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ちいさな自然コケをのぞいてみよう p02-03(682KBytes)
きれい ! かわい い 不思議 ! ! 十和田が持つ真の「財産」を再認識 それらを生かした観光スタイルを か わ い 触り ふわふわな手 だいすけ まさに まり! 森の始 落ちている枝 についているコケも観察♪ あなたも奥入瀬渓流のコケを観察してみませんか? 奥入瀬渓流コケ散歩(初心者向け観察会) 奥入瀬自然観光資源研究会では、初心者向けの観察 会「コケ散歩」を開催しています。お気に入りのコケ とゆっくり・じっくり・たっぷり向きあい、小さな自 然を見つめる楽しみを体感してみましょう。 とき 名称 対象 定員 8月 20 日㈫ 親子自 小学生とそ 午前 10 時 10 組 由研究 の保護者 ∼午後3時 親子 小学生とそ 10 組 9月 16 日㈪ 観察会 の保護者 午前 10 時 ∼ 12 時 一般 中学生以上 15 人 観察会 費用 2,000 円 ※ 同 伴 の保護者は無料 500 円 ※ 同 伴 の保護者は無料 1,000 円 ※ 研 究 会会員 500 円 参加に当たって ▶小雨決行します ▶ほとんど距離を歩きません ▶ルーペ、虫メガネは貸し出します 3 広報 2013年(平成25年)7月号 申し込み方法 参加するかたの氏名、学年(年齢)、性別、住所、電 話番号を記入の上、メールまたはファクスで申し込み ください。 申し込み期限 開催日2週間前まで 問い合わせ・申し込み先 奥入瀬自然観光資源研究会事務局・玉川 ☎ 080-6033-2510 FAX 2780 E-mail:[email protected] ■奥入瀬自然観光資源研究会、会員募集中! 皆さんも楽しく、奥入瀬の新たな観光スタイルを見 つけませんか。年会費は、個人会員一口 1,000 円、賛助 会員(法人・団体)一口 10,000 円。詳しくは事務局に お問い合わせください。 ルーペ(10 倍) コケの世界をのぞ くための必須アイ テム! 目とルーペの距 離はそのまま。自 分から近付いて観 察します コンパクト デジタルカメラ コケの姿を写真に 収めよう! 地面にしゃがんだ りするので、ひざ が隠れる服装で。 足元はスニーカー など歩きやすい靴 を履こう コケガール歴2年 霧吹き コケに水を与えて広が る様子を観察しよう! こうさか ひ ろ み 高坂 裕美 さん 24 をのぞいてみよう コケ観察グッズ&スタイル 春夏秋冬違った顔を見せる奥入瀬渓流。滝や川の流れ、木々の緑。当たり前のように見ていた 景色。その景色のほとんどにコケの緑が広がっています。 平成 年に、奥入瀬渓流エコツーリズムプロジェクト実行委員会が行った調査で、奥入瀬には、 なんと約200種類ものコケが生息していることが分かりました。現在、今年1月に発足した奥 入瀬自然観光資源研究会︵通称〝おいけん〟 、 代表・鮎川恵理八戸工業大学講師︶が調査を引き継ぎ、 奥入瀬の新たな観光スタイルを模索しています。 マナーをきち んと守って観 察しましょう ケ タマゴ 人気の 遠くから見ると、緑のじゅうたん。しかし、ルーペを手に、しゃがんで足元にある小さな緑を のぞいてみると⋮そこには個性豊かな、小さいけれども、壮大な世界が広がっているのです。 岩についたコケから木の 芽が。森の起源を物語っ ています じめじめした場所の、岩 性たちに注目されています。 や地面にはりついている緑 コケの前にしゃがみこみ、 色のもの。コケのイメージ 見つめ、触れてみる。そん はおおよそこんな感じでは な観察スタイルは、ちょっ ないでしょうか。一度、コ と異様に見えるかもしれま ケと同じ目線になって彼ら せん。わずか数十m を進む の世界を覗いてみましょう。 のに、何時間もかけたりす るのです。 すると、透明感にあふれ、 キラキラと光り輝く個性豊 六戸町在住のコケガール・ かなコケの世界に導かれま 高坂さんは﹁普段見えない す。カタチもさまざま。ふ ものが見える、新しい世界。 さふさの葉がついていたり、 時間を忘れてしまいます﹂ まるで﹁目玉おやじ﹂のよ と、コケを見る魅力につい うだったり。ミクロの世界 て話します。 には、わたしたちの想像を 好奇心の赴くまま、小さ 超えた、きれいで、かわい な世界にお邪魔する﹁コケ くて、時にミステリアスな 時間﹂。 世界が広がっていました。 でも大事なのは、ただ見 るだけではなく、コケと対 話すること。そのためには、 ※もちろん、食べちゃいけません 現在、この小さな世界が ﹁コケガール﹂と呼ばれる女 奥入瀬渓流は、深いU字型の谷地形にヤマ セによる雨霧が満ちて空中湿度が高く、コケ の生育には適した環境です。アクセスがよい うえ、下流から上流までほとんど高低差を感 じません。山登りをすることなく、これだけ 上質な森と渓流を楽しめる場所など、ほかに はありません。奥入瀬は、日本の「宝」だと 思います。 どこに目を向けてもコケの緑が豊かなのが 奥入瀬の特徴です。足元の小さな緑にも、ぜ ひ注目してみてください。「コケを観る」とい う行為は、コケそのものの魅力を知るだけで なく、森の歴史と生態を学ぶことでもあり、 また本当の観光スタイルとは何かを考えるき っかけともなります。 そのためにも、ぜひ市民の皆さんに奥入瀬 のコケの魅力を実感して頂きたいと思います。 究極のアートこそは自然です。十和田が持つ 真の「財産」を再認識し、それらをもっと生 かした観光の在り方を模索していくべきでは ないかと思います。 砂糖菓子みたいなキノコ 見る人の好奇心と、黙して 奥入瀬渓流には、こうし た自然の物語が、まだまだ 語らぬ自然の言葉をわかり たくさん眠っています。 やすく伝えてくれるガイド さんが必要です。 あなたも足元にある小さ な世界を楽しんでみません ﹁コケを通して自然の仕組 か?もちろん、お邪魔する みと成り立ちを知ることは、 ときには森への﹁心づかい﹂ きっと心に残る上質な時間 を忘れずに♪ となります﹂そう語るのは、 ネイチャーガイドの河井さ 観察するときの注意点 ん。﹁森の始まりは、コケ。 ※奥入瀬では、動植物の採 まず岩にコケがむし、土を 取はすべて禁止されてい 蓄え、そこに木の芽が育ち、 ます。 ※遊歩道内を歩きましょう。 いつしか森を成すのです﹂。 また、車道にはみ出さな いようにしましょう。 1964 年大阪生まれ、東京 育ち。2007 年に北海道か ら十和田市に移住、奥入瀬 を中心に自然案内活動を 行っています。 奥入瀬渓流はコケの宝庫だった! 河井 大輔 さん ちいさな自然 奥入瀬自然観光資源研究会 ネイチャーガイド 2013年(平成25年)7月号 広報 2