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地球生態系とシロアリ・木材保存 Author(s)

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地球生態系とシロアリ・木材保存 Author(s)
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<総説>地球生態系とシロアリ・木材保存
角田, 邦夫
木材研究・資料 (1998), 34: 22-29
1998-12-01
http://hdl.handle.net/2433/51407
Right
Type
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Departmental Bulletin Paper
publisher
Kyoto University
総 説
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地球生態系 とシロア リ ・木材保存*
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平成 1
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年 9月1
6日受理)
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が協力 して開始 された "
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w〟 と題 す る調査 の結果報告が,一連 の冊子 にま とめ ら
れてい る。 その 1つ に St
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〟が あ り,I
W を製材 か ら種々の木質系材料
の原料 や紙 ・パル プ製造原料 として利用 され る全 ての木材 と定義 し,薪炭材 と対 をなす もの として位置
付 けてい る。St
udyNo.
31)の要約 の中か ら,幾つかの興味 ある点 を拾 ってみ よう1)。
a) 地球規模 での森林面積 は約 4
0
億 haで あ り,全地表面積 の3
0% に相 当す る。現実的な商業林 は約 2
2
億
haであ る とされ,開発 国 と開発途上 国 とにほぼ均等 に分布 してい る。
b) 植林面積 は約 1億 haで あ り,商業林 の 5% に も満 たない。
C) 木材 (
I
W )の年間生産量 は1
7
億 m3であ り,丸太 として収穫 された全量 の4
8% に過 ぎない。残 りは薪炭
材 として消費 され る。
d) 森林資源 の分布状態 とは異 な り,木材 (
用材)生産 は北半球温帯域 の開発 国 [
北 アメ リカ,CI
S(
旧ソ
0% を占め る。
ビエ ト), ヨー ロッパ な ど] に集 中 し,全生産量 の約 8
e) 開発国人 口の世界人 口に占める割合 は約 2
5%であるに もかかわ らず,全木材 (
用材)
供給量 の約 7
5%
を消費 す る。
f
) 未利用森林面積 が大 き く,生長量 と伐採量 との関係 か らは将来的 な需要拡大 に対応 で きるように忠
えるが,経済的見地 を加味すれ ば単純 には結論 を導 けない。
g) 将来的木材需要 は増加 す るが, その割合 は緩慢 で比較的安定 す る と予測 され る。主要供給源 は,北
半球 の温帯域 に存在 す る天然林 であ り,不足分 を人工林 に依存 す る。
h) 人工林 の約 2
5% を占める早生樹林 が今後増大 す る。 これ は,森林経常 として採算が合 うと考 え られ
るか らである。 マ ツ及 びユーカ リが主要樹種 である。
i
) 中華人民共和 国 と CI
S(
旧 ソビェ ト)での新規植林 が多 く,世界全体 で は年間7
0
0
万 ha前後 で あ る。
これ らは,林産学研究 に携わ る者 の基本 的知識 として銘記 してお きたい ものである。人工林 か らの生産
*第 5
3回木研公開講座 (
平成 1
0
年 5月2
2日,宇治)において講演。
**劣化制御分野 (LaboratoryofDeteriorationControl)
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- 2
2-
角田 :地球生態系 とシロア リ ・木材保存
は収穫であ り,天然林 か らのそれは採集である。 いずれ にせ よ,計画的な伐採 と合理的な経営が森林資
源の恒続的生産 を可能 にす ると理解 してお くべ きである。
森林資源の用途 に想像 を絶す るような変化がない限 り,上述の ように,供給 され る資源の質的変化 は
あるものの,将来的 に枯渇す る事態 には至 らない と楽観的に構 えていていいのだ ろうか ?植林が旺盛 に
実施 されている反面,過去の土地利用 は林地 は農耕地へ と転換 され,林地面積 は減少 して きた ことを物
語 っている2
)
。森林資源の分布 と利用地域 との不一致,熱帯地域 での天然林 の過伐,早生樹植林 の増加 な
どを考慮すれば,森林資源 をいかに有効 に利用す るかは重要な研究課題 であると言わ ざるを得 ない。
本報では,防除の対象 となるシロア リ,地球生態系 とシロア リ及 び地球生態系の保全 に果たす木材保
存 の役割 について概説す る。
2
. 害 虫 と してのシ ロア リ
地球上 に出現,生存 して きた歴史か らすれば, シロア リに とっては人類が侵入者 なのであろう。人類
が居 を構 え,材料や道具 を製造す るようになる と,人類 に とってはシロア リが害敵 となって しまった。
シロア リによる被害 は,セル ロース系材料か らなる建造物や家具,樹木 (
特 に,植林 されたユーカ リや
ゴムノキな ど) は もちろんの こと農作物 (
サ トウキ ビ, コー ヒーな ど) にまで及ぶ。 これ までに記載 さ
れている2,
0
0
0
種以上の シロア リの内,5
%前後が食材性 とされている3
,
4
)
。全地表面の 3分の 2にシロア
リは生息 し,熱帯地域 での分布密度が高 く,食害行動が旺盛である。 シロア リによる被害額 あるいは予
防/駆除処理 に要す る費用 を算定す ることは困難であるが, アメ リカ合衆国の例 ではデータは少々古い
が年間 1億か ら3
5
億 ドル を被害箇所の修理や薬剤処理 に費 や してい る5
)
。発見 され ない被害や被害が放
置 されている場合 を含 めると,膨大 な経済的損失 になることはまちがいな く,火災 による被害額 と同程
度 になるとも言われている。 したが って, シロア リ防除 には懸命の努力 をして きたわ けである。
建造物の シロア リ防除 は,建造前の予防 と被害が発生 してか ら実施す る駆除 ・予防がある。建造前の
予防処理 には, シロア リが摂食す る物質 の敷地内 (
特 に床下部分)か らの除去 と床下の乾燥, また,木
部及 び土壌 の薬剤処理が含 まれ る。建造後 にシロア リ被害が発生すれば,被害箇所 の交換,薬剤 による
駆除 (
予防 も兼ね る)処理 な どを行 うのが普通である。 この ように,従来の シロア リ防除 は薬剤 に依存
していた。最近 になって,薬剤 による環境汚染 な ど様々な弊害が顕在化す るようになった。有機塩素系
防蟻剤使用禁止後の代替薬剤の効力持続性が低 い こと,製材 に利用 され る溶剤 に起 因す る
V
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Cの揮散
や空気中の微量物質 な どによる健康障害 な どが報告 され るようになった。 クロルデ ンに代表 され る有機
塩素系,有機 リン系, カーバ メー ト系,合成 ピレスロイ ド系な ど多種多様 な化合物が防蟻剤 として登場
して きて, よ り低毒性 の薬剤へ と代わって きた。 しか しなが ら,環境への負荷や人間への影響 を配慮 し,
薬剤 に依存 してきた防蟻の概念の変換が求 め られている。
新規防蟻法 として可能性のあるもの として,次の 3つが考 えられ る。
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m):一般 に,シロア リ社会 はエサを採集で きる個体 と採集で きない個体
1)ベイ トシステム (
で構成 されてお り,食物交換が行われている。 そ こで, シロア リ自身が感知す るのが困難 な化学物
質 をエサ と共 に摂食 させれば,摂食個体 か らコロニーの構成員すべてに化学物質が行 き渡 ることが
期待で きる。被害現場 の シロア リの活動範囲内に化学物質 を含んだエサ (
ベ イ トステー ション) を
設置 し,少量の化学物質 によってコロニーの根絶や被害箇所 の駆除 を図 るものである。利用す る化
学物質 は,遅効性であることが望 ましく,生理作用阻害剤や昆虫生長制御剤 な どが実用の可能性 を
示唆 されている6
)
。利用す る化学物質量が少な くてすむ ことや他生物への影響が少 ない ことを利点
として挙 げることがで きる一方, シロア リ活動のモニタ リングによってベ イ トステー シ ョンの設置
場所 をきめる必要のあることや処理の完遂 までに数 カ月以上 を要す る7
ことを忘れてはな らない。
9)
効果の発現 はシロア リの生態 に左右 され るため, シロア リの種類別 にベ イ トシステムの適用性 を検
-2
3-
木材研究 ・資料
第3
4
号(
1
9
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8
)
討 す る必要が あろう。
2
)フィジカルバ リア (
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):物理的防除法 として,砕石 を利用す る方法 10
とステ ンレ
13)
ススチール網 を利用す る方法 14-16)が考案 されてい る。後者 の場合 には, シロア リの侵入 を阻止す る
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4
5
mm)の網 目を有す る腐食 しに くい高品質 のステ ンレススチール製網 をシロア リ
サイズ (
の進入路 に敷設 す る ことによって食害対 象物 を保護 す る ことがで きる。砕石 による方法 は,玄武岩
あるいは花 園岩か ら作 った一定サイズの砕石 を用 い る。砕石 のサイズ は, シロア リが砕石間のスペ
ースを自由に通過で きる程大 き くな く, かつ, シロア リが運搬 で きる程小 さ く (
軽 く) ない範 囲で
なけれ ばな らない。 したが って, シロア リの種類 によって侵入 を阻止 で きる砕石サイズは異 な る。
ここに紹介 した 2つの防蟻 方法 は,オース トラ リアで はすで に規格化 17)されてい る。原理的 には,冒
本産地下 シロア リであるイエ シロア リやヤマ トシロア リに も適用可能 であ り, 日本 の建築工法 に応
じた設置方法 を検討 すべ きである。
3
)バ イオ ロジカル コン トロール (
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):生物的防除 は,物理的防除 と同様 に まった く化
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o学物質 を使用 しない手段 で ある。アメ リカ合衆 国で は,昆虫寄生菌 の 1種 であ る Me
phi
aeを利 用 して,シロア リコロニーの構成員 を死 に至 らしめる方法が環境庁 に登録 されてい る。し
たが って,処理効果 は如何 に して シロア リを昆虫寄生菌 に感染 させ,感染個体 の死亡前 に如何 に効
率 よ く二次感染 を引 き起 こす ことがで きるか にかか ってい る18)。 日本 で はまだ実用 されて はいない
が,将来的 には検討 に値 す る安全 な手段 で あろう。
これ らの シロア リ防除方法 は,"
化学物質離れ〟を実現で きるばか りでな く,環境 負荷 の軽減 に貢献 し
なが ら,防蟻 目的 を達成 で きる点 は高 く評価 され る。一方,処理 その ものが熟練 された者 によって実施
されなければ想定す る効果が得 られ ない と思われ ることや,処理 の確実性 (
信頼性) に問題 はないだ ろ
うか ?な どが懸念 され る。将来的 には,床下環境 の住宅木質部材 の劣化 に及 ぼす影響 19・20)と,防蟻 にお け
る住宅 のメ ンテナ ンスの重要性 の認識 に基 づいて,住居 の維持管理 の一環 として防蟻が組 み込 まれ,
様々
ト2
3
)
。 さらに,世界 的 に見れ ば,地域 によって防除 の対
な防蟻手法 を駆使 す ることになる と予想 され る2
3
)
,各 シロア リの生態や生理 な どに関す る基礎 的研究
象 にな るシロア リ属 あるいは種 が異 なる ことか ら2
は不可欠であ る。
さて,樹木や農作物への シロア リによる食害 の対策が厄介である。 日本 で は,立木 の被害例 はさほ ど
多 くないが,熱帯地域 で は移入種 が食害 の対 象 にな ることが報告 されている25-27)。植林 された ゴム ノキ
やユーカ リな どが シロア リに食害 され,経済的 に大打撃 を被 ることが珍 し くない。 カナダの トロン トの
よ うな寒冷地 で あって も,街路樹 や公 園 に植 え られた樹木 が シロア リに攻撃 された こ とが知 られ て い
る2
8
)
。食害 を受 けた樹木 の駆除処理 は,関与 す る巣 の存在場所 な どを配慮 して行 って初 めて成功 す るが,
植林 された苗木 をシロア リの攻撃 か ら保護 す ることは困難 である。薬剤処理 をユーカ リの苗木 の保護 に
適用 したが,期待 した成果が得 られなか った ことが報告 されてい る2
9
)
。遺伝 的形質 の相違が耐蟻性 に影
響 す ることは当然であろうが3
0
)
,耐蟻性種 を選別 して高耐蟻性樹種 を育種 す るには長年月 を要す る。
農作物 の シロア リ被害 も無視 で きない。被害 の発生 はシロア リの活動が旺盛 な熱帯域 に発生す ること
が多 く,サ トウキ ビ, トウモ ロコシ,キャ ッサバ,落花生,コー ヒーな どが食害 され る4
・
2
7
)
。植林 された
苗木や農作物 の保護 は,対象面積 が広 い上 に保護対 象物 を特定 で きない こともあって,薬剤施用 は賢明
な手段 とは言 いがたい。他生物への影響 が ほ とん どないであろう前 出のベ イ トシステム は,処理面積 の
大小 に関係 な く効果 を発揮 で きる保護手段 として一考 の価値 が あろう。
3
. 地球生態系 とシ ロア リ
前節で はシロア リを害虫 として捉 え防除方法 を中心 に論 を進 めて きたが, シロア リが地球生態系 に と
って重要 な役割 を担 ってい ることを忘れてはな らない。森林 にお けるシロア リは, リタ一類 (
枯死木,
- 2
4-
角田 :地球生態系 とシロア リ ・木材保存
表 1
出
シロア リによるメタン生成量 (
室内での測定)
平均メタン生成量
シロアリの種類
典
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表2
シロア リによる温室効果気体の生成量 [
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1990)か ら改変]
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二酸化炭素 (
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4,
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囲
25,
000-75,
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2,
000-1
2,
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落枝,落葉,倒木 な ど) と呼 ばれ る植物 や小動物遺骸 の分解 を通 して,森林土壌 の肥 沃化 に役立 ってお
り,森林生産 を促進 している。反対 に農作物 に とっては,収穫後 の残漆が シロア リに食害 されれば,土
)
か らすればシロア リによる土
壌 の肥 沃 さが低下 して しまう。 サバ ンナや熱帯雨林 での シロア リ現存量 31
壌改変が如何 に重要であるかが認識 で きよう。 シロア リと地球生態系 との関係 と言 えば, この ような事
柄が記 され ることが ほ とん どであったが,地球温暖化が顕在化 す るにつれて, シロア リによるメタンの
放 出が取 り沙汰 され るようになった。
シロア リが,総体的 に炭素や水素 を多量 に含有す る木材 な どの リグノセル ロース物質 を食料 として利
CH4) として体外 に排 出 しなけれ ば生理機能 を維持 す
用す る場合,過剰 に摂取 した炭素 と水素 をメタ ン (
る ことがで きない。 メタンは種々の物質 の微生物分解,バ イオマスの燃焼,反趨動物 の腸 内発酵や シロ
ア リによる生成 な どによって大気中 に放 出 され る。 シロア リな どの ような生物 によるメタン生成 は, メ
タン生成細菌 の関与が あって初 めて可能 である とされ る。 シロア リ消化管 内に古細菌であるメタン生成
細菌3
2
)
の存在が確認 されてい る。 日本産 イエ シロア リの後腸 内原生動物 の 1種 に寄生す るメタ ン生成細
菌が蛍光顕微鏡下 で観察 されてい る。室 内条件下 でイエ シロア リ職蟻 のメタン生成量 を測定 した ところ,
供試個体数,試験容器寸法,飼育温 ・湿度,飼育時間,飼育期間中の食物 な どによって異 なるが,飼育
- 25-
木材研究 ・資料
第3
4
号(
1
9
9
8
)
初期 に最大値 を示 し,検 出 された メタ ン量 は,0
.
2
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hrで あった。シロア リの種類 に
よって もメタ ン生成量 は異 な り(
表 1参照),温湿度 や雨量 の季節的変動 に伴 うメタン生成量 の変化 も無
視 で きない。 シロア リによる年間 メタ ン生成量 の算 出には,世界 の シロア リ生存数 の推定 と各種 シロア
リのメタ ン生成量測定値 を合わせ て考 えなけれ ばな らないため,誤差が大 き く信頼性 に欠 けることは否
3
-1
2.
5
めない。これ まで に提 出 された推定値 は表 2に示 した ように,地球全体 の年間 メタ ン生成量 の0.
% に相 当す る。
メタ ンの大気 中濃度 は1
.
7
p
pm で,大気 中に約 4
0
-5
0
億 トン存在 してい る とされ,新 た に大気 中 に放 出
2
億 トンが地球 の温暖化 を助長 してお り,年間約 0
.
0
1
5
ppmず つ大気 中濃度 が上昇 してい
され る年間約 1
る。二酸化炭素 と比較 す る と量的 には少 な く,半減期 は1
0
年 と短 かい ものの温室効果 は約 2
0
倍高 いため
にその温暖化への影響 は無視 で きない ものである43)。一方,視点 を変 えてみれ ば,メタ ンは天然 ガスの構
成成分 であ り,エネルギー源 として利 用可能 であ る ところか ら, メタ ン生成細菌 を利用 した メタ ン製造
工場 の建設 を夢見 る科学者や技術者がいて もおか し くはない。や は り,夢物語 に終 わ って しまうのだ ろ
うか ?
シロア リは共生関係 を研究す る者 に とって格好 の対 象であった。共生が もた らす利点 に関 しては必ず
しも全 てが理解 されてい るわ けで はないが, シロア リの木材分解能 と関与 す る酵素系 な どに関す る知見
は確実 に増大 してい る。 シロア リ自身がセル ラーゼ を分泌 で きた として も腸 内共生動物 の助 けがなけれ
ば栄養源 として活用で きない ことや4
4
)
,腸 内に原生動物 を保有 している下等 シロア リで は,特定 の原生動
物 にメタ ン生成細菌が寄生 してい ることな どは興味 ある事実である。二者間だ けでな く複雑 な共生関係
が示唆 されてい るようで,今後 の研究成果が待 たれ る ところである。
4
. 地球生態系 と木材保存
地球環境 に係わ る深刻 な問題 の 1つ は,環境汚染 の軽減及 び温暖化 とも関連 す る化石燃料 の代替 エネ
ルギーの確保 が挙 げ られ る。化石燃料 の供給 が永遠 に続 くことはあ りえない ことか ら,環境 に とって安
全 なェネルギー生産技術 の開発 が,将来 にわた って現在 の生活水準 を維持 してい く上 には緊要で ある。
地球生態系保全 のために木材保存が果 たす役割 に関 して検討 したい。
保存処理木材や木質材料 は長期 間の実用が可能 であ ることか ら,多量 の森林資源 の節約 に直結す る と
)
。その報告
の考 えが古 くか ら存在 し,データを集 めて解析 した事例 が アメ リカ合衆国で報告 されてい る45
9
1
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年 にアメ リカ木材保存協会が林野庁 と協力 して ま とめた ところ
の中で次 の ように言及 されてい る。1
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年 には6
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の保存処理工場 か ら7
,
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万 m3) の保存処理木材が生産 されてい
による と,1
たが, アメ リカ合衆 国全土 に敷設 された約 8億本 のマ タラ木 の内わずか に 3%が保存処理 されていた に
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4
本/マイル (
-1
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本/
km)の割合 で交換 され,7,
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0
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万本以上 のマ タ
過 ぎなか った。 そのため,毎年 3
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6
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年 には,鉄道路線距離が3
2
万 5千 マイル (-5
2
万k
m)に達 したが ,1
9
5
0
年代 に
ラ木 を必要 とした。1
3
本/マイル (-約 5
2
本/
km)にな り,年間7,
1
8
2
万 5千本
保存処理 マ.
クラ木が定着 して以来,交換率 は8
のマ クラ木が節約 で き, その量 は2
6
億 ボー ドフィー ト (
-6
1
4
万 m3) に相 当す る と述べ られてい る。
日本 での年間の保存処理木材生産量 (
5
0
万 m3),耐用年数 (
5
0
年,無処理 は1
0
年),製品歩留 り(
5
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%)
,
1
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,単位森林面積 当 りの二酸化炭素吸収量 (
6.
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森林蓄積量 (
0
年毎 に2
0
0
万 m3 (
森林面積 4万 h
aに相 当)にな り,2
4
トをゼ ロ として森林資源 の節約量 を算出す る と5
万t
o
nもの二酸化炭素 を吸収 で きる面積 に匹敵 す る4
6
)
。同様 に,世界全体 での森林資源節約量 を算出す る
0
倍以上 に達す るであろう47
)
0
と, 日本 の場合 の5
環境 コス トが どれ位必要か は,薬剤 の種類 や処理工場 の設備 とも密接 に関係 す るため一概 には言 えな
い。木材保存が薬剤 に依存 す る以上,処理製品の製造 か ら廃棄 に至 るあ らゆる過程 において土壌,水質,
大気汚染 の可能性 は否定 で きないが, その程度 は悲観 す る程深刻で はな く,人類 の英知 によって克服 で
- 2
6-
角田 :地球生態系 とシロア リ ・木材保存
きるレベルである と考 えられている。木材保存産業 に起因す る環境汚染 とその制御への関心 は世界的 に
増大 してお り,国際 シンポジウムや会議 な どで しば しば論議 されている。今後 も検討すべ き事項 を列記
してみる と, (
1)環境負荷が少 な く安全 な木材保存薬剤の開発 , (
2) 処理木材か らの薬剤の溶脱防止 ・
木材中での薬剤固着の増進 , (
3) 排出物 を可能 な限 り少量 にす るための保存処理方法の開発 , (
4) 環境
汚染防止のための処理工場及 び廃棄物 の管理 , (
5) 化学修飾 による保存処理 , (
6) 木質材料及 び木質系
複合材料 の保存処理技術 , (
7) 廃棄保存処理木材製品の回収 ・再利用 ・再生利用及 び処理 , (
9) ライフ
サイクルアセスメン ト (
LCA) による木材及び保存処理木材 と他材料 との比較 な どである。
地球気象モデルや過去の気温 と大気中の温室効果気体 に関す る研究か ら,地球 の温暖化が さらに温室
効果気体 の大気中濃度の上昇 を助長す ることが知 られている4
8
)
。林地の再生や植林 は二酸化炭素 の大気
中濃度 を下 げることに貢献 で きるが, それ は樹木が生長 し続 ける期間に限定 され る。木材が今 なお世界
の広範囲で燃料源 として利用 されている事実か らすれば,何 らかのエネルギー革命がなければ,木材が
他材料 に取 って代わ られ る可能性 は極 めて低 く,将来的 には,早生樹林 を拡大 して世界での木材の需給
バ ランスを保 つ ことになるのであろう49
)
。すでに述べた ように,人工林面積 は収穫可能 な森林面積のわず
か 5%に も満たない ことか ら,森林資源供給潜在力 は高い と捉 えがちであるが,それほ ど楽観視 で きる
ものではない1)。したが って,林地生産 を恒続的な ものにす るために森林資源か ら得 られた林産物 を可能
な限 り長期間利用す ることが求 め られ,環境負荷の少 ない保存処理が必要である。
二酸化炭素の年間放出量 は 7- 9bmt
,その内訳 は化石燃料の消費 によって5.
6
bmt
,森林 の伐採 によ
って1.
5
-3.
O
bmtと推定 されている4
8
)
。大気中の二酸化炭素濃度の上昇 は,急速 な工業化 と人 口増加 に
よると一般 に考 えられている。 したがって,化石燃料消費の大幅 な削減,森林 の伐採停止,森林再生 ・
植林 の推進 な どが現実の ものにな らなければ,地球温暖化防止 は達成 されない。木材保存産業が林産業
の一部であ り,林産業 は林業 に支 えられている との認識 に立 てば,今一度森林 の役割 を熟慮 し,木材保
存の地球生態系保全への貢献 を評価すべ き時機であろう。植林や再生 を包含 した恒続的森林経営か ら生
産 され る森林資源 に,要求 され る耐用年数 を付与 した製品 を有効 に使用す ることが肝要である。林木か
らの製品の生産,製品の実用,実用後 の処理 (
再使用や廃棄 な ど)な どの全過程 に係わ る環境 コス トを
軽減す るために,上述の課題 に関す る研究の発展が望 まれ る。
石油の ように特定の国あるいは地域 にその存在が偏れば,1
9
7
0
年代初 めの石油危機がいつ再現 され る
か も知れない。全 ての国々が共有で きる資源か ら代替エネルギーを獲得す る技術が確立 され ることを願
って止 まない。太陽や風 な ど自然の恩恵 を利用 したエネルギー生産 の進展 は期待で きようが,水か ら作
る水素エネルギー技術 の確立 50・51)が待たれ る ところである。
5
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り
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原料/材料及びェネルギー源 としての森林資源への人々の関心 は著 しく増大 している. それ は,森林
資源 が更新 可能 (
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無縁で はない。環境汚染や温暖化 な どが人類 の活動 (
工業化 や人 口増加)に原因があ り,問題解決の光
明が見出せないな ら,世界各地 に偏在す る資源 をいかに有効 に利用す るか を苦心せ ざるをえない。人 口
増加 の抑制や資源の保全 は一国の問題 に止 どまらず,ある地域 あるいは世界全体 の問題 として対処 しな
ければな らない時機 にきている。先進国が国際 ・世界規準 に沿 って模範 を示 し,開発途上国が同様 の こ
とを成就で きるように支援す ることが求 め られている。種々の製品 に関す る規格 の国際化が進行す る中,
保存処理木材 に関 して もいずれ は統一規格が定 め られ るであろう。
環境負荷の少 ない処理法で生産 され る保存処理木材が,安全 な長期耐用 を保証す るな らば,木材保存
が森林伐採量 を減少 させ,森林資源ひいては地球生態系の保全 に貢献す ることが正 し く認識 され る時の
- 2
7-
木材研究 ・資料
第 34号 (
1998)
到来 はそ う遠 い こ とで はない と信 じたい。
引
用
文
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