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Hong Kong Intelligence
2011 年 11 月 18 日 (金)
香港について (3)
前回の Hong Kong Intelligence No.2 - 香港について (2) – では「香港の暮らし、中国と香港の結びつき、日本-香港租税協定」と「香
港九龍東地区モノレール計画」についてお知らせしました。今回は「香港のこれから」をお伝えします。
香港のこれから
IT の世紀に向けたアジアの IT 都市
サイバーポート:
香港独自のクリエイティブ.デジタル.コミュニティーであるサイバーポート(情報技術開発区)は香港サイバーポート管理会が
管理を行う政府保有施設です。ICT(情報通信技術)の戦略的集積の拠点となっているサイバーポートでは 2009 年
12 月時点で 57 社のテナントと、施設内での起業支援を受けて立ち上げ中の 27 社を含む、80 社以上の企業が入居し
ています。入居率はほぼ 90%に達しています。このエリアでは ICT アプリケーション、情報サービス、デジタルゲーム、アニメー
ション、その他マルチメディアの商業化支援、クリエイティブな発想を持つ事業が育成されています。
サイエンスパーク: サイエンスパーク(科学技術開発区)は技術、ノウハウ開発の集積地をコンセプトに掲げ、エレクトロニクス、IT、通信、バイ
オテクノロジー、精密工学、再生エネルギー、環境技術を含むグリーン技術などに焦点を当てています。2002 年にオープンし
たフェーズ 1 では 81,000m2 の賃貸スペースが提供され、既に 92%が賃貸されています。2011 年完成予定のフェーズ 2
では 70,000m2 の賃貸スペースが追加されます。サイエンスパークには香港企業、中国企業、外国企業あわせて 300 社
以上の企業が入居しています。
データセンター:
香港はシンガポールと並びアジアでは有数のデータ処理インフラを有しています。当初より中国へのゲートウェイとしてのデータセ
ンターのニーズがありました。最近では日系データ処理会社がリスク管理の観点からのデータセンター建設を香港で開始してい
ます。
香港の 21 世紀のインフラ計画
効率的かつ信頼性の高い香港のインフラは、アジアにおける貿易、金融、ビジネス、観光の一大ハブとしての地位を維持する上で、重要な役割を
果たしてきました。香港は、インフラを整備することによって人口増加から生じる需要に対応し、また経済、貿易の発展を支えてきました。現在、香
港で推進されている重要インフラプロジェクトは下記のとおりです。(2007 年の行政長官の施政方針演説での 10 大プロジェクトに、2011 年
施政方針演説にて発表された九龍東モノレールプロジェクトを加えたもの)
1) MTR 南港島線(サウス・アイランド ライン): 香港島の北と南を繋ぐ路線の新設、金鐘(アドミラルティー) ~ 海怡半島(サウ
ス・ホライゾン) 2015 年完成予定
2) MTR 沙中線: 新界(ニューテリトリー)の沙田(シャティン)と香港島の中環(セントラル)を繋ぐ路線
第 1 期 - 沙田(シャティン)と紅磡(ホンハム)を繋ぐ路線 2018 年完成予定
第 2 期 -紅磡(ホンハム)~中環(セントラル)を繋ぐ路線 2020 年完成予定
3) 道路建設: 屯門西(トンモン・ウエスト)バイパス、屯門~香港国際空港の連絡道路
4) 広深港高速鉄道: 広州~深圳(シンセン)~香港高速鉄道 2015 年完成予定
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Hong Kong Intelligence
5) 港珠澳大橋: 香港のランタオ島と珠海(ジュハイ)と澳門(マカオ)を結ぶ海上橋 2016 年完成予定
6) 香港国際空港、深圳国際空港の共同運用
7) 香港と深圳による国境エリアの共同開発
8) 九龍西(カオルーン・ウエスト)地区のカルチャー施設開発
9) 旧香港国際空港/啓徳(カイタック)空港の再開発計画: 大型客船ターミナル、レジャー、スポーツ施設、政府施設、一般
住宅、オフィスなどの総合開発。総開発費は 1 兆円規模。
第 1 期 - 2013 年完成予定、 第 2 期 - 2016 年完成予定、 第 3 期 - 2021 年完成予定
10) 新規住宅開発地区計画: 新界(ニューテリトリー)地区の開発事業
新規追加案件
11) 九龍東(カオルーン・イースト)地区モノレール建設計画: 啓徳(カイタク)空港敷地および九龍湾(カオルーン・ベイ)~観塘
(クントン)地区にて約 9 km の路線に 12 の駅を設置。 2023 年完成予定
その他、将来の香港島の交通量増加に対応するために中環(セントラル)と北角(ノースポイント)を結ぶバイパス道路が湾岸で現在建設中です。
全工程は 2017 年に完成予定です。
交通ハブとしての香港
中国との越境:
2009 年の越境延べ人数は 1 日平均 239,000 人、車両での越境は一日平均 40,400 台に上りました。
フェリー:
中国本土の 13 の港とマカオへの越境フェリーは、香港島の香港-マカオフェリーターミナルと九龍の中国フェリーターミナルから
発着しています。2009 年の中国、マカオへの旅行客は延べ人数でそれぞれ 440 万人と 1,750 万人でした。運航されてい
るフェリーは飛行機と同じジェットエンジンを積むジェットフォイルなどの高速船で、その数は世界最大クラスです。
船舶入出港数:
2009 年には 411,270 隻の船舶の入出港があり、旅客数は約 2,400 万人に上りました。(2011 年では 2,700 万人
を超す勢いです。)
香港国際空港:
2009 年には 4,497 万人の旅客が香港国際空港を利用し、航空機の発着総数は 279,429 回でした。
※ 香港の特性を活かしつつ、特別行政区として今後必要不可欠となる分野にインフラ投資が行われていることがわかります。
次回の Hong Kong Intelligence No.4 ‐ 香港について(4)では「リーマンショック後の香港不動産マーケット(何が起こったか?)」を
お伝えします。日本のメディアでは得られない現地情報もお知らせします。
2011 年 11 月 18 日
ユニ.アジア ファイナンス コーポレーション 不動産投資部 岩渕
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Hong Kong Intelligence
出典
•
香港経済貿易代表部( http://www.hketotyo.gov.hk )
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