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西洋なしのわい化栽培 園試・果樹部 ー・ 背景とねらい 西洋なしは、 これ

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西洋なしのわい化栽培 園試・果樹部 ー・ 背景とねらい 西洋なしは、 これ
西 洋 な しの わ い 化 栽 培
園 試 ・果 樹 部
1 . 背 景 とね らい
西洋 な しは、 こ れ まで は生 食 ・加 工 業 用種 のパ ー トレッ トが主 体 で あ っ た が、 需 要 の
多 様化 と高級 化 指 向 に よ り高 品 質 の 生 食 用 品 種 に 需 要 が 高 ま って お り、 食 味 の 良 い、 ラ
・フラ ン ス等 高級 生 食 用 品種 の 増 の
植 動 きが 高 ま って きて お り、 特 に 最 近 は、 省 力 化 、
早 期 多収 性 等 か ら、 わ い 化栽 培 へ の 関 心 が 高 く、 水 回転 作 な どへ の 新 植 が 進 ん で い る。
この 様 な 情勢 か ら、 試験 途 上 で は あ るが、 こ れ まで に 得 られ た成 果 と資 料 を も と に、
当面 の 指 導 上 の 参 考 に 供 す る。
2 . 技 術 の 内容
1 ) 栽 増 品種
ラ ・フラ ン ス を基 幹 とす る。 受 粉 の ため の 補 助 品 種 に は、 シル バ ー ベ ル、 フ レ ミ ッシ
ュ ・ビ ュー テ ィ ー等 を 1 0 % 程 度 混 植 す る。 受 粉 樹 の 選 定 に 当 た って は、 昭 和 6 1 年度 の
指 導 上 の 参 考 事 項 を参 照 す る。
2 ) 栽 培 の適 地
西 洋 な しは りん ど に 比 較 して 開 花 期 が 早 いの で、 開花 期 が温 暖 で 凍 霜 害 の 恐 れ の 無 い
地 域 とす る。 また、 1 0 月2 0 日 まで に ラ ・フ ラ ン スの成 熟積 算 気 温 3 , 1 0 0 ℃が 確 保 さ れ る
地 域 とす る。 満 開後 か ら収 穫 まで の 日数 は 1 6 5 日程 度 で あ る。
3 ) 使 用 台木
わ い化 栽 培 で の 台木 は、 ク イ ン ス A 台 木 ( 以下 Q A 台 と言 う) を 用 い る。 た だ し、 ラ
・フ ラ ン スで は 必 ず 親 和 性 の 良 い 中 間 台 品 種 ( フ レ ミッシ ュ ビ ュー テ ィ ー ・グル ー モル
ソ ー 等 ) を 2 0 c m 程度 挟 む。
4)土 壌
土 壌 は肥 茨 で保水 力 の あ る、 や や 重 い土 壌 が適 す る。 土 壌 改 良 は 徹 底 して 行 う必 要 が
あ る。 脊薄 地、 乾燥 地、 新規 開畑 地 で は、 ラ ・フ ラ ン スは十 分 な伸 び が 期 待 で きな いの
で、 わ い化 栽 培 は避 け、 マ メナ シ 台等 の 普 通 樹 に よ る栽培 を行 う。
5 ) 植 栽距 離
10a)を 標準 と
Q A 台の ラ ・フ ラン ス ( 中間 台使用 ) 、 シル バ ー ベ ル 等 は、 4 m X 2 m ( 1 2 5/本
ー
ー
す る。 フ レ ミ ッシ ュ ビ ュ テ イ 等 、 特 に 親 和性 の よ い 品 種 で は4 . 5 ∼5 m ×2 . 5 ∼3 m ( 6
6 ∼8 9 本/ 1 0 a ) 程 度 と、 植 栽 距 離 を広 げ る。
6 ) 支 柱 が 不 可 欠 なの で、 り ん ど と同様 に 設 置 す る。 またヾ 接 木 部 が も ろ いの で、 2 ∼ 3
カ所 結 束 し、 折 れな い よ う に す る。
7 ) 通 応 地 域 県 中部 以 南
3 . 指 導 上 の 留意 点
1 ) ク イ ン ス 台 は植 え傷 みが激 しい性 質 が あ り、 掘 り起 こ し後 の 苗 木 の 管 理、 植 付 け後
-61-
お
の土壌 乾 燥 に は 特 に注 意 を要 す る。 な お、 有 機 物 は 多 め に施 用 し、 定 植 後 は 湛 水 よ
び マル チ ン グ を行 つ て活 者 促 進 を図 る。
2)整 枝 せ ん定
`
の
①基本 樹 形 は 円at形 とす る。 主 幹 お よび 側 枝 の 構 成 は りん ごわ い 性 欄 に準 ず るが、 枝
伸 長特性 がや や 異 な るの で、 以 下 の 点 に留 意 す る。
ア、 西 洋 な しは 一 般 に項 部 佼 勢 性 が 強 く、 下 部 の主 幹 が は げ 上 が つた り、 下 部 の 側 枝
が上 部 の 側 枝 や 芯 に負 け る場 合 が あ る。 下 部 の 側 枝 は、 早 め に作 り、 や や 強 め に育 成
す る。.
イ、 ラ ・フ ラ ンス の 様 な直 立 性 の 強 い 品 種 は、 下 部 の 側 枝 を若 千 斜 立 させ て 誘 引iし、
樹 全体 の生 育 の パ ラ ンス を保 つ。こ れ らの 品種 は側 枝 の 背 面 か ら直 立 した 強 い 新 村 が
発生す るが、 捻 枝 等 に よ り結 果 枝 を増 や す こ とが大 切 で あ る。
3)病 害 虫 の 防 除 は 基 準 ど う り実 施 す る が、 特 に輪 紋 病 につ いて は、 著 しい 被 害 を被 る こ
とが あ る の で、 定 植 時 よ り徹 底 した 防 除 を行 う。
4)そ の 他 の 一 般 管 理 は、 普 通 樹 と同様 に行 う。
験成 績 の 概 要
表 -1 台
木 の 利 用 法 と品 種 の 生 育 ( 定 植 6 年 目 )
4.試
品種
一果
樹 巾 ( m ) 樹 容 幹 周 台負
中間台
ー, ド
レ ホーム) 樹 高 一 一 一 一 積
け 重 量
(ォ
( c m ) 程度
挿 入 の有 無
(m)縦
あり
3 . 2
1 . 6
1 . 5
3 91 48 . 1
なし
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3
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2 , 9
1 . 6
1 . 4
3 .1 42 . 5
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1 , 8
6 .1 05 . 5
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・ヒ 主―テイー を し
4 . 9
3 . 4
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3 0 2,4 .2 4
4 , 7
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3 . 1
2 32. 52 , 6
3 . 2
1 . 7
1 . 6
4 1. 27. 1
を と
3 . 2
1 , 6
1 . 5
4 1. 11. 9
な じ
3.2
フランス
ラ・
ハユー・
スイート
ル・レクチェ
ーな し
レ
ダ,ー
モルツ
注 )
( 囲試 )
横
1,7
1.4
(m3)
4,0
0.8
5 1, 43 . 1
1.0
-62-
(kg)
(kg)
(BX)
3.6
450
13.2
232
2.5
312
14.6
0.6
71
14.1
0.6
75
15,4
1 . 238
1.3
158
14.9
18.1 2262
13,6
456
1 . 42 3 5
7.4
925
13.7
419
10.9 1962
12.6
1 . 31 8 4
12.4 1550
12.2
1,1
200
1.1
142
1
15。
185
0.8
100
14,3
321
4.0 2,2 2.3 10。7 19,9 1.1 309
台負 け程 度 は接 き本 部 の 上 下 5 c m を
収量 収 量
240
1 4 2, 30 . 5
7 1. 70 . 1
度
208
1.0 417
5 , 91 6 . 2
16.5
(g)
一樹 10a 糖
1.7
214
15,4
9,31160 12.7
測 定 し、 下 部 / 上 部 で 表 示 した
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