Geometry from Antiquity to the Early Modern Age,Springer, 2015, pp105-42. ▶ Sun-Joo Shin, The Logical Status of Diagrams, Cambridge University Press, 1994. 文献 III ▶ Sun-Joo Shin, "The forgotten individual: diagrammatic reasoning in mathematics", Synthese, 186, 2012, pp.149-68. ▶ Bernard Vitrac, " Les démonstrations par l’absurde dans les Éléments d’Euclide : inventaire, formulation, usages" 2012. https://hal.archives-ouvertes.fr/hal-00496748v2 にて入手可能 (2015 年 11 月 20 日最終アクセス) ▶ 稲岡大志、 「図形推論と数学の哲学−−最近の研究から」、『科学哲 学』、 47 巻 1 号、 pp.67-82、2014 年. ▶ エウクレイデス、斎藤憲訳、 『エウクレイデス全集』1 巻、東京大学 出版会、2008 年. ▶ 本発表は科学研究費補助金(研究課題番号:15K02002)の助成を受 けています。